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シーワーズ帝国復讐編
第50話 どーも、ビンタです
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前書き
前回のあらすじ
主人公 最強剣士とバトる
本文
どーも、帝国最強剣士と戦ったオッサンです。
あー、体がだるい。喉渇いた...水どこにあったけ?腰に引っ掛けているマジックバックに手を伸ばして...あれ?マジックバックがない!?なんで俺、パンツ一丁なの?えーとっ、ここは地下の隠し部屋だよな?ウェストとの戦い後に魔力解放をしてからの記憶があやふや。待て待て、ここどう見ても地下の隠し部屋じゃねーぞ!
こんがらがっている思考を整理しようとしていると、男の声が聞こえる。
『久しいな、豪剣使い』
振り向くと着物をきた神龍がいた。
「オメェー、今頃になって出てきやがって。また意識だけ持ってきたのか?」
『ああ、意識だけだがこちらに引っ張ってきた。それよりお主、身体が崩壊しかけていたから治してやった我に感謝の言葉はないのか?』
「は?どう言うこと?身体が崩壊ってなに?」
『そのままの意味だ、阿呆が!我は力を与えてやると言ったが、その前に死んでもらっては困るのでな。治療をしてやったのだ』
「マジかよ…それはありがとう。それじゃあ、戻してくれ」
『お主は、我のことが嫌いみたいだな。こちらとしては嫌われようがどうでもいいんだが。すぐに戻せない理由があるから、話を聞けケンよ』
「はぁー、分かったよ。話ってなに?」
『うむ。お主、身体を酷使してあの剣士と戦っておっただろう?見ていて興奮したぞ、一剣士として成長するお主と経験、訓練による努力の積み重ねをした剣士の戦いは素晴らしかった。故に、壮絶な戦いであったからこその身体に大きな負担が掛かっていたのだ。生死を分ける戦いであったのは見ていれば分かるが、今後はもう少し楽に戦え。お主、剣技だけで戦っていただろう?なぜもう一つの剣を使わなかった?楽に勝つことが出来たはずだ』
「俺は、あの時あの瞬間に導き出した解を間違っていると言えない。何故なら今後必ず役に立つはずだから。生き抜くための大事なプロセスだ」
『身体が崩壊してもか?』
「なっちまったなら、諦めて死ぬだけさ」
『ほう。死なないために生き抜くために必死になっているお主が死ぬという言葉が出るとは意外よな。そこまでの価値をあの戦いで見出したというのか?』
「ああ、間違いないね。生きていれば必ず俺はさらに強くなれると確信したね。力だけではない戦いを通して俺は成長出来たね」
『ふむ。面白い男よのう。ますます気に入ったぞ。お主の身体を治してよかったと思えて我は満足だ』
「話ってそれだけか?ユリさんが心配しているだろうからそろそろ帰りたいんだけど」
『あの娘は、我の妻によって眠らせておる。お主が倒れて脈がないこと知ったあの娘は、お主の心臓に剣で刺して己も死のうとしていぞ。焦ったわい。我の妻が止めに入っていなければ、確実にお主死んでおったな。クックック、フハハハハ』
「笑えねーよ!危うくユリさんにトドメをさされるところだったのかよ!」
『お、おう。我の妻にそっくりよな。我も何度か殺されかけたからのう。女は怖いぞ...気をつけることだな。フハハハハハ』
「今度、お前の嫁がユリさんに乗っ取った際に、不倫しまくっているやら下半身がアホになって女性関係がヤバいって言っておくよ」
『お主!それだけはやめろっ!我が死ぬ!ぅァァアア!トラウマが蘇ってくる。絶対にやめろ、やったらお主も道連れにしてやる!』
低レベルな喧嘩を数十分程していたら、神龍の嫁さんが来た。
『ふふふ、2人は仲が良いわね。それで?なんの話をしていたのかしら?』
「久しぶりだな、お前の夫が...ガァアァ、痛い痛い。やめろよ、神龍!」
