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「予期せぬ事態は突然に」
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聖堂寺光は突然の侵入者に驚愕した。目の前には先ほど自分に引き金を引いた侵入者。
白いフードを被り、姿が見えないがその身からはただならない気を放っている。
「どうやって来たんですか?」
「窓ガラスを破って来た」
扉の隙間から見える割れた窓ガラスを指差した。
「貴方。普通の人ではありませんね」
「ご名答」
侵入者が手の平を震わせると、そこからV因子が出て来たやがて刀剣が生まれた。
「この気配。貴方まさか!」
光は侵入者の正体を察した瞬間、侵入者が距離を詰めて来た。侵入者が無駄のない剣さばきで光を捕えようと迫ってくる。
「中々、良い動きですね。ですが私を捉えるのには速さが足りませんね」
「それはどうかな!」
侵入者が瞬時に弓矢を生成して矢を放って来たのだ。
「これ以上はまずいですね!」
窓ガラスを割って、外に飛び出した。未知の浮遊感と覚えながら、隣の建物の屋上に着地した。
「一応。迦楼羅さんに報告しておきますか」
苦笑いを浮かべながら、光は目的の場所に向かった。
隼人と結巳は森の中を急ぎ足で進んでいた。そこら中に散らばる戦闘員や鳥籠の構成員の死体。手足が取れたり、頭が潰れたりとどれも凄惨なものばかりだ。
「グオオオ!」
前方の茂みから灰色の毛をまとった忌獣が姿を見せた。戦闘員を食らったのか、爪や牙に赤黒い血がべっとりとついている。
「お前に構っている暇はない。迦楼羅を出せ!」
隼人は忌獣の攻撃を容易くかわして首を落とした。
「ゲルルル!」
「キュキュキュ!」
「オオオオオオオオオオオオ!」
首を落としたのを皮切りに茂みから一体。また一体と飛び出して来たのだ。
「さすが、最終決戦というだけあってあちらもただでは通して
くれないみたいね」
「まあ、切り倒して進むだけだ!」
隼人は勢いよく、忌獣達に斬り込んでいく。結巳も続けて、忌獣を討伐する。
二人の華麗なコンビネーションにい忌獣達は為す術もなく、五体をバラバラにされた。
二人がこれまで困難を乗り越えて、重ねて来た絆の強さだからこそ出来る芸当だ。
しばらく進むとひらけた草むらにたどり着いた。夜風が緑の絨毯を揺らして草木の匂いがあたりに漂っている。
「忌獣がいなくなったな」
「戦場の中心から外れたのかしら?」
疑問と不安感を抱きながら辺りを散策していると隼人は背筋に悪寒を感じた。目の前の茂みから凄まじい殺気を感じたのだ。
結巳に目を向けると、彼女も感じたのか。顔がこわばっていた。
「おや。これはこれは。お初お目にかかります。お二方」
漆黒の森の中から修道着の女が出て来た。
白いフードを被り、姿が見えないがその身からはただならない気を放っている。
「どうやって来たんですか?」
「窓ガラスを破って来た」
扉の隙間から見える割れた窓ガラスを指差した。
「貴方。普通の人ではありませんね」
「ご名答」
侵入者が手の平を震わせると、そこからV因子が出て来たやがて刀剣が生まれた。
「この気配。貴方まさか!」
光は侵入者の正体を察した瞬間、侵入者が距離を詰めて来た。侵入者が無駄のない剣さばきで光を捕えようと迫ってくる。
「中々、良い動きですね。ですが私を捉えるのには速さが足りませんね」
「それはどうかな!」
侵入者が瞬時に弓矢を生成して矢を放って来たのだ。
「これ以上はまずいですね!」
窓ガラスを割って、外に飛び出した。未知の浮遊感と覚えながら、隣の建物の屋上に着地した。
「一応。迦楼羅さんに報告しておきますか」
苦笑いを浮かべながら、光は目的の場所に向かった。
隼人と結巳は森の中を急ぎ足で進んでいた。そこら中に散らばる戦闘員や鳥籠の構成員の死体。手足が取れたり、頭が潰れたりとどれも凄惨なものばかりだ。
「グオオオ!」
前方の茂みから灰色の毛をまとった忌獣が姿を見せた。戦闘員を食らったのか、爪や牙に赤黒い血がべっとりとついている。
「お前に構っている暇はない。迦楼羅を出せ!」
隼人は忌獣の攻撃を容易くかわして首を落とした。
「ゲルルル!」
「キュキュキュ!」
「オオオオオオオオオオオオ!」
首を落としたのを皮切りに茂みから一体。また一体と飛び出して来たのだ。
「さすが、最終決戦というだけあってあちらもただでは通して
くれないみたいね」
「まあ、切り倒して進むだけだ!」
隼人は勢いよく、忌獣達に斬り込んでいく。結巳も続けて、忌獣を討伐する。
二人の華麗なコンビネーションにい忌獣達は為す術もなく、五体をバラバラにされた。
二人がこれまで困難を乗り越えて、重ねて来た絆の強さだからこそ出来る芸当だ。
しばらく進むとひらけた草むらにたどり着いた。夜風が緑の絨毯を揺らして草木の匂いがあたりに漂っている。
「忌獣がいなくなったな」
「戦場の中心から外れたのかしら?」
疑問と不安感を抱きながら辺りを散策していると隼人は背筋に悪寒を感じた。目の前の茂みから凄まじい殺気を感じたのだ。
結巳に目を向けると、彼女も感じたのか。顔がこわばっていた。
「おや。これはこれは。お初お目にかかります。お二方」
漆黒の森の中から修道着の女が出て来た。
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