婚約内定を白紙撤回された公爵令嬢と堅物辺境伯のマスカレード

三矢由巳

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第一章 ハロウィン禁止命令‐偏狭な辺境伯は仮装を許さない‐

9 甘い匂い

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 オーブン内では五本のミートローフ型の中で生地が色づき始めていた。ほのかな甘い香りも部屋に漂い始め、一部は窓の隙間から外へと流れていった。
 アデルは火加減を調節するため、竈の前に立っていた。

「少しは休んだら」

 グレイスはそう言うが、火加減が肝心なのだ。今は強い火加減でいいが、生地が焦げないように、そろそろ弱くしなければならない。鉄の扉の向こうの見えない菓子の焼き加減を匂いと熱で見極めるのが、この菓子最大のコツだった。

「火加減が大事なのです。これを間違うと、生焼けになったり、焦げたりします」

 ベイカーの店に来て、アデルが最初に教わったのが、薪割りと竈と店の掃除だった。兄弟子達に怒鳴られながら、アデルは汗水たらして薪を割り、竈や店を掃除した。掃除しながら、兄弟子の火の扱いを見て火加減を勉強した。上腕が次第に太くなって袖がきつくなった頃、やっと材料に触れられるようになった。といっても小麦粉や砂糖の袋を運んだり、バターの塊や牛乳の容器を運ぶ力仕事だったが。
 アンジーが尋ねた。

「アデルさん、次に焼く生地に胡桃と蒸留酒漬けを混ぜていいですか」
「お願いします」
「はい」

 グレイスはアンジーの横で作業を見ながら言った。

「粉をまぶしておくと、干しブドウや胡桃やピールが沈みにくくなるなんて知らなかったわ。道理で城の料理人の作る焼き菓子の干しブドウが上も下も均等に入ってたはずね」
「軽く混ぜてくださいね。粘りが出ないように」

 そんな会話をしながらも目は竈から離さない。
 他の侍女は型の準備である。ミートローフ型の中にバターを塗って小麦粉をまぶす。余計な粉ははたき落とす。
 アンジーは生地の中に計量した胡桃と蒸留酒漬けの果物を入れた。生地の重さよりも重いので、ボールはずっしりと重くなり、アデルが最初にやって見せたように手早く軽く混ぜるのは難しい。
 職人見習いとはいえ、やはり仕事でやっているアデルは凄いと侍女たちは思った。
 アデルはそろそろだと火を弱めるため薪を入れるのを止めた。
 侍女たちは用意のできた型の中に生地を流し込んだ。膨らむので八分の量で。トントンと調理台に型を軽く落とすこと三度。中央を匙でへこませた。
 グレイスはアデルに教わった作り方を復習するように、メモを読み上げた。

「小麦粉と砂糖と卵とバターは同じ重さ。小麦粉をふるいにかける。バターを泡立て器で柔らかくクリームのようになるまで練り、砂糖を少しずつ加えて白く色が変わるまで混ぜる。卵は一個ずつ混ぜる。小麦粉を少し残して混ぜる。泡立て器は使わず、練らないように、切るように混ぜる。細かく刻んだ胡桃、蒸留酒漬けを合わせて残していた小麦粉をまぶす。生地に手早くそれを混ぜる。練ってはいけない。バターを塗って小麦粉をまぶした型に八分まで流し、台の上に軽く三回落とす。真ん中をへこませる。オーブンに入れる」

