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第四章 捲土重来
第62話 最後の一人
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シーバが階段から上がるとそこには若者達に話を聞いていた糸見が居た。
「お、シーバ!何があった!」
「おう、ボス。フィは今一時的に死んでいる」
「フィの毒だな。それで本当に何があった」
「フィと俺でシファという男と交戦になり、手強かったが殺れた。だがフィがルールを破る羽目になってしまってな、それで先に毒で一時的に死んで、急場は凌げた」
「なるほどな、こっちも一人殺った。その毒の効力はたしか20分だったか」
「あぁ、解毒はここにある。だが、今使うと生き返ったとしてもルール上破ったことは消えず本当に死んでしまうだろうな。おそらくもう5分は経っているはずだ」
「なら、後15分以内に残りの一人を殺すしかないな」
「それと、ここの地下で行われていた事もわかったぜ」
「仕事が早いな、それは全て終わってから聞こう。シーバ下がっていろ」
糸見が振り返ると階段から足音が聞こえてくる。その足音は気味の悪いくらいに綺麗に聞こえてくる。静かな殺気がこの階層に降りてくる。そして階段から一人の真っ黒の服に身を纏った男が降りてきた。
「手間が省けた、最後の一人がお出ましだ」
「おめでとう、糸見様。ようやくあなたと私の殺し合いができる、私はモーティブ」
「モーティブ、お前が最後でいいんだな」
「そうですね、私で最後になってしまいましたね、流石です。さて話は終わりにして早く殺りましょうか。時間がないんでしょう」
「あぁ、話しが早くて助かる」
「武器を使え糸見」
「な、なんだと?」
「安心しろ、ルールを変更してやった」
「信じられんな、ならお前が先に見せてみろ」
「ふっふ、そうだなこれは失敬。では」
モーティブはくないを取り出して糸見に投げつける。糸見は避け、モーティブを確認すると何ともなかった。
「どうやら、本当の様だ。しかし何のためだ?」
「そりゃ、あなたと本気で殺り合う為ですよ」
「すごく真っ直ぐな戦闘狂で助かった。遠慮なくいかせてもらう。シーバ、その二人を頼んだぞ、手を出すなよ」
「あぁ、わかった」
いつの間にかフロアには人が居なくなっていた。ここはもう二人の世界になっていた。
糸見は自身の得物、針剣を取り出すと構える。
(残り約12分、速攻で決める)
「お、シーバ!何があった!」
「おう、ボス。フィは今一時的に死んでいる」
「フィの毒だな。それで本当に何があった」
「フィと俺でシファという男と交戦になり、手強かったが殺れた。だがフィがルールを破る羽目になってしまってな、それで先に毒で一時的に死んで、急場は凌げた」
「なるほどな、こっちも一人殺った。その毒の効力はたしか20分だったか」
「あぁ、解毒はここにある。だが、今使うと生き返ったとしてもルール上破ったことは消えず本当に死んでしまうだろうな。おそらくもう5分は経っているはずだ」
「なら、後15分以内に残りの一人を殺すしかないな」
「それと、ここの地下で行われていた事もわかったぜ」
「仕事が早いな、それは全て終わってから聞こう。シーバ下がっていろ」
糸見が振り返ると階段から足音が聞こえてくる。その足音は気味の悪いくらいに綺麗に聞こえてくる。静かな殺気がこの階層に降りてくる。そして階段から一人の真っ黒の服に身を纏った男が降りてきた。
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「おめでとう、糸見様。ようやくあなたと私の殺し合いができる、私はモーティブ」
「モーティブ、お前が最後でいいんだな」
「そうですね、私で最後になってしまいましたね、流石です。さて話は終わりにして早く殺りましょうか。時間がないんでしょう」
「あぁ、話しが早くて助かる」
「武器を使え糸見」
「な、なんだと?」
「安心しろ、ルールを変更してやった」
「信じられんな、ならお前が先に見せてみろ」
「ふっふ、そうだなこれは失敬。では」
モーティブはくないを取り出して糸見に投げつける。糸見は避け、モーティブを確認すると何ともなかった。
「どうやら、本当の様だ。しかし何のためだ?」
「そりゃ、あなたと本気で殺り合う為ですよ」
「すごく真っ直ぐな戦闘狂で助かった。遠慮なくいかせてもらう。シーバ、その二人を頼んだぞ、手を出すなよ」
「あぁ、わかった」
いつの間にかフロアには人が居なくなっていた。ここはもう二人の世界になっていた。
糸見は自身の得物、針剣を取り出すと構える。
(残り約12分、速攻で決める)
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