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第4章 裏切りと脅迫と忘却
snitch on ブルータス(告げ口をしたのは、身近で意外な人物) 前編<341>
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自宅のリビングで両親が二人肩を並べ座るテーブルの向かい側に私が一人座っている。
私は両親と、長い時間話をする事になった。
私のここ最近の外泊の多さと、彼氏が出来た経緯を話した。
「冬野さんとは、会社の同僚だったの。3年前に会社を辞めて、今日父さんと母さんが来たあのお店を始めたの」
「何で、私たちに黙って付き合ってたの?」
「強いて言えば、この前私と面と向かって話をしたのはいつかって? 私の記憶が正しければ……」
記憶の確認で、遡り、疑惑は確信に変わった。
「お正月以来、禄に話なんてしてないよね」
一緒に暮していても、火曜から、日曜日まで、朝は7時半で夜は21時前に帰ってくる二人と同じ家に暮していてもほとんど関わりはない。
朝も、昼も、夜も、まったく一緒に食卓を囲む事もなければ、夜だってお風呂に入ると時と、寝る前歯を磨く時にすれ違う程度の関わりじゃないか?
「そう言うの言い訳じゃない? あんた、今までそうやって、自分が男性とお付き合いしている事を親にずっと黙って来たの?」
「……してないよ。お付き合いするのは、冬野さんが初めてだもん」
別な意味で驚く両親に、乾いた笑いしか出なかった。
私は両親と、長い時間話をする事になった。
私のここ最近の外泊の多さと、彼氏が出来た経緯を話した。
「冬野さんとは、会社の同僚だったの。3年前に会社を辞めて、今日父さんと母さんが来たあのお店を始めたの」
「何で、私たちに黙って付き合ってたの?」
「強いて言えば、この前私と面と向かって話をしたのはいつかって? 私の記憶が正しければ……」
記憶の確認で、遡り、疑惑は確信に変わった。
「お正月以来、禄に話なんてしてないよね」
一緒に暮していても、火曜から、日曜日まで、朝は7時半で夜は21時前に帰ってくる二人と同じ家に暮していてもほとんど関わりはない。
朝も、昼も、夜も、まったく一緒に食卓を囲む事もなければ、夜だってお風呂に入ると時と、寝る前歯を磨く時にすれ違う程度の関わりじゃないか?
「そう言うの言い訳じゃない? あんた、今までそうやって、自分が男性とお付き合いしている事を親にずっと黙って来たの?」
「……してないよ。お付き合いするのは、冬野さんが初めてだもん」
別な意味で驚く両親に、乾いた笑いしか出なかった。
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