16 / 18
第16話 勝負の行方
しおりを挟む
「えっ――」
エレナが驚く間もなく、光線は一直線に下りてくる。そのまま寸分の狂いもなく直撃し、ドンという音と爆炎だけがその場に残っていた。
「なっ……!」
俺も驚くしかなく、ただただ目を見開くばかりだった。ベルの奴、追尾魔法を撃ちあげていたのか! 高度千以上まで直上に撃ちあがるようにセットして、そこから地表のエレナに向かって追尾させる。……短期間で帝国式魔法をここまで使いこなすとは恐れ入った。
「どうするんだ、これでもエレナの勝ちか?」
呆気に取られていると、クラーラがそんなことを言い出した。たしかに、先に止めを刺したのはエレナの方だ。……だが、ベルはそれを見越して追尾魔法を撃ちあげていた。
「げほっ、げほっ……」
「ぷはーっ、びっくりしたあ……」
ちょうどその時、ベルとエレナが煙の中から姿を現した。……これは訓練用の魔石を使った勝負だから二人とも無傷で済んだわけだが、実際の戦場では死んでいたわけだからな。
「どうするんだ、シュトラウス教官?」
「……二人とも、こっちに来い」
俺が呼び寄せると、二人はすたすたと歩いてきた。どちらも自分の勝利を確信したかのように、どこか自信ありげな顔をしている。
「先生、私の勝ちですわよね?」
「えー、私だよねっ?」
「……いいから、よく聞けよ」
まだ入学して間もないから当然と言えば当然なのだが、この二人は戦場がどういったものか理解していない。敵に撃たれて、死んでしまえばそこで終わり。どうあろうが負けは負けなんだ。
「エレナにベル、両方とも負けだ」
「えっ」
「えっ……?」
二人とも、俺の言葉に驚きを隠せていなかった。勝負と言っておきながら両方負けとは変な気もするが、そうするのが一番だと思ったのだから仕方ないだろう。
「まずベル。ブラフに見せかけた追尾魔法は見事だった」
「あ、ありがとうございます」
「だが――エレナに止めを刺しきらなかったのはお前の油断だ。戦場だったら、今頃お前は木っ端みじんの死体になっていただろうな」
「ッ……!」
ベルはビクッと反応し、悔し気に唇を噛んだ。「木っ端みじんの死体」は大げさな気もするが、事実その通りなのだ。コイツは優秀な魔術師だが、おそらく戦場に出た経験はないだろうしな。
「次にエレナだ。破格魔法の特性を生かし、自爆紛いの攻撃をしたところまでは良かった」
「じゃあ、どうして」
「お前はそこで気を抜いてしまい、ベルの追尾魔法に気づかなかった。もっとも、俺も気づいていなかったから人のことは言えんがな」
「……はい」
エレナはしゅんとして黙り込んでしまった。もちろん、二人とも新入生にしてはかなりハイレベルな戦いを繰り広げたことは間違いない。上級生でも、こいつらに匹敵する実力を持つような者はかなり限られるだろうな。
「うむ、その辺でいいだろう」
「校長……」
俺が一連の話を終えると、クラーラもこちらに歩み寄ってきた。コイツからは二人の戦いはどう見えていたのだろうか。現役の頃のクラーラは自分で直接戦闘に加わることは少なく、ほとんど後方で支援役に徹していたが。
「シュトラウス教官の言う通りだな。二人とも油断が原因で『戦死』だ」
「はい」
「はーい……」
「だが、よく戦っていた。君たちが同じ部隊にいれば、戦場の兵士たちもきっと心強いだろうな」
すっかり落ち込んでいたエレナとベルだったが、クラーラの言葉を聞いてハッと頭を上げていた。やはりコイツは他人のことをよく考えている。自信を失いそうになっているところを、ちゃんとフォローしてやったんだからな。
「そもそもシュトラウス教官の基準が厳しいのだ。いち生徒として見るなら君たちはかなり優秀だ」
「こ、校長先生……!」
「えー、ほんとー?」
ベルは感激して笑みを隠せていないし、エレナに至ってはニヤニヤが止まらないといった感じだ。コイツら、俺がさっき言ったことを忘れたんじゃないだろうな。
「じゃあ、そういうことだ。後は任せたぞ」
「あ、はい」
クラーラはそう言い残し、軍服をはためかせてすたすたと立ち去っていった。……そもそも、なんで勝負なんかすることになったんだっけ?
