カオスの遺子

浜口耕平

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第二部 自由国ダグラス

第九十五話 クーデター前章 捜索

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 ギャバン、ネルエル、ガビの三人は翌日の早朝から首都ナマルガマルを飛び出した。
 ギールたちが軍を抜け出してから日も浅いこともあって、三人は首都周辺の町を分かれて捜索することにした。
 首都郊外にある特筆すべき大きな町は全部で四つ、金融業が盛んなミッドタウン、大きな商業施設があり国内最大の人口をほこるミルム、近くにある国内最大の河川を利用した運搬業が盛んなマドゥ、貧しい村の者たちが集まってきて犯罪率がずば抜けて高いゴッサムである。
 ミッドタウンみたいな国内でも有数の高級町には、さすがに住めないだろうと割り切った三人は他の三つの町を分かれて探すのだった。
 
 ネルエルは商業施設が連なっている最大都市ミルムへやって来た。
 町の中を動けば肩がぶつかるほどに、遠くを見渡せば建物を覆うほどに、地面を見れば足で地面の石路が見えないほど人がごった返しており前へ進むのも困難であった。
 町の中央へと何とかやって来たネルエルは最初に軍本部にやって来て、町にいる混血の名前と性別、どの孤児院で育ったかの情報を受け取ってから、デスサイズのメンバーが普段から使っている建物へ足を運んだ。
 「人を隠すには人の中とは言うが、見たところギールたちが迷い込んでいる様子はないな」
 ネルエルは本部から受け取った資料に一通り目を通した後に、絶え間なく腹から喉元に湧き出てくる面倒くささに深い息をもらした。
 山脈のように連なる人の群れの中で、漆黒に艶めく混血の痣は一段と輝いて黒い太陽がごとく周りと温度差がある。
 しかし、この町の本部で情報を集めている最中に兵士以外の混血の目撃情報はなかった。
 もう少しここに滞在しようか、はたまたより地方の町へ向かおうか天井を見て考えていると、ふともう一つの可能性が頭に浮かんだ。
 「そう言えば… もう一つの、誰かに匿われている可能性はどうだろうか? そうだとしたらもはや我々だけではどうしようもないな……」
 「……………ひとまずザラさんに掛け合ってみるか」
 ネルエルはその日のうちに町を後にした。

