真田大石

最後の大戦から二十有余年。

元和八年(1622年)上田。

徳川家が鬼門と嫌い、完膚なきまでに取り壊された「上田城」。
更地の城の城主となった真田信之は再三修築の願いを出すが、許可は降りない。
その信之に、改封の沙汰が下った。

この城は父の形見、この町は己の故郷。
信之は城からある物を運び出し、新しい領地に運ぶことにした。

上田の城に伝わる「伝説」、真田石の物語。
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