どーも、反逆のオッサンです

わか

文字の大きさ
上 下
84 / 145
サツキ公国編

第84話 どーも、乾杯です

しおりを挟む
前書き

前回のあらすじ

主人公 商談する


本文


どーも、商談が終えたオッサンです。
プルトスさんが店から出て行くのを確認後、扉の鍵を閉め窓のカーテンを閉める。ふぅー。久しぶりにゆっくり出来そうだ。ユリさんとネイレスさんは、商品を眺めながらお互いに感想を言い合っている。俺も目につく商品を手に取りスマホで鑑定する。


鑑定結果:魔力石・火


「家庭用の蓄積型魔力石ねぇ。使えるな、これ。説明書があって助かるよ」

「ケンさん!これ見て」

ユリさんが見せてくるポーション。一応、スマホで鑑定する。


鑑定結果:精力剤


「おい、なんで雑貨屋にこんな物が置いてあるんだよ!」

「プルトスという男...やるわねー。品揃えがいいわ」

「本当、見たことのない品まで...かなりのやり手ですね」

二人から絶賛されるプルトスさん。明日までにこの店の全ての品を仕舞わないといけない。楽しそうにしているユリさんとネイレスさんに任せるかな。

「二人でマジックバックに仕舞っといて。俺は、ご飯の準備をしてくるよ。奥の部屋にいるから何かあったら呼んで」

「はーい」
「分かりました」

今日のご飯は何にしようかなー。この店が安全かどうかはさておき、とりあえず飯だ。腹減った。

「ローストビーフ祭りにしよう。パンにもサラダにもローストビーフ。ヒレ肉が沢山あるから作り置きも出来るな」

調理器具を取り出し、ヒレ肉をフライパンの上で焼く。ニンニクとブラックペッパーだけの味付けだが、シンプルで美味しいと思う。ミディアムレアまで焼き、半分は分厚めにスライス、残り半分は薄くスライスする。

「どれ、ひと口。あーん、うっ...上手い。さすが俺」


じぃー。


「来るなら声をかけてよ、2人とも!」

「ケンさんの料理の邪魔をしたくないんです!」

「そうよ!また1人だけ味見して!ズルいけど何も言えない!」

「ほれ、それなら味見してよ」

ローストビーフを一切れ皿に乗せて味見してもらう。二人の反応が良いことから、俺はローストビーフのカルパッチョを作る。ソースはレモンとオリーブオイルに塩。

「一品目は、ローストビーフのカルパッチョだ。召し上がれ」

「美味しいそうね...」
「ケンさん風に言うなら、マジかよ!ですね」

幸せそうに食べる二人を見ていると作った甲斐があるもんだ。野菜もしっかり取れて栄養満点な料理だな。

「はい、追加のローストビーフサンド」

パンをスライスしたものに少し焼いたチーズと野菜もローストビーフを挟んだ一品。こちらも好評なようだ。

「おかわり、カルパッチョ」
「私は、サンドのおかわりお願いします!」

「はいよ。この世界で初めてだけど、酒も飲むか」

「やったー!てっきりケンさんはお酒飲まないのかと思ったわ」

「旅の道中で酒なんか飲めないだろ?今日はゆっくり出来そうだし」

「そうですね、安心して休めるのは貴重ですから。ふふふ。ワインなんて久しぶりです」

帝国の後宮で拝借した赤ワインのコルクを開け、グラスに注ぐ。

「せっかくだ。乾杯するか!」

「良いわね!コホンッ、私が音頭をとるわ。3人に出会いに乾杯!!」

「乾杯」
「乾杯です」


カランッ


グラスを重ね、音を鳴らす。久しぶりの酒だ、喉が焼けるようだな。

「ついでだっ!揚げ物の残りも出して、宴会じゃー!」

「イエーィ!ハハハハハハ」

「フフフッ、今日は酔い潰れるまで飲みます!」














俺が覚えているのは、ここまで。



後書き

次回 二日酔い
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

劣等冒険者の成り上がり無双~現代アイテムで世界を極める~

絢乃
ファンタジー
 F級冒険者のルシアスは無能なのでPTを追放されてしまう。  彼は冒険者を引退しようか悩む。  そんな時、ルシアスは道端に落ちていた謎のアイテム拾った。  これがとんでもない能力を秘めたチートアイテムだったため、彼の人生は一変することになる。  これは、別の世界に存在するアイテム(アサルトライフル、洗濯乾燥機、DVDなど)に感動し、駆使しながら成り上がる青年の物語。  努力だけでは届かぬ絶対的な才能の差を、チートアイテムで覆す!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...