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転移
第21話 どーも、ワイバーンです
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前書き
前回のあらすじ
主人公 エルフの弓に感動す
本文
どーも、ユリさんの弓での戦闘に感動したオッサンです。
いやー、いいもんが見れたわ。敵だと思うと恐ろしい攻撃だな。俺避けられないよ、たぶん。
「私が魔力付与がすぐ出来たのはケンさんのおかげですよ?」
「えっ?そうなの?俺ってばそんなカッコいい感じじゃなかったけど」
「コッケンの魔力解放を参考にしてみました。本来、スキルを使用するのにはイメージが大切で実際に使用出来るかは別です。ケンさんが異常なのです」
「異常って言われても...」
あれだろ?自分の黒歴史が役に立っているんだろう?男なら一度はやっちゃうもんな、あはは。
「役に立って何よりですよ、はい」
ガァアああ
「はっ?」
「ケンさん、呆けてないで障壁を展開してください。上からの攻撃です!」
「魔力障壁!ちょ、待って。あれは、俺が転移して初めてみたモンスター...」
鑑定結果: 翼竜 LV70
「やっぱり、翼竜かよ!ブレス攻撃とか洒落になんねーよ」
「ブレス範囲から一旦離れましょう!」
俺たちは、ブレス攻撃の範囲から距離をとり翼竜の様子を伺う。
「空を旋回してやがる。ユリさんの弓の攻撃だとさすが無理か?」
「魔力付与したものであれば貫けますが、無防備な状態になるので翼竜は見逃してはくれませんね」
「そもそもなんで俺たちの居場所まで来たんだ?魔力感知のスキルでも所持しているのか?」
「分かりませんが、私が魔力付与した攻撃をしてからそれほど時間は経っておりません」
空に飛んでいるモンスターを相手にする対抗手段が少ない。考えろ、俺。頭を回せ!
「ユリさんも考えて!対抗手段はユリさんの魔力付与の弓の矢...」
まてよ?魔力を感知できる奴を誘き寄せるなら、魔力解放で誘導してやればいい!
「ユリさん、俺が魔力解放をして翼竜の気を向けるからいつでも矢を放てる準備をしてて。ブレスも魔力操作で何とか耐えてみせる」
「それしか手が無さそうですね。分かりました、ミノスみたいな理不尽な攻撃ではないのですが気をつけてくださいね」
「もちろん、試したい事もあるしなんとかしてみせる。よろしく頼むよ」
俺は、旋回している翼竜を追いながら奴隷商人が持っていたロングソードを取り出す。
「魔力解放、吹き荒れろや!」
俺の魔力解放は武器を通して魔力が放出される。通常の剣が耐えられるか試してみる。いきなり実戦で試すとかアホの極みだが、死と隣合わせの状況だからこそ脳のリミッターが外れる。
パリィィン
魔力解放に耐えきれなかった剣が崩れ散る。まあ、そんなもんだ。コッケンが異常なんだよ。
「でも、目的は達成したぜ」
ガァアああ
「キタ!魔力障壁展開、やっぱり魔力を感知できるのかよ。ってか、熱いな、おい!」
薄い膜が火のブレスを正面だけ防ぐ。クルクル旋回するから俺もクルクル回りながら魔力障壁を展開していく。うん?ブレスが止んだ...まずい、ユリさんの魔力付与を感知したか?
「あんまりコッケンに頼りたくないんだが仕方ない」
『魔力解放・魔力強化・魔力暴走』
「ちょろちょろ飛びやがってからに、堕ちてきたら首刎ねてやんよ!」
ドンッ
ガァアギャァ
ユリさんの弓は正確だからこそ予測しやすい欠点がある。翼竜も矢を避けようとして胴体を捻ったが残念。翼に矢が命中し、堕ちてくる。
『身体能力向上』
堕ちてくる翼竜に対して、木の枝を使い上空に飛び、剣を左下から右上へと振り上げる。
「ざまぁ!ミノスの剣を壊した技だ、お前の首を刎ねるなんざ造作もないね」
翼竜の首を刎ね、俺も落下していくがユリさんが精霊魔法で落下の衝撃を防いでくれた。
「また飛び出して、ヒヤヒヤしますよ。ケンさん!」
「ごめん、ちまちまブレス吐いてくるのがウザくてつい...」
「仕方ない人ですね、ふふふ。お疲れ様でした、ケンさん」
「ユリさんこそ、見事なお手並みでした。お疲れ様」
「ありがとうございます。この翼竜の死体どうしますか?」
「ねぇ、その前にアレをみて」
上空を指差す俺から視線を上空に向けたユリさん。それは絶望しかない。まじで?はっ、ふざけるなよ。クソッタレ!
