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転移
第29話 どーも、ティータイムです
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前書き
前回のあらすじ
主人公 また国の姫さまを救う
本文
どーも、姫さま御一行に付いていく黒一点のオッサンです。姫さま、騎士6人、メイド3人。そしてユリさん。肩身が狭いです、はい。しかもさ、俺を取り囲むようにしてさ、嫌がらせかよ。なんか話しながら歩こうよ、なんで皆んな無言なのさ。
雰囲気に耐えきれず、俺は隣に歩くユリさんに声をかける。
「ユリさん、姫さまだってさ。今更だけどマナーとか作法とか知らないんだけど俺...大丈夫かな?」
「ここは、戦場です。それに相手方は事情がありそうですからいつものケンさんで良いと思います」
「そう?ならいいんだけど。友好の印としてアプルあげる?」
「なんですかそれ?ふふ、アプルで友好関係が結べたら世の中どれだけ平和なのでしょうね。きっと、大丈夫ですよ」
「どんな根拠だよ、それ」
「女の勘です」
キッパリ言い切るユリさん。女の勘ってなんだよ。
アンデットや兵士の死体がない開けた場所に到着し、メイドがテキパキ行動し天幕を完成させる。その様子を俺とユリさんと姫さまは眺めている。
「メイドさんってすごいなぁ。いっ、たっ!痛いよ、ユリさん!」
「ケンさんが女性を凝視するからです。見るなら私だけにしてください」
「いやいや、ただぼーっと見てただけじゃんか!」
「ふふっ、お二人はとても仲がよろしいのですね。まだ会って間もないですけれど、お二人のご関係については微笑ましいです」
「王女様は見る目がありますね!」
「天幕が完成したら中でゆっくりしましょう?そういえば、自己紹介がまだでした!申し訳ありません。私は、セレネです。シーワーズ帝国の第3王女です」
「私は、ユリと申します。こちらはケンさん。よろしくお願い致します」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
俺、要らなくね?上品で美しい2人が会話すると映えるな...オッサン邪魔じゃね?
「お待たせいたしました。天幕が完成致しましたので、どうぞ中へお入りください」
メイドの案内の元、天幕の中に入ると...
豪華ではなく、ただ広いだけの空間。まぁ、そうだよね。イスとテーブルだけあれば充分だもんね。あとランタンかな、あれは。
「お邪魔しまーす。靴脱いだ方がいい?」
「?そのままで構いませんよ。ケン様は、日頃家では靴を脱いでいるのですか?」
「一応部屋によるけど、脱いでいるよ。ユリさんも脱いでいたよね?」
「私はケンさんに合わせてましたから。靴を履かずに靴下だけで生活は解放感があって中々良いものですよね」
「そうだったのですか。ケン様、どちらでも構いません」
「靴のままでいいんだ...うーん、違和感あるから脱ぐよ」
靴を脱いでスリッパを履き中に入り、姫さまがイスに座る。
「どうぞ、おかけ下さい」
イスに座り、メイドからお茶を出される。あー、身に沁みるよ、美味いなこのお茶。あとでメイドさんに聞こう。
「改めまして、代表して感謝を致します。この度、命をお救い頂きまして誠にありがとうございます」
「どう致しまして。お代は、聖天水2つとこのお茶の茶葉でいいよ」
「まあ、ケン様は豪胆なお方ですね。かしこまりました。こちらをどうぞ。茶葉につきましては様々なものをブランドしたものでございます。メイドの趣味でございまして、今お出ししたものが最後です。申し訳ありません」
2つの聖天水を頂戴し、マジックバックに入れる。俺は、お茶のパックを取り出しメイドさんに預けおかわりをお願いする。
「それは残念。メイドさんに渡したお茶のパックは沢山あるからあげるね、緑茶だけど美味しいよ」
メイドの1人が感謝を述べ、姫さまに提供する。
