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第三章 幽愁暗恨
第22話 姉二人
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糸見達の襲撃から二ヶ月、西にある都市カンナギの京の外れにある森林にて四人の男女が対峙していた。一人は着物の女、もう一人は黒のスーツとまるでお嬢と護衛のような二人、夕凪涼香と夕凪火憐が黒のローブを被った二人の男を追い詰めた。
「いい加減追いかけっこも飽きた頃合い、さてそろそろ捕まえましょうか、火憐」
「姉さん、こいつら最初から私たちをこの森に誘い込む為にやってきたのでは?」
「なるほど、たしかに街で声をかけるや否や逃走したときは何事かと思いましたがそう言う事だったのですね」
男達は顔を見合わせるとニヤリとしながら
「正解だ!アンタらと一戦交えるには街では分が悪い」
男達はローブを投げ捨て姿を現す。一人は短髪で目が赤い男、もう一人はサイケ模様が目立つ服を着た男。
「短髪の方は吸血鬼だな、片方は趣味の悪い服だ、それにさっきの発言を聞くに、まるでここなら私らに勝てるみたいな言い方だな。姉さんこいつらは私に殺らして」
「ちょっと待ちなさい。相手は吸血鬼と、おそらく異能を使うでしょうから一人では厳しいでしょう。あのおかしな服の男性は私が殺るから吸血鬼をお願い」
「姉さんがそう言うなら、わかったよ。私は吸血鬼で姉さんは変な服をお願い!」
ついに男は痺れを切らして
「だぁーー!!!さっきから聞いてりゃあ、やれ趣味が悪いだの変な服だの好き勝手言いやがって!頭きたぜ!砂のマジックだ!」
「!?」
「!?」
二人は驚き地面から離れる。なんと男は地面に手をつけると、あろう事か男を中心にどんどん砂に変わっていく。木も血を這う虫も地面に触れている動物も砂に変わっていく。
「危ないじゃないですか。俺もいるんですよ。シェイさん」
「悪い悪い、ついカッとなっちまってな」
さっきまで森林の中にいた筈なのに、約直径三キロ程の砂漠が出来上がっていた。そして空に氷を作りそこから鎖を結びつけぶら下がる二人は感心していた。
「たしかに、やりますわね。これは貴女一人ではヤバかったかもしれないですわよ火憐」
「たしかに、驚いたが。私が力を使えばこの程度造作もないね」
「たしかにそうですわね」
二人は砂漠に降り立ちシェイ達に向き合う。
「どうだ、これが俺の異能、触れた物を砂に変え、操る能力」
「与えられた力にしては凄まじい能力ですわね。ではやりましょうか。火憐、あなたは向こうの森で殺りなさいな」
「了解!姉さん何かあったら呼んで!では!」
そういうと火憐は鎖を短髪の吸血鬼の身体に巻き付けると凄まじい勢いで言われた森の方に吹っ飛ばす。
「まーーーじかーーー!!」
男は間抜けな声と共に飛んでいく。
「いい加減追いかけっこも飽きた頃合い、さてそろそろ捕まえましょうか、火憐」
「姉さん、こいつら最初から私たちをこの森に誘い込む為にやってきたのでは?」
「なるほど、たしかに街で声をかけるや否や逃走したときは何事かと思いましたがそう言う事だったのですね」
男達は顔を見合わせるとニヤリとしながら
「正解だ!アンタらと一戦交えるには街では分が悪い」
男達はローブを投げ捨て姿を現す。一人は短髪で目が赤い男、もう一人はサイケ模様が目立つ服を着た男。
「短髪の方は吸血鬼だな、片方は趣味の悪い服だ、それにさっきの発言を聞くに、まるでここなら私らに勝てるみたいな言い方だな。姉さんこいつらは私に殺らして」
「ちょっと待ちなさい。相手は吸血鬼と、おそらく異能を使うでしょうから一人では厳しいでしょう。あのおかしな服の男性は私が殺るから吸血鬼をお願い」
「姉さんがそう言うなら、わかったよ。私は吸血鬼で姉さんは変な服をお願い!」
ついに男は痺れを切らして
「だぁーー!!!さっきから聞いてりゃあ、やれ趣味が悪いだの変な服だの好き勝手言いやがって!頭きたぜ!砂のマジックだ!」
「!?」
「!?」
二人は驚き地面から離れる。なんと男は地面に手をつけると、あろう事か男を中心にどんどん砂に変わっていく。木も血を這う虫も地面に触れている動物も砂に変わっていく。
「危ないじゃないですか。俺もいるんですよ。シェイさん」
「悪い悪い、ついカッとなっちまってな」
さっきまで森林の中にいた筈なのに、約直径三キロ程の砂漠が出来上がっていた。そして空に氷を作りそこから鎖を結びつけぶら下がる二人は感心していた。
「たしかに、やりますわね。これは貴女一人ではヤバかったかもしれないですわよ火憐」
「たしかに、驚いたが。私が力を使えばこの程度造作もないね」
「たしかにそうですわね」
二人は砂漠に降り立ちシェイ達に向き合う。
「どうだ、これが俺の異能、触れた物を砂に変え、操る能力」
「与えられた力にしては凄まじい能力ですわね。ではやりましょうか。火憐、あなたは向こうの森で殺りなさいな」
「了解!姉さん何かあったら呼んで!では!」
そういうと火憐は鎖を短髪の吸血鬼の身体に巻き付けると凄まじい勢いで言われた森の方に吹っ飛ばす。
「まーーーじかーーー!!」
男は間抜けな声と共に飛んでいく。
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