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第七章 天使転輪
第147話 重力と透過
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シャオは死体へと一気に駆け出した。そして、ものの数秒でたどり着くと、死体に拳を叩き込もうと拳を振りかざす。そして、その拳が当たるより先に死体の後ろから唐突に黒い手が伸びてきてシャオの拳を受け止める。
「なんや!?こいつを守ってんのか!?」
シャオは一旦、後退する。すると、今度は後ろから無数の手が伸びてきてシャオを掴みにかかってきた。すぐに反応して、それらを全て避ける。
「なんちゅう数の手や!?でも、なんか動きは鈍いな、なんかさっき殺されたんがアホらしいわ!」
シャオは隙を見て再び死体へと駆け出した。
「うちの蹴りはな、大木も簡単に折れるほどの凄まじい蹴りやで!これで跡形も残らんさかい!」
そして、死体の間合いに入るとそのまま、強烈な蹴りをお見舞いする。
しかし、黒い手が死体の全身を覆いシャオの蹴りを防いだ。
「なっ、なんちゅう硬さや!」
再びシャオは後退する。そして、油断したシャオに黒い手が襲いかかりシャオの足を掴んだ。
「しまった!」
黒い手に掴まれた部分から黒い何かが全身にまわりシャオは呼吸が出来なくなってしまった。そして、死んで再び時が戻る。
「なっ、ここに戻るんか!?」
シャオが戻った時にはすでに戦闘の最中であった。黒い手が無数に伸びてきてシャオはそれを避けていく。
「ターニングポイントがここに変化しよったな。さっきからベルナの様子もわからんし、これはいよいよマジでやらないとあかんな!」
シャオはベルナの様子がわからなかった。というよりベルナを認識できなかった。
(ベルナがどこにおるかわからんし、まるで別の空間におるみたいやな。そんなことより今は目の前の化け物やな、、ほんまどうしよか、、)
シャオは黒い手に翻弄されていた。一方その頃ベルナはシャオの行動を見ていた。
「なんであいつ止まっているんだ?」
シャオは先ほど駆け出したと思ったら死体の側で立ち止まったまま動かなくなったのだ。
(まさか、幻術にかかっているのか?)
ベルナは辺りを警戒しつつ、シャオの元へと近づいていく。すると不思議なことに近づいて行ったと思ったら、シャオに背を向けていた。
「なっ、何が起こった!?」
ベルナはもう一度シャオに向かって駆け出した。しかし、またいつのまにか背を向けて走っていた。
「空間へ隔離されたのか?ありえない話ではないか、、、かっかっ!こちらもこちらで楽しめそうだからよしとするか!」
ベルナは背後から近寄る何者かの気配を読み取り、向かってくる刃物を避けた。
「こそこそしよってからに!」
ベルナは辺りに再び重力付加をかけた。そして、視界には何も無いところを殴ると何かに当たる。
「やはり居たな!かっかっ!主は何者だ?」
「、、、、、」
「喋らぬか!なら、よい!殺すだけだ」
ベルナは剣を抜いて構える。
(透明人間みたいだが、気配を読めれば造作もないことだ)
「流石に無抵抗の者を殺すのは味気ない。だから、重力付加を解除してやる」
ベルナが解除した瞬間、何もないところから無数の刃物が飛んできた。
「同じ事をしよって。くだらん!」
ベルナは自らの剣で全て薙ぎ払う。
「しかし、まぁ面白い能力だ。おそらく触れたモノも透明になるのだろう。そして、手元から離れた瞬間に能力が消えて、顕になる」
透明人間はベルナへと駆け出した。そして刃物を手にしてベルナへと襲いかかるが、ベルナはそれを意図も容易く避ける。
「目に見えない敵というのはなかなかに面白い。しかし、私には全く通用しない」
ベルナは一振りで透明人間を薙ぎ払う。そして切られた部分から血が流れて何処にいるのか一目瞭然となる。
「怪我をしたせいで透明化はもう意味がないな。終わりにしよう」
ベルナは何も無い空間から血が流れているところへと駆け出した。そして、剣を振り翳した。しかし、剣が当たるより先にベルナの持っていた剣が唐突に消えた。
「なっ!?」
空振りとなったベルナは勢い余って前のめりになるが重力操作で一回転して転けるの防いだ。
(何がおこった!?剣が消えた!?いや、待てあれはなんだ)
さっきまで何も無い空間から血が流れていたのに何もなくなっていた。それどころかその場所に大きなクレーターができていた。そしてそのクレーターがどんどん広がっていた。
「これは!?地面ごと透明にしたのか?」
(待て、、いや違うこれは、、この現象は消えている)
「地面を消したのか!触れたモノ、接触するモノは全て消えていく、そして、その範囲は何処までも続くってことか!かっかっかっかっ!面白い!たが、そんな事をすればお前も消えるぞ」
ベルナはふとシャオの方を見る。
「しかし、そのままいけば奴も消えてしまうな。それはだめだ。仕方ない!ところで重力は消せるのか?」