「わ、ワイバーンが3体ですか...」
「MPをほぼ使いきった俺は、逃げることを提案する」
「私も魔力付与に多くのMPを消費しました。身体能力向上と隠密スキルはを使って逃げましょう」
俺たちはスキルを発動させ、即座にワイバーンから逃げる。幸い、飛行スピードはない。逃げ切れるはず。
「前方に大魔猿が1体います!」
「翼竜ワイバーンに追いつかれたら最悪だ、ゴウケツで大魔猿を始末する。ユリさんはケツメイを使用していいけど魔力は絶対に使わないでね!剣の効果だけ発動させて」
「分かりました!私が先行して大魔猿の足を切断もしくは傷を負わせますので、始末よろしくお願いします」
「了解!」
大魔猿向かって、ユリさんが楽しそうに先行して戦闘を始める。相変わらず速い剣筋に鋭い突きのコンビネーション。ゴリラが腕を振るってくるのを俺がゴウケツで受け弾く。
ヴゴォおお
「スイッチ!ユリさん」
「はい、今思いついた技で...首を刎ねてみせます」
ユリさんが持っているケツメイ、その特性は斬って刀身に血を吸収させると斬れ味が良くなるという伝説の武器。奥義、貴方を殺し私も死ぬから!だと思う。
「ケンさん、考え込んでないで大きいタメ使った攻撃を防いでください」
「りょうか、いいい、めちゃんこパワーがあんのね。コイツ、ゴウケツの刃が食い込んでいるのに。スイッチ!」
「はい、スキル乱れ突きからの横一文字!」
ゥッゴ...
はい、即離脱。『身体能力向上・隠密」を2人ともスキルを発動させ、翼竜ワイバーンからさらに距離を取る。木が生い茂っている場所に到着、身を隠す。
今日も散々な日だったな。気づいたら雨止んでいたし。
後書き
次回 野営からの訓練
前回のあらすじ
主人公 エルフの弓に感動す
本文
どーも、ユリさんの弓での戦闘に感動したオッサンです。
いやー、いいもんが見れたわ。敵だと思うと恐ろしい攻撃だな。俺避けられないよ、たぶん。
「私が魔力付与がすぐ出来たのはケンさんのおかげですよ?」
「えっ?そうなの?俺ってばそんなカッコいい感じじゃなかったけど」
「コッケンの魔力解放を参考にしてみました。本来、スキルを使用するのにはイメージが大切で実際に使用出来るかは別です。ケンさんが異常なのです」
「異常って言われても...」
あれだろ?自分の黒歴史が役に立っているんだろう?男なら一度はやっちゃうもんな、あはは。
「役に立って何よりですよ、はい」
ガァアああ
「はっ?」
「ケンさん、呆けてないで障壁を展開してください。上からの攻撃です!」
「魔力障壁!ちょ、待って。あれは、俺が転移して初めてみたモンスター...」
鑑定結果: 翼竜 LV70
「やっぱり、翼竜かよ!ブレス攻撃とか洒落になんねーよ」
「ブレス範囲から一旦離れましょう!」
俺たちは、ブレス攻撃の範囲から距離をとり翼竜の様子を伺う。
「空を旋回してやがる。ユリさんの弓の攻撃だとさすが無理か?」
「魔力付与したものであれば貫けますが、無防備な状態になるので翼竜は見逃してはくれませんね」
「そもそもなんで俺たちの居場所まで来たんだ?魔力感知のスキルでも所持しているのか?」
「分かりませんが、私が魔力付与した攻撃をしてからそれほど時間は経っておりません」
空に飛んでいるモンスターを相手にする対抗手段が少ない。考えろ、俺。頭を回せ!
「ユリさんも考えて!対抗手段はユリさんの魔力付与の弓の矢...」
まてよ?魔力を感知できる奴を誘き寄せるなら、魔力解放で誘導してやればいい!
