82 / 96
第2章 覚悟と旅立ち
突然の転機 #4
しおりを挟む
「レベルが上がるほどに伸びにくくなるらしいから仕方ないよ。とりあえず、始まりのダンジョン6階層にパーティ全員+ギルレイで行ってみる?」
4人は行きたそうにしているがギルレイがどう答えるのかを待っている。
『俺も?』
「3人で行くって言ってたの覚えてる?一応パーティでなら6階層がギリギリ行けるかなって思うんだけど心配だし約束もしてたしどうせなら一緒にどうかなって。」
『ああ。そういやそうだな。毎日は流石に無理だが5日に1回午前中だけとかならまあ大丈夫だと思う。会議があると日にちが前後する可能性もあるけどな。』
それでもいいということで4人にとってはキツめの訓練が追加されることになった。ジャックは恐らくキツいだろうと覚悟している気がする。だが3人は少し強くなるくらいに思っている様子だ。
「一応もう一度言っておくけど、6階層はパーティでギリギリ行けるかなって程度だからな?」
『えと7階層は行けないってこと?』
アキリムが少し考えて答える。
「そうそう。今までと違ってハードな訓練になると思う。敵のレベルが一気に上がるし、相手もパーティとして戦うし、1つのパーティ相手だとは限らないし。」
『ええ!それってむちゃくちゃハードじゃん!同程度のパーティかもしくは格上のパーティと戦うようなもんじゃない?』
クロトが驚愕しているがジャックが平然と補足する。
『しかもそれが1つとは限らないからレベル上げには良いけどハード過ぎてしんどいやつな。5日に1回で逆に有難いよなー。』
『しんどくてもレベル上げが出来るのは嬉しいわ。行く日までに職業を何か増やしておこうかな?』
『あ、それいいな!俺も増やそー。』
ニーナとジャックは激しめの訓練にとても前向きだ。むしろ楽しそうですらある。クロトとアキリムもそれに乗せられてか、驚いていたのが今では寧ろ燃えているように感じる。
『なあギルレイ、リミル。俺が戦闘に幅を持たせるためにはどんな職業を取得すれば良いかな?』
ジャックは魔法剣士が主力で魔法主体の戦い方をする。剣や自身への強化魔法や補助魔法も得意だ。ならそれを活かしつつ補佐する役割のできそうな職業が良いだろう。
「様々な小道具を使うことが出来てなおかつ身軽さも習得できる忍者とかどうだ?」
『え!忍者いるの!?』
「いるって?忍者は職業の1つだよ。暗部系の職業だけど小刀や苦無や手裏剣、バフやデバフ効果を付与できる煙玉が使えて、なおかつ身軽になるんだ。足音も減るし、動きも早くなるしジャンプ力も付くから結構誰にでもオススメじゃない?暗部系の中では比較的忌避されない職業だし。」
クロトは『苦無や手裏剣に煙玉まで…。あ、そうか俺の知ってる言葉に翻訳されてるだけか。…形まで一緒だったらどうしよう…。それこそ日本で作られたゲームだよな…。でも感覚が生々しいし寝たら戻るとかもなくて普通に夢とか見るし…。いや、形が似てても不思議は無いな。似てるからこそそう翻訳されてるんだし…うん。忍者装束が無ければ大丈夫だ。きっと無い。だってクラスの1つって言ってたし…。』と1人ブツブツと独り言を呟いている。
クロトは放置してギルレイがリミルの補足をする。
『そうだな。森を移動する時にも役に立つから取っておくと便利だな。魔法剣士で剣への魔法付与が得意なジャックには使い勝手が良いだろうし。小刀には無理だったと思うが、苦無や手裏剣には浮遊効果も付けられるから剣で攻撃しながら飛ばした苦無や手裏剣で追加攻撃なんかも出来るし、ジャックなら魔力も高いからいくつか待機させておいて一斉攻撃させて自分は下がるとか、自由に扱えるんじゃないか?』
『へぇー。良さそうだな!俺は忍者を取得しようかな。それって取得方法公開されてる?』
職業によって取得方法は異なるが系統によっては似たり寄ったりだったりもする。公開非公開はギルドが管理しており、情報公開が出来ない物は秘匿され、代わりにオススメできる物は詳しい方法が公開されていたりする。方法が似ている系統の物はまとめて公開されている。
『忍者は一般公開ではなくて聞かれれば答える任意公開だ。一応暗部系だからな。聞けば教えてくれる。ただ、窓口でいきなり言っても教えてもらえない。ギルド窓口では職業の取得について相談に来たと言うんだ。個室に移動してから忍者について聞けば取得条件や方法を教えてくれる。何度聞き直しても良いが窓口で具体的な職業名を口に出すなよ?教えてもらえなくなるからな?』
『分かった。』
ジャック以外の皆も真剣に聞いていた。いつの間にか自分の世界から帰ってきたクロトも。独り言はもう済んだらしい。
「でもアキリムは魔法付与に気を取られるとタンク職を活かせないし、ニーナは野伏だから既に身軽だし、クロトは小物を投げるという点では投擲士の方が精度が高いから3人には別のをオススメするよ。」
4人は行きたそうにしているがギルレイがどう答えるのかを待っている。
『俺も?』
「3人で行くって言ってたの覚えてる?一応パーティでなら6階層がギリギリ行けるかなって思うんだけど心配だし約束もしてたしどうせなら一緒にどうかなって。」
『ああ。そういやそうだな。毎日は流石に無理だが5日に1回午前中だけとかならまあ大丈夫だと思う。会議があると日にちが前後する可能性もあるけどな。』
それでもいいということで4人にとってはキツめの訓練が追加されることになった。ジャックは恐らくキツいだろうと覚悟している気がする。だが3人は少し強くなるくらいに思っている様子だ。
「一応もう一度言っておくけど、6階層はパーティでギリギリ行けるかなって程度だからな?」
『えと7階層は行けないってこと?』
アキリムが少し考えて答える。
「そうそう。今までと違ってハードな訓練になると思う。敵のレベルが一気に上がるし、相手もパーティとして戦うし、1つのパーティ相手だとは限らないし。」
『ええ!それってむちゃくちゃハードじゃん!同程度のパーティかもしくは格上のパーティと戦うようなもんじゃない?』
クロトが驚愕しているがジャックが平然と補足する。
『しかもそれが1つとは限らないからレベル上げには良いけどハード過ぎてしんどいやつな。5日に1回で逆に有難いよなー。』
『しんどくてもレベル上げが出来るのは嬉しいわ。行く日までに職業を何か増やしておこうかな?』
『あ、それいいな!俺も増やそー。』
ニーナとジャックは激しめの訓練にとても前向きだ。むしろ楽しそうですらある。クロトとアキリムもそれに乗せられてか、驚いていたのが今では寧ろ燃えているように感じる。
『なあギルレイ、リミル。俺が戦闘に幅を持たせるためにはどんな職業を取得すれば良いかな?』
ジャックは魔法剣士が主力で魔法主体の戦い方をする。剣や自身への強化魔法や補助魔法も得意だ。ならそれを活かしつつ補佐する役割のできそうな職業が良いだろう。
「様々な小道具を使うことが出来てなおかつ身軽さも習得できる忍者とかどうだ?」
『え!忍者いるの!?』
「いるって?忍者は職業の1つだよ。暗部系の職業だけど小刀や苦無や手裏剣、バフやデバフ効果を付与できる煙玉が使えて、なおかつ身軽になるんだ。足音も減るし、動きも早くなるしジャンプ力も付くから結構誰にでもオススメじゃない?暗部系の中では比較的忌避されない職業だし。」
クロトは『苦無や手裏剣に煙玉まで…。あ、そうか俺の知ってる言葉に翻訳されてるだけか。…形まで一緒だったらどうしよう…。それこそ日本で作られたゲームだよな…。でも感覚が生々しいし寝たら戻るとかもなくて普通に夢とか見るし…。いや、形が似てても不思議は無いな。似てるからこそそう翻訳されてるんだし…うん。忍者装束が無ければ大丈夫だ。きっと無い。だってクラスの1つって言ってたし…。』と1人ブツブツと独り言を呟いている。
クロトは放置してギルレイがリミルの補足をする。
『そうだな。森を移動する時にも役に立つから取っておくと便利だな。魔法剣士で剣への魔法付与が得意なジャックには使い勝手が良いだろうし。小刀には無理だったと思うが、苦無や手裏剣には浮遊効果も付けられるから剣で攻撃しながら飛ばした苦無や手裏剣で追加攻撃なんかも出来るし、ジャックなら魔力も高いからいくつか待機させておいて一斉攻撃させて自分は下がるとか、自由に扱えるんじゃないか?』
『へぇー。良さそうだな!俺は忍者を取得しようかな。それって取得方法公開されてる?』
職業によって取得方法は異なるが系統によっては似たり寄ったりだったりもする。公開非公開はギルドが管理しており、情報公開が出来ない物は秘匿され、代わりにオススメできる物は詳しい方法が公開されていたりする。方法が似ている系統の物はまとめて公開されている。
『忍者は一般公開ではなくて聞かれれば答える任意公開だ。一応暗部系だからな。聞けば教えてくれる。ただ、窓口でいきなり言っても教えてもらえない。ギルド窓口では職業の取得について相談に来たと言うんだ。個室に移動してから忍者について聞けば取得条件や方法を教えてくれる。何度聞き直しても良いが窓口で具体的な職業名を口に出すなよ?教えてもらえなくなるからな?』
『分かった。』
ジャック以外の皆も真剣に聞いていた。いつの間にか自分の世界から帰ってきたクロトも。独り言はもう済んだらしい。
「でもアキリムは魔法付与に気を取られるとタンク職を活かせないし、ニーナは野伏だから既に身軽だし、クロトは小物を投げるという点では投擲士の方が精度が高いから3人には別のをオススメするよ。」
0
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
別に構いませんよ、離縁するので。
杉本凪咲
恋愛
父親から告げられたのは「出ていけ」という冷たい言葉。
他の家族もそれに賛同しているようで、どうやら私は捨てられてしまうらしい。
まあいいですけどね。私はこっそりと笑顔を浮かべた。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる