29 / 83
21
しおりを挟む
ユーダレウスは、先に運ばれてきたコーヒーをひと口含む。芳しい香りと苦み、程よい酸味が口内を満たし、貯まった気疲れが解されていくようだ。ユーダレウスは満足げに息をつく。ティニも嬉しそうにホットミルクに舌鼓を打っていた。
「……なんだ」
向かいの席で甘そうなカフェオレを飲みながら、まじまじと見つめてくるミアに、ユーダレウスは反射的に眉間の皺を濃くした。
「頼んだパンケーキ、甘いけど大丈夫なの?」
「別に、甘いもんは嫌いじゃない」
素っ気なく言うとユーダレウスは窓の外に顔を向けた。まだ雨は降りだしていないが、重たげな雲が頑丈な蓋のように広がっていた。
「今晩は荒れるだろうな」
「そう。お手並み拝見ね」
「……その前に、守り石の鑑定だな」
その声に、カップを傾けるミアの手がぴたりと止まった。五つに分かれた葉の模様が描かれた、深い赤のカップがゆっくりとテーブルに戻る。
「……今、頼んでいい?」
「いいだろう」
ミアがポシェットから格子模様の小さな巾着を取り出した。受け取ったユーダレウスは、ミアの手が小刻みに震えていることに気が付いたが、目を伏せただけで言及することはなかった。
ユーダレウスは巾着の口を拡げ、手のひらに中身をあける。現れたつるりとした小さな石を一目見ると、手の上でころころと弄ぶように転がす。視線を上げると、ミアが怯えたように肩を跳ねさせた。
ティニの青い瞳が静かに事の行方を見守っていた。
「……まじないのまの字もない。もちろん魔術もかかっていない。それらしいだけの石ころだ」
ユーダレウスは石を指で無造作につまんで目の高さに持ち上げた。
「そう……そっか、うん、ありがとう」
気が抜けたのか、ミアは縋るようにカフェオレのカップを両手を温めるように包む。
祖父は、自分の買った守り石にかけられた治癒の術によって寿命を縮めたのではないか。
そんなミアの後ろめたい懸念は、たった今、ユーダレウスによって払拭された。
「……けど、やっぱり騙されてたのね、私」
複雑そうな表情でミアはカップを口元に持って行く。ユーダレウスは広げられた巾着に石をそっと載せると、指先でテーブルをコツコツと叩く。その手元をティニが覗き込んだ。
「でも、白くてつるつるで、きれいな石ですね」
「あー……じいちゃん、きっと御利益があるって言って毎日大事に磨いてたから」
結局、石は奇跡の品などではなく、ただのまがい物だったのだから、なんて馬鹿馬鹿しい話だろう。ミアは八つ当たりをするように石を人差し指で小さく転がした。
「……うれしかったんですね、きっと」
「えー?」
ぽつりと呟いたティニの言葉を、ミアは手持ち無沙汰に石を転がしながら聞き返す。ティニはミアの手の中に納まった石を見て、小さく微笑んだ。
「ミアさんが『おじいさんが治りますように』ってこの守り石をくれたのが、うれしかったんですよ」
ティニの静かな声が鍵となり、ミアの脳裏に生前の祖父の姿が映った。
小さな頃は一緒に駆け回って遊んでくれる程に元気だった祖父。
初めてこの喫茶店に連れて来てくれたのも祖父だった。カフェオレも苦いと言うミアに、少し多めに砂糖を入れてくれるようにいつも頼んでくれていた。
いつしか、それがミアがこの店を訪れた時の「いつもの」になっていた。
「ばあちゃんには内緒だぞ」といたずら小僧のように笑った祖父と、半分ずつ食べたパンケーキの味。
忘れていたわけではなかったのに。どうして思い出さなかったのだろう。
優しい腕が、ふっくらとしていた頬が、気が付くたびに痩せ細っていくのが悲しかった。ベッドに臥せったまま、ある日ふっといなくなってしまうのではないかと、そればかりが恐ろしかった。
ミアが選んだまじないの石は、少しも効かなかった。
八つ当たりをするように、まじないや魔術と名のつくものの全てを恨んだ。それを信じる人の全てを嫌った。
いつしか、魔術師の話を信じていた祖父の墓を訪れることすら、避けるようになった。
けれど、今思い出した記憶の中、守り石を磨いている祖父の横顔は、とうに救われた人のように穏やかで。
