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第2章 人の人生を変えるなら、人に人生変えられるかくご位してやがれ
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しおりを挟む日曜日の朝。
いつも通り、ちょっと遅い時間、と言ってっも8時。
私と冬野さんは、一緒に目が覚め、一緒に顔を洗って朝食の用意をして、朝食を摂った。
私が一人で後片付けするからと言うと、冬野さんは、お言葉に甘えてと言って、ベッドのシーツを変えたり、部屋の掃除を始めた。
後片付けを終えた後は、冬野さんを手伝って一緒に、ベランダでガーデニングの手入れをした。
クラウンの開店5周年イベントの鉢を見つけて私は冬野さんに声をかけた。
「胡蝶蘭は室内の方が長持ちしますよ」
「そろそろ梅雨になるし、そうするよ」
私はワイルドベリーとブルーベリーを摘んで、冷凍庫にしまったり、ベランダの土ぼこりを落としたりして、気が付くともうお昼前になっていた。
冬野さんが、竹中さんから貰った明太が余っていると言うので、フィットチーネの乾麺で、明太クリームパスタを作った。
と言っても、生クリームは使わず、バターと小麦粉と牛乳で作る、ベシャメルソース仕立てのソースで、冬野さんはあっさりしていておいしいと褒めてくれた。
午後、冬野さんの車で、ショッピングモールに行った。
「これ何かどうかな?」
冬野さんはセレクトショップに私を連れて行き、シルクの紺色のパジャマを選んだ。
艶のあるシルクのパジャマで、意外と普通のパジャマで私はホッとした。
布の部分が極端に少ない、フリルやレースのちょっとセクシーなパジャマだったらどうしようと思っていたからだ。
「試着、してみても良いですか?」
「良いよ」
私は商品を受け取って試着室に入り、パジャマに袖を通した。
サイズはぴったり。
艶のあるテラテラの生地だったが、通気性も良く、肌触りも着心地も良かった。
試着室のカーテンを開けて、冬野さんに声をかけた。
「これ、すごく着心地良いです」
「そう、でも、ちょっと待って」
冬野さんはそう言うと私の前まで来て、私の胸元のボタンをすっと上から二つ、撫でる様に外して、満足そうに微笑んだ。
「あぁ、すごく良いとおもうよ。ボタン」
冬野さんって、意外とエッチなのかもしれない……。
私は、喉元まで来たその言葉を、冬野さんに口にする事が出来なかった。
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