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第1章 シンデレラはガラスの靴をk点に向かって全力で投げた
わたしと言う存在は……( ´△`)残念でしかない<67>
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「あんたさ、私が居ない間、冬野さんに付きまとって毎日冬野さんの店に来てたって、マジキモいんだけど、何勘違いしてんの」
いつもの彼女のパターンだと、恐らく
「それは……」
「あんたが店に来てすぐ、スタッフは辞めるし、使えない新人が来て冬野さんがどれだけ迷惑してるか分かってるの?」
反論の余地を与えず相手に責任転嫁してくるパターン。
大抵の人は、そう言う事されるとカッとしたムキになったり興奮してマキさんに更に反論しようとするか、気が弱い子は泣いちゃうんだけど。
私は自己をみだりに周囲に肯定してほしいとは思わないし、自己主張はしないがメンタルは強い方だ。
でも、何より、私はやられっぱなしは好きではない。
「謝ったら? 無銭飲食の石崎さん? じゃないと課長にも言っちゃうよ」
「……」
マキさんは、私をどうしたいんだろう?
社内で、私が冬野さんは店に押し掛けて、迷惑と言うか犯罪行為を働いている。
そう印象付けたいんだろうけど、それに何のそのメリットがあると言うんだ。
「黙ってないで何か言いなよ」
さて、何が良いかな?
私はもう暫く黙ってみようと思った。
「……」
「ひどくない? こんな人初めてだわ、ねえ?」
マキさんは私から視線をそらして周囲の反応に目をやった。
私は、その瞬間を使ってポケットから紙をとりだした。
マキさんは、振り返った自分の取り巻き達が、思いの他、オーバーリアクションなのを全く気にもしてないが、マキさんの取り巻きが驚いているのは、わたしが広げた紙の内容についてだと思うが。
「マキさん、これ、マキさんのとこの課長の承認を得ての副業ですから」
私の言葉に、マキさんは私に視線を移して、目を丸くした。
昨日、冬野さんとチュロス屋に行って家に送って貰った。
別れ際、何度も断ったのに、強引に渡された紙。
臨時分の働きに対する給与明細だ。
お金は妹に全額渡した。
一泊二日で、ビュッフェが美味しいリゾートホテルを抑えて貰っている。
予定日は、オフシーズンの6月の日月火で二泊二日。最高の初夏を迎えてやるぜ。
妹に、ただ働きなんてアホだのビッチだの言われていた手前、本当に見直して貰えたのは幸いだった。
「言いがかりはやめてください。お酒の分はこれでチャラで良いですよ」
私の言葉にマキさん達の間に微妙な雰囲気になるのが分かった。
「あと、使えない新人って思っているはマキさんだけですよ。あんま、いじめないで下さい。…っこわ(怖)」
私は、さっと前に出た瞬間、取り巻きが道を開けてくれたので出口へ進んだ。
勿論、すっとマキさんに差し出された足をかわして、掴みかからんばかりに伸ばされた手を掻い潜って、もうその後は営業室までダッシュに近かった。
触らぬマキに祟りなし。
そう思ってやって来たけど今回ばかりは、マキさんは私をスルー認定に戻してくれのいかも知れない。
苦手で、面倒で、煩わしいんだけど、別に嫌いではないんだよね。
ま、だからと言って決して好きな訳でもない。
いつもの彼女のパターンだと、恐らく
「それは……」
「あんたが店に来てすぐ、スタッフは辞めるし、使えない新人が来て冬野さんがどれだけ迷惑してるか分かってるの?」
反論の余地を与えず相手に責任転嫁してくるパターン。
大抵の人は、そう言う事されるとカッとしたムキになったり興奮してマキさんに更に反論しようとするか、気が弱い子は泣いちゃうんだけど。
私は自己をみだりに周囲に肯定してほしいとは思わないし、自己主張はしないがメンタルは強い方だ。
でも、何より、私はやられっぱなしは好きではない。
「謝ったら? 無銭飲食の石崎さん? じゃないと課長にも言っちゃうよ」
「……」
マキさんは、私をどうしたいんだろう?
社内で、私が冬野さんは店に押し掛けて、迷惑と言うか犯罪行為を働いている。
そう印象付けたいんだろうけど、それに何のそのメリットがあると言うんだ。
「黙ってないで何か言いなよ」
さて、何が良いかな?
私はもう暫く黙ってみようと思った。
「……」
「ひどくない? こんな人初めてだわ、ねえ?」
マキさんは私から視線をそらして周囲の反応に目をやった。
私は、その瞬間を使ってポケットから紙をとりだした。
マキさんは、振り返った自分の取り巻き達が、思いの他、オーバーリアクションなのを全く気にもしてないが、マキさんの取り巻きが驚いているのは、わたしが広げた紙の内容についてだと思うが。
「マキさん、これ、マキさんのとこの課長の承認を得ての副業ですから」
私の言葉に、マキさんは私に視線を移して、目を丸くした。
昨日、冬野さんとチュロス屋に行って家に送って貰った。
別れ際、何度も断ったのに、強引に渡された紙。
臨時分の働きに対する給与明細だ。
お金は妹に全額渡した。
一泊二日で、ビュッフェが美味しいリゾートホテルを抑えて貰っている。
予定日は、オフシーズンの6月の日月火で二泊二日。最高の初夏を迎えてやるぜ。
妹に、ただ働きなんてアホだのビッチだの言われていた手前、本当に見直して貰えたのは幸いだった。
「言いがかりはやめてください。お酒の分はこれでチャラで良いですよ」
私の言葉にマキさん達の間に微妙な雰囲気になるのが分かった。
「あと、使えない新人って思っているはマキさんだけですよ。あんま、いじめないで下さい。…っこわ(怖)」
私は、さっと前に出た瞬間、取り巻きが道を開けてくれたので出口へ進んだ。
勿論、すっとマキさんに差し出された足をかわして、掴みかからんばかりに伸ばされた手を掻い潜って、もうその後は営業室までダッシュに近かった。
触らぬマキに祟りなし。
そう思ってやって来たけど今回ばかりは、マキさんは私をスルー認定に戻してくれのいかも知れない。
苦手で、面倒で、煩わしいんだけど、別に嫌いではないんだよね。
ま、だからと言って決して好きな訳でもない。
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