忘れていたわけでは、ないのに。
「……そうだったのかな」
自信がなさそうに呟く、涙の混じる声を聞きながら、ユーダレウスは窓の外に視線をやった。行き交う人の流れに、亡き旧友の面影を見たような気がして思わず口元を緩めると、顔に疑問符を浮かべたティニがつられて窓の外を見た。
「魔術師にも手の出しようがねえもんを、お前は癒したんだ。ミア」
愛しい孫娘の無垢な愛情は、病に蝕まれていくばかりの老人の心をどれほど癒しただろう。
それは、どんなに高等な術をもってしても到達できないものだと、ユーダレウスは知っている。
「……あとで、ロブんとこに顔出すか」
思いがけない申し出に、ミアはユーダレウスを見る。
月のような色の髪が、店内のランプに照らされて、砂糖菓子のようにきらめいていた。
昨夜だって同じ物を見た。ただ毛先が傷んでいるだけだ。なのに、どうしてか綺麗に見えた。
「――お待たせしました、当店自慢のパンケーキ、それとイカのクリームパスタです」
「わぁ!」
テーブルの上に三人前のパンケーキとクリームパスタが並ぶ。目を輝かせたティニが、早速パンケーキに取り掛かる音がする。
器用にナイフとフォークを使いこなし、一切れ頬張るや否や、ティニは表情の薄い顔をぱっと輝かせ、もぐもぐと口を動かしながらユーダレウスを仰ぎ見た。
「師匠! これ、すっごくおいしいです! ふわふわで、あったかくて、甘くて……」
興奮と感動を伝えてくる弟子の頭を、ユーダレウスは「わかったから食え」とぽんと撫でる。そのついでにティニの口の端から垂れそうになっているシロップを紙で拭った。
ユーダレウスは輪切りのイカをパスタでフォークに綺麗に巻きつけると、ティニの方に差し出す。
「少し食うか? お前この手の味付け、好きだろう」
「……イカ……」
苦々しい呟きに合わせて、ティニの顔に怯えが走る。それを見たユーダレウスが、うっと言葉を詰まらせ、黙ってフォークとパスタの皿をティニから離した。どうやらイカへの恐怖は根深いようだ。
そんな二人に気取られないように、ついさっき、宝物となったばかりのただの石ころを、ミアは大切にポシェットにしまう。
ユーダレウスは見ぬふりをして、輪切りのイカを口に入れた。
「……言った通り、ここのパンケーキ美味しいでしょ?」
自信たっぷりに言うミアに、大きな一切れを頬張っていたティニが大きく頷く。それを見て、満足そうに目を細めたミアも、自分の前で誘うように優しい香りを立てているパンケーキにそっとナイフを入れた。
ユーダレウスもつられてひと口頬ばれば、幸せの象徴のような甘いシロップとクリームのまろやかさが口いっぱいに広がった。
「で? ロブんとこはどうする。行くのか、行かねぇのか」
いつも通り、不機嫌そうな顔で、ユーダレウスはコーヒーに舌鼓を打つ。皿の上は既に三分の一程度になっていた。
その速さに驚いたミアが、ごくんとパンケーキを飲み込む。
「っ、行くわ。私も、ちょうど行きたいなって思ってたとこだから」
ミアは、ふっと考える。
もしかしたら、この魔術師はそう思うのをわかっていたのかもしれない。だって、この人は『ユーダレウス』なのだから。
すっかり力の抜けた笑みを浮かべて、少女はまたひと口、甘い思い出を頬張った。
「……なんだ」
向かいの席で甘そうなカフェオレを飲みながら、まじまじと見つめてくるミアに、ユーダレウスは反射的に眉間の皺を濃くした。
「頼んだパンケーキ、甘いけど大丈夫なの?」
「別に、甘いもんは嫌いじゃない」
素っ気なく言うとユーダレウスは窓の外に顔を向けた。まだ雨は降りだしていないが、重たげな雲が頑丈な蓋のように広がっていた。
「今晩は荒れるだろうな」
「そう。お手並み拝見ね」
「……その前に、守り石の鑑定だな」
その声に、カップを傾けるミアの手がぴたりと止まった。五つに分かれた葉の模様が描かれた、深い赤のカップがゆっくりとテーブルに戻る。
「……今、頼んでいい?」
「いいだろう」
ミアがポシェットから格子模様の小さな巾着を取り出した。受け取ったユーダレウスは、ミアの手が小刻みに震えていることに気が付いたが、目を伏せただけで言及することはなかった。
ユーダレウスは巾着の口を拡げ、手のひらに中身をあける。現れたつるりとした小さな石を一目見ると、手の上でころころと弄ぶように転がす。視線を上げると、ミアが怯えたように肩を跳ねさせた。
ティニの青い瞳が静かに事の行方を見守っていた。
「……まじないのまの字もない。もちろん魔術もかかっていない。それらしいだけの石ころだ」
ユーダレウスは石を指で無造作につまんで目の高さに持ち上げた。
「そう……そっか、うん、ありがとう」
気が抜けたのか、ミアは縋るようにカフェオレのカップを両手を温めるように包む。
祖父は、自分の買った守り石にかけられた治癒の術によって寿命を縮めたのではないか。
そんなミアの後ろめたい懸念は、たった今、ユーダレウスによって払拭された。
「……けど、やっぱり騙されてたのね、私」
複雑そうな表情でミアはカップを口元に持って行く。ユーダレウスは広げられた巾着に石をそっと載せると、指先でテーブルをコツコツと叩く。その手元をティニが覗き込んだ。
「でも、白くてつるつるで、きれいな石ですね」
「あー……じいちゃん、きっと御利益があるって言って毎日大事に磨いてたから」
結局、石は奇跡の品などではなく、ただのまがい物だったのだから、なんて馬鹿馬鹿しい話だろう。ミアは八つ当たりをするように石を人差し指で小さく転がした。
「……うれしかったんですね、きっと」
「えー?」
ぽつりと呟いたティニの言葉を、ミアは手持ち無沙汰に石を転がしながら聞き返す。ティニはミアの手の中に納まった石を見て、小さく微笑んだ。
「ミアさんが『おじいさんが治りますように』ってこの守り石をくれたのが、うれしかったんですよ」
ティニの静かな声が鍵となり、ミアの脳裏に生前の祖父の姿が映った。
小さな頃は一緒に駆け回って遊んでくれる程に元気だった祖父。
初めてこの喫茶店に連れて来てくれたのも祖父だった。カフェオレも苦いと言うミアに、少し多めに砂糖を入れてくれるようにいつも頼んでくれていた。
いつしか、それがミアがこの店を訪れた時の「いつもの」になっていた。
「ばあちゃんには内緒だぞ」といたずら小僧のように笑った祖父と、半分ずつ食べたパンケーキの味。
忘れていたわけではなかったのに。どうして思い出さなかったのだろう。
優しい腕が、ふっくらとしていた頬が、気が付くたびに痩せ細っていくのが悲しかった。ベッドに臥せったまま、ある日ふっといなくなってしまうのではないかと、そればかりが恐ろしかった。
ミアが選んだまじないの石は、少しも効かなかった。
八つ当たりをするように、まじないや魔術と名のつくものの全てを恨んだ。それを信じる人の全てを嫌った。
いつしか、魔術師の話を信じていた祖父の墓を訪れることすら、避けるようになった。
けれど、今思い出した記憶の中、守り石を磨いている祖父の横顔は、とうに救われた人のように穏やかで。
忘れていたわけでは、ないのに。
「……そうだったのかな」
自信がなさそうに呟く、涙の混じる声を聞きながら、ユーダレウスは窓の外に視線をやった。行き交う人の流れに、亡き旧友の面影を見たような気がして思わず口元を緩めると、顔に疑問符を浮かべたティニがつられて窓の外を見た。
「魔術師にも手の出しようがねえもんを、お前は癒したんだ。ミア」
愛しい孫娘の無垢な愛情は、病に蝕まれていくばかりの老人の心をどれほど癒しただろう。
それは、どんなに高等な術をもってしても到達できないものだと、ユーダレウスは知っている。
「……あとで、ロブんとこに顔出すか」
思いがけない申し出に、ミアはユーダレウスを見る。
月のような色の髪が、店内のランプに照らされて、砂糖菓子のようにきらめいていた。
昨夜だって同じ物を見た。ただ毛先が傷んでいるだけだ。なのに、どうしてか綺麗に見えた。
「――お待たせしました、当店自慢のパンケーキ、それとイカのクリームパスタです」
「わぁ!」
テーブルの上に三人前のパンケーキとクリームパスタが並ぶ。目を輝かせたティニが、早速パンケーキに取り掛かる音がする。
