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1章

01年目ー7月 01 会うもの達

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コマチ:「食パンが切れてるの忘れてた、いいかコンビニまで朝の散歩としゃれこみますか。」

元女子高校があった場所に建造された高速道路の入口を見ながら、造船所と佐世保市街地が見渡すことできる今福町のコンビニへと向かうコマチ

コマチ:「今日も暑くなりそうね~アイスクリームも買っちゃおうかな。」

うきうきした気分で歩み続けた

そして、その近くに

ハク:「は~、まいった~こっちの世界にきてみたら、カラスを懲らしめ、神社のばあさんに捕まり、神社の神様の使いだと崇められて~いや~まいったよ(笑)」

異世界~もとい、佐世保に転移してきた猫人ことケット・シーのハク・ロメルである。


ハク:「チャホヤされたょ、チャホヤされた・・・爺さん、婆さん、爺さん、婆さん、爺さん、婆さん、・・・・若い女おらんやん!(苦)」


烏帽子岳を眺め、ため息はく、ケット・シーのハク、人がその要旨を見ても猫がただ立ってる姿にしか見えない。


ハク:「あんな、辛気臭いとこにいたら、オイラもいやけがさすよ~本当~、さて、きを取り直して胸のデカいぴちぴちの女子を探すかな(笑)」


なぜか、人系の人間、魔族、エルフ・・・ともあれ人の形をしたものの女性に興味しんしんのケット・シーである。


ハク:「この間あった、エルフのねーちゃん・・・あっ~マリどん、たしか~コトヒラ・マリスとか言ってたけ~なんか~ミフネのテラに住んでるとか言ってたな・・・て場所どこだっけ~?まだ、このサセボとかいう町は全部把握してないからわからないや~まあ、またどこかで会うだろ」


ハクは、キョロキョロと辺りを見回しているとコンビニに向かっている御船コマチを発見した、そしてコマチを見てハクは、よからぬ笑顔をした。


ハク:「おい、おい、イイね、イイオッパイちゃん~発見!行くしかないよね!ひゃほう~(笑)」


ハクは、すぐさまコマチのあとを追いかけた。そして、コンビニまで追跡していくのであった。


ハク:「コンビニとか言う、いろんなものを置いてる店とか婆さん達が言ってたな、オイラに貢いでいた物の中に鶏肉の揚げ物~唐揚げとわ違う~竜田揚げとか言ってたな~やべ~昨日から、なにも食べてなかった。店の方からいい匂いがする~」


コンビニの方から、揚げ物系のニオイが空調ダクトから、出ていた。


コマチ:「頼まれていた食材も手に入れたし、チャージタイプのアイスクリームとフランクフルトも買っちゃった。みてたら、ついつい買っちゃった(笑)」


コマチは、にこやかな顔でコンビニをあとにした。そして、ハクもその後をついびしていた。

ハク:「オッパイちゃんから鳥のあげもののニオイが~やべ~腹減った~」

[ぐー~・・・・]

腹が減っていたのもあり、ハクは、その場に膝をついてしまった。そのとき


コマチ:「誰、そこにいるのは? (怯)」

おどおどとした怯えた表情で電柱の後ろに隠れるハクをみるのであった。
ハクも流石に一瞬かたまったがすぐに「猫のふりをすれば、いいじゃないの~」と頭の中で閃いた、が

ハク:「ネコです、い・・イジメないで~」

コマチは、一瞬止まった。ハクは、われにかえり、地球の猫は、まず、人の言葉を話せなく、ニャ~となくのが正解だと後から思い出し後悔していた。

が、

コマチ:「猫ちゃんだ!♡」

コマチは、ハクが喋ったことは気にせず笑顔な顔で見つめるのであった。
ハクは、コマチの態度に「あっ、なんか大丈夫みたいだ~よかった~」と思い、それなら自分の可愛い表情を見せつけながら軽くコミュニケーションするかと考えた。

ハク:「オッパイ大きい~」

ハクは、つい思ってることが口にでてしまい「あっ、やっちゃた!」と思いコマチを見上げた。

コマチ:「気にしてるのに (泣)」

コマチの泣きそうな顔をみてハクは、あわてた。
だが、ハクは前のめりによろめいた。

[グ~~~]

ハク:「腹減った~」

ハクの空きっ腹が食べ物を欲する鳴き声を放っていた。

コマチ:「あっ、猫ちゃん、大丈夫?」

ハクに心配して近寄ったコマチ、ハクはコマチに言った。

ハク:「オ・・・オッパイから、ミルク出ない?」

コマチは、胸を手でかばった。

コマチ:「出ないょ~ (泣)」

お腹が空いたハクはたおれた。


それから、8分後


高速道路、佐世保中央ICと烏帽子岳が見渡せる今福町の道路を跨ぐ石橋の端の石の手すりにハクを膝の上にのせてコマチは、腰掛けていた。

ハク:「うん~あれ?オイラは、うん?」

ハクは、目覚めたが自分がどんな状況なのかが分かってなかった。

コマチ:「アッ、起きた。猫ちゃん、よかったよ~」
ハク:「そうか~腹減って倒れたのか。って、あんた、オイラを見て怪しいとは、思わないの?」
コマチ:「え、何で?」

