126 / 507
第2章 人の人生を変えるなら、人に人生変えられるかくご位してやがれ
HOME KEY<126>
しおりを挟む日曜日の朝。
いつも通り、ちょっと遅い時間、と言ってっも8時。
私と冬野さんは、一緒に目が覚め、一緒に顔を洗って朝食の用意をして、朝食を摂った。
私が一人で後片付けするからと言うと、冬野さんは、お言葉に甘えてと言って、ベッドのシーツを変えたり、部屋の掃除を始めた。
後片付けを終えた後は、冬野さんを手伝って一緒に、ベランダでガーデニングの手入れをした。
クラウンの開店5周年イベントの鉢を見つけて私は冬野さんに声をかけた。
「胡蝶蘭は室内の方が長持ちしますよ」
「そろそろ梅雨になるし、そうするよ」
私はワイルドベリーとブルーベリーを摘んで、冷凍庫にしまったり、ベランダの土ぼこりを落としたりして、気が付くともうお昼前になっていた。
冬野さんが、竹中さんから貰った明太が余っていると言うので、フィットチーネの乾麺で、明太クリームパスタを作った。
と言っても、生クリームは使わず、バターと小麦粉と牛乳で作る、ベシャメルソース仕立てのソースで、冬野さんはあっさりしていておいしいと褒めてくれた。
午後、冬野さんの車で、ショッピングモールに行った。
「これ何かどうかな?」
冬野さんはセレクトショップに私を連れて行き、シルクの紺色のパジャマを選んだ。
艶のあるシルクのパジャマで、意外と普通のパジャマで私はホッとした。
布の部分が極端に少ない、フリルやレースのちょっとセクシーなパジャマだったらどうしようと思っていたからだ。
「試着、してみても良いですか?」
「良いよ」
私は商品を受け取って試着室に入り、パジャマに袖を通した。
サイズはぴったり。
艶のあるテラテラの生地だったが、通気性も良く、肌触りも着心地も良かった。
試着室のカーテンを開けて、冬野さんに声をかけた。
「これ、すごく着心地良いです」
「そう、でも、ちょっと待って」
冬野さんはそう言うと私の前まで来て、私の胸元のボタンをすっと上から二つ、撫でる様に外して、満足そうに微笑んだ。
「あぁ、すごく良いとおもうよ。ボタン」
冬野さんって、意外とエッチなのかもしれない……。
私は、喉元まで来たその言葉を、冬野さんに口にする事が出来なかった。
0
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説
隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛
冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!
最後の恋って、なに?~Happy wedding?~
氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた―――
ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。
それは同棲の話が出ていた矢先だった。
凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。
ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。
実は彼、厄介な事に大の女嫌いで――
元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――
フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。
三毛猫
恋愛
一目惚れした先輩にフラれた矢先、
私は先輩を助けて事故に遭う。
先輩にフラれたことが悲しい。
そうだ、全部忘れちゃえ。
事故のせいにして記憶喪失になろう。
そしたら全て忘れられる。
表→葵目線
裏→伊織目線
外→友人目線
双葉葵(ふたばあおい)
友達の付き添いでバスケ部の見学に行き、最上先輩に一目惚れする。目立った存在ではなかったが、、。
実はピアノが上手い。
両親ともに他界しており高校生ながら一人暮らしをしている。
最上伊織(もがみいおり)
バスケ部のエースで学校の人気者。
初めは罪滅ぼしの為に葵と付き合っていたが、
次第に惹かれていく。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
葉月 まい
恋愛
近すぎて遠い存在
一緒にいるのに 言えない言葉
すれ違い、通り過ぎる二人の想いは
いつか重なるのだろうか…
心に秘めた想いを
いつか伝えてもいいのだろうか…
遠回りする幼馴染二人の恋の行方は?
幼い頃からいつも一緒にいた
幼馴染の朱里と瑛。
瑛は自分の辛い境遇に巻き込むまいと、
朱里を遠ざけようとする。
そうとは知らず、朱里は寂しさを抱えて…
・*:.。. ♡ 登場人物 ♡.。.:*・
栗田 朱里(21歳)… 大学生
桐生 瑛(21歳)… 大学生
桐生ホールディングス 御曹司
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる