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サツキ公国編
第123話 どーも、再びです
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前回のあらすじ
主人公 王宮に向かって移動中
本文
どーも、最終決戦なのかは分からないけど、ネイレスさんの指示の元、王宮の方へ移動しているオッサンです。
サツキ公国に対してキサラ法国が戦争を仕掛けるように俺たちの手によって誘導する予定が現在、別の人間が誘導してクーデターという形でサツキ公国に攻撃を仕掛けている。
この状況を作り出したのは、商人のプルトスさんだと俺は思っている。
「商人のプルトスさんとの関わりを今後見直した方がいいな。今まで想定外も多々あったけど、俺たちの行動の先回りをやられると厄介すぎる」
ユリさんとネイレスさんが顔をしかめて俺を責める。
「ケンさんはあの商人を高く評価していたようだけど、私は胡散臭いと前から思っていたわ。ケンさんって、頭良いのにあの手の人間に騙されやすそう」
「私は、特に何も思いませんでしたけど、今後の行動に支障が出そうです。信頼や信用という言葉は、商人が言うとユリの言う通り胡散臭いですね。ケンさん。これからは、私とユリが交渉事を行います。いいですね?」
「あ、はい。分かりました...」
完全に騙されているよお前。みたいなことを、暗に言っている気がする。
そういえば前の世界でも、親に反対されたけど友人?に勧められた商品を爆買いしたっけ?100万円分買って家にまだ残っているはず。もし、俺が前の世界に帰れないなら処分してくれ、親父。
「ところで、このまま堂々と仮面つけたまま王宮に行くわけ?」
俺は、話題を変えるためにネイレスさんに質問する。
「話しを変えましたね。ふふ、ケンさんにも弱点があって良かったです。面倒なのでこのまま行きましょう。きっと道なんて、怖がって開けてくださいますから」
「そうね。MPの節約にもなるし、開き直って強引に攻めましょ。ふふふ、楽しくなってきたわね」
アレの日も重なっているのか、やたら好戦的だな。
はぁ、今まで慎重にやってきたのに...
ルンルンになって歩いている2人の後ろ姿を見て、まぁいいやっと思う俺。丸くなったのか分からないけど、この2人がいて良かったよ。
「よお、楽しそうにしてるじゃねーか」
また、突然に現れた守護者のグレン。
全く気配がなかった。
俺たちの前に現れてからのグレンからは、チリチリと肌が焼けるような熱を放出させている。
そんな、グレンにネイレスさんが...まさかの行動に移る。
「キモッ。汚い。熱い。臭い。死んで欲しい。消えてください」
グレンに言葉による暴力を振るう。
「は?て、てめぇ、俺がくせーだと!?」
地味に効いている言葉攻め。笑える。
追撃とばかりにユリさんからも罵倒がとぶ。
「ツヴァイの言う通り。貴方は気持ち悪いわ。あと、そのダサい格好なんとかならないのかしら?気持ち悪くて吐きそうになる、うぇ」
あ、グレンの顔が真っ赤になっている。笑える。
「死にてぇよォだなッ、オイイイ!」
「アハハはは!何怒ってんの、グレンさんよー?」
俺は、罵倒ではなく煽る。それはもう、怒りの感情で周りが見えなくなるくらいに煽る。
「ンだァ、てめぇ!確か、ゼロと言ったな。コロスぞッ、ゴラァッ!!」
「アハハはは!マジでウケんだけど。死ぬとか殺すとかしか言えないのか?三下?」
「てぇメェエエ!!」
え?みえ...
殺気を察知して俺は顔を横に倒す。
俺の顔があった場所に拳が...
「誰がぁ、三下だァ!!」
「あ?お前だよ、燃えカスが」
「シネェエッ!」
ゴウケツで炎を纏う拳を受け止める。
こいつ、第2関節だけで剣を殴りやがった…ってことは次の衝撃も来るはず。
「オラァッ!」
「二段突き!?」
原理は分かっているんだけど、力が強すぎて耐えるので精一杯。反撃に出れない。一応、身体能力向上を使っているんだが。
二段突きを耐えたのは良いけど、俺の後ろにあった道や建物が吹き飛んでいるんだけど!!
「今のを耐える奴は中々いねー。ゼロ、次は...」
俺は、剣の間合いに距離をとり戦闘態勢をとる。もちろん、グレンも腰を落とし魔力を体内に向かって練っている。
なるほど、心臓に向かって魔力を集めているのか。
「そこまで!グレン、ここで何をしているのですか?復讐者に確認するために探していたのではなかったのですか?」
「チッ。邪魔すんなよ、ランディ!確認なんて1人殺しても出来るだろうがッ!」
俺の背後に現れたもう1人の守護者ランディ。
やられた。グレンに集中し過ぎて、ランディが来るのを頭から抜けていた。
ここは、ランディに乗っかるしか退路はなさそう。
「燃えカス。落ち着けよ。守護者たるもの冷静さが欠けていたら、殺れるやつも殺せないぞ。おん?」
「今回ばかりはゼロさんの言う通りです。グレン、引きなさい。それに貴方の背後から何時でも攻撃出来るような物を構えている2人がいます。ゼロさんだけでも厄介な存在なのに、3人で攻撃を仕掛けられたらグレンでも死にますよ」
「次もへらず口をたたいたらコロス」
「はいはい、良いから構え解けよ。俺も解くから」
俺とグレンは戦闘姿勢を崩し、涼し気な顔をしているランディの確認とやらを聞く。
「それでなんの確認だ?」
「コホン。貴方たち...復讐者は、このクーデターの首謀者ですか?」
うん?守護者であるランディすらクーデターの首謀者が分からない?そんな事あるのか?
「いや、全く関係ない。むしろこっちは、襲われた側。お前たち、もしくは別の者が扇動していると思っていたんだけど。どうやら、何も知らないみたいだな」
優男のランディが顔を横に振り、ため息を吐く。
「はぁ、そうですか。貴方たちではないとしたらあの商人しか考えられないですね。前にも言いましたが公国がどうなろうとどうでもいいのです。ただ、治癒が使える神官をこれ以上無駄死をさせるのは非効率のも確か。クーデターは、こちらで何とかしますから公国のトップを貴方たちでどうにかしてください。これは提案ですけどね」
「元々そうする予定だったが、邪魔が入ってそれどころではなくなったんだよ」
満足そうに頷く優男ランディ。ムカつく。
「そうですか。今回ばかりは目に余る。レスト王によろしくお伝えください。行きますよグレン」
「チッ。今回も命拾いしたな。ゼロ!」
グレンとランディが去っていくのを見て、俺は耳から血が流れていることに気付く。鼓膜が...
『治癒』
連続で治癒を行い、やっと正常に戻る。
魔力を練って繰り出した拳がここまで強いとは。でも、原理が分かれば俺たちにも使えるはず。
幸先が不安だ...
後書き
次回 公国と激突
主人公 王宮に向かって移動中
本文
どーも、最終決戦なのかは分からないけど、ネイレスさんの指示の元、王宮の方へ移動しているオッサンです。
サツキ公国に対してキサラ法国が戦争を仕掛けるように俺たちの手によって誘導する予定が現在、別の人間が誘導してクーデターという形でサツキ公国に攻撃を仕掛けている。
この状況を作り出したのは、商人のプルトスさんだと俺は思っている。
「商人のプルトスさんとの関わりを今後見直した方がいいな。今まで想定外も多々あったけど、俺たちの行動の先回りをやられると厄介すぎる」
ユリさんとネイレスさんが顔をしかめて俺を責める。
「ケンさんはあの商人を高く評価していたようだけど、私は胡散臭いと前から思っていたわ。ケンさんって、頭良いのにあの手の人間に騙されやすそう」
「私は、特に何も思いませんでしたけど、今後の行動に支障が出そうです。信頼や信用という言葉は、商人が言うとユリの言う通り胡散臭いですね。ケンさん。これからは、私とユリが交渉事を行います。いいですね?」
「あ、はい。分かりました...」
完全に騙されているよお前。みたいなことを、暗に言っている気がする。
そういえば前の世界でも、親に反対されたけど友人?に勧められた商品を爆買いしたっけ?100万円分買って家にまだ残っているはず。もし、俺が前の世界に帰れないなら処分してくれ、親父。
「ところで、このまま堂々と仮面つけたまま王宮に行くわけ?」
俺は、話題を変えるためにネイレスさんに質問する。
「話しを変えましたね。ふふ、ケンさんにも弱点があって良かったです。面倒なのでこのまま行きましょう。きっと道なんて、怖がって開けてくださいますから」
「そうね。MPの節約にもなるし、開き直って強引に攻めましょ。ふふふ、楽しくなってきたわね」
アレの日も重なっているのか、やたら好戦的だな。
はぁ、今まで慎重にやってきたのに...
