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サツキ公国編
第85話 どーも、二日酔いです
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前書き
前回のあらすじ
主人公 酒を飲む
本文
どーも、飲み過ぎたオッサンです。
ワインを飲んで酔っ払って寝たのは分かる。うん。なんで俺は裸のユリさんとネイレスさんを抱きしめてんだ?頭いてぇ、昨日の夜何があったんだ...
「うん...ケンさん...」
ユリさんの寝言が聞こえる。それも耳元で!くすぐったい!
「ケンさん...ふぅー」
ネイレスさんが耳に息を吹きかける。ゾクゾク...
「ダァーーーーーッ、二人とも起きているだろ!」
俺は二人の拘束から逃げ...られない。足を絡まれ、身動きが取れない。
「起きたのね、ケンさん。おはよう」
「おはようございます、ケンさん」
「離れろ、二人とも」
「ネイレス、離れなさい」
「ユリこそ、離れてください」
「ここで言い争いするなよ、頭に響く...うぅ」
身体に密着するなと言いたいが、頭が痛くて何も言えない。さすがの二人も飲み過ぎたようで言い争いはすぐに終わり俺から離れてくれる。こら、毛布をそれぞれ持っていくな。寒いだろ!
「寒い...だるい」
額に手を当て起き上がりマジックバックの中から服を取り出し着る。うっ...吐きそう。
「部屋汚ねぇ。どうしよう、片付ける気力がねぇよ」
「ケンさん、私が掃除しますので休んで下さい」
「おお、女神。ネイレスさんありがとう」
「ふふふ、昨日のお礼です...」
「えっ?昨日のお礼?何したの、俺?」
「内緒です」
やだ、怖い。何したのさ、俺。いや何もしていないはずだ。理性を飛ばすなんて考えられない。
「ケンさん、プルトスが店の前に来ているわよ」
「マジかよ。まだ店の品を仕舞ってないぞ」
「なんとかしなさい、ケンさん!」
押すな、叫ぶな。頭に響く!俺は、店の鍵を開けプルトスさんを店の中に入れる。
「おや?昨日は、お酒を飲まれたのですか?」
「分かる?匂う?」
「ええ、分かりますよ。ワインですな」
「さすがだね。帝国の秘蔵のワインだと思う。たぶん...欲しい?」
「おおー、それは是非頂きたいですな」
「それじゃあ、ワインあげる」
マジックバックから5本のワイン取り出し、テーブルに置く。ヴィンテージワイン100年物だ。
「素晴らしい!私もワインを嗜みますが、これほどのワインがあるとは...」
「見ただけで分かるのかよ。あと、そんな大きい声を出さないでくれ」
「これは、失礼しました。もしや二日酔いですかな?」
「ああ、酔いに効く薬ある?」
「ワインを頂きましたのでお礼にどうぞ」
プルトスさんから、錠剤をもらう。後で鑑定してから飲もう。
「ありがとう。今、部屋の掃除をしているからもう少し待っててもらえる?なんならお茶を出すよ」
「いえ、一旦このワインを持ち帰ってから改めて伺います。そうですね、今から5時間後でどうでしょうか?」
「助かるよ」
プルトスさんがお辞儀をした後、店を出て行く。俺は、スマホを取りに奥の部屋に向かう。
「ケンさん、どうだった?」
「今から5時間後に改めて会う予定。それまでに片付けと店の商品を仕舞わないといけない」
「それなら間に合うわね。はい、スマホ」
「お?ありがとう」
ユリさんから受け取り、スマホのカメラを起動させ錠剤の鑑定を行う。
鑑定結果:毒消丸
「...。酔いって毒なの?」
「どうなのかしら?ネイレスは何か知っている?」
「私も分かりません。酔った事がないので」
「そうよねー。ケンさん、お酒弱いのね」
害は無さそうだし、錠剤を水と一緒に飲む。もう、お酒なんて飲むか!
「弱いのかも...あー、まだ頭が痛~い」
「ふふ、ケンさんにも弱いところがあるのね。昨日に続いて新発見だわ」
「昨日?なにそれ?」
「秘密よ」
ユリさんとネイレスさん、昨日何があったというんだよ。まあ、いいや。ごちゃごちゃ考えないで邪魔にならない場所で休んでいよう。
「それにしても、かなり飲んだわね。ネイレス、そこの瓶取って」
「こんな高級なワインを水のように飲んでいましたからね。はい、どうぞ」
「ありがとう。さすが帝王と言うべきかしら。ケンさんのお爺さまだったことは間違いないわ」
「2回ほどお会いしましたが、支配者に相応しい姿というのが私の感想ですね。そう思うとケンさんに似ている気がします」
あんな風になりたかねーよ。帝王ことタダノ・ヒトシのしたことは、俺より酷い。俺も大概だけど。
後書き
次回 隠れ家
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主人公 酒を飲む
本文
どーも、飲み過ぎたオッサンです。
ワインを飲んで酔っ払って寝たのは分かる。うん。なんで俺は裸のユリさんとネイレスさんを抱きしめてんだ?頭いてぇ、昨日の夜何があったんだ...