「ごめんね、せんせー。負けちゃったよ……」
「申し訳ありません。勝てると申し上げましたのに……」
「え? あ、うん」
そういや、エレナが勝手に怒って勝手に勝負をけしかけてベルが勝手に受けたんだったな。結局白黒つかなかったしなあ、どうしたものか。
「まあ、今日のところは両方負けだ。これを機に、二人とも仲良くするんだな」
「……」
「……」
二人は何も言わずに佇んでいた。さっきまで散々戦っておいて、いきなり仲良くしろというのも無理な話か。まあ、ゆっくり時間をかけて――
「……今日はありがと」
「えっ?」
その時、エレナがベルに向かって右手を差し出した。顔はそっぽを向いているが、どこか照れ臭そうにしている。それを見たベルはくすりと笑い、自らの右手を差し出した。
「こちらこそ、ありがとうございました。次こそは負けませんよ」
「ふん、覚えておきなよ」
二人はがっちりと握手を交わし、互いの目を見つめあった。互角の実力を持った者同士、きっとこれから良きライバルとなるのだろう。……正直、羨ましいと思ってしまった。俺がまだ軍に入って間もない頃は、自分と同格の存在なんていなかったからな。
「二人とも、互いを尊敬する心を忘れるな。お前たちは二人で切磋琢磨して、いつかは前線で戦う魔術師になるんだからな」
「分かった!」
「はい、もちろんです……!」
エレナとベルは元気よく返事した。もちろん、実際の戦場はこんな明るい雰囲気で臨める場所ではない。……けど、今だけは。この二人が過ごす青春だけは、どうか明るく楽しいものであってほしいのだ。
「せんせー、ちょっと聞いていい?」
「なんだ?」
「……昔のせんせーだったら、私たちとどう戦ったの?」
意外な質問に、俺は虚を突かれてしまった。エレナは興味本位で聞いたようだが、俺にとっては重い質問だ。かつてのように空を飛べたとしたら、俺はこの二人の優秀な生徒たちとどう戦っただろうか?
「……まあ、エレナは簡単だな。お前の射程圏外から追尾魔法で狙い撃ちだ」
「えー、ひどっ!」
「そうだなあ、ベルは器用だから難しそうだな。むしろうまく接近して、火力で圧倒するのが一番だろうな」
「たしかに、そうされると対応が難しそうです……」
エレナは露骨にショックを受けていたが、ベルはいろいろと考えを巡らせているようだ。実際、航空魔術師として戦っていたときは地上の魔術師など屁でもなかったからな。……いや、一人だけ例外はいたが。
「でもさあ、結局せんせーには勝てなさそうだね」
「ははは、どうしてそう思うんだよ」
「だってさ――せんせーは『ハイルブロンの英雄』だもん!」
――その瞬間、この場を流れる時間が止まったような気がした。ベルは目を見開き、明らかに困惑した表情を見せている。俺は、俺はただ……立ち止まることしか出来なかった。
「お、おいエレナ!」
「ふえっ?」
「あまり昔のことは言うなって――」
「え、でもベルちゃんは親戚なんでしょ? 知ってるんじゃないの?」
「いえ、私は……初めて知りました」
「えー、そうなんだ! せんせーってすっごい人でしょ!」
「……そうですね」
ベルの表情はみるみる曇っていき、僅かながら身震いしているのも見える。こんな形でバレるとは、完全に気を抜いていた。……ベルの奴、前に随分と「ハイルブロンの悪魔」のことを聞いてきたよな。何もなければいいんだが――
◇◇◇
本日より「第17回ファンタジー小説大賞」の投票が開始されています。
もしこの作品を気に入っていただけたら、是非とも投票していただければと思います。
よろしくお願いいたします。
エレナが驚く間もなく、光線は一直線に下りてくる。そのまま寸分の狂いもなく直撃し、ドンという音と爆炎だけがその場に残っていた。
「なっ……!」
