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第3章 7days 3years fights

クロスオーバー ラプソディ 中編<286>

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「次に、ソウとユキ」



おっと、次は何の話だ。



「何ですか?」



ソウが言い、冬野さんは黙って住職を見ていた。



「人生に、過ちは誰でもあることだ。誰にでも。例外なく。でも、だ。その結果、飛んでもない重荷や後悔を背負う事もある。二人は分かるだろう」



住職の言葉に、ソウは皮肉に口を歪めて言った。



「俺は後悔してない。後悔する事は、ここにはない。ユキは知らないが」



ソウの言葉に、うすら笑みを浮かべる冬野さんは、私が今まで全く知らない別人に見えた。




悲しい位に。




「俺もソウに同感です。後悔する事も無ければ、謝る事なんて心当たりもない」





住職は、静かに言った。




「馬鹿者。後悔すべきだ。お前達は、お前達の為に、年下のカズヤをどれだけ悩ませ、苦労させたと思う? お前達は、自分のした事の 背負った訳じゃないのだろう。ここに居る、一体何人に秘密を作り、誰を苦しめたか。 いい加減、恥を知りなさい」



ソウと冬野さんは、顔色を変えずに住職を見つめ合っていた。



私は横目にカズヤを見た。



カズヤは動揺している様だった。




「お前達は、自分の大事なものの為に、何をした? このまま、有耶無耶には出来んだろ。 いい加減ケジメを着けたらどうだ?」



私は、途中からカズヤを見ていた。



カズヤは、目を開け、制止したまま、泣いてたから。



「お、俺は」




カズヤが、震える声で、漏らす。



ソウとユキは、驚いた顔をしていた。



カズヤに目を移し、そこに釘付けだった。




「二人を止められなかった。ずっと、一緒につるんでたのに、同じじゃなかった。それが分かってれば、止められたのに、悔しいって思っただけだよ。 俺は、ソウとユキを否定するつもり無いです」




カズヤの言葉に住職は言った。




「三人揃って仲良く、子供の頃から、ことごとく阿呆の悪そうが(悪戯者が)」




カズヤはその場に頭を下げた。




「すみませんでした。ソウとユキの分も俺が謝ります。 すみませんでした。 本当にすみませんでした」




何を謝ってんだ。



三年前、自分の敷地の庭園に火を付けて、事件になったこと?



代償に、ソウとユキとカズヤのおじいさんの遺産全部使い込んだこと?




みんなに、嘘の証言を強いたこと?




ソウが警察に捕まったこと?




どれだよ。




ソウが突然、口火を切った。




「なら、悪かった。そうだよ。 俺は馬鹿だった。 悪さが過ぎた。みんなに一度も謝ってなかった」




ソウは身体の向きを、参列者に向けて正し、深々と畳に両手を付けて深く頭を付けて詫びた。




「皆さん、本当に申し訳ございませんでした」



冬野さんは、一度目を閉じて、ソウと同じ様に頭を下げて言った。




「ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ございませんでした」



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