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行軍篇 第九
行軍篇1・Dr.イエローエンペラーはゴイスーなお方っす。
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オレ、考えたんですよね。
遠征して戦場で布陣しようって時は、必ず斥候を出して、周りの様子とかをよく調べておいた方が良いんですよって話なんですけども。それ、これから語っちゃうんで、聴いてください。
あ、勿の論、調べるってのは周りの様子をざっくり見るって意味だけじゃない訳で。
現地を見て地形が判ったら、その地形に合った行軍や布陣の仕方を取らないといけないかなーてことまで含めて、の話になりますよ。
例えば、いろいろ訳ありで、山の方に進軍しなきゃいけないって時、ありますよね?
そういうときは、谷沿いに進んだ方がいいんですよ。
谷沿いに、できるだけ高いところまで登っちゃう。そうやって、敵さんチームを見下ろす感じのポジションを取るのがグッド。
逆に、敵さんチームが先に高いところに行っちゃってたって場合は、後から登ってって戦おうなんて思っちゃノンノン。
相手より標高の高いところに陣取る。これが山岳地帯で戦争するときの心構えですネ。
それから川とか池とか湖とかの水っ縁なんですけども。
自分達のチームが川とか湖とかを渡るルートを取る場合は、渡っちゃったらダッシュで遠離って下さい。
渡り終った直後の、水を背にした状態で攻撃されると、結構ヤバイんですよ。だって、動きづらいでしょ? 後ろに下がるのが難しくなる訳ですから。
って事はつまり……そう敵さんが川を渡って来るって時は、攻撃のチャンスってコトです。
あ、でも、渡ってるときに攻撃しちゃ壊滅的にダメなんですけどね。
そう、大体半分くらいかな……それくらいが水から上がってきてから攻撃仕掛けた方が良いンですよ。
ほら、渡り終えた連中は戻るに戻れないし、川の中の人達も進むに進めなくなって、隊列が大混乱しちゃいますからね。
そうなったらこっちはボーナスステージ突入です。
ただ、いくらチャンスでも、気をつけないといけないこともありますよ。
例えば、川の側まで行って迎撃しちゃう……これダメですからね。
オススメは、上流から攻め込む方方法。そうすると水の流れをの勢いを、自分達に乗っけられちゃいますよ。
逆に下流から、つまり川を遡る格好で攻め込むのは、マジ拙い。相手に水の勢いが乗っかっちゃいますもん。それに下流にいて水攻めされたら大変なことになっちゃいますからね。
ってな感じのが、川の近くでの戦い方のコツです。
背水の陣? あれ、ダメ。ホント、ダメ。素人にはお勧めしません。
相当な理由が無いとやっちゃ行けないヤツです。
例えば、
「自分のチームが寄せ集め部隊で、訓練もちっともできてなくて、士気もグダグダだから、本気を出させるためには、わざと辛い状況に追い込んじゃう必要がある」
とか。
「絶対な勝算がある【別の作戦】が同時進行してて、そこから敵さんチームの目をそらさせるための囮の部隊として、誰の目にも駄目な設営をしちゃう」
とか。
そういう「どうしてもな都合」「作戦上の理由」があるわけじゃないなら、ダメ、絶対。
次。
出来れば避けて通りたい沼とか湿地なんですけど、どうしてもそこを通ンなきゃいけないってこともありますよね。
そういうときは、もう大急ぎで走り抜けちゃって下さい。立ち止まっちゃダメです。兵隊さんは足取られちゃいますし、資材を運んでる後方部隊の車も重さで沈んじゃいますよ。
万が一、湿ケっぽいところで戦闘開始しちゃいそう、なんて場合は……うーん、そうですねー。
池沼地帯から出られないなら、湿ケっぽい場所の中のできるだけマシなところに場所を移しましょう。
綺麗な飲み水を確保できるところ。沼地の水分って、飲み水にはあんまり適してませんからね。兵隊さんの衛生管理のためにも飲み水は大切なんですよ。
草がしっかり生えてる草地。これね、お馬さんのご飯の確保ができちゃうでしょ?
そンで、木がいっぱい生えてる林っぽいのを背にしたところ。これ、万一撤退するときに林の中に逃げ込んじゃえるし、なんなら伏兵も仕込めちゃう。
そういうベターなポジションを選んで戦闘してください。
そうすれば湿地帯でもどうにか戦えるんじゃないですかね。
平地で戦うときは、できるだけ足場のイイ場所を選んで布陣しましょう。
それで、ですよ。平地ってったって、多少の高低差はありますよね。それ、よーく観察して下さいよ。小高い丘を右の後方にする感じにするのがベターなんで。
んで、少しでも低い方を前に、ちょっとでも高い方を後ろ見る場所、これがベストポジションですね。
って言うのが、平らな陸地での戦い方のポイントです。
こーいう感じで、山・川・沼・陸の四つの戦場で有利に戦って、伝説時代な中華の国を平らげたのが、我らが偉大なご先祖様・Dr.黄帝ですよ。
ご存じですよね、黄帝さま。
元姓は公孫。後々姫水ってとこの近くで生まれたってんで姫に変えちゃって、氏は有熊、号すること軒轅。
戦争がマジ強くて、化け物めいた鉄仮面軍団の蚩尤とかいヤツをぶっ倒して、その頃の天下を統一しちゃった凄い人。そのうえ、聖人不治已病、治未病っていう、予防医学っぽい思想を始めたスーパードクター。
多分、今から三千年ぐらい未来の倭国では、高級栄養ドリンク剤に名前を残しちゃってますよ。
ゴイスーですよネー。マジ、リスペクトしちゃう。
大体、戦争の時っていうのは、高いところに陣取るのが良くて、低いところにいるのは良くないもンです。
それから、日当たりの良いパーッと明るいところが良くて、日陰のじめっとした暗がりはダメ。
あ、これはそーゆー土地だと戦闘の時に「地勢を知ってるチーム有利、知らないチーム不利」みたいなことが発生するからってこともあるンですけども、どっちかってーと兵隊さんや軍馬とかの健康のためってのが強かったりするんですよね。
だってほら、兵隊さんがいなけりゃ軍隊は成り立たないでしょ? 馬がいなけりゃ戦車は走れないし、荷物だって運べない。
だから最低限、兵糧や飼葉が確保出来る場所、モノが腐っちゃわない処を選んで陣地を作らないといけません。
そうすれば、兵隊さんが病気になるなんてこともないし……これ大きな声じゃ言えないけど、おなかがすいて逃げちゃうようなこともないんじゃないですかね。
なんにせよ、美味しいご飯と健康的な環境が大事。待遇を良くしてあげればみんな頑張って働いてくれますから。そうすれば必ず勝てちゃいます。
ほら、さっきも高い丘を右後ろにしよう、って言いましたよね。
丘や川の堤防とかそういう小高いところがあったら、それを右後ろにした陽当りの良い方、つまり小高いところの東南側に陣地を設営しちゃいましょう。
こうすれば、兵隊さんたちは過ごしやす。なにより地形の助けられちゃいますからね。言うことナッシンじゃないですか。
あ、そうだ。
川の上流で大雨が降ったりすると、下流の方はちょっと遅れて水位が上がる訳じゃないですか。
だから、もし川の水を観察して、
「ジャバジャバ水滴が撥ねてるぞ」
って感じで、水流や水位がちょいヤバに見えたら、その時点で
「待て」
です。
どんなに渡りたくっても、流れが安定するまで止まれですよ。
こういうとき、
「この辺では雨降ってないしー、そんなに濁流って感じ? じゃないからー、多分平気ー」
なんて適当な判断で渡っちゃだめっすよ。水の勢いってのは見た目よりもずーっと強いんですから。
思ったより流れが速くて足を取られてちゃったり、水が濁ってて深みと知らずに足を踏み込んじゃったりしたら、目も当てられない大惨事発生、ですからね。
おお、コワイコワイ。
遠征して戦場で布陣しようって時は、必ず斥候を出して、周りの様子とかをよく調べておいた方が良いんですよって話なんですけども。それ、これから語っちゃうんで、聴いてください。
あ、勿の論、調べるってのは周りの様子をざっくり見るって意味だけじゃない訳で。
現地を見て地形が判ったら、その地形に合った行軍や布陣の仕方を取らないといけないかなーてことまで含めて、の話になりますよ。
例えば、いろいろ訳ありで、山の方に進軍しなきゃいけないって時、ありますよね?
