上 下
19 / 19
第二章【高見沢家】

第一七話

しおりを挟む
かなめと故意ではないにしろ、間接キスをしてしまい慌てふためく私。
だったけど、かなめは私に食べさせたスプーンでオムライスをすくうと、我関せずとばかりに口に放り込んだ。
間接キス完全完了!! かなめとしちゃったよ。
私は顔を赤らめて呆然としていると、かなめは不思議そうにのぞき込んできた。

「朱美。大丈夫か?」
「間接……じゃなくて、うん、大丈夫だよ」
「さっきから顔赤くなること多いし、今日は疲れたから早く寝た方がいいんじゃないか」

そんなことよりも、私たち間接キスしたことに気づいてよ!
これだから鈍感な男って……私かなめの事よく知らないかも、ツイツイで情報は貰っていたけど、あれってひよりちゃんもはいっているよね。
でも目の前のハンバーグも食べたい! 朝から何も食べてない身としてはこの香りに負ける。
情けないけどまずは一口だけそしたら聞こうかな。
ナイフでハンバーグに一刀を入れるとなんとあふれ出る肉汁がすごい量。まるでナイアガラの滝の様だ。もったいないけど切らないことには食べられない。ナイフを刺せばさすほどあふれる肉汁が滝のごとく流れ落ちる。もったいないと思いつつもナイフで必死に流れた肉汁をフォークに刺さったハンバーグんつけて、パクリ。

んぅーーーーーデリシャス!

口の中に肉汁に満たされるは瞬間最高。そして噛みしめるほどあふれだす肉感は強烈。本当にハンバーグなの。ステーキじゃないのと思うほどの肉感はたまらない。

「おいしいだろ。ここのハンバーグ」
「うん。すっごくおいしい。お母さんのハンバーグも好きだったけど、これほどお肉を食べている感じるするハンバーグは初めて!」

私のニコニコスマイルにかなめが、目のやり場に困ってオムライスをぱくついてたなんて、私は気づかずにいた。
もう一口食べたい。そしたら聞こう。パクリ。
もう一口だけ食べたらにしようかな。そうしたら聞こう。パクリ。
ダメだ。このままではただ美味しい食事を味わっているだけで、何の会話もできていないわ。

「あのさぁ、聞いてもいいかな」
「ん? なんだ」
「聞きたいことが山ほどあるんだけど、いいかな」
「ごほっごほっ、山ほどか。そうだよな何の説明もなくここまで付き合ってくれたんだから何か話そうか」

かなめはオムライスをたえらげると、そう言いってくれた。

「さてと何から話そうか?」
「うーん、まったく考えてなかったわ」
「あれ!? 考えてなかったんかい!」
「だって聞きたいことだらけだよ。ツイツイでは妹さんの名前だし、急に連れてこられてたらラブホテルだし、幽霊と始め会うし、しかも戦うしさ。初めてなこと尽くしだよ」

私は震えてしまい今にも泣き出しそうになる。さっきまでのことがフラッシュバックしたのだ。
震えて膝にかけたナプキンを強く握りしめていた。
かなめは席を立つと、ゆっくりと私を後ろから抱きしめてくれた。
そして耳元でささやくのだ。

「もう大丈夫だよ。朱美を俺は守るから安心してね」
「えっ!?」

かなめの方を顔を振り向くと、目の前には彼の優しそうな目が見えた。その瞬間、お互いの唇と唇が重なってしまった。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話

赤髪命
大衆娯楽
※この作品は「校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話」のifバージョンとして、もっと渋滞がひどくトイレ休憩云々の前に高速道路上でバスが立ち往生していた場合を描く公式2次創作です。 前作との文体、文章量の違いはありますがその分キャラクターを濃く描いていくのでお楽しみ下さい。(評判が良ければ彼女たちの日常編もいずれ連載するかもです)

ご援助契約成立。ルームシェアの相手は、まさかのお嬢様女子高生

さかき原枝都は
恋愛
マジかぁ! こんな『援助交際』本当にあっていいのか? 大学を卒業し、勤務5年目を迎えるちょうど油が乗りつつある、社内ではまだ若手と言われている某大手商社に勤務する社員。実際は30歳を目前、中年と言う年代に差し掛かろうとしている久我雄太は少し焦っていた。 このまま俺は独身でいいんだろうか……と。 今、俺は同じ会社に勤務する同期の女性、蓬田香と付き合っている。 彼女との付き合いはかれこれ3年になる。 俺自身自分は、彼女と結婚できるものだと信じていた。 だが、破局は突然訪れた。 失意の中、俺の頭の中に浮かんだ『援助交際』と言うキーワード。 香と別れ、人肌恋しくなりその欲意が頂点に達した俺は、無意識にスマホで『援助交際』と打ち、とあるサイトにアクセスした。そして待ち合わせの場所で出会った制服を纏った女子高生と、肌を触れ合う事を目的に、俺の欲情をその子で解消するために誘ってしまった。 だが、意外な展開がこの俺を待ち受けていた。これは『援助交際』と言う罪に触れた報いなのだろうか?  なんと訳あり女子高生とルームシェアすることになったのだ。 あああ、俺の欲情は最大限募るばかりだ。 あんなかわいい子が一緒に住んでいるなんて、世間様には知られちゃいけない関係。 俺と彼女はついに、ご援助契約を結んでしまったのだ。 前途多難……だけど、幸せかもしれない。罪深きこの俺を神様は許してくれるんだろうか……多分、世間様は許さねぇと思うけど! なぁ、援助契約は君のどこまでOKなわけ? 少しばかり察してくれると、ほんと助かるんだけど!!

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

彼氏の前でどんどんスカートがめくれていく

ヘロディア
恋愛
初めて彼氏をデートに誘った主人公。衣装もバッチリ、メイクもバッチリとしたところだったが、彼女を屈辱的な出来事が襲うー

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

処理中です...