「ユリさん、俺が魔力解放をして翼竜の気を向けるからいつでも矢を放てる準備をしてて。ブレスも魔力操作で何とか耐えてみせる」
「それしか手が無さそうですね。分かりました、ミノスみたいな理不尽な攻撃ではないのですが気をつけてくださいね」
「もちろん、試したい事もあるしなんとかしてみせる。よろしく頼むよ」
俺は、旋回している翼竜を追いながら奴隷商人が持っていたロングソードを取り出す。
「魔力解放、吹き荒れろや!」
俺の魔力解放は武器を通して魔力が放出される。通常の剣が耐えられるか試してみる。いきなり実戦で試すとかアホの極みだが、死と隣合わせの状況だからこそ脳のリミッターが外れる。
パリィィン
魔力解放に耐えきれなかった剣が崩れ散る。まあ、そんなもんだ。コッケンが異常なんだよ。
「でも、目的は達成したぜ」
ガァアああ
「キタ!魔力障壁展開、やっぱり魔力を感知できるのかよ。ってか、熱いな、おい!」
薄い膜が火のブレスを正面だけ防ぐ。クルクル旋回するから俺もクルクル回りながら魔力障壁を展開していく。うん?ブレスが止んだ...まずい、ユリさんの魔力付与を感知したか?
「あんまりコッケンに頼りたくないんだが仕方ない」
『魔力解放・魔力強化・魔力暴走』
「ちょろちょろ飛びやがってからに、堕ちてきたら首刎ねてやんよ!」
ドンッ
ガァアギャァ
ユリさんの弓は正確だからこそ予測しやすい欠点がある。翼竜も矢を避けようとして胴体を捻ったが残念。翼に矢が命中し、堕ちてくる。
『身体能力向上』
堕ちてくる翼竜に対して、木の枝を使い上空に飛び、剣を左下から右上へと振り上げる。
「ざまぁ!ミノスの剣を壊した技だ、お前の首を刎ねるなんざ造作もないね」
翼竜の首を刎ね、俺も落下していくがユリさんが精霊魔法で落下の衝撃を防いでくれた。
「また飛び出して、ヒヤヒヤしますよ。ケンさん!」
「ごめん、ちまちまブレス吐いてくるのがウザくてつい...」
「仕方ない人ですね、ふふふ。お疲れ様でした、ケンさん」
「ユリさんこそ、見事なお手並みでした。お疲れ様」
「ありがとうございます。この翼竜の死体どうしますか?」
「ねぇ、その前にアレをみて」
上空を指差す俺から視線を上空に向けたユリさん。それは絶望しかない。まじで?はっ、ふざけるなよ。クソッタレ!
「わ、ワイバーンが3体ですか...」
「MPをほぼ使いきった俺は、逃げることを提案する」
「私も魔力付与に多くのMPを消費しました。身体能力向上と隠密スキルはを使って逃げましょう」
俺たちはスキルを発動させ、即座にワイバーンから逃げる。幸い、飛行スピードはない。逃げ切れるはず。
「前方に大魔猿が1体います!」
「翼竜ワイバーンに追いつかれたら最悪だ、ゴウケツで大魔猿を始末する。ユリさんはケツメイを使用していいけど魔力は絶対に使わないでね!剣の効果だけ発動させて」
「分かりました!私が先行して大魔猿の足を切断もしくは傷を負わせますので、始末よろしくお願いします」
「了解!」
大魔猿向かって、ユリさんが楽しそうに先行して戦闘を始める。相変わらず速い剣筋に鋭い突きのコンビネーション。ゴリラが腕を振るってくるのを俺がゴウケツで受け弾く。
ヴゴォおお
「スイッチ!ユリさん」
「はい、今思いついた技で...首を刎ねてみせます」
ユリさんが持っているケツメイ、その特性は斬って刀身に血を吸収させると斬れ味が良くなるという伝説の武器。奥義、貴方を殺し私も死ぬから!だと思う。
「ケンさん、考え込んでないで大きいタメ使った攻撃を防いでください」
「りょうか、いいい、めちゃんこパワーがあんのね。コイツ、ゴウケツの刃が食い込んでいるのに。スイッチ!」
「はい、スキル乱れ突きからの横一文字!」
ゥッゴ...
はい、即離脱。『身体能力向上・隠密」を2人ともスキルを発動させ、翼竜ワイバーンからさらに距離を取る。木が生い茂っている場所に到着、身を隠す。
今日も散々な日だったな。気づいたら雨止んでいたし。
後書き
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