 グレイスは顔を上げ、オーブンの前に立っているアデルを見た。火加減を侍女に任せず、汗をかく彼女には近づき難いものがあった。ふと息子のロバートが騎士らと剣を交えている姿を思い出した。とてもロバートに声をかけられなかった。二人は立場も何もかも違うが、真剣な姿はそっくりだった。
 息子は生意気だとか無礼だとか下賤だとか、アデルのことを評しているが、グレイスにはそうは思えない。生意気なのは、仕事のためなら言うべきことをはっきり言うからだろう。相手が領主であっても臆することがないから無礼に見えるのだ。それに、アデルは下賤には見えない。話す言葉は標準的な王国語のアクセントだし、庶民にしては物腰が優美に見える。身なりが質素だったから身分は低く見えるが、下賤と断言できぬものを感じさせた。
 息子はアデルを誤解している。
 恐らくアデルも息子を誤解している。
 父の急死により予想外に早い相続をすることになったロバートは、足らない経験を補うために、一生懸命努力している。母親のグレイスの目にはそれは焦りを伴っている様に見えた。隣国から国と領土を守らねばならない、よき領主であらねばならないという気持ちは領主として当然のものであるのだが、どこか空回りしているように見えるのだ。若いアデルには、そこまではわからないだろう。
 空回りといえば、ハロウィンの仮装禁止もそうだ。商店主らが自主的に盛り上げようとしている祭りを頭から押さえつけるのは、どうかと思うのだ。気のゆるみを嫌うロバートにとってはバカ騒ぎかもしれないが、厳しい労働をしている鉄鉱石採掘の労働者、猛烈な溶鉱炉の熱を浴びながら働く精錬所の労働者、夜明け前から火花を散らして働く鍛冶屋たち等多くの労働者にとって、甘い菓子や酒が楽しみであるように、子どもや若者が仮装をするのも悪くはないはずだった。
 若者達は勤め先では半人前として扱われ、長時間働いているのに一人前の職人の報酬の半分しかもらえない。彼らの鬱憤が仮装で晴らせるなら存分にやらせればいい。
 子ども、特に貧しい家庭の子どもは菓子をいつも食べられるわけではない。王国に学校制度ができて四十年余りたつが、義務教育の四年間を終えることのできる子どもは入学した子どもの四分の三に満たない。残りは家庭の経済的事情で、すなわち労働力として奉公に出るために学校に行かなくなってしまう。町で物売りをして学費を稼いでいる子どもも多いと聞く。そんな貧しい子らにとって、大手を振ってお菓子がもらえる行事はどれほど嬉しいことか。
 町に使いに出す侍女たちから聞く話でグレイスはある程度領民の生活を知っていた。
 ロバートにもそういった話は伝わっているはずである。だが、ロバートはマカダム家の家訓を頼りにしていた。作られて二百年以上たって実情に合わないものもあるのに、あたかも神のお告げであるかのように信奉していた。
 要するに柔軟性がないのだ。古いものを大事にするのは悪いことではないが、新しいことを取り入れる柔かさが足りないとグレイスは思っている。
 ハロウィンの話をしたのも、ロバートに少しでも頭を柔らかくしてもらいたかったからなのに。
 後悔先に立たず。グレイスはまたもこの言葉を思い出す。





「オーブンを開けます」

 アデルの声に、皆顔を輝かせた。
 アデルは手に厚地のタオルを巻いて、オーブンの扉を開いた。部屋中に濃厚な甘い香りが広がった。
 オーブン用の鋳物の大型の火鋏を使って型ごと菓子を出していく。こんがりと茶色に焼けた菓子が五つ調理台に並んだ。
 アデルは扉を閉じ、竈に薪を継ぎ足した。次の菓子を焼くためである。
 調理台の上の菓子の中で焼き色が少しだけ薄い菓子を選び、鉄の串を真ん中に刺した。抜いた串には何も付いていない。これならいい。

「型が熱くなってますから、気を付けて型から出してください。出したら用意した金網の上に間を置いて並べて冷まします」

 オーブンの扉を少し開け、中の温度を確認した。よし、これでいい。
 アデルは再び、生地の入ったミートローフ型をオーブンの中に入れていく。その間に侍女たちは菓子を型から出していく。
 扉を閉めたアデルは竈の前で薪を継ぎ足した。扉の開け閉めで逃げた熱を補わねばならない。
 グレイスは金網の上の菓子を観察した。

「聖誕祭の菓子と違ってどっしりしてる。これ、食べる時は薄切りにしたほうがいいわね」
「そうですね。味が濃いですから。蒸留酒が使われているので、お酒に弱い人はたくさん食べないほうがいいです」
「そうね」
「本当は熱いうちに蒸留酒をしみこませると日持ちがもっといいんですけれど」
「あら、そうなの。それじゃ、サリー、さとうきびの蒸留酒をもってきて」
「はい」

 しばらくして蒸留酒の瓶を持って来たサリーはひどくうろたえていた。

「大奥様、大変です。廊下に衛兵だけでなく騎士までいました。もしかしたら曲者がこの階にいるのでは」
「まあ」

 グレイスだけでなく、アデルも侍女も驚いた。

「怖いことね。用心しなくては。でも、辺境伯の騎士団はこの国一番の武術の達人ぞろい。何が起きても落ち着いて行動すれば、大丈夫。ロバートが鍛えているのだもの」

 グレイスの言葉で侍女たちは落ち着いたように見えた。だが、曲者が拳銃を持っていることを知っているアデルは心から安心できなかった。拳銃はさほど武術の技量がなくとも、扱い方さえ知っていれば、誰にでも使える武器だった。それこそ女性にも使えるのだ。
 そう思った時、はっとした。曲者は男だとばかり思っていたけれど、もしそうでなかったら。足に拳銃のホルダーを着けていれば、ドレスの裾に隠れて見えない。
 だが、まだ見つかっていないということは逃げ足が速いということだ。女性の足では騎士に追われたらすぐ捕まってしまう。恐らく男だとアデルは考え直した。





