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第六章 修羅夢語
第119話 おかえり
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ジータの指揮のもと、街には避難した人たちが戻ってきていた。そして糸音と詩織はかつて紅羽と椿、ミナモの四人で暮らしていた家のベルを鳴らす。相変わらずのメイド服姿のミナモが出てきた。
「あっ」
ミナモは糸音の姿を見て驚いた。それもそのはず急に居なくなり行方不明になっていた主人の友人が訪ねてきたのだ、どんな人間であれ驚くものだ。
「、、、、、」
「、、、、、」
「ん?」
糸音とミナモはなんて言ったらいいのかわからず無言でおどおどしていた。そして先に口を開いたのはミナモだった。
「とりあえず上がってください」
「あ、あぁ」
とりあえず二人は家へと入る。よほどこの状況が面白いのかさっきから詩織はニヤニヤしていた。詩織はこういう奴だったと思い、糸音は何も言わなかった。
二人が椅子へ座るとミナモがキッチンへと茶を取りに行く。
「何も変わってないな」
「私はわかんないや、ここにはたまに来てたからね」
「そうなのか」
「どうぞ」
ミナモがキッチンから茶を入れて持ってきて二人の前に並べると自分も椅子へと座る。
「はぁ、まずは何から聞いていいか。そうですね、ひとまず、、おかえりなさい糸音さん」
「うん、ただいま」
「生きていて良かったです。死んだと聞いていましたから」
「どうやら世間ではそうなっているみたいです」
「みたいですね、、ところで椿お嬢様とは会いましたか?」
「あぁ、私と一緒でここに来ているよ」
「そうですか」
しばらく静かな時間が過ぎていくとベルが鳴りミナモが扉を開ける。そこにはルクスリアとジータが居た。
「ジータ、その怪我は?」
「あー、ちょっと椿姉さんとね」
見るとジータの頭には包帯が巻かれていた。
二人は空いている椅子に座るとミナモがキッチンから茶を持ってきて二人の前に置き自分も再び椅子へと座る。
「さて、では話をしようか」
「まずは糸音。今まで何してたんだ?」
「そうだな、語ると長くなる、、」
糸音はこの国を出てから何をしていたのかを話す。しかしその中には糸音の知らないこの国を出てからの一年のことはなかった。
「なるほどな、お前を助けたその仮面の人物、一体誰だろうな」
「私の情報網でもわからないや」
「それにしても、お前が学校とはな」
「私も最初見た時は驚いたよ。まさか任務先の夕ヶ丘学園にいるんだから」
「え?まさか詩織居たのか?あの時」
「あっ、そうか。あの時はまだ記憶もないし直接は会ってないもんね」
「そうだったのか」
「それで、京の街は大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、私が見て、聞いた話によると事態は終息したらしい」
「そうか。ナギ殿は?」
「残念ながら遺体で発見された。犯人は不明、今は名も知らない男が皇王となっている」
「はぁ、この件が片付いたら。墓でも参るか」
「そうですね。今は椿姉さんのことです」
「その心配はないよ」
「そういうわけには、、」
ジータが口を挟もうとしたがルクスリアに遮られる。
「いや、いいんだ。これは糸音と椿の問題だ」
「糸音さん後で少しよろしいでしょうか?」
ミナモが真剣な表情で糸音を見る。
「ああ」
ルクスリアは立ち上がるとジータの肩に手を置く。
「まぁとりあえず、今日はゆっくりしてくれ。明日の朝、我々も共についていこう。それぐらいはいいだろ?」
「ああ、構わない」
糸音とミナモだけを残して全員家を出て行った。詩織はというと孤児院に用があるからと一旦、家を出て行った。皆が去るとミナモは立ち上がる。
「糸音さん、ある場所へついてきてください」
「わかった」
ミナモは家を出る準備をして、糸音は静かにそれを待っていた。そして支度を終えたミナモと共に家を出た。
「あっ」
ミナモは糸音の姿を見て驚いた。それもそのはず急に居なくなり行方不明になっていた主人の友人が訪ねてきたのだ、どんな人間であれ驚くものだ。
「、、、、、」
「、、、、、」
「ん?」
糸音とミナモはなんて言ったらいいのかわからず無言でおどおどしていた。そして先に口を開いたのはミナモだった。
「とりあえず上がってください」
「あ、あぁ」
とりあえず二人は家へと入る。よほどこの状況が面白いのかさっきから詩織はニヤニヤしていた。詩織はこういう奴だったと思い、糸音は何も言わなかった。
二人が椅子へ座るとミナモがキッチンへと茶を取りに行く。
「何も変わってないな」
「私はわかんないや、ここにはたまに来てたからね」
「そうなのか」
「どうぞ」
ミナモがキッチンから茶を入れて持ってきて二人の前に並べると自分も椅子へと座る。
「はぁ、まずは何から聞いていいか。そうですね、ひとまず、、おかえりなさい糸音さん」
「うん、ただいま」
「生きていて良かったです。死んだと聞いていましたから」
「どうやら世間ではそうなっているみたいです」
「みたいですね、、ところで椿お嬢様とは会いましたか?」
「あぁ、私と一緒でここに来ているよ」
「そうですか」
しばらく静かな時間が過ぎていくとベルが鳴りミナモが扉を開ける。そこにはルクスリアとジータが居た。
「ジータ、その怪我は?」
「あー、ちょっと椿姉さんとね」
見るとジータの頭には包帯が巻かれていた。
二人は空いている椅子に座るとミナモがキッチンから茶を持ってきて二人の前に置き自分も再び椅子へと座る。
「さて、では話をしようか」
「まずは糸音。今まで何してたんだ?」
「そうだな、語ると長くなる、、」
糸音はこの国を出てから何をしていたのかを話す。しかしその中には糸音の知らないこの国を出てからの一年のことはなかった。
「なるほどな、お前を助けたその仮面の人物、一体誰だろうな」
「私の情報網でもわからないや」
「それにしても、お前が学校とはな」
「私も最初見た時は驚いたよ。まさか任務先の夕ヶ丘学園にいるんだから」
「え?まさか詩織居たのか?あの時」
「あっ、そうか。あの時はまだ記憶もないし直接は会ってないもんね」
「そうだったのか」
「それで、京の街は大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ、私が見て、聞いた話によると事態は終息したらしい」
「そうか。ナギ殿は?」
「残念ながら遺体で発見された。犯人は不明、今は名も知らない男が皇王となっている」
「はぁ、この件が片付いたら。墓でも参るか」
「そうですね。今は椿姉さんのことです」
「その心配はないよ」
「そういうわけには、、」
ジータが口を挟もうとしたがルクスリアに遮られる。
「いや、いいんだ。これは糸音と椿の問題だ」
「糸音さん後で少しよろしいでしょうか?」
ミナモが真剣な表情で糸音を見る。
「ああ」
ルクスリアは立ち上がるとジータの肩に手を置く。
「まぁとりあえず、今日はゆっくりしてくれ。明日の朝、我々も共についていこう。それぐらいはいいだろ?」
「ああ、構わない」
糸音とミナモだけを残して全員家を出て行った。詩織はというと孤児院に用があるからと一旦、家を出て行った。皆が去るとミナモは立ち上がる。
「糸音さん、ある場所へついてきてください」
「わかった」
ミナモは家を出る準備をして、糸音は静かにそれを待っていた。そして支度を終えたミナモと共に家を出た。
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