カオスの遺子

浜口耕平

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序章 兵士への道

第二話 魔物の襲来

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 夜が明け、目を覚ましたリードは一階に降り台所へ向かい朝食を作り始める。朝食といっても昨日の残り物のシチューである。

 温め終えると皿にのせテーブルに運び入れる。そして、まだ寝ているロードを起こしに再び寝室へと向かった。

 寝室へと入り奥のカーテンを開ける。開けた途端、陽の光が入り部屋中を照らす。寝ているロードにも光が差し、目をしぼませ『うぅ~ 眩しっ!』と言い顔を壁に向け毛布を頭まで被った。

 リードは毛布を取り上げ体を揺らしながら

 「おい朝だぞ! 起きろ! 朝食はもうできているから冷めないうちに早く起きろ」と言った。

 何回もそうしているうちにやっと観念したのか、目をこすりながらベッドから起き上がる。

 「早く降りて来いよ」と言い残してリードは部屋を後にする。

(朝は忙しいんだから、そろそろ自分で起きてきてくれると楽になるんだが…) と文句をたれながら下に降りて行った。

 (むぅ~ まだ寝ていたいのに~ あーあ、でも早くご飯を食べないと兄さん怒るからなぁ…) ロードは重い体を起こしてとぼとぼ階段を降りて顔を洗ってから席に着き、朝食を食べ始める。

 「もう食料などが尽きてきているから、今日は町の方へ出かけてくる」とロードに言うととっとと朝食を食べ終え、町に行く準備を始める。

 ロードは『はいはーい』と返事をした。

 ロードは毎日の仕事として、今日も森へ薪を集めに行くために支度を始めた。

 森へ行く支度を終え、家の外に出ると今まさにリードが町へ出かけようとしていた。

 町へ行く前にリードがロードに話しかける。

 「さっきも言ったように俺は町に買い出しに行くから帰りは遅くなる。だから、昨日みたいに森で寝るようなことはせずに薪を拾い終わったら、油を売ってないですぐに家に帰って来い。 いいな?!」と言い残して町へと出かけて行った。

 「はーい じゃあ気を付けていってらっしゃーい!」と手を振りながらリードの見送りをした。

 「さてと、僕も森へ行きますか」

 リードの姿が見えなくなるようになりロードも森へ出かけていく。

 (今日は兄さんの言ったとおりにしようかな? それとも森で昼寝でもしようかな?)と頭の中で悩んでいる間に森へと到着した。

 日が昇っている森の中は夕べとは異なり、明るく深緑の世界が広がっている。しかし、昨日までの森の様子とは違い鳥などの鳴き声が聞こえてこないばかりか、生き物の気配さえ感じられない雰囲気にロードは疑問を感じた。

 (あれ? なんだか今日は森の様子が変だな…)

 疑問を感じながらもロードは森の奥へと足を進める。

 随分と森の奥へときたロードは薪になりうる手頃な木を見つけると近くに持ってきた荷物を置いて木を切ろうと魔法を使った。

 この魔法は昨夜リードが使っていた魔法と同じもので、何年か前に薪を集める仕事を与えられてからリードに教えてもらった簡単な風魔法の一種である。

 ロードが木を切って薪を作るように日常生活において魔法は非常に便利な用途として人々に使われている。

 例えば、火魔法や水魔法といったものは生活において必要不可欠な火や水を得る方法として重宝されている。そのため、こういった魔法を扱える人は世の中に多い。しかし、ロードは日常生活に使うような魔法はすべてリードが使っているので、この簡単な風魔法しか扱えない。

 木を切ったロードは籠に収まるようにさらに細かく切っていく… 丁度いい大きさに切り終え、籠に切ったばかりの薪を入れていく。

 (このくらいでいいかな…) と薪でいっぱいになった籠を見たロードは大きくため息をついた。

 「ふぅ~ 今日の仕事終わり。 これから、何して時間つぶそうかな?」

 ロードは見上げて陽が高く昇っていることを確認すると、持ってきた昼食のパンと水筒を取り出して、切り倒した木の幹に座り食べながら何をするか考え始めた。

 (今から家に帰っても何もやることがないからなぁ~ そうだ! 兄さんが帰ってくるまでに家にいれば問題ない!)

 「よーし! そうと決まれば昼寝でもしよう!」

 ロードは荷物をまとめていつも昼寝している場所へと向かい、着くとともにすぐさま寝る姿勢に入り静かな眠りに落ちた。



 



