上 下
362 / 507
第4章 裏切りと脅迫と忘却

いつから、きっと home escape<362>

しおりを挟む





「いつも、手伝わせちゃって悪い。折角の休みなのに、つまらないよね」




「そんなこと無いですよ。 私、ユキさんとのこの時間、好きです」









午前中はいつものルーティンで、冬野さんのお家の掃除とか、洗濯をして過ごしていた。





ベッドのシーツ替えたり、ベランダ掃除したり。







冬野さん、几帳面だから。



本当、毎回、決められたルーティンの作業は欠かさずやっている。







玄関の掃除、拭き上げ。



廊下のモップ掛け。



テレビの液晶と棚の拭き上げ。



台所のタイルの掃除。



トイレ掃除はきっと、毎日、朝必ずやってる。



どこもいつも、ピカピカだ。




だから、多少気を遣ってしまう。




ドキドキする。




冬野さんの部屋に居る時は、その空間に、塵一つ、水滴一つ、増やさず存在したいって。





「月に一回、業者に清掃を頼んでるんだ。さすがに家中掃除するのは大変だから」



「業者に頼んだら、高くないですか?」




私がそう尋ねると、冬野さんは言った。




「でも、時間はお金じゃ買えないからね。適度にお金をかけて、余裕のある生活してるつもりだよ」





言われてみれば、清掃の一部を冬野さんが頼んでいることに納得出来た。



不思議だったと言うか、すごいな、と思った居たのが。




「じゃぁ、換気扇とお風呂とかの水回りはプロの仕事だったんですね。最初、見た時からモデルルームかと思う位綺麗だから」



「君の目の付け所には本当に驚かされるよ。何だ、ほとんど気付いてたんだ」



「いや、ただ謎だったレベルですよ。プロに頼んでるなんて思いませんでした。冬野さんがプロだと思っていましたから」




冬野さんは苦笑いだった。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました

宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。 ーーそれではお幸せに。 以前書いていたお話です。 投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと… 十話完結で既に書き終えてます。

【R18】十六歳の誕生日、許嫁のハイスペお兄さんを私から解放します。

どん丸
恋愛
菖蒲(あやめ)にはイケメンで優しくて、将来を確約されている年上のかっこいい許嫁がいる。一方菖蒲は特別なことは何もないごく普通の高校生。許嫁に恋をしてしまった菖蒲は、許嫁の為に、十六歳の誕生日に彼を自分から解放することを決める。 婚約破棄ならぬ許嫁解消。 外面爽やか内面激重お兄さんのヤンデレっぷりを知らないヒロインが地雷原の上をタップダンスする話です。 ※成人男性が未成年女性を無理矢理手込めにします。 R18はマーク付きのみ。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

【R18】幼馴染な陛下と、甘々な毎日になりました💕

月極まろん
恋愛
 幼なじみの陛下に、気持ちだけでも伝えたくて。いい思い出にしたくて告白したのに、執務室のソファに座らせられて、なぜかこんなえっちな日々になりました。

【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました

utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。 がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

長い片思い

詩織
恋愛
大好きな上司が結婚。 もう私の想いは届かない。 だから私は…

処理中です...