『2人ともおふざけは辞めなさい。それとケンさん。私たちの名を教えるから覚えておきなさい。私はリン、夫がシャロン。名乗り遅れて申し訳ないわ』
「分かった、リンさん。あとシャロンだな、覚えた」
『お主のそのメンタルの強さはなんなのだ?呆れてしまうわ。もうよい、妻が帰ってきたと言うことは此奴の肉体は戻ったのだな?』
『ええ、そうよ。ケンさん安心して、目を覚ますといいわ。ユリちゃんは、そうね...もう少し寝ているかもしれない。私の制止を振り切ってまで貴方の側に居ようとしたから、強引に寝かせたわ。後で謝っといてくれるかしら?』
「そんな恐ろしいことしたんか、アンタ。でも、命の恩人の頼みだからな、それくらいは構わない。それでわざわざここに連れてきた本当の理由を教えてくれ」
『お主が戯言をぬかしよるから時間がなくなったわい。ただ、これだけは伝えておく。神龍眼に耐えうる肉体と脳に成長した。我の力を借りずにな...ただ、右目はまだそのままにしておけ。以上だ』
「あ、ああ。分かった。そんなに威圧して言うことか?」
『ケンさん、右目まで神龍眼にしたら死ぬわよ?』
「お、おう。絶対にしない、死にたくないから」
返事とともに意識が覚醒する。まあ、パンツ一丁なのは変わらないけど。ユリさんが起きるまでに服を着ないと襲われる。どのくらい時間が経ったのか検討もつかないが、腹は減っていないみたいだからそこまで時間が経ったように思えない。
「今は、昼の3時か。身体はしっかり動かし軽いな。今更になって成長したのか?まぁ良いや。ユリさーん!」
ユリさんの身体を揺すり起こす。
「ケンさん!ケンさん、ケンさん、ケンさん」
「うわっ!どうしたのさ?ぶべっ」
抱きつかれてビンタされました。
「どうしたのさ、じゃないわよ!なに勝手に死のうとしたのよ!」
「死んでいないから!生きているから!」
「あっ...確かに生きているわね。ごめんなさい」
「いいよ、別に。心配をかけたのは本当だし。離れて」
「いや!もう少しこのままで居させて!」
これはテコでも動かせないな。
後書き
次回 束の間の休息
前回のあらすじ
主人公 最強剣士とバトる
本文
どーも、帝国最強剣士と戦ったオッサンです。
あー、体がだるい。喉渇いた...水どこにあったけ?腰に引っ掛けているマジックバックに手を伸ばして...あれ?マジックバックがない!?なんで俺、パンツ一丁なの?えーとっ、ここは地下の隠し部屋だよな?ウェストとの戦い後に魔力解放をしてからの記憶があやふや。待て待て、ここどう見ても地下の隠し部屋じゃねーぞ!
こんがらがっている思考を整理しようとしていると、男の声が聞こえる。
『久しいな、豪剣使い』
振り向くと着物をきた神龍がいた。
「オメェー、今頃になって出てきやがって。また意識だけ持ってきたのか?」
『ああ、意識だけだがこちらに引っ張ってきた。それよりお主、身体が崩壊しかけていたから治してやった我に感謝の言葉はないのか?』
「は?どう言うこと?身体が崩壊ってなに?」
『そのままの意味だ、阿呆が!我は力を与えてやると言ったが、その前に死んでもらっては困るのでな。治療をしてやったのだ』
「マジかよ…それはありがとう。それじゃあ、戻してくれ」
『お主は、我のことが嫌いみたいだな。こちらとしては嫌われようがどうでもいいんだが。すぐに戻せない理由があるから、話を聞けケンよ』
「はぁー、分かったよ。話ってなに?」
『うむ。お主、身体を酷使してあの剣士と戦っておっただろう?見ていて興奮したぞ、一剣士として成長するお主と経験、訓練による努力の積み重ねをした剣士の戦いは素晴らしかった。故に、壮絶な戦いであったからこその身体に大きな負担が掛かっていたのだ。生死を分ける戦いであったのは見ていれば分かるが、今後はもう少し楽に戦え。お主、剣技だけで戦っていただろう?なぜもう一つの剣を使わなかった?楽に勝つことが出来たはずだ』
