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第3章 まさかの?
しおりを挟む「だーかーら! 異世界トリップ!」
「んな、話あるかタコ」
だったら俺もしたいわ。
どこかの国の第1王子とか。
んで、綺麗な女の子と結婚!
「でも、3人とも跳んだわけでしょ? こんな偶然ある?」
あやめさんが呟く。
確かに。
3人が知り合いでタチの悪いイタズラをしている。
という事なら話は簡単。単純明快。
悟は店長にこっ酷く叱られ、
小説家さんはヒカルさんに冷たい視線を送られて、
あやめさんの彼氏はフラれる。
そういう事。
でも、3人の共通点は何もない。何もない筈。
『あやめ! 助けて!』
「いや、まじお前どこにいるんだよ。それも分かんないのに助けられるわけないじゃん。バカなの?」
『いま、ドラゴンから逃げてるんだよ。あいつ、火ィ拭くンだよ。こわ』
あやめさんのところもTV電話に切り替えた様で覗かせて貰うと洞窟? の様な所に隠れている。
「つーか、あたし電池やばいんだけど。アンタ大丈夫なの?」
『確かに……これが切れたら俺死ぬんじゃね?』
トリップが本当だとしたら充電スポットがあるわけない。ゲームじゃないんだし。
ゲーム?
『あれ? バッテリーが減ってない? つーかバッテリーマークの中が∞になってる』
「は?」
あやめさんは顔をしかめた。
「悟?」
俺は店長の方に向き携帯を覗く。
これもやはりTV電話だ。
『ケン! すこくね? ここ!』
悟は異世界(仮)レポに夢中だった。
「お前、携帯のバッテリーマークどうなってる?」
『? ちょっとまて』
一瞬画面がなくなる。
ホームに戻って確認している様だ。
『バッテリーマークの中に∞がある? なんで? こっちの世界は充電が減らない!? なんて便利な世界! 素晴らしい! 充電のストレスぜーろー!』
能天気な野郎だぜ……
「こっちも∞だって」
ヒカルさんもTV電話を始めたらしく伝えてくれた。
「小説家先生……名前なんでしたっけ?」
「煜の友達? 俺、坂田龍司。P.Nサカタケ・ド・ラゴ」
ん?
あやめさんもP.Nが聞こえたらし変な顔をした。
突っ込んじゃダメみたい。
「相変わらずクソみたいなP.Nだな」
『1度聞いたら忘れないでしょ? よくね?』
「何人かよって思う」
『じーちゃんのじーちゃんがフィリピンだよ』
「ほぼ日本人だろ。それは」
『バレた?』
なんか、この2人の会話コントみたい。
「すいませーん!」
座敷の方から声が聞こえた、
そうだ、今はバイト中。
すっかり忘れてた。
「僕の携帯、ヒカルさんに預けて良いっすか? 阪田さんと彼氏さんと悟で話したら何かわかるかもしれない」
「んー、あたしのも置いときますね~!」
そうして、ヒカルさんの周りに3台のスマートフォンが置かれた。
もしかして、お客さんの友人とかにも跳んだ人が居るかもしれない。
お客さんの中にも跳んだ人がいる? 誰か足りないとか? いや、まさか。
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