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第三章 青嵐(正徳三年~正徳五年)
第三章までの登場人物
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一部、ネタバレがあります。
山置隆礼
元禄十二年(1699年)~
幼名は八千代丸・卯之助。
名乗りは新右衛門・岡部家での諱は忠行。
病の義父(実兄)の隠居を受けて藩主となる。
満津
元禄十二年(1699年)~
元は岡部家の使用人きよの孫於三。
祝姫
宝永二年(1705年)~
加部豊後守の孫。
眞里姫の姪。
☆岡部家の人々
岡部惣右衛門
隆礼の育ての父。諱は忠規
先代惣右衛門の妹の三男だったが、岡部家に養子に入った。
若い頃は小ヶ田道場の精鋭。
江戸勤めを終え、帰国後、御殿女中をしていた勢以と恋愛。
普請作事掛の与力で土木工事に携わっている。
岡部勢以
実家は山置の郡奉行。
継母やその子らとの折り合いが悪かった。
岡部惣左衛門
惣右衛門と勢以の長男。
幼名は松之丞・諱は忠信。
隆礼と乳兄弟になる。
近習。
岡部小治郎
宝永三年(1706年)生まれ。
惣右衛門と勢以の次男。
諱は忠親。
作造
岡部家の下男。
きよ
岡部家の奉公人。
勢以の実家の紹介で孫の於三とともに働く。
勢以の実家で下働きをしていたもんの遠縁。
本当の名は杉谷喜与。
新右衛門と惣左衛門が江戸へ上る前日に亡くなる。
☆勢以の実家
山置の祖父
勢以の父で元郡奉行。
卒中の発作を起こし、右半身まひが残ってしまう。
山置の叔父
勢以の腹違いの弟。
父の病のため、郡奉行を継ぐ。
☆山置家
山置飛騨守隆迪
延宝七年(1679年)~正徳五年(1715年)一月十日
前香田角藩藩主。
母は於絹の方・隆礼の兄。
隠居後の号は雷云。
浄文院と号される。
眞里姫
元禄三年(1690年)~
隆迪の正室・江戸在住。
譜代大名加部家の息女。
狆の茜丸を飼っている。
落飾後貞眞院と呼ばれる。
山置隆朝
寛永二十年(1643年)~元禄十一年(1698年)九月十八日
幼名又五郎。
隆迪、隆礼らの父・啓悌院。
豪放磊落・精力抜群。
最初の正室との間に二女、後室との間に一男。
側室らとの間に四男儲けた。
夕姫
寛文三年(1663年)~
於絹の方と同い年。
隆迪の姉・母は隆朝の最初の正室。
大名家に嫁ぎ、夫は隠居。
側室腹の息子が藩主になっている。
この息子が隆礼の引請大名となった。
三田の中屋敷に夫と住む。
朝姫
寛文八年(1668年)~
隆迪の姉・夕姫の妹・母は隆朝の最初の正室。
姉同様大名家に嫁いでおり、夫は現藩主。
丸の内の上屋敷に住む。
自分の産んだ息子が次期藩主(赤坂の中屋敷に住む)。
寿姫
寛文五年(1665年)~正徳三年(1713年)
隆朝の後室。隆成の母。
夕姫と朝姫の婚儀に尽力する。
甥が隆迪の隠居願いの際の名代となった。
山置隆成
天和二年(1682年)~正徳三年(1713年)
隆迪の弟・母は寿姫。幼名萬福丸。
母と芝高輪の下屋敷に住んでいた。
栗林隆真
貞享元年(1684年)~
隆迪の弟・母は寿姫の部屋子の須江の方(故人)。
七つの時に栗林家の養子になり、藩主に。
三人の男子があり、長男に家督を譲り隠居の身。
参勤交代で国許には三回しか行っていない。
側室や四人の子(男女二人ずつ)とともに愛宕下の下屋敷に住んでいる。