ルンルンになって歩いている2人の後ろ姿を見て、まぁいいやっと思う俺。丸くなったのか分からないけど、この2人がいて良かったよ。
「よお、楽しそうにしてるじゃねーか」
また、突然に現れた守護者のグレン。
全く気配がなかった。
俺たちの前に現れてからのグレンからは、チリチリと肌が焼けるような熱を放出させている。
そんな、グレンにネイレスさんが...まさかの行動に移る。
「キモッ。汚い。熱い。臭い。死んで欲しい。消えてください」
グレンに言葉による暴力を振るう。
「は?て、てめぇ、俺がくせーだと!?」
地味に効いている言葉攻め。笑える。
追撃とばかりにユリさんからも罵倒がとぶ。
「ツヴァイの言う通り。貴方は気持ち悪いわ。あと、そのダサい格好なんとかならないのかしら?気持ち悪くて吐きそうになる、うぇ」
あ、グレンの顔が真っ赤になっている。笑える。
「死にてぇよォだなッ、オイイイ!」
「アハハはは!何怒ってんの、グレンさんよー?」
俺は、罵倒ではなく煽る。それはもう、怒りの感情で周りが見えなくなるくらいに煽る。
「ンだァ、てめぇ!確か、ゼロと言ったな。コロスぞッ、ゴラァッ!!」
「アハハはは!マジでウケんだけど。死ぬとか殺すとかしか言えないのか?三下?」
「てぇメェエエ!!」
え?みえ...
殺気を察知して俺は顔を横に倒す。
俺の顔があった場所に拳が...
「誰がぁ、三下だァ!!」
「あ?お前だよ、燃えカスが」
「シネェエッ!」
ゴウケツで炎を纏う拳を受け止める。
こいつ、第2関節だけで剣を殴りやがった…ってことは次の衝撃も来るはず。
「オラァッ!」
「二段突き!?」
原理は分かっているんだけど、力が強すぎて耐えるので精一杯。反撃に出れない。一応、身体能力向上を使っているんだが。
二段突きを耐えたのは良いけど、俺の後ろにあった道や建物が吹き飛んでいるんだけど!!
「今のを耐える奴は中々いねー。ゼロ、次は...」
俺は、剣の間合いに距離をとり戦闘態勢をとる。もちろん、グレンも腰を落とし魔力を体内に向かって練っている。
なるほど、心臓に向かって魔力を集めているのか。
「そこまで!グレン、ここで何をしているのですか?復讐者に確認するために探していたのではなかったのですか?」
「チッ。邪魔すんなよ、ランディ!確認なんて1人殺しても出来るだろうがッ!」
俺の背後に現れたもう1人の守護者ランディ。
やられた。グレンに集中し過ぎて、ランディが来るのを頭から抜けていた。
ここは、ランディに乗っかるしか退路はなさそう。
「燃えカス。落ち着けよ。守護者たるもの冷静さが欠けていたら、殺れるやつも殺せないぞ。おん?」
「今回ばかりはゼロさんの言う通りです。グレン、引きなさい。それに貴方の背後から何時でも攻撃出来るような物を構えている2人がいます。ゼロさんだけでも厄介な存在なのに、3人で攻撃を仕掛けられたらグレンでも死にますよ」
「次もへらず口をたたいたらコロス」
「はいはい、良いから構え解けよ。俺も解くから」
俺とグレンは戦闘姿勢を崩し、涼し気な顔をしているランディの確認とやらを聞く。
「それでなんの確認だ?」
「コホン。貴方たち...復讐者は、このクーデターの首謀者ですか?」
うん?守護者であるランディすらクーデターの首謀者が分からない?そんな事あるのか?
「いや、全く関係ない。むしろこっちは、襲われた側。お前たち、もしくは別の者が扇動していると思っていたんだけど。どうやら、何も知らないみたいだな」
優男のランディが顔を横に振り、ため息を吐く。
「はぁ、そうですか。貴方たちではないとしたらあの商人しか考えられないですね。前にも言いましたが公国がどうなろうとどうでもいいのです。ただ、治癒が使える神官をこれ以上無駄死をさせるのは非効率のも確か。クーデターは、こちらで何とかしますから公国のトップを貴方たちでどうにかしてください。これは提案ですけどね」
「元々そうする予定だったが、邪魔が入ってそれどころではなくなったんだよ」
満足そうに頷く優男ランディ。ムカつく。
「そうですか。今回ばかりは目に余る。レスト王によろしくお伝えください。行きますよグレン」
「チッ。今回も命拾いしたな。ゼロ!」
グレンとランディが去っていくのを見て、俺は耳から血が流れていることに気付く。鼓膜が...
『治癒』
連続で治癒を行い、やっと正常に戻る。
魔力を練って繰り出した拳がここまで強いとは。でも、原理が分かれば俺たちにも使えるはず。
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