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君と手にする明日は血の色
ごめんで済むなら警察はいらねえ。
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―――オルド視点。『話は戻らないし進みます』
『さて、昼ご飯の確保は終わり。横道に逸れたけど、今からでも道場に行くよ』
「うへー。まだ歩くのかよ?
お前は良いかもしれないけど、剥き出しの大剣を持って歩く俺のことも考えてくれよ」
『ダメだ。いまのゼニアの町に、安全な場所はない。ここには泊まれないんだ。
帰る時間も確保したいから、もっと早く歩いてくれ』
「うへー」
そうこう話している内に、やっと道場についた。
扉を引き開けて中に入ると、ブワッッとした熱気が体にまとわりついた。
「ずぁあああああああ!」
「きィィィいヤああぁああああ!」
相変わらずの熱量だ。
いや、僕の記憶にある感覚と比べれば、それよりも凄まじい迫力を感じる。
稽古生の数も、増えただろうか。軽く60人はいる。
懐かしい、とは思わないけどね。
「おい、テオが来てるぞ! ははっ! まさか儀式に参加するつもりか?」
汗だく、血まみれ、青あざだらけの稽古生が彼を……いや、僕を見て、嗤う。
わざわざ稽古を止めて振り返るモノもいる。
クソが。
『聞くな。進め。奥に居るあの老人が、ここに来た目的だ』
「お、おう……」
彼もこの場の雰囲気に気づいたのか、僕の指示に従ってくれた。
目指すは100メートル以上も先の、【上の間】だ。
道は一直線。
目的の人物と僕たちの間を遮るモノは何もないけど、どうしても、左右にいる稽古生の声は聞こえてくる。
「おいおいオイ。大層な剣じゃねえかテオ! それを使えば虫くらいは殺せるかぁ?」
「一戦どうだ? ハハハハッ! 鬱憤くらい晴らさせろよ!」
「お前の親父のせいで、俺たちは死ぬしかない! これで満足かッ?」
『聞くな。とにかく進め。頼む』
右と左。後ろと前。
様々な方向から放たれる罵詈雑言。【何もかも手遅れ】の言葉から来る蔑称。テオの名。
全てが不愉快で、どうにもならなくて、だけど悲しいことに、すべてが事実で。
本当に、ありがたい。
「お前、いじめられたの?」
『……こういった問題は、どんな世界でもデリケートな部分だと思っていたけど?』
「そうだったけど、気になったもんで」
『好奇心旺盛ってヤツか。まあ、そうだよ。僕はイジメを受けていた』
だけど、そうして僕は強くなった。
イジメという現状から抜け出そうとして、必死にあがけた。
もしもイジメられていなければ、僕はここまで痛烈な向上心は抱けなかっただろう。
まあ、そんな事でイジメは終わらなかったし、ヤツらを許してはいないのだが。
無論、感謝などするはずもない。
だけど少なくとも、こういった雑音を無視できるくらいには、強くなれたつもりだ。
『いまの僕があるのは、これまでに関わった全ての人のおかげさ。母のおかげ、種族差別をしない者のおかげ、恩師のおかげ、ヤツらのおかげ、モンスターのおかげ、父のおかげで、僕はいま、君と行動を共にしているんだ』
「てことは何か? 俺が死んだのも、いま言った人たちのおかげってことか?」
『ああ、そうかもしれないね』
「ふざけんなよ」
彼は朗らかにそう言って笑う。
僕も、それにつられるようにしてフフと笑った。
嘲笑も、嘲りもない。
本来そこら辺に溢れているはずの普通の笑いが、僕にはとても、甘美なものに思えた。
『いいかい? 老師とは僕が話す。君は僕の言葉を、そのまま伝えてくれ』
「分かった」
そんな風に予め決めておき、やがて、僕らは老人の前へとやってきた。
この道場の主にして、ゼニアの村の長。アルダイ老師だ。僕の師匠でもある。
「………………久しぶりじゃな、オルドや」
「はい。ここに来たのは、他でもありません。単刀直入に申します。僕も儀式に参加させてください」
僕の言葉を、彼が復唱する。
「……ふむ。なるほど。その魔剣のせいだな?」
「えっ?」
『ちょ、動揺しないでくれよ。ややこしくなる!』
「…………では、よろしく頼む。……さて、儀式の件だが……」
そこで老師は、言葉を切った。
そして、老人とは思えないような声の張りで叫んだ。
「止めッ!」
その途端。
けたたましい騒音を響かせていた道場が、ピタリと静かになる。
「これより、儀式のための選別の決を執り行う。挑戦者は、皆もよく知るオルド・レインチェンバーじゃ。対するは剣長シンゴラ・ディルビット。……シンゴラ、前へ」
ピタリと静まっていた場内が、ザワザワと音を立てる。
聞き耳をたててみれば、やはり「手遅れのテオが儀式に? おい、ヤツが儀式で勝利したら、俺たちはオシマイだぜ!」だとか、「いやいや! ヤツが勝つなんて有り得ねぇ! マンに1つもないさ!」とかいう会話だった。
案の定ってヤツかな。
最も、ヤツらが知ってるのは、弱っていた頃の僕の実力だ。
いま僕の体に入っているのは、傷のない綺麗な魂だ。
地力が違う。
「え、ちょ? オルド? なにこれ? 聞いてないよ? なにするの俺?」
『戦え。戦って、勝て』
「え? ちょ、え? 無理くね? シンゴラ? さん? めっちゃ筋肉やばくね? え……」
「実力を考慮し、シンゴラの武器は木刀、オルドは真剣とする。防具はなし!