そういうときは、谷沿いに進んだ方がいいんですよ。
谷沿いに、できるだけ高いところまで登っちゃう。そうやって、敵さんチームを見下ろす感じのポジションを取るのがグッド。
逆に、敵さんチームが先に高いところに行っちゃってたって場合は、後から登ってって戦おうなんて思っちゃノンノン。
相手より標高の高いところに陣取る。これが山岳地帯で戦争するときの心構えですネ。
それから川とか池とか湖とかの水っ縁なんですけども。
自分達のチームが川とか湖とかを渡るルートを取る場合は、渡っちゃったらダッシュで遠離って下さい。
渡り終った直後の、水を背にした状態で攻撃されると、結構ヤバイんですよ。だって、動きづらいでしょ? 後ろに下がるのが難しくなる訳ですから。
って事はつまり……そう敵さんが川を渡って来るって時は、攻撃のチャンスってコトです。
あ、でも、渡ってるときに攻撃しちゃ壊滅的にダメなんですけどね。
そう、大体半分くらいかな……それくらいが水から上がってきてから攻撃仕掛けた方が良いンですよ。
ほら、渡り終えた連中は戻るに戻れないし、川の中の人達も進むに進めなくなって、隊列が大混乱しちゃいますからね。
そうなったらこっちはボーナスステージ突入です。
ただ、いくらチャンスでも、気をつけないといけないこともありますよ。
例えば、川の側まで行って迎撃しちゃう……これダメですからね。
オススメは、上流から攻め込む方方法。そうすると水の流れをの勢いを、自分達に乗っけられちゃいますよ。
逆に下流から、つまり川を遡る格好で攻め込むのは、マジ拙い。相手に水の勢いが乗っかっちゃいますもん。それに下流にいて水攻めされたら大変なことになっちゃいますからね。
ってな感じのが、川の近くでの戦い方のコツです。
背水の陣? あれ、ダメ。ホント、ダメ。素人にはお勧めしません。
相当な理由が無いとやっちゃ行けないヤツです。
例えば、
「自分のチームが寄せ集め部隊で、訓練もちっともできてなくて、士気もグダグダだから、本気を出させるためには、わざと辛い状況に追い込んじゃう必要がある」
とか。
「絶対な勝算がある【別の作戦】が同時進行してて、そこから敵さんチームの目をそらさせるための囮の部隊として、誰の目にも駄目な設営をしちゃう」
とか。
そういう「どうしてもな都合」「作戦上の理由」があるわけじゃないなら、ダメ、絶対。
次。
出来れば避けて通りたい沼とか湿地なんですけど、どうしてもそこを通ンなきゃいけないってこともありますよね。
そういうときは、もう大急ぎで走り抜けちゃって下さい。立ち止まっちゃダメです。兵隊さんは足取られちゃいますし、資材を運んでる後方部隊の車も重さで沈んじゃいますよ。
万が一、湿ケっぽいところで戦闘開始しちゃいそう、なんて場合は……うーん、そうですねー。
池沼地帯から出られないなら、湿ケっぽい場所の中のできるだけマシなところに場所を移しましょう。
綺麗な飲み水を確保できるところ。沼地の水分って、飲み水にはあんまり適してませんからね。兵隊さんの衛生管理のためにも飲み水は大切なんですよ。
草がしっかり生えてる草地。これね、お馬さんのご飯の確保ができちゃうでしょ?