俺も驚くしかなく、ただただ目を見開くばかりだった。ベルの奴、追尾魔法を撃ちあげていたのか! 高度千以上まで直上に撃ちあがるようにセットして、そこから地表のエレナに向かって追尾させる。……短期間で帝国式魔法をここまで使いこなすとは恐れ入った。
「どうするんだ、これでもエレナの勝ちか?」
呆気に取られていると、クラーラがそんなことを言い出した。たしかに、先に止めを刺したのはエレナの方だ。……だが、ベルはそれを見越して追尾魔法を撃ちあげていた。
「げほっ、げほっ……」
「ぷはーっ、びっくりしたあ……」
ちょうどその時、ベルとエレナが煙の中から姿を現した。……これは訓練用の魔石を使った勝負だから二人とも無傷で済んだわけだが、実際の戦場では死んでいたわけだからな。
「どうするんだ、シュトラウス教官?」
「……二人とも、こっちに来い」
俺が呼び寄せると、二人はすたすたと歩いてきた。どちらも自分の勝利を確信したかのように、どこか自信ありげな顔をしている。
「先生、私の勝ちですわよね?」
「えー、私だよねっ?」
「……いいから、よく聞けよ」
まだ入学して間もないから当然と言えば当然なのだが、この二人は戦場がどういったものか理解していない。敵に撃たれて、死んでしまえばそこで終わり。どうあろうが負けは負けなんだ。
「エレナにベル、両方とも負けだ」
「えっ」
「えっ……?」
二人とも、俺の言葉に驚きを隠せていなかった。勝負と言っておきながら両方負けとは変な気もするが、そうするのが一番だと思ったのだから仕方ないだろう。
「まずベル。ブラフに見せかけた追尾魔法は見事だった」
「あ、ありがとうございます」
「だが――エレナに止めを刺しきらなかったのはお前の油断だ。戦場だったら、今頃お前は木っ端みじんの死体になっていただろうな」
「ッ……!」
ベルはビクッと反応し、悔し気に唇を噛んだ。「木っ端みじんの死体」は大げさな気もするが、事実その通りなのだ。コイツは優秀な魔術師だが、おそらく戦場に出た経験はないだろうしな。
「次にエレナだ。破格魔法の特性を生かし、自爆紛いの攻撃をしたところまでは良かった」
「じゃあ、どうして」
「お前はそこで気を抜いてしまい、ベルの追尾魔法に気づかなかった。もっとも、俺も気づいていなかったから人のことは言えんがな」
「……はい」
エレナはしゅんとして黙り込んでしまった。もちろん、二人とも新入生にしてはかなりハイレベルな戦いを繰り広げたことは間違いない。上級生でも、こいつらに匹敵する実力を持つような者はかなり限られるだろうな。
「うむ、その辺でいいだろう」
「校長……」
俺が一連の話を終えると、クラーラもこちらに歩み寄ってきた。コイツからは二人の戦いはどう見えていたのだろうか。現役の頃のクラーラは自分で直接戦闘に加わることは少なく、ほとんど後方で支援役に徹していたが。
「シュトラウス教官の言う通りだな。二人とも油断が原因で『戦死』だ」
「はい」
「はーい……」
「だが、よく戦っていた。君たちが同じ部隊にいれば、戦場の兵士たちもきっと心強いだろうな」
すっかり落ち込んでいたエレナとベルだったが、クラーラの言葉を聞いてハッと頭を上げていた。やはりコイツは他人のことをよく考えている。自信を失いそうになっているところを、ちゃんとフォローしてやったんだからな。
「そもそもシュトラウス教官の基準が厳しいのだ。いち生徒として見るなら君たちはかなり優秀だ」
「こ、校長先生……!」
「えー、ほんとー?」
ベルは感激して笑みを隠せていないし、エレナに至ってはニヤニヤが止まらないといった感じだ。コイツら、俺がさっき言ったことを忘れたんじゃないだろうな。
「じゃあ、そういうことだ。後は任せたぞ」
「あ、はい」
クラーラはそう言い残し、軍服をはためかせてすたすたと立ち去っていった。……そもそも、なんで勝負なんかすることになったんだっけ?