 しばらくしてロードは目を覚ました。

 どれくらい寝たのだろうか?ロードは周りを見渡してみるが陽はまだ高く昇っている。しかし、異様な視線を感じてロードは視線を感じる先に目をやる。

 視線の先にはロードと同じ年頃ぐらいの少年が木の陰からこちらを見ていた。

 「うわぁー! だ、だ誰!?」

 目の前にいる見たことのない少年を前に驚いたロードは驚嘆の声を上げながら後ずさりした。

 「安心して僕は怪しい人じゃないよ。僕の名前はコリン、ちょっと聞きたいことがあるんだけど?」

 そう言いながらロード方へと歩み寄っていく。

 警戒していたロードだったが怪しい人じゃないと分かり、二人で話すために倒れている木の上にコリンと並ぶようにして座った。

 「ねぇ、聞きたいことって何?」

 「僕はククルの町の子なんだけど、町の外で遊んでたら迷子になっちゃって。気づいたらこんなよく分からない森に来てしまったんだけど… 町への帰り方わかる?」

 クルルはロード達の家から最も近い町で、定期的にリードが買い出しに行っており、ロード達にとって身近な町である。

 「クルル? ああ、今僕の兄さんがクルルへ買い出しに行っているから、兄さんが帰ってきたら分かるよ」

 「ふーん で、その兄さんはいつになったら帰ってくるの?」

 「夕方ぐらいかな?」

 ロードの言葉を聞いてコリンは頭を抱えた。

 「マジかぁ~ 今日は家に帰れそうにないなあ…」

 うなだれているコリンに対してロードはある提案をした。

 「それじゃあ、今日は僕の家に泊まって明日の朝、一緒に町まで行こうよ! 兄さんもたぶんいいよって言うだろうし」

 「いいの? 泊めてもらって?」

 ロードは首を縦に振って頷く。

 「よし、今後の予定も決まったし、これから何をする? ロード」

 最初はコリンとの会話に緊張していたロードだったが、コリンのおどけた調子の会話につられてだんだんと緊張の糸がほぐれて、今では互いに友達のように会話をするようになっていた。 

 「そうだねぇ… まだ陽は高く昇ってるし、森で遊ぼう!」

 ロードの提案にのったコリンはロードと二人で何をして遊ぶかを決め、決め終わるとすぐに遊び始めた。



 コリンとの遊びはロードにとって、とても楽しい時間であった。

 普段の遊びは一人で森の中を探索したり、温かいところで昼寝をするぐらいであり、リードとも一緒に遊ぶが大きくなった今では、昔のように遊んでくれる機会がめっきり減ったので、ロードは普段の一人遊びには物寂しく感じていた。

 しかし、自分と同年代の友達ができた現在ではもはや今までに感じていた物寂しい思いは消し飛ばされ、至福の感情にロードは浸り、自然と笑みがこぼれていた。

 いろんな遊びを射ている間に、陽がだんだんと沈み辺りが少し赤くなってきた。

 「もうそろそろ、家に帰らなきゃ。コリン! 次の遊びで家に帰ろ―」

 あたりの様子を見渡しながら、ロードがコリンに呼びかける。

 「おっけー じゃあ、最後の遊びはかくれんぼをしよう! 僕が最初に探す役をするから、ロードはどこかに隠れに行って」

 「わかった」

 そう言い終えると、ロードは走って隠れに行った。

 「1分したら探しに行くよー!」

 そして、コリンは目をつぶって時間を数え始めた。



 ――数十分後――

 ロードはいくらたっても探しに来ないことに疑問を感じ始めていた。

 「そんなに遠くへは行ってないのに、全然探しに来ないなぁ~ あ、もしかして逆の方向へ探しに行ったのかな?」

 「だいぶ暗くなってきたし、僕もコリンを探しにいくか」

 そうロードはつぶやきながら隠れていた木の陰から離れてコリンを探しに行った。

 「コ・リ・ンー!! コ・リ・ンー!! もうやめにしよー!」

 大きな声でコリンを呼ぶが一向に返事がない。

 不安を抱えながらもロードはコリンを呼び続ける。

 すると、前の木の傍にコリンの腕がだらんと垂れているのをロードが見つけ、その腕に近づく

 「コリン、どこを探していたの? もう時間だから、終わりにして家に行こう」

 そう言いながら、ロードは木に近づきコリンを見た。

 「え? コ… リ… ン…?」

 ロードが見たものはコリンの死体だった。

 コリンの体には肩から腹にかけて大きな4本のひっかき傷があり、傷跡からは尋常じゃないほどの血が地面を赤く染めていた。

 目の前にあるコリンの亡骸を見て何が起こったのか分からず、ロードが呆然と立ち尽くしていると、ロードの前の茂みから魔物が現れた。

 魔物は2メートルを超えるような巨体と両手には大きな爪を持ち、右手には血がべったりとついていた。

 「ああ、これが魔物か…」 

 ロードはこの生物を見て一目で魔物であるということを認識したと同時に、こいつがコリンを殺したんだと理解した。

 魔物はロードを見ると、雄叫びを上げながら、大きな爪で襲い掛かった。

 ロードはすんでのところでよけると、魔物から全速力で逃げ始めた。

 「兄さーん、兄さーん!! 助けて、魔物がいる!!」

 大きな声でリードに何度も助けを求めるが当然ながらリードはやってこない。

 走っている間に魔物との距離はだんだんと縮んでいく。

 (はぁ、はぁ まずい! このままじゃ追いつかれる! あああ、もうやるしかない)

