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第4章 裏切りと脅迫と忘却

snitch on ブルータス(告げ口をしたのは、身近で意外な人物) 後編<383>

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大体、土地を売ると言う決断に至る根拠が私は、掴めないでいるのに。




「俺たちの性で、お前が危険な目に遭うのは嫌なんだ。 土地を売っても売らなくても、誰かしらの恨みを買う。だから、街を出たいんだ」



「今度は誰が何を恨むの? また、地上げ」




そもそも、小学校に入る前後から、商店街の再開発で半分土地を売った前後から、その手の嫌がらせなら、いくつも見て来た。



ゴミ捨て場を荒らしたり、店に不当な冷やかししたり、白昼堂々石を投げてガラスを割ったり、子供を怒鳴りつけて怖がらせたり。



鼻ほじりながら見て来たし。





「………お前、知ってたのか?」



「大声で、あっちでわーわー、こっちでわーわー言ってるもん、筒抜けだったよ」



「何で言わなかった」



「………いや、最初の状態から、そうなったてたから、そう言うもんだと思ってた。多分、テレビのドラマとか映画でそれを先に知ってたら驚いていたと思うよ。でも、逆だったから、あぁ、そういう事かって。何だか、逆に納得しちゃって」




「「「「「「「「「「しない」」」」」」」」」」」




盤上一致の突っ込みで、私は盛大に顔をしかめた。




「私は、お父さんとお母さんの仕事に興味はないけど、お父さんとお母さんのしている仕事に文句もなかったから」



「は? セイ……」





私の言葉に、お母さんはそう言葉を漏らした。





「学校で街を出てけって階段から突き飛ばされたり。机にお前なんか学校来るな、転校しろって。 まぁ、大人同士色々あって恨まれるのか、仕方ないかなって? さすがになってオトナになって気づいたよ。 異常だって」



「そっちか!!」




父さんが言葉を漏らした。




「階段から突き飛ばされた時、無傷だったし。 基本私は、気にしない性格だし。 相手の方が泣いてたから、怒れなかった。 もう居ないよ、引っ越したし。森君」



「……お前。お前な」




呻く様な父親の言葉に私は顔をしかめた。

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