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第三章
伍 箱根越え
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大井川を越えて以降、旅は順調に進んだ。大雨に足止めをくうこともなく、激しい暑さにさらされることもなかった。志緒の足も慣れてきたのか痛みも減ってきた。
「この分なら箱根の山も越えられます」
志緒は旅籠の部屋に落ち着くとそう言って笑った。
源之輔はよかったと言い、刀を刀掛けに掛けた。
結局刀を床に入れたのは大井川を渡る前夜だけだった。源之輔は一体何を恐れていたのか、彼は何も志緒に語らなかった。志緒も聞く機会を逸していた。いや聞くことができなかったのだ。何故かわからない。志緒は怖かった。母娘が相部屋になっただけなのに、用心と言って床の中に刀を置くという想像もできない行為を源之輔がしたこと、もし事があれば抜刀していたかもしれぬこと、それを考えるのが怖かった。
志緒とて武家の娘である。小太刀の修練もしている。だから武器を使うということの重さもわかっているつもりだった。武家の女が刀を使うということは一大事である。己の身だけでなく、家族を守るために刀を使う、あるいは自害のために使う。それは尋常の事態ではない。それこそ御家の一大事である。一生に一度あるかないかのことである。
それは男も同じである。武家の男が刀を抜くのもまた尋常のことではない。平時に刀を好き勝手に抜くなど許されぬことだった。城中同様に城下の通りでの抜刀は厳しく戒められている。
男が刀を抜くのは、主君の命令ある時、己の誇りを守る時、主君を守る時である。それは一生に幾度もあることではない。
もし旅の途上、刀を抜くとしたら賊に襲われた時であろう。だが、これまで賊に襲われたことはないし、この先も襲われるとは思えない。東海道は人の往来が多く、昼間にわざわざ刀を持った武士を狙う賊がいるとは思えなかった。
だからこそ、大井川を渡る前夜のことは志緒には不可解だった。何故相部屋になった母娘を警戒する必要があったのか。不可解な行動をとった源之輔が何を思っていたのかわからなかった。わからないなら聞けばよいと思うが、聞くのが怖かった。何か恐ろしいことが隠されているような気がした。
まるで山中吉之進が子どもの幸之助が兄の辰之助にした仕打ちを語った時のようだと思った。思いもかけぬことが語られたらと思うと志緒の心は足踏みをして先へ進めない。
そんなことはありえない。源之輔に尋ねればいい。きっと源之輔は笑って答えてくれる。大したことではない、取り越し苦労だったと楽観的な思いもある。
二つの思いの間で志緒の心は揺れ動いていた。
けれどそれを源之輔に感じさせてはいけない。彼に心配をかけたくなかった。大井川の川止めでただでさえ旅は予定よりも遅れている。江戸では若殿様が源之輔を待っている。遅れて若殿様の御不興を買ったらと思うと志緒は気が気でない。なのに源之輔は志緒の足を気遣い、あと一つ先の宿場まで行ける刻限なのに早めに宿に入ってしまう。有難いとは思う。その気遣いは勿体ないくらいだった。だからこれ以上気を使わせてはいけないと志緒は思う。あの夜のことなど忘れたかのような顔をしなければ。
「明日立ち寄る茶屋は団子がうまいのです」
「まあ、楽しみです」
「私も楽しみです」
「江戸と往来するといろいろ詳しくなるのですね」
「実は佐助に教わりました」
「それではまだ召し上がったことはないのですか」
そんな他愛のない会話をしながら志緒は源之輔の表情を伺っていた。表情であの夜のことがわかるはずもないのだが。
翌日、三島宿に入った。
いよいよ明日は箱根越えである。三島から箱根まで三里二十八丁、箱根から小田原まで四里八丁、合わせて八里を箱根八里という。
早朝三島を出立し長く険しい石畳の続く山道を登り峠を越え箱根の関を通り、小田原まで下る。
平地ならば比較的楽な八里だが、起伏のある八里である。大井川と並ぶ東海道の難所であった。
家中で利用している旅籠の主は明日奥様にはお駕籠を手配しましょうと言った。志緒は断ろうとしたが、源之輔はかたじけないと言って配慮を受け入れた。
主が部屋を出た後、志緒は足は大丈夫だと言った。
「大の男でも音を上げる道です。何より、志緒さんの身体はまだ本調子ではないでしょう。自分では平気だとお思いかもしれませんが、今無理をしたら先々に障ります」
それは国を出る前に母にも言われたことだった。だが、志緒自身は不調を感じてはいない。
「私は大丈夫です」
「気持ちはそうかもしれません。でも身体は違う」
「江戸で若殿様がお待ちなのに」
「若殿様には遅れる旨の文を送っています。だから気にしないでください。正直、私は大井川で川止めに遭ってよかったと思っています。志緒さんの疲れがそれでかなりとれたようですから。金谷の宿に入る前と後では顔色も全然違います」
志緒ははっとした。自分の顔色まで源之輔は見ていたのか。
「お気を使わせて申し訳もありません」
「気にするようなことではありません。私達は夫婦なのですから。もし箱根越えで疲れるようなら箱根の宿に泊まってもいいと考えています」
夫婦だから気にしなくていい。嬉しい言葉ではある。だが、それに甘えてしまうのはよくないように志緒は思った。
「いえ、駕籠を使わせていただくのに疲れるなんて。小田原まで行けます」
「使わせていただく、ではないです。私が使ってもらいたいのです。あなたはあなた一人のものではない。私にとっても大切な人だから」
「ありがとうございます」
こうまで言われるともう志緒には感謝の言葉以外何も言えなかった。
翌朝日の出とともに宿場の旅人たちは動き出した。
宿の前にやって来た駕籠かき二人を見て志緒は叫びそうになった。下帯一枚の姿だったのである。
「この辺りの雲助は冬の他は大概この姿でございます」
宿の主は驚く志緒にそう言うと、雲助たちに大事なお客様だからよろしく頼むよと念を押した。
「へい」
年長の雲助が野太い声で返事をした。
駕籠の形も変わっていた。客は座るのではなく背中を背もたれに預けるような形のものであった。
「山駕籠と言いまして、この形が山道を登るにはいいのです」
志緒は裾が乱れぬように駕籠に乗り込んだ。すると突然、雲助が唄い始めた。咄嗟のことで何を唄っているのかわからなかったが、「東下り」という言葉だけは聞き取れた。「伊勢物語」にちなんだものかと思われた。
歌が終わると、駕籠がひょいと持ち上げられた。
「へっちょい、へっちょい」
二人の雲助の掛け声に合わせて駕籠は動き始めた。後から源之輔と佐助も続いた。
しばらく進み、茶屋の前で駕籠は止まった。ここの甘酒がおいしいということで事前に休憩することに決めていたのである。雲助たちも一休みである。志緒はそこで源之輔を待った。が、やって来たのは佐助だけだった。
「旦那様は忘れ物があるとのことで少し遅くなります。四半時もすれば追いつかれるでしょう」
忘れ物とは珍しいと志緒は思った。
「この分なら箱根の山も越えられます」
志緒は旅籠の部屋に落ち着くとそう言って笑った。
源之輔はよかったと言い、刀を刀掛けに掛けた。
結局刀を床に入れたのは大井川を渡る前夜だけだった。源之輔は一体何を恐れていたのか、彼は何も志緒に語らなかった。志緒も聞く機会を逸していた。いや聞くことができなかったのだ。何故かわからない。志緒は怖かった。母娘が相部屋になっただけなのに、用心と言って床の中に刀を置くという想像もできない行為を源之輔がしたこと、もし事があれば抜刀していたかもしれぬこと、それを考えるのが怖かった。
志緒とて武家の娘である。小太刀の修練もしている。だから武器を使うということの重さもわかっているつもりだった。武家の女が刀を使うということは一大事である。己の身だけでなく、家族を守るために刀を使う、あるいは自害のために使う。それは尋常の事態ではない。それこそ御家の一大事である。一生に一度あるかないかのことである。
それは男も同じである。武家の男が刀を抜くのもまた尋常のことではない。平時に刀を好き勝手に抜くなど許されぬことだった。城中同様に城下の通りでの抜刀は厳しく戒められている。
男が刀を抜くのは、主君の命令ある時、己の誇りを守る時、主君を守る時である。それは一生に幾度もあることではない。
もし旅の途上、刀を抜くとしたら賊に襲われた時であろう。だが、これまで賊に襲われたことはないし、この先も襲われるとは思えない。東海道は人の往来が多く、昼間にわざわざ刀を持った武士を狙う賊がいるとは思えなかった。
だからこそ、大井川を渡る前夜のことは志緒には不可解だった。何故相部屋になった母娘を警戒する必要があったのか。不可解な行動をとった源之輔が何を思っていたのかわからなかった。わからないなら聞けばよいと思うが、聞くのが怖かった。何か恐ろしいことが隠されているような気がした。
まるで山中吉之進が子どもの幸之助が兄の辰之助にした仕打ちを語った時のようだと思った。思いもかけぬことが語られたらと思うと志緒の心は足踏みをして先へ進めない。