「とても美味しゅうございます。ケン様、お気遣い頂きありがとうございます」
ユリさんも緑茶が好きなので、おかわりをする。転移前に買い込んでおいて良かったよ。
「それで、俺たちのことが聞きたいんだろ?話してもいいが証拠を提示出来るものがない」
「それについてはこちらの騎士、私の騎士であり剣でもある、アルテの真理の目で判断致します」
「ふーん、真理の目ねぇ。すごいね、オッドアイって初めて見たよ」
「ケン殿は、真理の目と聞いて怖くないのですか?」
「うん?全然怖くないよ。真理の目より怖い目を持った人が居るから平気さ」
龍眼の方が怖い。ユリさんが龍眼化を制御出来るようになったら近接戦闘に大いに役に立つだろう。それだけでも脅威なのに、効果は他にもありそうだしね。
「ケン殿に偽りがないことは、私が保証します。ユリ殿はどう思われますか?」
「私も怖くありません。私も真理の目より素敵すぎて怖い目をする方を知っております」
「ユリ殿も偽りがありません。姫さま以外に私の目を恐れない人がいるなんて、姫さまが言っていた通り世の中広いですね」
「そうそう、世の中広いよ。俺たちも旅しているんだけど世の中には理不尽なヤツは沢山いるって再認識させられた。言わずもがな、アンデットの軍勢もその一つだけど」
「ふふふ、そうですね。ケンさんと旅していると毎日が新鮮です」
「ほら、世の中には貴方の目を恐れない方がいるんです。アルテ?これからは、真理の目を使うことに戸惑わないでくださいね」
「善処致します、姫さま」
姫さまは、慈悲深い女性。薄青色のロングヘアー、碧眼、とても綺麗な顔立ち。
アルテさんは、金髪のショートヘアー、赤と碧眼のオッドアイ、こちらも美人さんだ。
「真理の目を使って、俺たちの証言を判断する。それについてはこちらとしても問題ない。俺たちの秘密も話そう。だから、そちらもしっかり話してくれよ?」
お互い合意の元、話し合いを始める。
後書き
次回 復讐心
この作品を読んで下さりありがとうございます。
読者の方が増えて嬉しく思います。
今後も引き続きよろしくお願い致します。
前回のあらすじ
主人公 また国の姫さまを救う
本文
どーも、姫さま御一行に付いていく黒一点のオッサンです。姫さま、騎士6人、メイド3人。そしてユリさん。肩身が狭いです、はい。しかもさ、俺を取り囲むようにしてさ、嫌がらせかよ。なんか話しながら歩こうよ、なんで皆んな無言なのさ。
雰囲気に耐えきれず、俺は隣に歩くユリさんに声をかける。
「ユリさん、姫さまだってさ。今更だけどマナーとか作法とか知らないんだけど俺...大丈夫かな?」
「ここは、戦場です。それに相手方は事情がありそうですからいつものケンさんで良いと思います」
「そう?ならいいんだけど。友好の印としてアプルあげる?」
「なんですかそれ?ふふ、アプルで友好関係が結べたら世の中どれだけ平和なのでしょうね。きっと、大丈夫ですよ」
「どんな根拠だよ、それ」
「女の勘です」
キッパリ言い切るユリさん。女の勘ってなんだよ。
アンデットや兵士の死体がない開けた場所に到着し、メイドがテキパキ行動し天幕を完成させる。その様子を俺とユリさんと姫さまは眺めている。
「メイドさんってすごいなぁ。いっ、たっ!痛いよ、ユリさん!」
「ケンさんが女性を凝視するからです。見るなら私だけにしてください」
「いやいや、ただぼーっと見てただけじゃんか!」
「ふふっ、お二人はとても仲がよろしいのですね。まだ会って間もないですけれど、お二人のご関係については微笑ましいです」
「王女様は見る目がありますね!」
「天幕が完成したら中でゆっくりしましょう?そういえば、自己紹介がまだでした!申し訳ありません。私は、セレネです。シーワーズ帝国の第3王女です」
「私は、ユリと申します。こちらはケンさん。よろしくお願い致します」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
俺、要らなくね?上品で美しい2人が会話すると映えるな...オッサン邪魔じゃね?