器用にナイフとフォークを使いこなし、一切れ頬張るや否や、ティニは表情の薄い顔をぱっと輝かせ、もぐもぐと口を動かしながらユーダレウスを仰ぎ見た。
「師匠! これ、すっごくおいしいです! ふわふわで、あったかくて、甘くて……」
興奮と感動を伝えてくる弟子の頭を、ユーダレウスは「わかったから食え」とぽんと撫でる。そのついでにティニの口の端から垂れそうになっているシロップを紙で拭った。
ユーダレウスは輪切りのイカをパスタでフォークに綺麗に巻きつけると、ティニの方に差し出す。
「少し食うか? お前この手の味付け、好きだろう」
「……イカ……」
苦々しい呟きに合わせて、ティニの顔に怯えが走る。それを見たユーダレウスが、うっと言葉を詰まらせ、黙ってフォークとパスタの皿をティニから離した。どうやらイカへの恐怖は根深いようだ。
そんな二人に気取られないように、ついさっき、宝物となったばかりのただの石ころを、ミアは大切にポシェットにしまう。
ユーダレウスは見ぬふりをして、輪切りのイカを口に入れた。
「……言った通り、ここのパンケーキ美味しいでしょ?」
自信たっぷりに言うミアに、大きな一切れを頬張っていたティニが大きく頷く。それを見て、満足そうに目を細めたミアも、自分の前で誘うように優しい香りを立てているパンケーキにそっとナイフを入れた。
ユーダレウスもつられてひと口頬ばれば、幸せの象徴のような甘いシロップとクリームのまろやかさが口いっぱいに広がった。
「で? ロブんとこはどうする。行くのか、行かねぇのか」
いつも通り、不機嫌そうな顔で、ユーダレウスはコーヒーに舌鼓を打つ。皿の上は既に三分の一程度になっていた。
その速さに驚いたミアが、ごくんとパンケーキを飲み込む。
「っ、行くわ。私も、ちょうど行きたいなって思ってたとこだから」
ミアは、ふっと考える。
もしかしたら、この魔術師はそう思うのをわかっていたのかもしれない。だって、この人は『ユーダレウス』なのだから。
すっかり力の抜けた笑みを浮かべて、少女はまたひと口、甘い思い出を頬張った。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
ルナール古書店の秘密
志波 連
キャラ文芸
両親を事故で亡くした松本聡志は、海のきれいな田舎町に住む祖母の家へとやってきた。
その事故によって顔に酷い傷痕が残ってしまった聡志に友人はいない。
それでもこの町にいるしかないと知っている聡志は、可愛がってくれる祖母を悲しませないために、毎日を懸命に生きていこうと努力していた。
そして、この町に来て五年目の夏、聡志は海の家で人生初のバイトに挑戦した。
先輩たちに無視されつつも、休むことなく頑張る聡志は、海岸への階段にある「ルナール古書店」の店主や、バイト先である「海の家」の店長らとかかわっていくうちに、自分が何ものだったのかを知ることになるのだった。
表紙は写真ACより引用しています
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
天使の住まう都から
星ノ雫
ファンタジー
夜勤帰りの朝、いじめで川に落とされた女子中学生を助けるも代わりに命を落としてしまったおっさんが異世界で第二の人生を歩む物語です。高見沢 慶太は異世界へ転生させてもらえる代わりに、女神様から異世界でもとある少女を一人助けて欲しいと頼まれてしまいます。それを了承し転生した場所は、魔王侵攻を阻む天使が興した国の都でした。慶太はその都で冒険者として生きていく事になるのですが、果たして少女と出会う事ができるのでしょうか。初めての小説です。よろしければ読んでみてください。この作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも掲載しています。
※第12回ネット小説大賞(ネトコン12)の一次選考を通過しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる