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この世で一番最初の娘たちと、その婿たちの話。
新しい家
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ゆっくりゆっくり歩いてゆきますと、行く先にまぶしいものが見えました。
良い模様と良い飾りを刻んだ、良い石と良い材木を組んで立てた立派な家が、日の光を浴びて輝いております。
家の前には縁石がしつらえられておりました。たくさんの鳥と魚と、屠られた太った若い毛玉牛が火にかけられ、良くなめされた皮が敷かれ、楽しげな歌声が聞こえます。
その場には、目と、鼻と、舌と、耳に美しい物があふれておりました。
あまりに美しい物がありすぎて、フッラの見えづらい目はクラクラと眩み、不自由な手足はふらふらと震え、聞こえの悪い耳はキンキンと鳴りました。
「ああ、私は疲れているようです。目が霞んで、耳が塞がり、背中の荷が重くて立っていられません。私の姉妹たちは何処にいるでしょう? 彼女たちが助けてくれると良いのですけれども」
ペネムエルはフッラの肩を支え、あたりを見回しました。
大きな家の広い庭の真ん中に、美しい化粧をした娘と、紫の服の男がいました。彼等は美しい詩に酔いしれていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
大きな家の玄関の前に、大きな鎚を持って立っている娘と、黄緑の服の男がいました。彼等は美しい建物に見惚れていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
庭の外れの柵の前に、牛飼い杖を持って立っている娘と、灰褐色の服の男がいました。彼等は家畜の数を数えるのに忙しく、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
反対側の外れに、長い肩掛けを掛けた娘と、黄色の服の男がいました。彼等は美しい装束に見入っていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
竈の側に、大きな壺を持った娘と、褐色の服の男がいました。彼等は芳醇な酒に酔っていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
食卓に、大きな剣を持った娘と、赤い服の男がいました。彼等はたくさんの食物に耽楽していて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
ペネムエルはさらに良くあたりを見回しました。
小さな離れに、白い服を着た女性と、土色の服の男がいました。彼等は遠くへ出かけていた一番上の娘が帰ってきたのを大変喜んでいて、それ以外には何も見えていないようでした。
白い服を着た女性はこの世で一番最初のお母さんです。この世で一番最初のお母さんはフッラに駆け寄って言いました。
「娘よ娘、さあその大きな荷物を下ろして、母に口づけをなさい」
「この荷物はこちらの方の大切な荷物ですから、この方の兄弟の皆さんに渡すまでは方から下ろすことができません。どうか許してください」
フッラは荷物を下ろさずに、この世で一番最初のお母さんの頬に口づけをしました。
それから、お母さんの隣に立っていた、土色の服の男の人は、この世で一番最初のお父さんです。フッラはこの予で一番最初のお父さんの頬にも口づけをしました。
この世で最初のお父さんは、ペネムエルに訊ねて言いました。
「兄弟よ、娘が担っている荷物は何ですか? あなたではなく、彼女が背負わねばならない物でしょうか?」
ペネムエルは答えて言いました。
「偉大な兄弟よ、これは総ての人間が担わなければならない物です。あなたと、あなたの子供たちと、その子供たちが、皆担い続けなければならない物です」
良い模様と良い飾りを刻んだ、良い石と良い材木を組んで立てた立派な家が、日の光を浴びて輝いております。
家の前には縁石がしつらえられておりました。たくさんの鳥と魚と、屠られた太った若い毛玉牛が火にかけられ、良くなめされた皮が敷かれ、楽しげな歌声が聞こえます。
その場には、目と、鼻と、舌と、耳に美しい物があふれておりました。
あまりに美しい物がありすぎて、フッラの見えづらい目はクラクラと眩み、不自由な手足はふらふらと震え、聞こえの悪い耳はキンキンと鳴りました。
「ああ、私は疲れているようです。目が霞んで、耳が塞がり、背中の荷が重くて立っていられません。私の姉妹たちは何処にいるでしょう? 彼女たちが助けてくれると良いのですけれども」
ペネムエルはフッラの肩を支え、あたりを見回しました。
大きな家の広い庭の真ん中に、美しい化粧をした娘と、紫の服の男がいました。彼等は美しい詩に酔いしれていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
大きな家の玄関の前に、大きな鎚を持って立っている娘と、黄緑の服の男がいました。彼等は美しい建物に見惚れていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
庭の外れの柵の前に、牛飼い杖を持って立っている娘と、灰褐色の服の男がいました。彼等は家畜の数を数えるのに忙しく、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
反対側の外れに、長い肩掛けを掛けた娘と、黄色の服の男がいました。彼等は美しい装束に見入っていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
竈の側に、大きな壺を持った娘と、褐色の服の男がいました。彼等は芳醇な酒に酔っていて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
食卓に、大きな剣を持った娘と、赤い服の男がいました。彼等はたくさんの食物に耽楽していて、それ以外には、互いの姿しか目に見えていないようでした。
ペネムエルはさらに良くあたりを見回しました。
小さな離れに、白い服を着た女性と、土色の服の男がいました。彼等は遠くへ出かけていた一番上の娘が帰ってきたのを大変喜んでいて、それ以外には何も見えていないようでした。
白い服を着た女性はこの世で一番最初のお母さんです。この世で一番最初のお母さんはフッラに駆け寄って言いました。
「娘よ娘、さあその大きな荷物を下ろして、母に口づけをなさい」
「この荷物はこちらの方の大切な荷物ですから、この方の兄弟の皆さんに渡すまでは方から下ろすことができません。どうか許してください」
フッラは荷物を下ろさずに、この世で一番最初のお母さんの頬に口づけをしました。
それから、お母さんの隣に立っていた、土色の服の男の人は、この世で一番最初のお父さんです。フッラはこの予で一番最初のお父さんの頬にも口づけをしました。
この世で最初のお父さんは、ペネムエルに訊ねて言いました。
「兄弟よ、娘が担っている荷物は何ですか? あなたではなく、彼女が背負わねばならない物でしょうか?」
ペネムエルは答えて言いました。
「偉大な兄弟よ、これは総ての人間が担わなければならない物です。あなたと、あなたの子供たちと、その子供たちが、皆担い続けなければならない物です」
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