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第三章 幽愁暗恨
第38話 獣化
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槍士はヤシラとの戦いに夢中で真宵と離れてしまった。
「お前らは二人で戦うべきだったな。まぁもっとも真宵という奴が先走ったせいでそうはいかなかったがな。だがやるじゃないか槍士とやら、ガキでも一人で俺とやりあえるとは、でもまだまだ甘いがな!」
ヤシラは斧で目一杯槍士を薙ぎ払う。その勢いで壁まで吹っ飛び激突する。
「くっ!へっへへ、温まってきたー!こっからだぜ、擲槍!力を貸してくれ20%ぐらいだ」
(全く、礼儀を知らん小僧だ)
「なんだ?雰囲気がずいぶん変わったな」
「こいつは憑依術、朝霜家の秘伝だぜ!」
槍士は先ほどよりさらに速くヤシラに槍を打ち込む。
「おい、まじか!速くなってんな。面白い奴だ」
ヤシラは器用にも全てを避け切るが、槍士の繰り出す槍が短くなっている事に気づくのが遅れた。
「引っ掛かったな!」
ヤシラの右から鎖で繋がれたチャクソウの一部が飛んできてそれが見事に腹部に直撃する。
「ぐっ!」
ヤシラは思わず後退して、膝をつく。
「どうよ!俺の戦術は!」
「図に乗るなよ、てめぇ!」
「おいおい、怒ったのか?いい大人が子供によう!でも良かったぜ、あんたも吸血鬼かと思ったがその様子だと違うみたいだ」
「吸血鬼だぁ?ふん、俺はそんなものには成り下がらん。さて、そろそろマジでやるか」
ヤシラは近くにあったアタッシュケースから小さい斧を大量取り出すと槍士に向かって投げ出した。
「おい、下手くそ。何個か当たってないぞ」
槍士は軽々避けて余裕の表情を見せる。斧がそこかしこに散らばっている。
「何がしたいんだお前」
「これから俺の殺り方ってやつを見せてやるよ」
ヤシラは斧を手に槍士に迫ると振りかざし当ててきた、と思っていたが、なんと至近距離で投げ飛ばしてきた。槍士は投擲された斧をチャクソウで受けるが衝撃が手に伝わり痺れる。
「くっ!なんだこれ」
しかしヤシラは待ってくれない。すかさず落ちている斧を拾うと再び至近距離で投げつけてくる。再び武具で受けるが痺れてチャクソウを手放してしまう。
(小僧!なにをしている!)
「くっ!これは!」
再び斧を拾い迫り来るヤシラから距離をとった槍士。
「どうした?さっきまでの威勢は?チャクソウとやらがここに落ちているぞ」
ヤシラの真下には槍士のチャクソウが落ちていた。それを拾い上げると槍士に投げ渡す。
「どういうつもりだ?」
「なに、ハンデとやらだ」
「言うじゃねぇか。負けても文句言うんじゃねぇぞ」
「言わねえよ」
ニ
「おいおい、そんなもんか真宵!」
「くっ!」
真宵は苦戦を強いられていた。腕だけではなく足までも虎化したカラクの速さについていくのが精一杯で反撃ができないでいた。真宵は隙を見つけ煙幕を投げてカラクに背を向け走りだす。
「おいおい!逃げるのか、情けねぇな」
真宵は工場に置いてある、機械の影に隠れた。
(なかなかやりやがる。どうしたもんか)
真宵は辺りを見回してあるものを見つけた。
「どこに隠れてるかバレバレなんだよ!」
カラクは機械を爪で破壊する。しかしそこには真宵はいなかった。
「どこだ!真宵!逃げても無駄だぞ!」
「逃げてねぇよ」
真宵はあるボタンの前にいた。
「いつの間に!、、、何するつもりだ?」
「こうするのさ」
真宵はスイッチを押す。すると近くの機械が一斉に動きだし電気がつく。カラクの近くにあった壊した機械から電気の火花散り近くにあった油に引火して爆発した。
「な、なんだと!?」
カラクは煙に包まれる。
「やったか?」
「甘いな真宵」
次の瞬間、急接近してきたカラクによって真宵の胸のあたりを引き裂かれる。
「な、何故!」