「お待たせいたしました。天幕が完成致しましたので、どうぞ中へお入りください」
メイドの案内の元、天幕の中に入ると...
豪華ではなく、ただ広いだけの空間。まぁ、そうだよね。イスとテーブルだけあれば充分だもんね。あとランタンかな、あれは。
「お邪魔しまーす。靴脱いだ方がいい?」
「?そのままで構いませんよ。ケン様は、日頃家では靴を脱いでいるのですか?」
「一応部屋によるけど、脱いでいるよ。ユリさんも脱いでいたよね?」
「私はケンさんに合わせてましたから。靴を履かずに靴下だけで生活は解放感があって中々良いものですよね」
「そうだったのですか。ケン様、どちらでも構いません」
「靴のままでいいんだ...うーん、違和感あるから脱ぐよ」
靴を脱いでスリッパを履き中に入り、姫さまがイスに座る。
「どうぞ、おかけ下さい」
イスに座り、メイドからお茶を出される。あー、身に沁みるよ、美味いなこのお茶。あとでメイドさんに聞こう。
「改めまして、代表して感謝を致します。この度、命をお救い頂きまして誠にありがとうございます」
「どう致しまして。お代は、聖天水2つとこのお茶の茶葉でいいよ」
「まあ、ケン様は豪胆なお方ですね。かしこまりました。こちらをどうぞ。茶葉につきましては様々なものをブランドしたものでございます。メイドの趣味でございまして、今お出ししたものが最後です。申し訳ありません」
2つの聖天水を頂戴し、マジックバックに入れる。俺は、お茶のパックを取り出しメイドさんに預けおかわりをお願いする。
「それは残念。メイドさんに渡したお茶のパックは沢山あるからあげるね、緑茶だけど美味しいよ」
メイドの1人が感謝を述べ、姫さまに提供する。
「とても美味しゅうございます。ケン様、お気遣い頂きありがとうございます」
ユリさんも緑茶が好きなので、おかわりをする。転移前に買い込んでおいて良かったよ。
「それで、俺たちのことが聞きたいんだろ?話してもいいが証拠を提示出来るものがない」
「それについてはこちらの騎士、私の騎士であり剣でもある、アルテの真理の目で判断致します」
「ふーん、真理の目ねぇ。すごいね、オッドアイって初めて見たよ」
「ケン殿は、真理の目と聞いて怖くないのですか?」
「うん?全然怖くないよ。真理の目より怖い目を持った人が居るから平気さ」
龍眼の方が怖い。ユリさんが龍眼化を制御出来るようになったら近接戦闘に大いに役に立つだろう。それだけでも脅威なのに、効果は他にもありそうだしね。
「ケン殿に偽りがないことは、私が保証します。ユリ殿はどう思われますか?」
「私も怖くありません。私も真理の目より素敵すぎて怖い目をする方を知っております」
「ユリ殿も偽りがありません。姫さま以外に私の目を恐れない人がいるなんて、姫さまが言っていた通り世の中広いですね」
「そうそう、世の中広いよ。俺たちも旅しているんだけど世の中には理不尽なヤツは沢山いるって再認識させられた。言わずもがな、アンデットの軍勢もその一つだけど」
「ふふふ、そうですね。ケンさんと旅していると毎日が新鮮です」
「ほら、世の中には貴方の目を恐れない方がいるんです。アルテ?これからは、真理の目を使うことに戸惑わないでくださいね」
「善処致します、姫さま」
姫さまは、慈悲深い女性。薄青色のロングヘアー、碧眼、とても綺麗な顔立ち。
アルテさんは、金髪のショートヘアー、赤と碧眼のオッドアイ、こちらも美人さんだ。
「真理の目を使って、俺たちの証言を判断する。それについてはこちらとしても問題ない。俺たちの秘密も話そう。だから、そちらもしっかり話してくれよ?」
お互い合意の元、話し合いを始める。
後書き
次回 復讐心
この作品を読んで下さりありがとうございます。
読者の方が増えて嬉しく思います。
今後も引き続きよろしくお願い致します。
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