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第1章 出会い
レベル上げ #2
しおりを挟む『あんまり1人で抱え込むなよ?話は変わるが昨日言い忘れてた。今日からラッセル達連れてレベルあげに行って良いから。クロト達も連れてくだろ?』
朝ごはんを食べ終えると全員でギルドに行き簡単な依頼を全員で受けた。
「ギルレイ、高位の依頼ってパーティだとどうなるんだ?」
『ああ、リミルはあくまでもソロで高位だからな。高位の依頼はソロで受けてもらうことになる。皆が高位と認められればパーティで依頼を受けることも出来るようにはなるがしばらくはまだ無理だな』
しばらくギルドで待っているとラッセル達が来た。それぞれを紹介する。
「皆武器とかは揃ってるのか?」
アキリムは家族に話しに行ったとき、両親が買いに連れていってくれたらしく揃っている。ジャックは元々冒険者としてそれなりに活動しているためそれなりの物を身につけている。
『クロトとニーナは俺が連れて行って買ってくるが、ラッセル達は?』
『僕らも親が買ってくれたから大丈夫だよ』
クロトとニーナがギルレイと武器や装備を新調している間にラッセル達のステータスを確認させてもらうために個室に入った。
☆☆☆☆☆
*名前 ラッセル
*種族 獣人族_ღ21
*性別 ♀(♂♂)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 戦士_ф15
*称号 荒熊族、癇癪持ち
☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆
*名前 ルース
*種族 獣人族_ღ26
*性別 ♂(♂♂)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 戦士_ф28
攻撃系魔法詠唱者_ф3
防御系魔法詠唱者_ф6
*称号 柴犬族、双子の片割れ
☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆
*名前 シール
*種族 獣人族_ღ26
*性別 ♂(♂♂)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 戦士_ф28
防御系魔法詠唱者_ф6
支援系魔法詠唱者_ф3
*称号 柴犬族、双子の片割れ
☆☆☆☆☆
「2人は魔法を覚えたばかりか。ラッセルも魔法の基礎が出来てるなら魔法詠唱者を取得しても良いんじゃないか?」
『それが、試験の時に上手くできなくて』
どうやら感知と制御自体は上手くできるが増幅しようとすると制御が上手くいかなくなるらしい。
「そうか、意識が逸れると制御出来ていない時があるみたいだな。普段から意識して制御してるのか?核じゃなくてもせめて身体の内には留めておかないと困るだろ?」
『そうなんだ。増幅に気を取られるとどうしても。普段は気にしてないよ。家では家族しかいないし制御してないけど問題ないし』
これは問題発言だった。確かに家族であれば魔力は干渉せず、問題は起きないが、もし合わない魔力同士が掠ったり当たったりすると火花が散ったり火が起こったり軽い風が起こったりと魔力干渉による魔法が発生する。それで怪我をする者もたまに居る。制御が出来ないため特に子どもに多いのだが、危険性を教えるため親が子どもを窘めるのだ。
親の責務だとか知らないリミルはラッセルにその危険性を教える。
「それは危険な考えだ。魔力干渉があれば怪我をするのはラッセルとその相手だ。魔力制御は家でもやる様にして身体に叩き込む方がいい。普段から核に収められるに越したことはないがいきなりは無理だろう。せめて体内には留めておけるようにならないと増幅は無理だろうな。それか制御を諦めて魔力を柔らかく情を込めた状態で放出しておくか…」
『『それはラッセルの身が危ないだろ?襲ってって言ってるようなもんじゃないか』』
好きな相手に気持ちを伝える手段として魔力に情、つまり愛情などを込めて相手に魔力を贈る事がある。
込めるのが愛情であれは双子の言う通りだ。
「友情なら良くないか?」
<それなら制御の方が楽じゃないか?>
「それもそうか」
代案として良いと思ったがクライにあっさり切り捨てられた。
制御の代案のはずが制御より難しくては意味が無い。
穏やかな感情のキープなどなかなかできるものでは無い。元より難しいのに癇癪持ちとなると尚更。
そうこうリミルと双子とクライとアキリムとで代案について話しているとジャックとラッセルが何か言い合いを始めた。その辺りでギルレイとクロトとニーナが戻ってきた。
『何騒いでるんだ?』
「俺とアキリムと双子とクライは知らない。気づいたら騒ぎ始めていて、丁度ギルレイが帰ってきた。ギルレイに任せる。…ニーナ、クロト、装備と武器は買えたか?」
ギルレイがジャックとラッセルの間に入り、仲裁をする間にリミルはクロトとニーナの新武器を確認する。
クライがジャックの、双子がラッセルの肩を持っているのでアキリムとニーナとリミルは気にしない。
クロトは気になるのかチラチラ見ている。
『あたしは新しい革の軽装鎧と、扱える中で1番威力と性能が高い弓を買ってもらったよ!』
『良かったな!僕も重装鎧と、扱える中で火力と重量のバランスが良い斧とその斧とセットで売ってた盾を買って貰ったぞ』
新しい武器を見せあって楽しそうな2人にクロトもワンテンポ遅れて披露した。
『俺は投擲する物を沢山仕込んで置けるローブとチェストプレートに自動回収のエンチャ付きの投擲ナイフ20本だな』
早く試したいのかウズウズしている3人をみて、ギルレイに先に行って良いか聞いた。すると収まったら連絡を入れるから迎えに来てくれるならと言われ了解した。ダンジョンの場所を覚えられて勝手に行かれると困るのでリミルの転移で森の中に飛んで行くことにしたのだ。これはリミルの都合なので迎えに否はない。
リミルはニーナ、クロト、アキリムを連れて森に転移し、ダンジョンへ移動する。
途中魔物の小さい群に遭遇したが、30レベルの魔物を筆頭として残りは10レベルから20レベル程度だったのでリーダーと思しき30レベルの魔物を引き付けておき、先に弱い者達を3人に相手させる。
20レベルの2体をそれぞれアキリムとニーナが。10レベルの2体をクロトが。
10レベル2体と言っても合わせて20レベルということではない。
連携が上手いとそれ以上になるが連携が下手だとそれ以下になる。
今回は11レベルと14レベルだったが連携が下手で合わせても17レベルくらいか、もしくはもっと弱く感じる。解放がまだまだなクロトでも余裕がありそうだ。
アキリムとニーナも余裕を持って倒していた。
3人の戦闘が終わったのを確認して、リーダーをそちらに嗾ける。連携して倒す練習をと思った。
「アキリムが前衛、ニーナが後衛、クロトが支援で戦ってみろ。33レベルだから3人で戦えば連携が下手でもどうにかなるだろう。今回は周囲からの奇襲とかは気にしなくて良い。俺が警戒して増えたら斬るから。3人はそいつに集中しろ。」
ニーナ、クロト、アキリムは黒い靄を纏ったテラビーと呼ばれる足と耳と尻尾が発達した兎型の魔物と向き合った。
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