地味で根暗で残念ですが、直視できないくらいイケメンで高スペックな憧れの先輩に溺愛されそうなので、全力で逃げています。

第1章 シンデレラはガラスの靴をk点に向かって全力で投げた

Night Drive×酩酊×命題＝眠れない夜<48>

「あんたは桃香の店の店長で」



センちゃんのお父さんは冬野さんに向かってそういうと、今度は私に向かって言った。




「で、あんたは今回、どう言う事で家に？」




ごもっともです。

私自信今自分かこんなところまで、こんな状況で来てしまったか不思議でならない。



会社の飲み会の帰りにちなの家に泊まるはずなだけだったのに、何て日なんだ。




「えっと、私の会社の元センパイのしている桃香さんの働いているお店の臨時スタッフで、桃香さんの教育係をしていた関係で、桃香さんを一緒に探してました」



「あんたも働いている店なのか？」



「いいえ、1週間の臨時だったので今は働いてません」



「じゃぁ、なんで今家に来たんだ？」

「娘さんが居なくなったって聞いて、さがして来ました」



「あんたがか」




センちゃんのお父さんは呆れた顔だった。



「お父さん。そうだよ。わざわざ心配して、石崎さん普通の会社員なのにこんな時間までついてきてくれたの」



「それはお礼を言う。あんた、自転車のチェーンの時も、結局うちの娘の自転車の籠に携帯を忘れて、ここまできた時は深夜だったが、とんだお人好しじゃないか。」




そういうとお父さんは顔をしかめて冬野さんを見据えていった。



「とにかく、成人しているとは言え、まだ学生の身分だ。娘は今日付けで店を辞めさせて貰う。娘が何と言おうと、私は許さんからな」



冬野さんは、落ち着いた様子でセンちゃんのお父さんに言った。



「すみません。それは本人が決めて、申し出るべきものなので、娘さんのお父さんの口から了承はできません」



冬野さん。

さっきと、言ってた事違う。



でも、こう言ってくれる冬野さんは、格好良い。