勝利条件は、相手の無力化か降参、もしくは死のみ! 両者、対峙し、そして前へ!」
「え? 死? ちょっと待って? なに、え?
これもう降参していいの?」
老師の言葉に、稽古生は下がり、座る。
そして僕たちとシンゴラを囲むようにして、人壁の7メートル四方の戦場ができあがった。
「構え! ……構え! …………。構えよ、オルド」
「えっえっ」
『コッテコテの構えなんてどうでもいいから、とにかく両手で僕を、剣を握れ!』
「わ、分かった!」
そう彼が返事をしたのと、彼が両手で剣を握ったのと、どちらが早かったのか……。
「始め!」
老師の言葉を皮切りに、この決闘は始まった。
「ずぅぉりゃあああああああ!」
最初に仕掛けたのは敵、シンゴラだった。
「うわ! ちょ! 待――痛っあああああああい!」
尻込みする彼は、どうしようもないくらいに臆した。
突きの軌道で放たれた敵の攻撃を避けることもできず、シンゴラの木刀の先が、左肩にズサリと食い込んでいた。
「刺された! おい刺された! け、警察! いや病院に!」
流れるような動作で剣を抜き、ギラりと光る冷徹な目で、ゆったりと追撃の動作に入るシンゴラ。それとは対照的に、僕の体の持ち主はその場でドサリと、しりもちをついた。
「無理。無理。めっちゃ痛い。死んじゃう無理、なにこれ? どうしてなに?」
小声で、震える声で、僕にそう抗議をしながら……ね。
…………ハァ。ここまで腰抜けだとは…………。
争いがない世界から来たとはいえ、もう少しやると思ったんだけどなぁ。
仕方ない。このままじゃ宿主が引きこもりになってしまう。
すこしだけ、お手伝いをしようかな。
とりあえずは、僕の思惑通りだしね。
――――次回は主人公視点です。
『さて、昼ご飯の確保は終わり。横道に逸れたけど、今からでも道場に行くよ』
「うへー。まだ歩くのかよ?
お前は良いかもしれないけど、剥き出しの大剣を持って歩く俺のことも考えてくれよ」
『ダメだ。いまのゼニアの町に、安全な場所はない。ここには泊まれないんだ。
帰る時間も確保したいから、もっと早く歩いてくれ』
「うへー」
そうこう話している内に、やっと道場についた。
扉を引き開けて中に入ると、ブワッッとした熱気が体にまとわりついた。
「ずぁあああああああ!」
「きィィィいヤああぁああああ!」
相変わらずの熱量だ。
いや、僕の記憶にある感覚と比べれば、それよりも凄まじい迫力を感じる。
稽古生の数も、増えただろうか。軽く60人はいる。
懐かしい、とは思わないけどね。
「おい、テオが来てるぞ! ははっ! まさか儀式に参加するつもりか?」
汗だく、血まみれ、青あざだらけの稽古生が彼を……いや、僕を見て、嗤う。
わざわざ稽古を止めて振り返るモノもいる。
クソが。
『聞くな。進め。奥に居るあの老人が、ここに来た目的だ』
「お、おう……」
彼もこの場の雰囲気に気づいたのか、僕の指示に従ってくれた。
目指すは100メートル以上も先の、【上の間】だ。
道は一直線。
目的の人物と僕たちの間を遮るモノは何もないけど、どうしても、左右にいる稽古生の声は聞こえてくる。
「おいおいオイ。大層な剣じゃねえかテオ! それを使えば虫くらいは殺せるかぁ?」
「一戦どうだ? ハハハハッ! 鬱憤くらい晴らさせろよ!」
「お前の親父のせいで、俺たちは死ぬしかない! これで満足かッ?」
『聞くな。とにかく進め。頼む』
右と左。後ろと前。
様々な方向から放たれる罵詈雑言。【何もかも手遅れ】の言葉から来る蔑称。テオの名。
全てが不愉快で、どうにもならなくて、だけど悲しいことに、すべてが事実で。
本当に、ありがたい。
「お前、いじめられたの?」
『……こういった問題は、どんな世界でもデリケートな部分だと思っていたけど?』
「そうだったけど、気になったもんで」
『好奇心旺盛ってヤツか。まあ、そうだよ。僕はイジメを受けていた』
だけど、そうして僕は強くなった。
イジメという現状から抜け出そうとして、必死にあがけた。
もしもイジメられていなければ、僕はここまで痛烈な向上心は抱けなかっただろう。
まあ、そんな事でイジメは終わらなかったし、ヤツらを許してはいないのだが。
無論、感謝などするはずもない。