「ごめんね、せんせー。負けちゃったよ……」
「申し訳ありません。勝てると申し上げましたのに……」
「え? あ、うん」
そういや、エレナが勝手に怒って勝手に勝負をけしかけてベルが勝手に受けたんだったな。結局白黒つかなかったしなあ、どうしたものか。
「まあ、今日のところは両方負けだ。これを機に、二人とも仲良くするんだな」
「……」
「……」
二人は何も言わずに佇んでいた。さっきまで散々戦っておいて、いきなり仲良くしろというのも無理な話か。まあ、ゆっくり時間をかけて――
「……今日はありがと」
「えっ?」
その時、エレナがベルに向かって右手を差し出した。顔はそっぽを向いているが、どこか照れ臭そうにしている。それを見たベルはくすりと笑い、自らの右手を差し出した。
「こちらこそ、ありがとうございました。次こそは負けませんよ」
「ふん、覚えておきなよ」
二人はがっちりと握手を交わし、互いの目を見つめあった。互角の実力を持った者同士、きっとこれから良きライバルとなるのだろう。……正直、羨ましいと思ってしまった。俺がまだ軍に入って間もない頃は、自分と同格の存在なんていなかったからな。
「二人とも、互いを尊敬する心を忘れるな。お前たちは二人で切磋琢磨して、いつかは前線で戦う魔術師になるんだからな」
「分かった!」
「はい、もちろんです……!」
エレナとベルは元気よく返事した。もちろん、実際の戦場はこんな明るい雰囲気で臨める場所ではない。……けど、今だけは。この二人が過ごす青春だけは、どうか明るく楽しいものであってほしいのだ。
「せんせー、ちょっと聞いていい?」
「なんだ?」
「……昔のせんせーだったら、私たちとどう戦ったの?」
意外な質問に、俺は虚を突かれてしまった。エレナは興味本位で聞いたようだが、俺にとっては重い質問だ。かつてのように空を飛べたとしたら、俺はこの二人の優秀な生徒たちとどう戦っただろうか?
「……まあ、エレナは簡単だな。お前の射程圏外から追尾魔法で狙い撃ちだ」
「えー、ひどっ!」
「そうだなあ、ベルは器用だから難しそうだな。むしろうまく接近して、火力で圧倒するのが一番だろうな」
「たしかに、そうされると対応が難しそうです……」
エレナは露骨にショックを受けていたが、ベルはいろいろと考えを巡らせているようだ。実際、航空魔術師として戦っていたときは地上の魔術師など屁でもなかったからな。……いや、一人だけ例外はいたが。
「でもさあ、結局せんせーには勝てなさそうだね」
「ははは、どうしてそう思うんだよ」
「だってさ――せんせーは『ハイルブロンの英雄』だもん!」
――その瞬間、この場を流れる時間が止まったような気がした。ベルは目を見開き、明らかに困惑した表情を見せている。俺は、俺はただ……立ち止まることしか出来なかった。
「お、おいエレナ!」
「ふえっ?」
「あまり昔のことは言うなって――」
「え、でもベルちゃんは親戚なんでしょ? 知ってるんじゃないの?」
「いえ、私は……初めて知りました」
「えー、そうなんだ! せんせーってすっごい人でしょ!」
「……そうですね」
ベルの表情はみるみる曇っていき、僅かながら身震いしているのも見える。こんな形でバレるとは、完全に気を抜いていた。……ベルの奴、前に随分と「ハイルブロンの悪魔」のことを聞いてきたよな。何もなければいいんだが――
◇◇◇
本日より「第17回ファンタジー小説大賞」の投票が開始されています。
もしこの作品を気に入っていただけたら、是非とも投票していただければと思います。
よろしくお願いいたします。
13
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
勇者はいいですって言ったよね!〜死地のダンジョンから幼馴染を救え!勇者?いらないです!僕は好きな女性を守りたいだけだから!〜
KeyBow
ファンタジー
異世界に転生する時に神に対し勇者はやっぱいいですとやらないとの意味で言ったが、良いですと思われたようで、意にそぐわないのに勇者として転生させられた。そして16歳になり、通称死地のダンジョンに大事な幼馴染と共に送り込まれた。スローライフを希望している勇者転生した男の悲哀の物語。目指せスローライフ!何故かチート能力を身に着ける。その力を使い好きな子を救いたかっただけだが、ダンジョンで多くの恋と出会う?・・・
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!
ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。
なのに突然のパーティークビ宣言!!
確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。
補助魔法師だ。
俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。
足手まといだから今日でパーティーはクビ??
そんな理由認められない!!!
俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな??
分かってるのか?
俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!!
ファンタジー初心者です。
温かい目で見てください(*'▽'*)
一万文字以下の短編の予定です!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる