転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

困惑するテルボー

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[それで、私たちはいつまで此処に居なくてはなりませんか?そろそろティアさんにパッチーナを案内してあげたいのですが。もしまだ時間がかかるようでしたら私とティアさん抜きで宜しくお願いします。]


 ニールさんの声!?


 私は傍にいるはずの人物を思わず見る。ニールさんはニコリと微笑む。


 え?え?どういうこと!?




「うおっ!ニールの召喚鳥か。この距離で使うもんじゃないだろ!?普通に馬車から降りて言えよ。…ん?ティアって誰だ?」



 召喚鳥だと!?ニールさんの召喚鳥見てみたい!何故ホールドして離さぬのだぁ!!見せてよー


[ティアさんは私にとって大切な人です。こうして無駄な時間を過ごすくらいならティアさんと一緒に観光した方がよっぽど有意義です。]


「この召喚鳥が話す主は本当にニールなのか?なりすましとかじゃないよな?あのニールにが出来たのか!?お、おい!見せろ。今日一番の情報じゃないか。」


 テルボーさん何か勘違いしてない??


「あっ、ちょっ、テルボーさん!!」


 エリック隊長が止めようとするもテルボーさんが馬車の扉を開ける方が先だった。




♢♢♢♢♢♢♢♢♢
テルボーside



 ニールと言えば冷静沈着、誰か1人に執着するような人物ではない。そんなニールにが出来たとなれば、確かめずにはいられない。エリックが止めにくるのを躱して馬車をノックする。返事は返ってきてないが俺の耳には都合よく「どうぞ」と聞こえたものとする。


 いざ、馬車の扉を開けて中を覗くと…


 ニールの膝の上に座る女の子と、その女の子が抱えるシルバーウルフ?の子どもと目があった。


 その光景を見た俺はニールに問いつめる!


「ニ、ニール!お前、いくら何でもそれは犯罪だぞ!ありとあらゆる美女たちがお前を落とせなかったと嘆いていたが、まさか幼女趣味だったのか!?だから大勢の女たちに囲まれても見向きもしなかったのか!?」


「呆れますね。突然入って来たと思ったら、なんですか。私を一気に危険人物に認定ですか?馬鹿げたことを…」


 ニールは俺にに冷めた視線を送っている。


「じゃあ、その子は誰だって言うんだ!てっきりだなんて言うからニールの女かと思ったじゃないか!」


 その言葉に声を荒げるのはエリック隊長だった。


「なんだと!?俺は娘を例えニールさんでも絶対渡さないからな!!結婚なんて許さないんだからなぁああ!!」


 今なんて言った?


「はっ?エリックの娘?お、おまっ、お前!いつの間に子どもなんか作ったんだよ!この前までいなかったはずだろ?え、怖っ!何がどうなってんだ!?」


 俺の頭はパニック祭りを起こしているぞ!数ヶ月見かけないうちに顔見知りの奴らがおかしな事になってやがる。もう何がなんだか分からん!!



 そんな俺の混乱をよそに俺の意識をかるものがいた。



「あんた何迷惑かけてるのよ!このつるっ禿げ!!!」


 俺の自慢の頭に衝撃が走り、俺は強制的に落とされた…犯人は絶対あいつだチクショー
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