ハクは、コマチの対応に逆に困惑した。
普通、ハクのような猫をみたら、警戒するものだ。

ハク:「いや、いや、普通の猫は、2本足で歩いたり、喋ったりしないでしょ。」
コマチ:「あっ、そうだね!たしかに話してる。うん!」

【ガク!】

コマチの返答にハクは、あきれてよろめいた。

コマチ:「猫ちゃん、これよかったら食べる?」

コマチは、コンビニで買ったフランクフルトを1本渡した。

ハク:「あっ~肉のニオイたまんね~いただくぜ!ガブ!うん~うま~」

ニオイにつられて、がむしゃらにフランクフルトを食べだすハク、そんな様子見てニコニコ顔のコマチ

と、そこへ黒ずくめの高級車が1台、コマチの少し離れた場所に止まり1人の女性が降り立った。

シズカ:「コマチ、おはよう!猫に餌をやってどうしたの?捨て猫?」
コマチ:「シズカ、おはよう~あっ、この猫ちゃんすごいんだよ、言葉を話すんだよ。」
シズカ:「言葉を話す・・・まさか、最近お年寄りの噂で「猫神」と呼ばれる猫がいると・・・丁度、調査をたのんでいたやっだがまさか、関係してるのか~まさかね、フフフ・・・」

フランクフルトを食べ終わったハクは、立ち上がった。

ハク:「その猫神は、オイラのことだよ、お嬢さん」
シズカ:「えっ、おいおい、いきなりの当りを引いたか~たしかに、喋ってるね~というか、猫くん魔法使ってないか?」
ハク:「おや、魔法に気づくあたり、アンタも使える方か?」
シズカ:「うん、そうだよ。ということは、君はこっちの世界の者じゃないね。」
ハク:「そうだね、オイラはこっちの世界で言う「異人」ですか、そして、猫の王とも言われる「ケット・シー」のハク・ロメルと言う風来坊ですよ。フフフ・・・」

シズカとコマチは、ハクの言葉に少しの間、沈黙した。

コマチ:「へ~、猫ちゃん、猫の王様なんだ。すごいね。」
ハク:「いや、オイラが王様て言うわけではなく種族的に上位種ということなんだ、ちなみにオイラは伯爵家の3男坊だけどな。」
シズカ:「そうか、それならハク様と呼んだほうがいいのかな?それとも猫神様の方がいいか?」
ハク:「様なんかつけなくていいよ。へへへ」
コマチ:「それじゃ、ハクちゃんでいいかな?」
ハク:「いいよ、いいよ、へへへ~」
シズカ:「それじゃ、猫君!」
ハク:「猫君・・・いや~ま~別にいいけど。」
シズカ:「ふふふ、それでは、私の名は、元町シズカ、ちょっとリッチな女子高生だ。」
コマチ:「あっ、自己紹介してなかったね、私は、御船コマチだよ。」
ハク:「モトマチ シズカでミフネ コマチ・・・あんたらもシズカ家コマチ家の貴族なのか。」
シズカ:「コマチは、ともかく、私は、昔貴族の家柄だけど、この国は今は貴族制はないよ、それと、私たちの家名は、元町と御船でシズカとコマチは、名前だね。」



ハクが、腕を組んで考えこんだ。



ハク:「うん、わかった。たぶん~ようするに名が後に来るのか、家名があっても貴族ってわけでは、ないか。」
シズカ:「そうだね、で、話しを戻すけど、この世界に来た経緯を教えてくれないか?」

シズカは、ハクに尋ねはじめた。

ハク:「どうやって来たか~か~・・・オイラもおそらくだけど竜巻に巻き込まれて来たんじゃないかな、あの竜巻は、かなりすごかったからな~助かったと思ったら、寺の裏の林の中であれやこれやでいまの状態ですよ。」


シズカは、ハクの答えに頬に手をあて考えこんだ。


コマチ:「ハクちゃんもいろいろと大変だったのね」
ハク:「うん、でもこっちに来て、いや~けっこう平和な世界で驚いたょ、あっ、あっちの世界は、ヤバイ魔獣も多くて地獄。本当~すきあればパクリと食べられるヤバイとこでね多少は、魔法が使えないと生きていけないょ~」
シズカ:「そうか、こっちに流されてくる異人の者たちは、自分のいた世界にいろんな事情で流されて来て、こっちの世界でなにかしら楽しく暮らしてる者が多いね、特に魔王だった者とかが楽しく家庭をもって生活してるくらいだからね。」
ハク:「魔王って・・・やばくないのそれ・・・」
シズカ:「あっ、大丈夫なにせ、勇者だった者たちもごろごろいる世界だから、勇者や魔王も一緒に国家公務員になって仕事したり、勇者と魔王が結婚して畑仕事をしたり・・・ただね~勇者と魔王とのドンパチが少なすぎるんだよ。やれやれ~」
コマチ:「シズカ・・・少なすぎる・・・って、あんたは、怖いこと言わないでよ。」

シズカの言葉に突込みをいれるコマチ

シズカ:「猫くんは、異人である以上、この国は、できるだけ外交問題にならないようにいくらかの保護サポートが受けられるんだけど?」
ハク:「保護サポートとは何?」
シズカ:「住む場所の格安で賃貸紹介や食料品の配布や食事券の配布、仕事の斡旋・・・ほかいろいろ、どうかな~」
コマチ:「ハクちゃん住む場所って今あるの?」
ハク:「あっ~あつたけど、ボロボロ神社だが新しく立て直すみたいで~それに、いろいろとあっていまは、テント生活だね。」
シズカ:「それなら、保護サポートをうけたほうがいいね~、で魔法は使えるのかな?」
ハク:「えっ、使えるけど、それがどうしたの?簡単ので「ファイアー」」

ハクが小さい炎を指先に浮かび上がらせた。

コマチ:「えっ、ハクちゃん、魔法が使えるの凄い~」
シズカ:「この世界に来るってことは、使えるよね・・・」

シズカは、ハクを見ながら、ニコニコとした笑みを見せ、ハクは、これから、なにが起こるか、まだ気付くことはなかった。









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