どーも、反逆のオッサンです

わか

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サツキ公国編

第109話 どーも、冤罪です

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前書き

前回のあらすじ

主人公 改めて自分の夢を考える


本文


どーも、1人で行動中のオッサンです。
さっきは、普通とはなんだ?ということについて考えていたけど...結局人それぞれ違う答えになるんですと結論を出し、思考を止めて探索に集中する。

「探索に集中とは言っても、騎士が巡回している以外は変わらないんだけど...うん?あっ!あれ、姫さまじゃね?」

亡き帝国の姫君であらせられるセレネ姫。
なんで1人でこうどうしているんだ?他の連中はどうしたんだろうか。
うーん。声をかけるべきか悩む。ユリさんたちは、姫さま達に頼りたくないと言っていたし。
セレネ姫は、住民に何か尋ねている様子。恐らく情報収集。そっと近づいて、会話を盗み聞き...いや、そんな事してバレたら恥ずかしいから!

「やっぱり、騎士を捕まえて聞き出すのが手っ取り早いかな。まぁ、それはユリさんとネイレスさんとやればいいや。この辺りのマッピングでもして、共有しておくか」

マジックバッグから紙とペンを取りだし、商店街から抜けた先からの地図を移動しながら作成していく。
大通り、いわゆる街路を中央として書き込んでいく。

「こっちの路地は、真っ直ぐ。さっきの道を左に曲がって、更に奥に真っ直ぐ。あれ?これって...」

紙に地図を作成していくうちに気づいた事がある。
俺の考えが正しかったら、この道を左に曲がってもう一度左に曲がるとさっき通った道に戻る。
試しに実行してみると、考えた通り先程通った路地に戻った。

「やたら角を曲がったりするなと思ったら、めちゃくちゃ綺麗に区画されているじゃん。カーブする道がない。よっと!」

俺は、空中に魔力障壁で足場作り真上から街を見渡す。

「マジで道が整っているやん。マッピングしやすいからいいけどさ。何か意図でもあるのか...あとでネイレスさんに聞いてみよう」

直ぐに消滅する魔力障壁の足場を何度も形成し地上に戻る。
隠密スキルを発動していることもあって、今のところ誰にも気付かれていない。
それから1時間費やし、地図の作成に騎士が駐屯している場所などを記入したりなどをし完成させる。完成っと言っても俺が実際に通った道だけなんだけど。

「えーと、ここの路地からユリさんたちの場所に行くには...結構離れたなー。さっさと戻って合流しよ。ユリさんの話も終わっているだろうし」

地図を参考にしてユリさんとネイレスさんの元へ、大通りを経由しない道で戻る。

「やあ、戻ったよ。ユリさん、話は終わった?」

「ざまぁ作戦の話はとっくに終わっているわ。今は、ケンさんの戦いぶりを話していの」

俺は、ネイレスさんの方に顔を向ける。

「俺の戦いぶりを聞いても参考にならんでしょ?結構行き当たりばったりだよ」

「いえいえ、そんな事はありません。ライフルといい、神龍に身体に憑依させたり、よくそんな事思いつくなぁと感心していました!」

手を合わせて、キラキラした瞳をしているネイレスさん。
ユリさん観点からの話だ。きっと大袈裟に言ったに違いない。

「ありがとう。感心するような作戦ではないと思うけどね。そうそう、ネイレスさんに聞いておきたいことがあるんだ。探索するついでにこの辺り一帯の地図を作成したんだけど。これ、2人とも見て?」

ネイレスさんに地図を渡し、ユリさんと確認する。
俺と同じ疑問に気付いた様子でネイレスさんにユリさんが質問する。

「この地図...中央の大きな道から横に真っ直ぐ道がいくつもあるわね。均一に道があって、綺麗に整っている。ネイレス、この事に気づいていた?」

「いいえ。道を意識して歩いたことがなかったので気付きませんでした。それに、私が歩くとしたらこの地図で言うと中央にある大きな道だけでしたので...」

「そうか、それなら仕方ないな。身分上、大きな通りしか通らないのは当たり前だし。この地図を模写して2人に渡すよ。渡した地図に各自、追加で記入して再度照らし合わせよ?」

「はい。ケンさん、模写は自分でやります。この地図、少し借りますね」

2人が地図を模写している間に、腹が減ったので夕食のあまりであるカツサンドをマジックバッグから取り出し食べる。

「ふぅー。カツサンド最高。いつ食べて美味しい。非常食としてもっと作っておくかな。ユリさんとネイレスさんも模写が終わったら腹に何か入れておいてね。もう少し動くから」

「分かったわ。早く模写済ませて、私もカツサンド食べたい。お腹空いた...」

「私もです。あっ、ユリ、記入漏れがありますよ。カツサンドの誘惑に負けないで下さい!」

「うっ。だって、早く食べたいんだもの!ネイレスこそ、頭に入れながら書いているのかしら?」

「はい、そこの2人。カツサンドは逃げないから。模写することに集中して?」

本当、仲がいいな...
模写が終わって美味しそうにカツサンドを食べるユリさんとネイレスさん。

「ケンさん、他に何かあった?」

「セレネ姫を見たくらいかな。住民に話しかけていたから恐らく情報収集だと思う。声を掛けずに素通りしたけどね」

「あ!」

「ど、どうした!ネイレスさん!?」

カツサンドを口の中に残したまま、口を開く。
はしたないぞ、ネイレスさん...

「うぐ。失礼しました。ユリから聞きましたよ?ケンさんが姫の親衛隊の女性を調教したとか...本当なんですか?」

「は?してない、してない。ユリさん、まだ根に持っていたのかよ!」

「忘れないわよ!放尿プレイ!ケンさんの変態!!」

「声がでけーよ!?」

ユリさんの声が響いたのか、住民が路地に入り俺たちを見てくる。
ほらみろ、様子見に人が来ちゃったじゃないか!

「痴話喧嘩かしら?」

「変態って聞こえたぞ?」

「騎士を呼んだ方がいいじゃないか?」

「俺、呼んでくる!」

「変態...あの男、きっと強姦しようとしたのよ」

「危険ね...」


冤罪にも程があるだろ!!



後書き

次回 駆除
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