「俺は、あの時あの瞬間に導き出した解を間違っていると言えない。何故なら今後必ず役に立つはずだから。生き抜くための大事なプロセスだ」
『身体が崩壊してもか?』
「なっちまったなら、諦めて死ぬだけさ」
『ほう。死なないために生き抜くために必死になっているお主が死ぬという言葉が出るとは意外よな。そこまでの価値をあの戦いで見出したというのか?』
「ああ、間違いないね。生きていれば必ず俺はさらに強くなれると確信したね。力だけではない戦いを通して俺は成長出来たね」
『ふむ。面白い男よのう。ますます気に入ったぞ。お主の身体を治してよかったと思えて我は満足だ』
「話ってそれだけか?ユリさんが心配しているだろうからそろそろ帰りたいんだけど」
『あの娘は、我の妻によって眠らせておる。お主が倒れて脈がないこと知ったあの娘は、お主の心臓に剣で刺して己も死のうとしていぞ。焦ったわい。我の妻が止めに入っていなければ、確実にお主死んでおったな。クックック、フハハハハ』
「笑えねーよ!危うくユリさんにトドメをさされるところだったのかよ!」
『お、おう。我の妻にそっくりよな。我も何度か殺されかけたからのう。女は怖いぞ...気をつけることだな。フハハハハハ』
「今度、お前の嫁がユリさんに乗っ取った際に、不倫しまくっているやら下半身がアホになって女性関係がヤバいって言っておくよ」
『お主!それだけはやめろっ!我が死ぬ!ぅァァアア!トラウマが蘇ってくる。絶対にやめろ、やったらお主も道連れにしてやる!』
低レベルな喧嘩を数十分程していたら、神龍の嫁さんが来た。
『ふふふ、2人は仲が良いわね。それで?なんの話をしていたのかしら?』
「久しぶりだな、お前の夫が...ガァアァ、痛い痛い。やめろよ、神龍!」
『2人ともおふざけは辞めなさい。それとケンさん。私たちの名を教えるから覚えておきなさい。私はリン、夫がシャロン。名乗り遅れて申し訳ないわ』
「分かった、リンさん。あとシャロンだな、覚えた」
『お主のそのメンタルの強さはなんなのだ?呆れてしまうわ。もうよい、妻が帰ってきたと言うことは此奴の肉体は戻ったのだな?』
『ええ、そうよ。ケンさん安心して、目を覚ますといいわ。ユリちゃんは、そうね...もう少し寝ているかもしれない。私の制止を振り切ってまで貴方の側に居ようとしたから、強引に寝かせたわ。後で謝っといてくれるかしら?』
「そんな恐ろしいことしたんか、アンタ。でも、命の恩人の頼みだからな、それくらいは構わない。それでわざわざここに連れてきた本当の理由を教えてくれ」
『お主が戯言をぬかしよるから時間がなくなったわい。ただ、これだけは伝えておく。神龍眼に耐えうる肉体と脳に成長した。我の力を借りずにな...ただ、右目はまだそのままにしておけ。以上だ』
「あ、ああ。分かった。そんなに威圧して言うことか?」
『ケンさん、右目まで神龍眼にしたら死ぬわよ?』
「お、おう。絶対にしない、死にたくないから」
返事とともに意識が覚醒する。まあ、パンツ一丁なのは変わらないけど。ユリさんが起きるまでに服を着ないと襲われる。どのくらい時間が経ったのか検討もつかないが、腹は減っていないみたいだからそこまで時間が経ったように思えない。
「今は、昼の3時か。身体はしっかり動かし軽いな。今更になって成長したのか?まぁ良いや。ユリさーん!」
ユリさんの身体を揺すり起こす。
「ケンさん!ケンさん、ケンさん、ケンさん」
「うわっ!どうしたのさ?ぶべっ」
抱きつかれてビンタされました。
「どうしたのさ、じゃないわよ!なに勝手に死のうとしたのよ!」
「死んでいないから!生きているから!」
「あっ...確かに生きているわね。ごめんなさい」
「いいよ、別に。心配をかけたのは本当だし。離れて」
「いや!もう少しこのままで居させて!」
これはテコでも動かせないな。
後書き
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