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本編
ラーロルド王国について
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部屋に着いてしばらくすると、エリック隊長が部屋に入ってきた。
「ノックくらいしたらどうです?」
「あ、悪い…」
セシルに注意されて素直に謝るエリック隊長を見て面白いと思った。
「ねぇ、エリック隊長がラーロルド王国の騎士だって言ってたでしょ?ここはラーロルド王国なの?」
「あぁ、そうだ。ここはラーロルド王国にある騎士寮だぞ。」
「へぇ!ラーロルド王国以外にも国があるの?」
「「え!?」」
私の質問にエリック隊長とセシルが2人して声をあげた。
「もしかして、ティアはラーロルド王国も知らなかったのですか?」
「うん…(そーだよね、普通に考えておかしいよね。どうしよっ!そうだ!)実はね、自分がティアっていう名前だって事しか覚えてないの…だからこの世界について全然分からなくて…」
さすがに記憶が無いって言う理由は厳しいかな?他に何か思いつかないし…
ティアが下を向いて考えていると、その様子から泣きそうなのだと勘違いした2人は、
「だ、大丈夫ですよ⁉︎きっと怖い思いをしたんですね。もう心配ありませんからね。」
「そ、そうだぞ!安心しろ。無理に思い出す必要もないぞ。」
必死になって声をかけてきた。
(なんか変に勘違いしてそうだけど…上手く誤魔化せたみたい!よかった。)
ティアがホッと息をつく。
「(余程怖い思いをしたんだろう。可哀想に。)」
「(きっと思い出したくなくて記憶をなくしてしまっているのかもしれませんね。)」
2人は普通に勘違いしていた。
「それでね、このラーロルド王国について教えて欲しいの。だめ?」
首をかしげて2人を見つめる。
ふむ…少しわざとらしかったかな?2人が固まってるよ。なんか恥ずかしくなってきたよぉ!!
少し顔が赤くなっていると、2人が現実世界に戻ってきたようだ。
「も、勿論いいぞ!!」
「えぇ、ティアにこの国について簡単に説明しましょう。」
「ありがとなの!!」
「おう!じゃあ、セシルあとは頼むぞ!」
「はぁ…そんな事だろうとは思いましたよ…では、まずラーロルド王国に住む者達についてです。この国の多くは人族が占めています。ですが他種族も受け入れているので中立国として、獣人やエルフ、ドワーフも少なからず生活しています。ここは魔物の棲まう森…モーリーの森も近くにあり他国からは攻められにくく、気候もよく作物類も潤っているので安全性のある国の1つと言われています。また、身分制度があり王族、貴族、平民、奴隷となります。」
「俺やセシルも貴族なんだぞ。」
「はい、その通りです。貴族にも階級があります。上から、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵となります。ちなみにエリックは公爵家で、私は侯爵家です。」
「えぇ!!エリック隊長もセシルも貴族なの⁉︎しかも、かなり位が高いよね!普通に話しても大丈夫なの?(不敬罪なんかにならないかな?)」
「ふふふ。気にしなくて大丈夫ですよ。身分を振りかざすバカもいますが、私たちには普通に接していただいて構いません。」
「よかったー!!」
「では、最後です。この国を治めているのは王で、ガルジール・サン・ラーロルド陛下です。王妃様と2人の王子がいらっしゃいます。簡単にまとめてみましたが、質問はありますか?」
「大丈夫です!分かりやすかったです。」
「それは良かったです。もし聞きたいことができたら、その時その時教えますのでいつでも聞いて下さい。」
「俺に聞いてもいいぞ!」
2人に感謝して、ありがとうと言うと代わる代わる頭を撫でてくれた。
部屋でゆっくりしていていいと言われたので、無限収納にお金以外に何が入っているのか確かめることにしよう!!!
「ノックくらいしたらどうです?」
「あ、悪い…」
セシルに注意されて素直に謝るエリック隊長を見て面白いと思った。
「ねぇ、エリック隊長がラーロルド王国の騎士だって言ってたでしょ?ここはラーロルド王国なの?」
「あぁ、そうだ。ここはラーロルド王国にある騎士寮だぞ。」
「へぇ!ラーロルド王国以外にも国があるの?」
「「え!?」」
私の質問にエリック隊長とセシルが2人して声をあげた。
「もしかして、ティアはラーロルド王国も知らなかったのですか?」
「うん…(そーだよね、普通に考えておかしいよね。どうしよっ!そうだ!)実はね、自分がティアっていう名前だって事しか覚えてないの…だからこの世界について全然分からなくて…」
さすがに記憶が無いって言う理由は厳しいかな?他に何か思いつかないし…
ティアが下を向いて考えていると、その様子から泣きそうなのだと勘違いした2人は、
「だ、大丈夫ですよ⁉︎きっと怖い思いをしたんですね。もう心配ありませんからね。」
「そ、そうだぞ!安心しろ。無理に思い出す必要もないぞ。」
必死になって声をかけてきた。
(なんか変に勘違いしてそうだけど…上手く誤魔化せたみたい!よかった。)
ティアがホッと息をつく。
「(余程怖い思いをしたんだろう。可哀想に。)」
「(きっと思い出したくなくて記憶をなくしてしまっているのかもしれませんね。)」
2人は普通に勘違いしていた。
「それでね、このラーロルド王国について教えて欲しいの。だめ?」
首をかしげて2人を見つめる。
ふむ…少しわざとらしかったかな?2人が固まってるよ。なんか恥ずかしくなってきたよぉ!!
少し顔が赤くなっていると、2人が現実世界に戻ってきたようだ。
「も、勿論いいぞ!!」
「えぇ、ティアにこの国について簡単に説明しましょう。」
「ありがとなの!!」
「おう!じゃあ、セシルあとは頼むぞ!」
「はぁ…そんな事だろうとは思いましたよ…では、まずラーロルド王国に住む者達についてです。この国の多くは人族が占めています。ですが他種族も受け入れているので中立国として、獣人やエルフ、ドワーフも少なからず生活しています。ここは魔物の棲まう森…モーリーの森も近くにあり他国からは攻められにくく、気候もよく作物類も潤っているので安全性のある国の1つと言われています。また、身分制度があり王族、貴族、平民、奴隷となります。」
「俺やセシルも貴族なんだぞ。」
「はい、その通りです。貴族にも階級があります。上から、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵となります。ちなみにエリックは公爵家で、私は侯爵家です。」
「えぇ!!エリック隊長もセシルも貴族なの⁉︎しかも、かなり位が高いよね!普通に話しても大丈夫なの?(不敬罪なんかにならないかな?)」
「ふふふ。気にしなくて大丈夫ですよ。身分を振りかざすバカもいますが、私たちには普通に接していただいて構いません。」
「よかったー!!」
「では、最後です。この国を治めているのは王で、ガルジール・サン・ラーロルド陛下です。王妃様と2人の王子がいらっしゃいます。簡単にまとめてみましたが、質問はありますか?」
「大丈夫です!分かりやすかったです。」
「それは良かったです。もし聞きたいことができたら、その時その時教えますのでいつでも聞いて下さい。」
「俺に聞いてもいいぞ!」
2人に感謝して、ありがとうと言うと代わる代わる頭を撫でてくれた。
部屋でゆっくりしていていいと言われたので、無限収納にお金以外に何が入っているのか確かめることにしよう!!!
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