双子じゃないょ! (小説版)

むのう・しん

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00年目ー10月 03 猫 ネコ ケット・シー! えっ!サセボ・・・

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【カア~カア~】【カア~カア~】【カア~カア~】

茂みの中では、気絶して寝転がってるケット・シーが一匹、楽しい夢を見ていた。

ハク:「うん~カワイイお嬢さんまって~ハア!あれ~ここどこだ?イテテ・・なんだ体じゅう痛いと思ったらすり傷やら叩かれた痕・・・でもすごいケガはしていない・・・と言うか体は、動く生きてる・・・」

ハクは身の回りをきょろきょろとしながら、周りが木に囲まれた森の中にいると把握したが、ハクの中では何か違和感を感じていた。

ハク:うん~何だろ~森の中なのに・・・なんか、近い距離に人・・・いや~村・・・村にしては、かなり人数が多すぎ・・・?

ハクは、さらに探索魔法で周りの様子を感じとることにした。

【わ~やめろ~たすけて~】

どこからともなく、助けを呼ぶ声がした、だが、何か求める声が何か片言な変な感じがある。

ハク:「助けの声~だが、なんか、変な感じだな~言葉が・・・違和感がある~ま~いいか、行ってみるか、やばかったら逃げるか。」

ハクは、その助けを求める声の方に向かった。

林をぬけて、広々とした神社の境内にでた、そこには、子猫が4匹と猫が3匹そしてもう1匹うつぶせに倒れてる猫、計8匹の猫がいた。
そして、その猫たちは、カラスの群れと争いの最中であった。

ハク:「なんだ、ここは、見たことない場所だな~うん~なんだ、あいつら、ケット・シー・・・いや違うな・・猫か・・あと黒鳥・・・ケンカか~」

ハクの存在に気づいたカラスが、ハクに襲い掛かってきた。

カラス:「もう1匹いやがつた、このクソ猫が死ねカ~ア~」
ハク:「あ~なんだって、なんかなまりのある喋り方するバカ鳥がオイラに喧嘩をうるとは~お前、焼き鳥にしてやるわ!」

ハクは、片手に火の玉をだしカラスに投げつけた。

ハク:「くらえ!ファイヤボール!」

【ボン!】

カラス:「カ~ア~、ひ・・火だ~焼ける~助けてくれ~」

カラスは、ハクの攻撃で墜落し地べたを火に包まれて転がりまわっていた。

ハク:「ざま見ろ、誰に喧嘩を売ったかわかったか!クソ鳥が!」

その光景を見ていた猫やカラスたちは、燃え盛るカラスから、香ばしい香りが漂いだしたのに気づいた。

子猫A:「うまそうなニオイだ!」
子猫B:「ご飯だ!」
子猫C:「餌だ!」
猫A:「腹減った~」
猫B:「メシ~!」

猫たちは、怯えていた様子がまたたくまに消えて、獲物を狙う野獣の目にかわった。そして、カラスたちは、・・・

カラスA:「メシだ~かあ~」
カラスB:「メシだ~かあ~」
カラスC:「メシだ~かあ~」

仲間がやられたのにも関わらず、思いやり言葉もでないカラス達。
ネコと同様に美味しい焼け具合カラスをヨダレをたらしなが狙いを定めた。

その惨劇をハクは、眺めていた。

ハク:「おいおい、こいつらなにやってるんだ~(笑)」

すぐさま、ハクは、猫とカラスに話かけてみた。

ハク:「あっ~そこのケダモノたちよ~ちょっと聞きたいことがあるんだがココどこ?」

子猫A:「うん、なに~シロのおじさん!」
子猫B:「うん、ここサセボだよ、おじさん」
子猫C:「うんとね~ここ佐世保の弓張の山だよ、おっちゃん」
猫A:「おっさん、すごいな~あれ、魔法てやっだろ。」
猫B:「おっちゃんの魔法ににたやつ、人が使ってるの見たことあるぜ。」

猫たちは、上機嫌に話してきた。

ハク:「へ~そうか、ここサセボのユミハリヤマの中か~聞いたこともないな~かなり飛ばされたか?~て、おいおい、おまえら、オイラをおっさん呼びするなょ~これでもまだ、40のおにーさんだよ~!」

猫にとっては、40はおじさんどころではなく、長老の域にあたる年で、ケット・シーにとっては、中学生にあたる年齢で、100歳で成人扱いされる。

猫A:「えっ!す・・すまない!長老!」
ハク:「あっ、いやあ~あれだ、おっさんでいいょ~ハア~」

猫たちは、驚いた顔で話合いをしながら、おたがいそこにおちついた。が、そこに岩が降ってきた。
岩が飛んできた空の上には、カラスが飛んでいた。

カラスA:「カア~おまえたちを潰してやる~」
カラスB:「ミンチにするカア~」
カラスC:「飯カア~」

猫たちは、先ほどと様子も変わり、余裕の態度をみせていた。

子猫A:「バカカラス~こっちには、シロのおじさんがいるんだぞ!」
子猫B:「おじさん!バカガラス皆殺しだよ!」
子猫C:「おっちゃん~カラスの焼き加減レアでおねがい~」
猫A:「おやっさん、あいつらに俺らの恐ろしさを見せつけてください。」
猫B:「おやっさん、あいつらに血の雨を見せてやって下さい!あと、焼き加減、ミディアムで。」