ベルナは重力操作を辺りに行い一気にクレーターの中心へと圧縮をかける。すると消える現象は止まった。
「やはり物体以外には効果はなしか!なら、このまま押しつぶす!」
「なんや!?こいつを守ってんのか!?」
シャオは一旦、後退する。すると、今度は後ろから無数の手が伸びてきてシャオを掴みにかかってきた。すぐに反応して、それらを全て避ける。
「なんちゅう数の手や!?でも、なんか動きは鈍いな、なんかさっき殺されたんがアホらしいわ!」
シャオは隙を見て再び死体へと駆け出した。
「うちの蹴りはな、大木も簡単に折れるほどの凄まじい蹴りやで!これで跡形も残らんさかい!」
そして、死体の間合いに入るとそのまま、強烈な蹴りをお見舞いする。
しかし、黒い手が死体の全身を覆いシャオの蹴りを防いだ。
「なっ、なんちゅう硬さや!」
再びシャオは後退する。そして、油断したシャオに黒い手が襲いかかりシャオの足を掴んだ。
「しまった!」
黒い手に掴まれた部分から黒い何かが全身にまわりシャオは呼吸が出来なくなってしまった。そして、死んで再び時が戻る。
「なっ、ここに戻るんか!?」
シャオが戻った時にはすでに戦闘の最中であった。黒い手が無数に伸びてきてシャオはそれを避けていく。
「ターニングポイントがここに変化しよったな。さっきからベルナの様子もわからんし、これはいよいよマジでやらないとあかんな!」
シャオはベルナの様子がわからなかった。というよりベルナを認識できなかった。
(ベルナがどこにおるかわからんし、まるで別の空間におるみたいやな。そんなことより今は目の前の化け物やな、、ほんまどうしよか、、)
シャオは黒い手に翻弄されていた。一方その頃ベルナはシャオの行動を見ていた。
「なんであいつ止まっているんだ?」
シャオは先ほど駆け出したと思ったら死体の側で立ち止まったまま動かなくなったのだ。
(まさか、幻術にかかっているのか?)
ベルナは辺りを警戒しつつ、シャオの元へと近づいていく。すると不思議なことに近づいて行ったと思ったら、シャオに背を向けていた。
「なっ、何が起こった!?」
ベルナはもう一度シャオに向かって駆け出した。しかし、またいつのまにか背を向けて走っていた。
「空間へ隔離されたのか?ありえない話ではないか、、、かっかっ!こちらもこちらで楽しめそうだからよしとするか!」
ベルナは背後から近寄る何者かの気配を読み取り、向かってくる刃物を避けた。
「こそこそしよってからに!」
ベルナは辺りに再び重力付加をかけた。そして、視界には何も無いところを殴ると何かに当たる。
「やはり居たな!かっかっ!主は何者だ?」
「、、、、、」
「喋らぬか!なら、よい!殺すだけだ」
ベルナは剣を抜いて構える。
(透明人間みたいだが、気配を読めれば造作もないことだ)
「流石に無抵抗の者を殺すのは味気ない。だから、重力付加を解除してやる」
ベルナが解除した瞬間、何もないところから無数の刃物が飛んできた。
「同じ事をしよって。くだらん!」
ベルナは自らの剣で全て薙ぎ払う。
「しかし、まぁ面白い能力だ。おそらく触れたモノも透明になるのだろう。そして、手元から離れた瞬間に能力が消えて、顕になる」
透明人間はベルナへと駆け出した。そして刃物を手にしてベルナへと襲いかかるが、ベルナはそれを意図も容易く避ける。
「目に見えない敵というのはなかなかに面白い。しかし、私には全く通用しない」
ベルナは一振りで透明人間を薙ぎ払う。そして切られた部分から血が流れて何処にいるのか一目瞭然となる。
「怪我をしたせいで透明化はもう意味がないな。終わりにしよう」
ベルナは何も無い空間から血が流れているところへと駆け出した。そして、剣を振り翳した。しかし、剣が当たるより先にベルナの持っていた剣が唐突に消えた。
「なっ!?」
空振りとなったベルナは勢い余って前のめりになるが重力操作で一回転して転けるの防いだ。
(何がおこった!?剣が消えた!?いや、待てあれはなんだ)
さっきまで何も無い空間から血が流れていたのに何もなくなっていた。それどころかその場所に大きなクレーターができていた。そしてそのクレーターがどんどん広がっていた。
「これは!?地面ごと透明にしたのか?」
(待て、、いや違うこれは、、この現象は消えている)
「地面を消したのか!触れたモノ、接触するモノは全て消えていく、そして、その範囲は何処までも続くってことか!かっかっかっかっ!面白い!たが、そんな事をすればお前も消えるぞ」
ベルナはふとシャオの方を見る。
「しかし、そのままいけば奴も消えてしまうな。それはだめだ。仕方ない!ところで重力は消せるのか?」
ベルナは重力操作を辺りに行い一気にクレーターの中心へと圧縮をかける。すると消える現象は止まった。
「やはり物体以外には効果はなしか!なら、このまま押しつぶす!」
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