そンで、木がいっぱい生えてる林っぽいのを背にしたところ。これ、万一撤退するときに林の中に逃げ込んじゃえるし、なんなら伏兵も仕込めちゃう。
そういうベターなポジションを選んで戦闘してください。
そうすれば湿地帯でもどうにか戦えるんじゃないですかね。
平地で戦うときは、できるだけ足場のイイ場所を選んで布陣しましょう。
それで、ですよ。平地ってったって、多少の高低差はありますよね。それ、よーく観察して下さいよ。小高い丘を右の後方にする感じにするのがベターなんで。
んで、少しでも低い方を前に、ちょっとでも高い方を後ろ見る場所、これがベストポジションですね。
って言うのが、平らな陸地での戦い方のポイントです。
こーいう感じで、山・川・沼・陸の四つの戦場で有利に戦って、伝説時代な中華の国を平らげたのが、我らが偉大なご先祖様・Dr.黄帝ですよ。
ご存じですよね、黄帝さま。
元姓は公孫。後々姫水ってとこの近くで生まれたってんで姫に変えちゃって、氏は有熊、号すること軒轅。
戦争がマジ強くて、化け物めいた鉄仮面軍団の蚩尤とかいヤツをぶっ倒して、その頃の天下を統一しちゃった凄い人。そのうえ、聖人不治已病、治未病っていう、予防医学っぽい思想を始めたスーパードクター。
多分、今から三千年ぐらい未来の倭国では、高級栄養ドリンク剤に名前を残しちゃってますよ。
ゴイスーですよネー。マジ、リスペクトしちゃう。
大体、戦争の時っていうのは、高いところに陣取るのが良くて、低いところにいるのは良くないもンです。
それから、日当たりの良いパーッと明るいところが良くて、日陰のじめっとした暗がりはダメ。
あ、これはそーゆー土地だと戦闘の時に「地勢を知ってるチーム有利、知らないチーム不利」みたいなことが発生するからってこともあるンですけども、どっちかってーと兵隊さんや軍馬とかの健康のためってのが強かったりするんですよね。
だってほら、兵隊さんがいなけりゃ軍隊は成り立たないでしょ? 馬がいなけりゃ戦車は走れないし、荷物だって運べない。
だから最低限、兵糧や飼葉が確保出来る場所、モノが腐っちゃわない処を選んで陣地を作らないといけません。
そうすれば、兵隊さんが病気になるなんてこともないし……これ大きな声じゃ言えないけど、おなかがすいて逃げちゃうようなこともないんじゃないですかね。
なんにせよ、美味しいご飯と健康的な環境が大事。待遇を良くしてあげればみんな頑張って働いてくれますから。そうすれば必ず勝てちゃいます。
ほら、さっきも高い丘を右後ろにしよう、って言いましたよね。
丘や川の堤防とかそういう小高いところがあったら、それを右後ろにした陽当りの良い方、つまり小高いところの東南側に陣地を設営しちゃいましょう。
こうすれば、兵隊さんたちは過ごしやす。なにより地形の助けられちゃいますからね。言うことナッシンじゃないですか。
あ、そうだ。
川の上流で大雨が降ったりすると、下流の方はちょっと遅れて水位が上がる訳じゃないですか。
だから、もし川の水を観察して、
「ジャバジャバ水滴が撥ねてるぞ」
って感じで、水流や水位がちょいヤバに見えたら、その時点で
「待て」
です。
どんなに渡りたくっても、流れが安定するまで止まれですよ。
こういうとき、
「この辺では雨降ってないしー、そんなに濁流って感じ? じゃないからー、多分平気ー」
なんて適当な判断で渡っちゃだめっすよ。水の勢いってのは見た目よりもずーっと強いんですから。
思ったより流れが速くて足を取られてちゃったり、水が濁ってて深みと知らずに足を踏み込んじゃったりしたら、目も当てられない大惨事発生、ですからね。
おお、コワイコワイ。
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