 三階のグレイスの居室周辺の警備を任された衛兵と騎士は先ほどから鼻腔をくすぐる香ばしい菓子の匂いに食欲を刺激されていた。ほどよく焼けた菓子から立ち上るのは蒸留酒の香りもほのかに含まれた芳香である。甘党だけでなく、酒をこよなく愛する男達にとっても刺激的だった。
 加えて、そろそろ夕刻も近い。訓練をしている騎士も顔には出さないだけで、空腹を感じないわけではないのだ。
 それは二階にいるロバートも同様だった。

「食欲に負ける者は敵に負ける」

 家訓を我知らずつぶやいていた。
 その前でクレイは先ほど覗いた部屋にいる代官達の様子を報告した。
 
「殿様、代官とその連れが疲れているようです。夕餉まで時間がありますので、茶と菓子を出しては」

 クレイの提案に、ロバートは顔をしかめた。

「まだ曲者が見つからぬのだぞ」
「代官も一日がかりで来ているのですから、疲れておるはず。狭い部屋に閉じ込められれば不満もたまりましょう」

 それは俺もそうだとロバートは言いたくなったが、喉の奥で呑み込んだ。

「ティータイムとかいうどこぞの国が始めたあれか」

 海外に多くの植民地を持つ他国では、植民地産の茶葉や果物等を豊富に使った菓子でお茶を楽しむ習慣があり、王都でも近頃はやっていると聞いていた。昼食をしっかりとっていれば腹が減るはずはないとロバートは思っている。今自分が空腹を感じているのは、自分の意志が弱いからだ。

「はい。人はちょっとしたことで恩義を感じるもの。殿様からじきじきにお茶とお菓子をくだされば、皆喜ぶことでしょう」

 恩義。父に示したのと同じ忠義の心を代官が自分に抱いているのか。時折、ロバートは不安になることがあった。

「わかった。厨房に用意させよ」
「すぐに支度させます」

 クレイは隣にある家宰の部屋に下がった。
 すぐに秘書を一階の厨房にやり、茶と菓子を代官達に用意するように伝えさせた。しばらくすると、秘書と料理長がやって来た。
 料理長は困惑していた。

「クレイ様、お茶は用意できますが、菓子をいつも作っているジョンが祖父の病気で休んでおります。一応、昨日作っておいた賄い用のビスケットがありますが、代官の方々に出していいものか。それよりも、先ほどから大奥様の厨房のほうからよい香りがしております。そちらを出してはいかがかと。あれは恐らく干しブドウとピールの蒸留酒漬けを用いているはずです。庶民には使えぬ材料を使っておりますから、誰に出しても文句の出ないものかと。勿論、大奥様にお許しをいただいた上ですが」

 クレイは両腕を胸の前で組んで考えた。

「わかった。ただし味はわからぬからそちが味見をした上でな。殿様に話して来る。しばし待て」

 クレイは執務室のドアを開けた。

「いかがした」

 ロバートは書類から顔を上げた。

「実は厨房の菓子を担当しているジョンが休みでお客様に出せる菓子がありません。料理長の話では、大奥様の厨房で今作っている菓子を出してはどうかと。あれは庶民に使えぬ干しブドウとピールの蒸留酒漬けを用いているそうです。恐らく、これだけの香りがこの部屋でもいたしますから、代官達のいる部屋でも相当匂っているかと存じます」
「つまり母上の作った菓子を出せと」
「おそれながら、さようにございます。大奥様自らの手になる菓子なら代官も喜びましょう」

 ロバートは嫌な予感を覚えた。母のところにはあの生意気なアデルがいる。今焼かれているのはアデルの教えた菓子ではないのか。アデルの菓子を代官に出すのは少々忌々しい。それに、隣国の間諜かもしれぬのだ。毒が入っていても不思議ではない。

「待て。母上のところにはアデルがいる。毒が入っていたら大変だ」
「料理長が味見をします。私もします」
「そなたに何かあっては困る」
「かような老いぼれの代わりなど、たくさんおります」
「駄目だ、クレイ。そなたがいなければ」

 クレイは肩をすくめた。

「殿様の代わりは誰もいないのですよ。御世継どころか、奥方もおいでにならないうちは御身を大切にしなければ。私には子も孫もおりますから、好きな菓子を食べて死ぬのは本望」

 飄々とした口調でクレイはそう言うと、真面目な顔になった。

「それでは、後ほど」
「待て! 私も行く」

 ロバートはクレイと料理長とともに三階の母の部屋へ向かった。彼らの周囲には警護の衛兵と騎士が隙間なく並んでいた。
 石の廊下にものものしい足音が響いた。



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