「うん...ケンさん...」
ユリさんの寝言が聞こえる。それも耳元で!くすぐったい!
「ケンさん...ふぅー」
ネイレスさんが耳に息を吹きかける。ゾクゾク...
「ダァーーーーーッ、二人とも起きているだろ!」
俺は二人の拘束から逃げ...られない。足を絡まれ、身動きが取れない。
「起きたのね、ケンさん。おはよう」
「おはようございます、ケンさん」
「離れろ、二人とも」
「ネイレス、離れなさい」
「ユリこそ、離れてください」
「ここで言い争いするなよ、頭に響く...うぅ」
身体に密着するなと言いたいが、頭が痛くて何も言えない。さすがの二人も飲み過ぎたようで言い争いはすぐに終わり俺から離れてくれる。こら、毛布をそれぞれ持っていくな。寒いだろ!
「寒い...だるい」
額に手を当て起き上がりマジックバックの中から服を取り出し着る。うっ...吐きそう。
「部屋汚ねぇ。どうしよう、片付ける気力がねぇよ」
「ケンさん、私が掃除しますので休んで下さい」
「おお、女神。ネイレスさんありがとう」
「ふふふ、昨日のお礼です...」
「えっ?昨日のお礼?何したの、俺?」
「内緒です」
やだ、怖い。何したのさ、俺。いや何もしていないはずだ。理性を飛ばすなんて考えられない。
「ケンさん、プルトスが店の前に来ているわよ」
「マジかよ。まだ店の品を仕舞ってないぞ」
「なんとかしなさい、ケンさん!」
押すな、叫ぶな。頭に響く!俺は、店の鍵を開けプルトスさんを店の中に入れる。
「おや?昨日は、お酒を飲まれたのですか?」
「分かる?匂う?」
「ええ、分かりますよ。ワインですな」
「さすがだね。帝国の秘蔵のワインだと思う。たぶん...欲しい?」
「おおー、それは是非頂きたいですな」
「それじゃあ、ワインあげる」
マジックバックから5本のワイン取り出し、テーブルに置く。ヴィンテージワイン100年物だ。
「素晴らしい!私もワインを嗜みますが、これほどのワインがあるとは...」
「見ただけで分かるのかよ。あと、そんな大きい声を出さないでくれ」
「これは、失礼しました。もしや二日酔いですかな?」
「ああ、酔いに効く薬ある?」
「ワインを頂きましたのでお礼にどうぞ」
プルトスさんから、錠剤をもらう。後で鑑定してから飲もう。
「ありがとう。今、部屋の掃除をしているからもう少し待っててもらえる?なんならお茶を出すよ」
「いえ、一旦このワインを持ち帰ってから改めて伺います。そうですね、今から5時間後でどうでしょうか?」
「助かるよ」
プルトスさんがお辞儀をした後、店を出て行く。俺は、スマホを取りに奥の部屋に向かう。
「ケンさん、どうだった?」
「今から5時間後に改めて会う予定。それまでに片付けと店の商品を仕舞わないといけない」
「それなら間に合うわね。はい、スマホ」
「お?ありがとう」
ユリさんから受け取り、スマホのカメラを起動させ錠剤の鑑定を行う。
鑑定結果:毒消丸
「...。酔いって毒なの?」
「どうなのかしら?ネイレスは何か知っている?」
「私も分かりません。酔った事がないので」
「そうよねー。ケンさん、お酒弱いのね」
害は無さそうだし、錠剤を水と一緒に飲む。もう、お酒なんて飲むか!
「弱いのかも...あー、まだ頭が痛~い」
「ふふ、ケンさんにも弱いところがあるのね。昨日に続いて新発見だわ」
「昨日?なにそれ?」
「秘密よ」
ユリさんとネイレスさん、昨日何があったというんだよ。まあ、いいや。ごちゃごちゃ考えないで邪魔にならない場所で休んでいよう。
「それにしても、かなり飲んだわね。ネイレス、そこの瓶取って」
「こんな高級なワインを水のように飲んでいましたからね。はい、どうぞ」
「ありがとう。さすが帝王と言うべきかしら。ケンさんのお爺さまだったことは間違いないわ」
「2回ほどお会いしましたが、支配者に相応しい姿というのが私の感想ですね。そう思うとケンさんに似ている気がします」
あんな風になりたかねーよ。帝王ことタダノ・ヒトシのしたことは、俺より酷い。俺も大概だけど。
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