 息も絶え絶えになり、これ以上逃げられないと悟ったロードは足を止め、魔物に振り返り、一か八かの戦いをすることを覚悟した。

 「くらえ!」

 いつも使っている風魔法を襲ってくる魔物に対して連続して放つが、あまり効いてないのか魔物は少しひるんだだけで、すぐにロードへと襲い掛かる。

 またもや攻撃を回避したロードだったが、自分が唯一使える魔法が決定打にならないことがわかり、絶体絶命のピンチに陥った。

 「どうしよう… どうしよう… 僕の唯一の魔法が効かないんじゃ もう勝ち目が…」

 自分の攻撃が効かず、死は避けられないような状況を前にロードは悲嘆のあまり泣きたくなる衝動を抑え、歯を食いしばって最後まで戦うために魔物の前に立ちふさがった。

 「ここで逃げて死ぬぐらいなら、僕は最後まであらがって生き残る道を探す! 僕は希望を捨てない!!」

 今すぐにでも逃げ出したくなるような衝動を、ロードは自分にはまだ希望があると言って自らを鼓舞した。

 すると、ロードは自分の右手が光り始めた。

 「何だろうこれは?」

 よく見てみると肘から手の先端までにいくつもの魔法陣が重なっている。

 魔物はロードの右手から出ている光にひるんで手で目を覆っている。

 「よくわからないけど、これで戦えるかも!」

 ロードは走って魔物に近づくと右手で魔物の体に触れた。

 魔物に触れている間、ロードは相手の魔力が自分の体に流れ込んでくるかのような不思議な感覚に陥った。

 魔物から距離を取り再び自分の右手に目をやる。

 「ああ、そうか この魔法は右手で触れた者の魔力を吸い取る力があるんだ!」

 「これなら勝てる! 生きて家に帰れる!」

 魔物は自分の魔力を取られたことに怒ったのか、ロードに激しく襲い掛かろうとするが、魔力が少なくなったおかげか目に見えて動きが鈍くなっている。

 鈍い攻撃をかわしながら再び魔物の体に触れる。

 「これで終わりだぁー!!」

 ロードは魔物の魔力をすべて吸い取るまで体に触れ続けた。

 魔力をすべて取られた魔物は絶叫を上げながら地面に倒れこんだ。

 「勝った、勝ったぁー!」

 戦いの勝利を大きな声でロードは叫んだ。そして、コリンを埋葬するために再びコリンの亡骸がある場所へと足を運んだ。



 コリンの墓を近くにあった太い木の棒で掘っている間、ロードは今になって友達の死を実感したのか自然と涙がこみ上げてきて、泣きながらコリンの墓を掘っている。

 墓を掘っていると、リードが後ろからロードの名を呼んだ。

 現れたリードに対して、ロードは泣きながら抱きついた。

 「どうしたんだ!? ロード、何が起こった?」

 「グスン、グスン 兄さん、兄さん! コリンがあぁ! 僕の友達が… 今日、僕の初めての友達があぁ!」

 そう言われたリードがコリンの亡骸へと目をやる。

 「そうか… 魔物がお前の友達を殺したのか。それで、お前の友達を殺した魔物は今どこにいる!?」

 「グスン、僕が倒した。僕が敵を討った」

 「何? お前が?」 

 驚嘆した声でリードが尋ねる。

 ロードはさっき魔物を倒した時のように右手に魔法陣を展開してリードに見せた。

 「グスン、僕がこの手で魔物の魔力を全部吸い取ったんだ」

 リードは前方を見つめたままつぶやいた。

 「ああ、なるほど。そういうことでしたか…」

 「グスン でも、僕はコリンを救えなかった。この魔法があれば救えたのに、救えなかった!」

 顔をリードの服に埋もれさせながら、ロードは自分がコリンを救えなかったことを嘆いている。

 「そうか… お前は友を救えなかった。だが、この世界にはお前のように大切な友や家族を救えなかった人がそこら中に溢れている」

 ロードの頭をなでながらリードは言う。 

 「僕のような人がいっぱいいるの?」

 「そうだ、そして、そのほとんどの人がお前とは違い、魔物に対して何もできずに悲しみにくれるんだ。だから、そうした魔物から人々の幸せと生活を守るために魔法軍が存在する」

 それを聞いたロードは顔を上げリードに対して強い言葉で言い放った。

 「兄さん! 僕、魔法軍に入るよ。そして、もう誰も僕と同じような悲劇に遭う人がいないように! 人々の穏やかな平和を守るために! 僕は戦う!!」

 「それがお前の意志なんだな?」

 ロードは大きな声と共に大きく頷いた。

 二人はコリンの墓を作り、埋葬したあと家へと帰った。



 翌日

 二人は王都の入隊試験へと向かう準備を進めていた。

 「兄さん、これも入れてぇ~」

 そう言ってロードはリードが魔法で開いた空間に枕を投げ入れた。

 「枕なんて、いらないだろ?」

 「いるよ! 僕はお気に入りの枕がないと寝れないもん」

 そういったやり取りをしながらも着々と準備を進めていった。

 すべて用意が終わり二人は家の外から自分たちの住んでいた家を見つめている。

 「この家とももうお別れかぁ…」

 ロードは家を見ながらつぶやいた。

 「まあ、家がなくなるわけじゃないし、すべてが終わったら、またここに戻ってきたらいい… よし、いくぞ! 王都リベリオンへ!」

 そして、二人は王都へと向かった。
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