真宵は膝をつきカラクを見据える。すると目の前に虎がいた。
「見たか!これが夜月の集大成、研究の成果だ!一部分の獣化ではなく、体そのものが獣化となる!理性も失わず、己が力を振るえるのだ!」
「夜月も、、バカにできないな」
真宵は倒れ伏した。
「死んだか。まぁあれほどの攻撃を受けたのだ当然か」
「お前らは二人で戦うべきだったな。まぁもっとも真宵という奴が先走ったせいでそうはいかなかったがな。だがやるじゃないか槍士とやら、ガキでも一人で俺とやりあえるとは、でもまだまだ甘いがな!」
ヤシラは斧で目一杯槍士を薙ぎ払う。その勢いで壁まで吹っ飛び激突する。
「くっ!へっへへ、温まってきたー!こっからだぜ、擲槍!力を貸してくれ20%ぐらいだ」
(全く、礼儀を知らん小僧だ)
「なんだ?雰囲気がずいぶん変わったな」
「こいつは憑依術、朝霜家の秘伝だぜ!」
槍士は先ほどよりさらに速くヤシラに槍を打ち込む。
「おい、まじか!速くなってんな。面白い奴だ」
ヤシラは器用にも全てを避け切るが、槍士の繰り出す槍が短くなっている事に気づくのが遅れた。
「引っ掛かったな!」
ヤシラの右から鎖で繋がれたチャクソウの一部が飛んできてそれが見事に腹部に直撃する。
「ぐっ!」
ヤシラは思わず後退して、膝をつく。
「どうよ!俺の戦術は!」
「図に乗るなよ、てめぇ!」
「おいおい、怒ったのか?いい大人が子供によう!でも良かったぜ、あんたも吸血鬼かと思ったがその様子だと違うみたいだ」
「吸血鬼だぁ?ふん、俺はそんなものには成り下がらん。さて、そろそろマジでやるか」
ヤシラは近くにあったアタッシュケースから小さい斧を大量取り出すと槍士に向かって投げ出した。
「おい、下手くそ。何個か当たってないぞ」
槍士は軽々避けて余裕の表情を見せる。斧がそこかしこに散らばっている。
「何がしたいんだお前」
「これから俺の殺り方ってやつを見せてやるよ」
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「くっ!なんだこれ」
しかしヤシラは待ってくれない。すかさず落ちている斧を拾うと再び至近距離で投げつけてくる。再び武具で受けるが痺れてチャクソウを手放してしまう。
(小僧!なにをしている!)
「くっ!これは!」
再び斧を拾い迫り来るヤシラから距離をとった槍士。
「どうした?さっきまでの威勢は?チャクソウとやらがここに落ちているぞ」
ヤシラの真下には槍士のチャクソウが落ちていた。それを拾い上げると槍士に投げ渡す。
「どういうつもりだ?」
「なに、ハンデとやらだ」
「言うじゃねぇか。負けても文句言うんじゃねぇぞ」
「言わねえよ」
ニ
「おいおい、そんなもんか真宵!」
「くっ!」
真宵は苦戦を強いられていた。腕だけではなく足までも虎化したカラクの速さについていくのが精一杯で反撃ができないでいた。真宵は隙を見つけ煙幕を投げてカラクに背を向け走りだす。
「おいおい!逃げるのか、情けねぇな」
真宵は工場に置いてある、機械の影に隠れた。
(なかなかやりやがる。どうしたもんか)
真宵は辺りを見回してあるものを見つけた。
「どこに隠れてるかバレバレなんだよ!」
カラクは機械を爪で破壊する。しかしそこには真宵はいなかった。
「どこだ!真宵!逃げても無駄だぞ!」
「逃げてねぇよ」
真宵はあるボタンの前にいた。
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「こうするのさ」
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「な、なんだと!?」
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「やったか?」
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