だけど少なくとも、こういった雑音を無視できるくらいには、強くなれたつもりだ。
『いまの僕があるのは、これまでに関わった全ての人のおかげさ。母のおかげ、種族差別をしない者のおかげ、恩師のおかげ、ヤツらのおかげ、モンスターのおかげ、父のおかげで、僕はいま、君と行動を共にしているんだ』
「てことは何か? 俺が死んだのも、いま言った人たちのおかげってことか?」
『ああ、そうかもしれないね』
「ふざけんなよ」
彼は朗らかにそう言って笑う。
僕も、それにつられるようにしてフフと笑った。
嘲笑も、嘲りもない。
本来そこら辺に溢れているはずの普通の笑いが、僕にはとても、甘美なものに思えた。
『いいかい? 老師とは僕が話す。君は僕の言葉を、そのまま伝えてくれ』
「分かった」
そんな風に予め決めておき、やがて、僕らは老人の前へとやってきた。
この道場の主にして、ゼニアの村の長。アルダイ老師だ。僕の師匠でもある。
「………………久しぶりじゃな、オルドや」
「はい。ここに来たのは、他でもありません。単刀直入に申します。僕も儀式に参加させてください」
僕の言葉を、彼が復唱する。
「……ふむ。なるほど。その魔剣のせいだな?」
「えっ?」
『ちょ、動揺しないでくれよ。ややこしくなる!』
「…………では、よろしく頼む。……さて、儀式の件だが……」
そこで老師は、言葉を切った。
そして、老人とは思えないような声の張りで叫んだ。
「止めッ!」
その途端。
けたたましい騒音を響かせていた道場が、ピタリと静かになる。
「これより、儀式のための選別の決を執り行う。挑戦者は、皆もよく知るオルド・レインチェンバーじゃ。対するは剣長シンゴラ・ディルビット。……シンゴラ、前へ」
ピタリと静まっていた場内が、ザワザワと音を立てる。
聞き耳をたててみれば、やはり「手遅れのテオが儀式に? おい、ヤツが儀式で勝利したら、俺たちはオシマイだぜ!」だとか、「いやいや! ヤツが勝つなんて有り得ねぇ! マンに1つもないさ!」とかいう会話だった。
案の定ってヤツかな。
最も、ヤツらが知ってるのは、弱っていた頃の僕の実力だ。
いま僕の体に入っているのは、傷のない綺麗な魂だ。
地力が違う。
「え、ちょ? オルド? なにこれ? 聞いてないよ? なにするの俺?」
『戦え。戦って、勝て』
「え? ちょ、え? 無理くね? シンゴラ? さん? めっちゃ筋肉やばくね? え……」
「実力を考慮し、シンゴラの武器は木刀、オルドは真剣とする。防具はなし!
勝利条件は、相手の無力化か降参、もしくは死のみ! 両者、対峙し、そして前へ!」
「え? 死? ちょっと待って? なに、え?
これもう降参していいの?」
老師の言葉に、稽古生は下がり、座る。
そして僕たちとシンゴラを囲むようにして、人壁の7メートル四方の戦場ができあがった。
「構え! ……構え! …………。構えよ、オルド」
「えっえっ」
『コッテコテの構えなんてどうでもいいから、とにかく両手で僕を、剣を握れ!』
「わ、分かった!」
そう彼が返事をしたのと、彼が両手で剣を握ったのと、どちらが早かったのか……。
「始め!」
老師の言葉を皮切りに、この決闘は始まった。
「ずぅぉりゃあああああああ!」
最初に仕掛けたのは敵、シンゴラだった。
「うわ! ちょ! 待――痛っあああああああい!」
尻込みする彼は、どうしようもないくらいに臆した。
突きの軌道で放たれた敵の攻撃を避けることもできず、シンゴラの木刀の先が、左肩にズサリと食い込んでいた。
「刺された! おい刺された! け、警察! いや病院に!」
流れるような動作で剣を抜き、ギラりと光る冷徹な目で、ゆったりと追撃の動作に入るシンゴラ。それとは対照的に、僕の体の持ち主はその場でドサリと、しりもちをついた。
「無理。無理。めっちゃ痛い。死んじゃう無理、なにこれ? どうしてなに?」
小声で、震える声で、僕にそう抗議をしながら……ね。
…………ハァ。ここまで腰抜けだとは…………。
争いがない世界から来たとはいえ、もう少しやると思ったんだけどなぁ。
仕方ない。このままじゃ宿主が引きこもりになってしまう。
すこしだけ、お手伝いをしようかな。
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