そんなことはありえない。源之輔に尋ねればいい。きっと源之輔は笑って答えてくれる。大したことではない、取り越し苦労だったと楽観的な思いもある。
二つの思いの間で志緒の心は揺れ動いていた。
けれどそれを源之輔に感じさせてはいけない。彼に心配をかけたくなかった。大井川の川止めでただでさえ旅は予定よりも遅れている。江戸では若殿様が源之輔を待っている。遅れて若殿様の御不興を買ったらと思うと志緒は気が気でない。なのに源之輔は志緒の足を気遣い、あと一つ先の宿場まで行ける刻限なのに早めに宿に入ってしまう。有難いとは思う。その気遣いは勿体ないくらいだった。だからこれ以上気を使わせてはいけないと志緒は思う。あの夜のことなど忘れたかのような顔をしなければ。
「明日立ち寄る茶屋は団子がうまいのです」
「まあ、楽しみです」
「私も楽しみです」
「江戸と往来するといろいろ詳しくなるのですね」
「実は佐助に教わりました」
「それではまだ召し上がったことはないのですか」
そんな他愛のない会話をしながら志緒は源之輔の表情を伺っていた。表情であの夜のことがわかるはずもないのだが。
翌日、三島宿に入った。
いよいよ明日は箱根越えである。三島から箱根まで三里二十八丁、箱根から小田原まで四里八丁、合わせて八里を箱根八里という。
早朝三島を出立し長く険しい石畳の続く山道を登り峠を越え箱根の関を通り、小田原まで下る。
平地ならば比較的楽な八里だが、起伏のある八里である。大井川と並ぶ東海道の難所であった。
家中で利用している旅籠の主は明日奥様にはお駕籠を手配しましょうと言った。志緒は断ろうとしたが、源之輔はかたじけないと言って配慮を受け入れた。
主が部屋を出た後、志緒は足は大丈夫だと言った。
「大の男でも音を上げる道です。何より、志緒さんの身体はまだ本調子ではないでしょう。自分では平気だとお思いかもしれませんが、今無理をしたら先々に障ります」
それは国を出る前に母にも言われたことだった。だが、志緒自身は不調を感じてはいない。
「私は大丈夫です」
「気持ちはそうかもしれません。でも身体は違う」
「江戸で若殿様がお待ちなのに」
「若殿様には遅れる旨の文を送っています。だから気にしないでください。正直、私は大井川で川止めに遭ってよかったと思っています。志緒さんの疲れがそれでかなりとれたようですから。金谷の宿に入る前と後では顔色も全然違います」
志緒ははっとした。自分の顔色まで源之輔は見ていたのか。
「お気を使わせて申し訳もありません」
「気にするようなことではありません。私達は夫婦なのですから。もし箱根越えで疲れるようなら箱根の宿に泊まってもいいと考えています」
夫婦だから気にしなくていい。嬉しい言葉ではある。だが、それに甘えてしまうのはよくないように志緒は思った。
「いえ、駕籠を使わせていただくのに疲れるなんて。小田原まで行けます」
「使わせていただく、ではないです。私が使ってもらいたいのです。あなたはあなた一人のものではない。私にとっても大切な人だから」
「ありがとうございます」
こうまで言われるともう志緒には感謝の言葉以外何も言えなかった。
翌朝日の出とともに宿場の旅人たちは動き出した。
宿の前にやって来た駕籠かき二人を見て志緒は叫びそうになった。下帯一枚の姿だったのである。
「この辺りの雲助は冬の他は大概この姿でございます」
宿の主は驚く志緒にそう言うと、雲助たちに大事なお客様だからよろしく頼むよと念を押した。
「へい」
年長の雲助が野太い声で返事をした。
駕籠の形も変わっていた。客は座るのではなく背中を背もたれに預けるような形のものであった。
「山駕籠と言いまして、この形が山道を登るにはいいのです」
志緒は裾が乱れぬように駕籠に乗り込んだ。すると突然、雲助が唄い始めた。咄嗟のことで何を唄っているのかわからなかったが、「東下り」という言葉だけは聞き取れた。「伊勢物語」にちなんだものかと思われた。
歌が終わると、駕籠がひょいと持ち上げられた。
「へっちょい、へっちょい」
二人の雲助の掛け声に合わせて駕籠は動き始めた。後から源之輔と佐助も続いた。
しばらく進み、茶屋の前で駕籠は止まった。ここの甘酒がおいしいということで事前に休憩することに決めていたのである。雲助たちも一休みである。志緒はそこで源之輔を待った。が、やって来たのは佐助だけだった。
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