 時を同じくして、ガビは犯罪都市ゴッサムにやって来た。
 この町は中央の方は立派な建物が並んでおり金持ちが多く住んでいるが、住人の大半は市民権を持っておらず日銭を稼ぐだけでやっとの人々であり、国内から半グレたちが集まって来る。
 そのため、この町では犯罪をいくら取り締まってもきりがないので、国からも見放され無法地帯のようになっていた。
 ガビは鼻を覆う耐え難い悪臭とゴミに溢れた路地を歩いて町の中央へと向かう。
 「相変わらずここはゴミしかいねえな。一回、全部燃やした方がいいんじゃないか~?」
 悪臭に顔をしかめながら歩いていると、小さな路地からガビにめがけて魔法が飛んできて、それと同時に四方から武器を持った男たちが現れてガビに襲いかかった。
 ガビは最初に着弾する魔法を軽くいなすしてから、右手からナイフを取り出し、ナイフを後方から棍棒で殴りかかる男の頭に躊躇なく突き刺した。
 突き刺された仲間を見て足がすくんだ盗人たちは「すまない、降参だ!」と言わんばかりに持っている武器を捨て両手を上げて抵抗の意思がないことをガビに見せつけると、手に魔導書を持った少女も男たちと同じようにして出てきた。
 「ふーん。で、何をして欲しいんだ?」
 ガビは地面に倒れている死体からナイフを抜き取り、死体の服で血を拭きとりながら淡々とした様子で語った。
 若い盗人たちは互いに顔を見合わせてコソコソ話し合いをした後に「お前兵士だろ? 俺たちを檻の中に押し込んでくれよ。もう、こんなゴミみたいな場所で生きたくないからよ」と言って、病人のように薄汚れた両腕をガビに突き出した。
 「おーそうかいそうかい。すまないがそれはできない」
 「何でだよッ!? 犯罪者を捕まえるのがお前たちの仕事だろ?」
 「そうだ!そうだー!!」
 男たちはガビに詰め寄って自分たちを捕まえて欲しいと訴えるが、迫られている当の本人は蔑むような目で彼らを見つめていた。
 次の瞬間、ガビは持っているナイフに魔力をこめて刀として男たちの首を同時に切り落とした。
 首が地面に落ちた直後に体も同じくどさどさと地面に折り重なるように崩れ落ち、切り口からは赤い血が溢れ周囲を赤く染め上げた。
 ガビは血だまりの中で頭をボールのように足で転がしていると、片隅に持っていた魔導書を落とした少女が尻もちをつきながら恐怖に引きつった目で血だまりの主を見つめていることに気づいた。
 「あれ、もう一人いたのか。このゴミどもの連れか」
 そう言いながら、ガビは少女に近づいて転がっている男たちとの関係を聞いた。
 だが、少女は体全身が震えて答えられる様子ではない。
 「魔導書…… そうか、さっきの魔法はお前だったのか。お前の名は何だ?」
 「エリス、、 エリスです……」と少女は声を震わせながら答えた。
 「エリスか。うん、よい名前だ。ちょっと俺に付き合ってくれないか? 一応、断ったらお前もお仲間と仲良く首ちょんぱだからな」
 ガビは脅しをかけると少女は黙って頷き、それを見たガビは、少女が使っていた魔導書を拾い上げてその場を後にした。
 二人はゴッサムの町を出ると、整備された道から外れて森の茂みの方へだんだん歩いて行く。
 後ろをついて行ってるエリスは、だんだん人気がない所に連れ出すガビに警戒心を抱いて、逃げられるように十分な距離を保ちながら歩いていた。
 すると、ガビが急に足を止めてエリスの方へ振り返り、驚いた彼女は体をこわばらせながらも襲われないように両手を前に構えた。
 「やだなぁ、俺を強姦魔と勘違いしないでくれよ。俺はただ単にお前に話を聞きたいだけなんだよ」
 そう言うと、ガビは地面に腰を下ろして両手を振って襲う意思がないことを示したが、エリスは警戒の輪を解かない。
 「まあいいか。お前はどうやってこの本を手に入れた? あのゴミどもとどのような関係だ?」
 「……………」
 「答えないと拷問して殺すぞ」
 「その魔導書は町で持っていた老人から奪って手に入れた。あの人たちは私の小さい時からの仲間で仕事をするときも、ずっと一緒だった……」
 「お前はその仲間の中で、この魔導書を内容をすべて理解したのか?」
 「ええ、他のみんなも書かれている内容は大体は理解できたわ。でも、使おうとすると、私以外ほとんど誰も魔法を使えなかったわ。だから、私がそれを持っていたのよ」
 ふと、ガビはペラペラと見ていた魔導書を閉じてエリスをじっと撫でるように全身を見た。
 「お前がねえ…… そうだ、お前は俺たち混血がどうやって生まれるか知ってるか?」
 「アンタたちキメラのことなんか興味ないわ、そんなことより用が済んだのなら一人にしてよ」とエリスは先ほどまでとは打って変わって強気の態度で出た。
 しかし、そんなエリスの考えなんか無視するようにして混血の出生に関する話をし始めた。
 「俺たち混血はな、両親が混血、それか片親が魔物もしくはそれに類するものが交わって生まれるんだ。知っての通り、混血はお前たち純血と違って、魔法への順応や高度な魔法を訓練すれば扱えるようになる。だから、世界中の町の兵士は混血が多数を占めるんだ」
 「それが私とどう関係あるのよ? くだらない話をするようなら一人で帰る!」
 「いいのか? ここは魔物がよく出現するぞ、運が悪ければ魔人とかにもな。一人では到底帰れないぞ」
 そうガビが話すと、町へ帰ろうと後ろへ振り返っていたエリスは足を止めて再び向き合った。
 「それでいい。続きだが、そんなみんな安全のために混血は重宝されているんだが、混血も生きている。それゆえ、魔物との戦闘で死亡することもザラだ」
 淡々と話すガビはここまで話すと、一度深く息を吸ってから不敵な笑みを浮かべてエリスを見つめた。
 「いくら高度な魔法を開発しても発動する媒体は、それを理解し発動できるほどの魔力を持った混血だけだ、他のチンケな動物や機械では複雑な動きは無理だ。それに、人的資源が乏しく、兵士として育て上げるまでには多くの時間と金がかかる。
  そこでだ、我々中央の者たちは考えた“人的資源が乏しいのなら、安定するまで数を増やそう”とな。そして、その考えはもう何百年も前から開始されたが、期待通りの数まで増やすことはできなかった。なぜか? それは、混血の兵士が増えるにつれ、生き残る人々が増え、生活圏を増やそうと町を次々と作り上げていった。もちろん、新しくできた町を守るためにも混血の数は必要になって来る。
  この終わりのない作業を延々と続けていたが、そろそろ限界が近い。多くなりすぎた町を安全に保てるほどできるほど俺たち混血の兵士は多くはない。だから、最近は純血と魔物との交配を進めているんだ……」
 今まで黙って聞いていたエリスは話している最中ではあったが、今から自分の身に起こる未来を予期して、その場から逃げ去ろうと後ろへ振り返って全力で走り始めた。
 しかし、逃げようとしたのも束の間、ガビは魔法でエリスの右足を打ち抜き、地面に勢いよく転んだ彼女に近づいて魔法が出せないように専用の魔術具で手足を拘束した。
 「逃げても無駄だ、お前はこれから人のために毎年死ぬまで兵士を生み続けるんだ」
 そう言いながら、ガビは彼女の体をわきに抱えて持ち上げると、所定の場所へと足を進めた。
 「何でよ!! そんなの嫌ッ! 私が何をしたって言うのよ!?」
 拘束された手足をばたつかせ、泣き叫びながら抵抗を続けるが、ガビには彼女たちを思いやる心は存在しない。
 ただ冷徹に「何もしてないからこうなるんだ。少しは社会のために生きてみろ」と言い放ったら最後、二度と彼女に口を向かせることはなかった。
 二人の通り道には、喉が割けそうになるまで絶叫していたエリスの声が残ったが、それを聞いた人は魔物が近くにいると思って誰も彼女の方へと助けに向かうものは現れなかった。
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