コーンスープを可愛いと言った男子

いい奴に幸あれ

　中学時代の男子は大半がスケベ野郎で思いやりのかけらもないクズだったが高校は違った。
コーンスープを作る調理実習時、
「可愛い・・・可愛い・・・。」と小さく叫びながらスープをかき混ぜる男子がいた。
周囲の女子は気味悪そうにその男子を見ていた。　だが私は心の中で叫んでいた
（こいつ・・・ソウルメイトか？）
ソウルメイトなんて信じていないが、自分もコーンスープを可愛いと思っていた。
この異常な感情は誰にも理解されないと思っていたのでとても驚いた。
何故か高校の男子とは共感する事が多かった。
「美容整形のＣＭの猫可愛いよな？」
「うちの学校は風水的に凄く悪い。」
「俺の先祖って絶対貧しい小作人だと思う。」・・・小市民的で好ましい。
教師が朝礼で早寝早起きの大切さを説き、近くの男子に「君は何時に寝てるんだ？」と聞かれ、「21時です。」
「もっと勉強しなさい！」と怒られていたり・・・
中学時代ではエロ話しか聞こえなかったのに健全すぎる。
昔、父の誕生日プレゼントとして、中古のときめきメモリア〇を事前に遊んで渡した。
同じ誕生日の子がいて気になったが、サッカー部・・・興味がなかった。（貧乳でツンなメガネはコンプリート）
父は私の誕生日を知らない位なので、プレゼントをあげる値打ちは無いのだ。
あのゲームの健全さ（エロ物足りなさ）に好感を持ったが、高校時代の男子は可愛かった。幸せに暮らして欲しい。

　話は変わりますが、愛犬の為に会社辞めた先輩も可愛かった。
令和の天皇誕生日と一緒の誕生日。そして憎き父とも一緒・・・同じ誕生日でも性格が全然違うと実感した。
父は気遣いの全く出来ない人間だが、先輩は気遣いの天才だった。
先輩が留守の時、わざわざ置き手紙をくれた。　「ちゃんとお手洗い行ってね。」
私がトイレを極限まで我慢してうずくまってたのを見られたせいで、毎日2回もお手洗い行ってきなさいと言われる習慣が出来上がっていたせいだ。まるでお母さんのような優しさを持っていた。
フォークリフトがきて危ないよと、汚い雑巾をつまむように服を引っ張ってくれた。
私のようなブスに、普通の男なら絶対優しく接する事は不可能だ。本当に凄いと思う。
しかし、ＡＢ型のせいか二面性があり、天使と小悪魔両方持っていた。
社長の娘さん（痩せれば長澤まさみ似の美人）が来た時、「小熊が来たよ。」
と言い、笑いをこらえるのが死ぬほど大変だった。けっこうな毒舌家。
そして私も、妖怪人間みたいだと言われた。