どーも、反逆のオッサンです

わか

文字の大きさ
上 下
72 / 145
サツキ公国編

第72話 どーも、女王です

しおりを挟む
前書き

前回のあらすじ

主人公 女王を助ける


本文


どーも、女王を救出したオッサンです。
結局巻き込まれてしまった。女王の対価も正当だし良いけど、今回限りにして欲しい。あれ?助けるってどこまでのことを指すんだ?しっかり聞いておかなくては。

「女王様、依頼はこれで完了かな?」

「いいえ、私を助けて下さるなら我が国の秘宝をお渡し致します。それに見合うだけの働きをお願いします」

「秘宝とか要らない。観光しに来ただけの旅人だから、門の出入りを自由にしてくれるだけでいい」

「そうですか...では、忠告だけ。キサラ法国が攻めてくるかもしれません。今回は、私を標的に襲ってきましたが、次はサツキ公国に宣戦布告をしてくるでしょう。観光なら早めに済ませて逃げた方がよろしいかと」

「ユリさんどうする?キサラ法国が戦争を仕掛けてくるってさ」

「面倒ね。女王、なぜサツキ公国が宣戦布告されるのかしら?」

「私たちの国は、他種族を受け入れております。特に人魚族マーメイドとは昔から交流がありまして、それを追求され現在の状況になりました」

昔が良くて今になって追求するのか理解が出来ない。その意味も含めて質問をする。

「昔からの付き合いだったら別に良いんじゃないの?」

「それは...シーワーズ帝国が全土に侵略を始めると宣言したことが大きな要因だと思われます。刺激されたキサラ法国が人類国家統一するなら自分たちが先に行うと帝国に宣言し対抗している...ここまで言えばお分かり頂けますか?」

「何となくね。ユリさんはどう?」

「私は、キサラ法国が活発になっている理由が判明しただけでも良い収穫だと思う。やっぱり頭おかしい国ね」

「あの...」

「何かしら、女王」

「服をお貸し頂けませんか?さすがにこの格好で国に戻るのは問題がありますので」

「分かったわ。私と背も胸も同じくらいのようだし...コルセットしているわね。ドレスが良いかしら?」

「厚がましいことお願いしますが、出来れば動きやすい服装が助かります」

「ケンさん、馬車を出して。女王に着替えてもらうわ」

ユリさんにお願いされ、俺はマジックバックから馬車を出す。さすがの女王様も馬車を見て驚いているな。

「私と女王が馬車の中に入るから見張りお願いね。覗いたら殺すから」

「覗かないよ。ほら、早く済ませてサツキ公国に行こう」

馬車の中にユリさんと女王様が入り着替えを始める。窓に一応カーテンがあるから見えないと思うんだけどな。

「ケンさん、着替え終わりました。このままこの馬車でサツキ公国に行っても良いそうです」

「女王様が乗っていた馬車はどうする?」

「私の服と共に置いていきます。少しでも宣戦布告を遅らせたいので」

「それで良いのなら、そうするけど。ここからサツキ公国まで馬車でどのくらいかかる?」

「2日ぐらいでしょうか...」

「思ったより近いのね。ケンさん、私が魔力を込めるから御者お願いしてもいいかしら?」

「了解。女王様、出来るだけ人に合わない道の案内をお願い」

「畏まりました。少し遠回りになりますけど宜しいですか?」

「大丈夫。よろしく頼むよ」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

ユリさんがゴーレムに魔力を込め終わり出発する。おそらく、馬車の中でユリさんは情報収集しているだろう。俺は、のんびり御者席で寛ぐことにする。たまに、トイレ休憩で停車させたり、モンスターとの遭遇で戦闘したり。陽が落ちるまで馬車を走らせた。今日は女王様の野営おすすめスポットで一夜を過ごす。

「おー、野営にもってこいの場所だね。人も居ないし、岩を置いても怪しまれない。最高な場所だ」

「この場所は、私以外知らない場所です。花が咲いているでしょう?月の光に照らされて、とても美しいのです」

「あら、本当だわ!ネイレス、私たちに教えて良いの?」

「はい、構いません。ユリとお友達になれた記念です」

「嬉しい。ふふ。ケンさんもちゃんと見なさい、岩を設置しなくて良いから」

「岩大事だよ。死角になって敵に見つかりにくくするんだから」

「そんなことしたら、この景色の邪魔になるじゃない!」

「景色より安全が大事。俺は少しでも安心して寝たいの!」

「はぁー、ケンさん...」

「ユリ、いいのです。ケンさんの言う通り、安全が第一ですから」

ほら見ろ!ざまぁ。みたいな顔をしていたら腹に蹴りをくらう。足癖が悪い女になってしまったユリさん。残念だよ...



後書き

次回 海龍
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

処理中です...