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商いの町 イルヤンカ
大商人カネナラダス④
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「でもまあ、いきなり殺されかけたのは怖かったし、その後も……ちょっと怖かったけど、オレは別に」
素性がわからないというのは怪しいが、言ってる事が全て事実だとしたら、割と孤独な人間……ではなく、魔漢なのではないだろうか。組み敷かれたら負ける自信しかないが、今の所は死んでも復活するし、魔法で反撃する余地があるなら抵抗のすべはある。死ぬことに慣れ始めているのは良くないことのような気はする。
「クッソクソちょろいですね貴方は!バカにされてるんですよ!!?あんな王道のどんでん返しから始まる恋なんて愛天使ラブリエルの名にかけて絶対許せませんね!!!!!」
マッチョ2人に及ぶほどではないものの、怒鳴り声は得意ではない。耳鳴りと頭痛がしてくる。とはいえ、誰しも自分の考えた物語を勝手にいじくり回されれば、腹が立つのは当たり前だ。素直にごめん、と謝ると、何か言いたそうな顔をしながらも、それを飲み下すそぶりをした。
「ラブリエル様、ザルバールは今仲間にしないと恐らく追えなくなります。一旦戻りましょう」
「言われなくてもわかってるよ。はぁ……やだなぁ。オモチャを取り上げられてる気分」
「オモチャ……」
ラブリエルは先程男に解除されかけた淫紋の封印を念入りに上書きし、ギルド入り口へと歩き始めた。
素性がわからないというのは怪しいが、言ってる事が全て事実だとしたら、割と孤独な人間……ではなく、魔漢なのではないだろうか。組み敷かれたら負ける自信しかないが、今の所は死んでも復活するし、魔法で反撃する余地があるなら抵抗のすべはある。死ぬことに慣れ始めているのは良くないことのような気はする。
「クッソクソちょろいですね貴方は!バカにされてるんですよ!!?あんな王道のどんでん返しから始まる恋なんて愛天使ラブリエルの名にかけて絶対許せませんね!!!!!」
マッチョ2人に及ぶほどではないものの、怒鳴り声は得意ではない。耳鳴りと頭痛がしてくる。とはいえ、誰しも自分の考えた物語を勝手にいじくり回されれば、腹が立つのは当たり前だ。素直にごめん、と謝ると、何か言いたそうな顔をしながらも、それを飲み下すそぶりをした。
「ラブリエル様、ザルバールは今仲間にしないと恐らく追えなくなります。一旦戻りましょう」
「言われなくてもわかってるよ。はぁ……やだなぁ。オモチャを取り上げられてる気分」
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