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第2話 ハイルブロンの英雄
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「撤退だ、撤退!」
「は、はいっ!」
「了解しましたっ!」
俺は必死に逃げていく敵の航空魔術師たちを追いかけていた。このまま王国上空まで退避するつもりだろうが、散々空爆されたというのにただで帰すわけにはいかない。
「防御魔法を崩すな!」
「は、はいっ!」
「隊長、このままでは追いつかれます!」
徐々に距離を詰めていくと、敵の部隊から焦りの声が聞こえてきた。本来ならば会話など聞こえない距離だが、探索魔法を応用すれば盗み聴きも難しくない。それにしても、防御魔法だけで守った気になっているとはな。
「追尾魔法、全魔術師に照準」
誰も聞いていないのに、俺は静かに呟く。王国にとっても航空魔術師は貴重な人材のはずだ。既に一人撃墜されたことを考えれば、これ以上の撃墜はかなりの痛手になるはず。……先に攻撃したのは向こうなんだし、何のためらいもない。俺は素早く追尾魔法を繰り出し、放たれた光線の軌道を見守った。
「隊長、追尾魔法が!」
「防御魔法を最大にしろ!」
「ダメです、貫通されます! 嫌だああああっ!」
耳をつんざくような断末魔が聞こえ、遠く向こうで爆発が起こった。これで全員撃墜――と思ったが、一人撃ち漏らしがいた。流石に王国の魔術師も訓練されているな。けど、今度こそ――
「うおっ!?」
しかし次の瞬間、俺は大きくバランスを崩してしまった。馬鹿な、飛んでいる最中に姿勢を崩したことなど一度もない。いったい何が――
「足が……!」
気づけば、俺の右足は完全に元の状態に戻っていた。あの魔法、ずっと効くわけじゃなかったのか……!
「くっそ、離脱する……!」
俺は右足の痛みをこらえながら、必死に体勢を立て直していた。本来、航空魔法は繊細なバランス感覚が要求されるものなのだ。こんな右足ではまともに飛ぶことすら難しい。俺はなんとか浮力を保ちながら、懸命に旋回していた。
「あの女、先に言っておけよ……!」
それにしても、まさか時間制限付きの魔法だとは思わなかった。あのベルナデッタという少女の正体も気になるし、ここは森に戻るしかないか。俺はふらふらと不安定な飛行を続け、飛び立った地点を目指す。
「はあっ、はあっ……」
息を切らしつつ、ようやく森の上空へと到達した。下の方を見ると、みすぼらしい格好の金髪少女。よかった、てっきりもうどこかに逃げてしまったのかと思ったけど。
「あっ、シュトラウスさん……!」
「おいおい、ひどい目にあったぞ」
どうにかこうにかベルナデッタのそばに軟着陸して、俺は地面にへたりこんだ。ふー、危ないところだった。あのままきりもみ回転で地面に激突してもおかしくなかったからな。やれやれ、ひどい目に遭った。
「あの、空を飛んでいた魔術師は……?」
「四人撃墜した。残りの一人は多分『王国』に帰っていったよ」
「……そうですか」
そう説明してやると、ベルナデッタは悲し気な表情をしていた。コイツにとっちゃ撃ち落とされた魔術師は同胞だもんな。そりゃこんな顔をするのも無理はないか。
「お前には悪いが、俺たちにとっちゃ敵だったものでな。勘弁してくれ」
「はい。……理解しております」
「よし。ところで、お前が使った治癒魔法について聞きたいんだけど」
「なんでございましょう?」
「……時間制限があるとは聞いてなかったぞ」
「そ、それはその……」
俺の指摘が的を射ていたのか、ベルナデッタはドキリと動揺していた。治してもらったことには感謝しているが、まさか途中で魔法が切れるとは思わないって。
「どういうことだよ」
「あ、あなたが急に飛んでいってしまうから説明する暇もなかったんですよ……!」
「うーん、そうかあ……?」
ベルナデッタは頬を膨らませて、不満を表していた。俺はさらに、コイツの魔法について問い詰めていく。
「あの魔法、どういう原理なんだ?」
「私の国では『不完全治癒魔法』と呼ばれていました。対象の患部を完璧に治療できますが、その代わりに時間が経てば元に戻ります」
「なるほどね。それで『不完全』なわけか」
「はい。わが国では、この魔法を使える人間は私くらいのものです」
魔法については王国の方が研究が進んでいるはず。それなのに、その「不完全治癒魔法」とやらはコイツしか使い手がいないというわけか。そんな人材がどうして国を放逐されたんだ?
「……お前、王国で何をやらかしたんだ?」
「秘密です。一つ申し上げられるのは、禁忌を犯したということだけ」
「そうか」
まあ、どんな理由であれ王国を追われたのは間違いないというわけか。しかし、コイツの処遇はどうしたものか。こんな魔法を使える奴は間違いなく研究対象だ。然るべきところに突き出せば、それ相応の報奨金も出ることだろう。
だが、形はどうあれコイツは俺の右足を治してくれた恩人だ。ただ役人の前に連れて行くというのもなんだかスッキリしない。そもそも、報奨金なんか貰わなくても金なんかいくらでもあるしな。
「行く当てはあるのか?」
「ありません。ご覧の通り、着の身着のまま逃げて参りました」
「なるほどね」
ベルナデッタは不安そうに答えた。見たところ、俺より年下の少女だ。このままここに置いていくのも寝覚めが悪い。どうせ家に帰っても一人暮らしなんだ、もう一人くらい増えてもいいか。
「……大した世話は出来ないが、俺の家に住まわせることは出来る。どうだ?」
「よ、よろしいのですかっ……!?」
「ああ。こんな男の家でいいならな」
「もちろんですっ……!」
見るからにベルナデッタの表情が変わった。目はキラキラと輝き、本当に嬉しそうだ。言葉も分からん国に逃げ込んだところ、拾ってやると言われたのだからそれも当然か。……どうせ拾うなら、少しくらい我儘を言ってもいいよな。
「ただし、条件がある」
「な、なんでしょう?」
「その治癒魔法、俺のために使わせてくれ。……いいか?」
俺の言葉を聞き、ベルナデッタは少し困った顔をしていた。コイツの魔法があれば、俺は再び空を飛べるかもしれない。そうすれば、俺はまたこの国と人々のために働くことが出来るんだ。……それ以上の喜びはないだろう。
思いが通じたのか、戸惑っていたベルナデッタの表情が真剣なものへと変わった。俺の前に跪き、真っすぐな瞳でこちらの目を見る。
「……私は祖国を追われた身です。助けていただいた以上、ご恩には必ず報います」
「それなら話は早い。契約成立だな」
「はい。あなたのために――この身を捧げると誓います」
俺はベルナデッタの手を取り、立ち上がらせた。やはり栄養状態は良くないようで、ふらふらとよろめいている。
「大丈夫か?」
「は、はい! 大丈夫です……!」
「すまんが杖を取ってくれ。俺はそれなしじゃ歩けないんだ」
「わ、分かりました……!」
俺はベルナデッタから杖を受け取り、森の中を歩き出す。こうして、俺はこの不思議な少女を家に出迎えることになった。いったいどうして王国を放り出されたのか、それは謎のままである。
そう、この時は気づいていなかったのだ。このベルナデッタという少女が、王国の政治を揺るがす極めて重要な人物であることに――
「は、はいっ!」
「了解しましたっ!」
俺は必死に逃げていく敵の航空魔術師たちを追いかけていた。このまま王国上空まで退避するつもりだろうが、散々空爆されたというのにただで帰すわけにはいかない。
「防御魔法を崩すな!」
「は、はいっ!」
「隊長、このままでは追いつかれます!」
徐々に距離を詰めていくと、敵の部隊から焦りの声が聞こえてきた。本来ならば会話など聞こえない距離だが、探索魔法を応用すれば盗み聴きも難しくない。それにしても、防御魔法だけで守った気になっているとはな。
「追尾魔法、全魔術師に照準」
誰も聞いていないのに、俺は静かに呟く。王国にとっても航空魔術師は貴重な人材のはずだ。既に一人撃墜されたことを考えれば、これ以上の撃墜はかなりの痛手になるはず。……先に攻撃したのは向こうなんだし、何のためらいもない。俺は素早く追尾魔法を繰り出し、放たれた光線の軌道を見守った。
「隊長、追尾魔法が!」
「防御魔法を最大にしろ!」
「ダメです、貫通されます! 嫌だああああっ!」
耳をつんざくような断末魔が聞こえ、遠く向こうで爆発が起こった。これで全員撃墜――と思ったが、一人撃ち漏らしがいた。流石に王国の魔術師も訓練されているな。けど、今度こそ――
「うおっ!?」
しかし次の瞬間、俺は大きくバランスを崩してしまった。馬鹿な、飛んでいる最中に姿勢を崩したことなど一度もない。いったい何が――
「足が……!」
気づけば、俺の右足は完全に元の状態に戻っていた。あの魔法、ずっと効くわけじゃなかったのか……!
「くっそ、離脱する……!」
俺は右足の痛みをこらえながら、必死に体勢を立て直していた。本来、航空魔法は繊細なバランス感覚が要求されるものなのだ。こんな右足ではまともに飛ぶことすら難しい。俺はなんとか浮力を保ちながら、懸命に旋回していた。
「あの女、先に言っておけよ……!」
それにしても、まさか時間制限付きの魔法だとは思わなかった。あのベルナデッタという少女の正体も気になるし、ここは森に戻るしかないか。俺はふらふらと不安定な飛行を続け、飛び立った地点を目指す。
「はあっ、はあっ……」
息を切らしつつ、ようやく森の上空へと到達した。下の方を見ると、みすぼらしい格好の金髪少女。よかった、てっきりもうどこかに逃げてしまったのかと思ったけど。
「あっ、シュトラウスさん……!」
「おいおい、ひどい目にあったぞ」
どうにかこうにかベルナデッタのそばに軟着陸して、俺は地面にへたりこんだ。ふー、危ないところだった。あのままきりもみ回転で地面に激突してもおかしくなかったからな。やれやれ、ひどい目に遭った。
「あの、空を飛んでいた魔術師は……?」
「四人撃墜した。残りの一人は多分『王国』に帰っていったよ」
「……そうですか」
そう説明してやると、ベルナデッタは悲し気な表情をしていた。コイツにとっちゃ撃ち落とされた魔術師は同胞だもんな。そりゃこんな顔をするのも無理はないか。
「お前には悪いが、俺たちにとっちゃ敵だったものでな。勘弁してくれ」
「はい。……理解しております」
「よし。ところで、お前が使った治癒魔法について聞きたいんだけど」
「なんでございましょう?」
「……時間制限があるとは聞いてなかったぞ」
「そ、それはその……」
俺の指摘が的を射ていたのか、ベルナデッタはドキリと動揺していた。治してもらったことには感謝しているが、まさか途中で魔法が切れるとは思わないって。
「どういうことだよ」
「あ、あなたが急に飛んでいってしまうから説明する暇もなかったんですよ……!」
「うーん、そうかあ……?」
ベルナデッタは頬を膨らませて、不満を表していた。俺はさらに、コイツの魔法について問い詰めていく。
「あの魔法、どういう原理なんだ?」
「私の国では『不完全治癒魔法』と呼ばれていました。対象の患部を完璧に治療できますが、その代わりに時間が経てば元に戻ります」
「なるほどね。それで『不完全』なわけか」
「はい。わが国では、この魔法を使える人間は私くらいのものです」
魔法については王国の方が研究が進んでいるはず。それなのに、その「不完全治癒魔法」とやらはコイツしか使い手がいないというわけか。そんな人材がどうして国を放逐されたんだ?
「……お前、王国で何をやらかしたんだ?」
「秘密です。一つ申し上げられるのは、禁忌を犯したということだけ」
「そうか」
まあ、どんな理由であれ王国を追われたのは間違いないというわけか。しかし、コイツの処遇はどうしたものか。こんな魔法を使える奴は間違いなく研究対象だ。然るべきところに突き出せば、それ相応の報奨金も出ることだろう。
だが、形はどうあれコイツは俺の右足を治してくれた恩人だ。ただ役人の前に連れて行くというのもなんだかスッキリしない。そもそも、報奨金なんか貰わなくても金なんかいくらでもあるしな。
「行く当てはあるのか?」
「ありません。ご覧の通り、着の身着のまま逃げて参りました」
「なるほどね」
ベルナデッタは不安そうに答えた。見たところ、俺より年下の少女だ。このままここに置いていくのも寝覚めが悪い。どうせ家に帰っても一人暮らしなんだ、もう一人くらい増えてもいいか。
「……大した世話は出来ないが、俺の家に住まわせることは出来る。どうだ?」
「よ、よろしいのですかっ……!?」
「ああ。こんな男の家でいいならな」
「もちろんですっ……!」
見るからにベルナデッタの表情が変わった。目はキラキラと輝き、本当に嬉しそうだ。言葉も分からん国に逃げ込んだところ、拾ってやると言われたのだからそれも当然か。……どうせ拾うなら、少しくらい我儘を言ってもいいよな。
「ただし、条件がある」
「な、なんでしょう?」
「その治癒魔法、俺のために使わせてくれ。……いいか?」
俺の言葉を聞き、ベルナデッタは少し困った顔をしていた。コイツの魔法があれば、俺は再び空を飛べるかもしれない。そうすれば、俺はまたこの国と人々のために働くことが出来るんだ。……それ以上の喜びはないだろう。
思いが通じたのか、戸惑っていたベルナデッタの表情が真剣なものへと変わった。俺の前に跪き、真っすぐな瞳でこちらの目を見る。
「……私は祖国を追われた身です。助けていただいた以上、ご恩には必ず報います」
「それなら話は早い。契約成立だな」
「はい。あなたのために――この身を捧げると誓います」
俺はベルナデッタの手を取り、立ち上がらせた。やはり栄養状態は良くないようで、ふらふらとよろめいている。
「大丈夫か?」
「は、はい! 大丈夫です……!」
「すまんが杖を取ってくれ。俺はそれなしじゃ歩けないんだ」
「わ、分かりました……!」
俺はベルナデッタから杖を受け取り、森の中を歩き出す。こうして、俺はこの不思議な少女を家に出迎えることになった。いったいどうして王国を放り出されたのか、それは謎のままである。
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