ハクは、猫たちの発言に驚いた顔をしていた。

ハク:「えっ!オイラがやるの~て、お前ら調子よすぎだょ~ハァ~」

ハクも首をふりながら呆れていた。

なんやかんやで、カラス達は逃げて、猫たちは、焼け落ちたカラスを食べていた。

カラスA:「カア~お前ら、次は肉の塊してやる!食べまくってやるカア~」
カラスC:「お前らつぎにあったら、飯だカア~」
カラスA:「うん?あれ~あいつがいないぞ?まさか、逃げたカア~」
カラスC:「えっ!あいつなら、あそこで猫たちに食われてしまったカア~」
カラスA:「食われてしまった・・・・ウソ!って、あっ、頭のあの羽、あいつだカア~」
カラスC:「あいつ、うまそうなニオイがするカア~」

カラスBもほかのカラスと一緒に猫たちに食べられていた。

ハク:「あのな~お前ら、バルディアスて名前て、わかるか?オイラの国の名前だけど」

ハクは、猫たちにたずねた。

子猫A:「バルデプス~うん~しらない~」
子猫B:「バルゴメス~しらね~」
子猫C:「バルンバルン~わかんね~」
猫A:「バルデ~エックスですか。わかりませんね~」
猫B:「バルメシアンチーズ?~うん~うまそうな名前~しりませんね~」

猫たちは、各々ずれた答えで返してくるのをみて、知らない事を認識した。

ハク:「バルディアスだょ~バ・ル・ディ・ア・・・・まあいいか~知らないみたいだな。」

周りの風景を見回して、知らない空気の味、知らない声や音、空を見上げながら、ハクは考え込んだ。

婆さん:「メシ持ってきたよ~。猫たち~ほら、メシだぞ~」

遠くの方から歩み寄ってくる者がいた。

ハク:「人か、お前達、知ってるやつか?」
子猫A:「ご飯ババだ~」
子猫B:「ご飯ババだ~」
子猫C:「ババだ~」
猫A:「ご飯ババ様です。俺らにメシを持ってくる人だ。」
猫B:「寒くなったら、箱の寝床を用意してくれるイイ人だよ。」
ハク:「イイ婆さんか~悪いやつではないな~」

ご飯ババと猫たちから呼ばれている年老いた女性、吉井ウメ65歳、柔道、レスリング、合気道、空手・・・と格闘技を少々たしなむ心優しいお年寄りである。

ウメ:「うん、なんだね~新しい猫が増えてるね~あらら、猫が2本足で立っとるね、そうかそうか、腹すかして待ちきれず立っとるね~ははは~エサばい、たんと食べな~」

猫たちの前にだされたのは、歯ごたえカリカリのキャットフードであった。

ハク:「えっ、それ食えるの?」

ハクは、ウメに話しかけた。その行動にウメは、険しい顔をした。

ウメ:「いま、話したか?そんな訳は、なかよね~わたしももうろくしたね~ははは」
ハク:「あっ、いや、オイラ話してるんだけど話わかるか?」
ウメ:「あ・・・あんた、あんたが話したと。ははは・・・あらあら、猫が人の話したたい。ほんま、驚いたょ。」

ウメは、気のせいではないことがわかった。そして、焦り顔になり

ウメ:「まさか、猫神様かい?」

おどおどした口調で、ハクに尋ねた。

ハク:「猫神様~なにそれ?オイラ、ケット・シーだけど~わかる?」
ウメ:「ケット・シー・・・そういえば、息子が化け猫をケット・シーとか言うっとたね~あんたは、化け猫様ね~」
ハク:「化け猫・・・あっ~兄貴がケット・シーは、いろんな所で呼び方が違うとか死んだ親父から聞いたとか言ってたな。たしか、化け猫とかあったな~」
ウメ:「化け猫・・ケット・シー様は、このような場所にいるんですか~?」
ハク:「ケット・シー様~あっ、その名は、種族名でオイラの名前は、ハク・ロメルて名前でみんなハクてよんでるな。」
ウメ:「はあ~ハク様ですか、私は吉井ウメと言います。」

そんなことをやってる時

猫C:「痛い~苦しいニャ」

ハクは、倒れている猫がいたのを思い出した。

ハク:「あっ、ちょっとまってろ~ふ~ン、ヒール~!」

猫のケガと傷がハクの回復魔法によりみるみると治してしまった。

子猫A:「兄ちゃんが治ったニャー」
子猫B:「兄ちゃんが治ったニャー」
子猫C:「兄ちゃんが治ったニャー」
猫A:「兄貴が治ったニャ」
猫B:「兄貴~良かったニャ」

ウメ:「は・・ハク様・・そのお力は・・・」

ハク:「あっ、たんなる回復魔法だけど。」

ハクが笑いながら、ウメに話すと突然、ハクにむかい手を合わせて、拝みだした。

ウメ:「やはり、あなた様は猫神様ですじゃ!」

ハク:「えっ!いや、オイラ神様じゃねーって!」

いろいろとあったが、ハクにとっての異世界地球での暮らしが始まるのであった。









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