山置竹之助
元禄八年(1695年)~正徳五年(1715年)
隆迪の弟・母は於絹の方の部屋子登世の方(故人)。
香田角の小田切家で十七歳まで育つ。
蒲柳の質で江戸に出てからは脚気になっていた。
正徳四年夏に香田角に帰り、壱姫と婚約した。
香姫
正徳三年(1713年)九月十八日、啓悌院の命日に生まれる。
隆礼と満津の第一子。
山置隆矩
香田角城を移築。
関ヶ原の合戦を戦った。
弟の家を分家とした。
隆節の父。
山置隆節
香田角城を完成させる。
旧山城跡に紅葉を植えた。
隆資の父。
山置隆資
元和三年(1617年)~寛文五年(1665年)
明暦の火事の当時の藩主。
隆朝の父。
☆御分家
山置啓幸
延宝五年(1677年)~正徳三年(1713年)
御分家の長男。実の父親は隆朝。
宝永二年(1705年)十一月隠居。
山置啓哲
貞享三年(1686年)~
学問を好み、「湖月抄」の講義や歌会をしている。
容姿端麗、眉目秀麗と言われる。
娘が三人いる。
壱姫
元禄十六年(1703年)~
啓哲の長女。
奈加姫
啓哲の次女。
満津になついている。
☆山置家の側室たち
於絹の方
寛文三年(1663年)~正徳四年(1714年)十二月
隆朝の御国御前・梅芳院。
父は小田切家老の部屋住の叔父、母は下女。
隆迪の生母。
出家後、照妙寺に暮らしていた。
富久
隆朝の側室。隆礼の生母。
山置の樵の娘で伯父に育てられた。
隆礼が七歳の時に亡くなる。
お仙の方
隆迪の国許の側室。
お登美
隆迪の江戸での側室、同い年。
お波留
隆迪の江戸での側室。
お登美同様、眞里姫とともに加部家から来ている。
お登美とともに出家後、尼寺に入る。
卯女
新右衛門の御手付き。
眞里姫の狆茜丸の世話掛だった。
新右衛門より四つ年上。
喜乃の事件後、美祢と名を改め、
惣左衛門の妻となり、子を産む。
☆眞里姫の奥
松橋
御年寄。奉公歴三十年。
葉月
中老。
若狭
御次の女中。
喜乃
卯女より一つ下の女中。
狆の茜丸の世話掛に。
登志
卯女と仲のいい同輩。
睦月
中老。
とね
卯女の先輩女中。
利根
卯女付きの女中。
喜乃に肩を切られる。
佐登と名を変え、隆礼に仕えることに。
元禄二年(1689年)生まれ
貞
薙刀使いの女中。
平太の遠縁。事件後国許に帰った。
☆祝姫の奥
小島
御年寄。
そめ
中老。
糸賀
祝姫の乳母。
☆家臣達
◎沢井家
沢井甚太夫
国許の中老・辰巳町。
信之助の父・満津の養父。
妻須万、養女実乃と暮らす。
沢井清兵衛
元禄六年(1693年)生まれ
沢井甚太夫の次男であったが兄の死によって跡継ぎに。
諱は弘兼、幼名は信之助。
ある事件がきっかけで右手を負傷する。
江戸家老の補佐役から中屋敷用人頭になる。
帰国後は大番組に入る。
沢井須万
甚太夫の妻・信之助の母。
沢井実乃
宝永五年(1708年)生まれ
沢井家の養女。
沢井忠一郎
沢井信之助の兄。
宝永六年(1709年)病死。
◎川合家
川合平右衛門
城代家老。
能の上手と言われている。
川合孝之進
川合城代家老の長男・信之助と同い年。
巨体・大手町に住む。
勘定方に勤めている。
一つ年上の妻に頭が上がらない・三人男子がいる。
川合平兵衛(平三)
城代家老の次男・孝之進の弟。
江戸詰めに。
◎小田切家
小田切仁右衛門
承応二年(1653年)生まれ。
家老・大手町。
於絹の方の従兄で竹之助の守役。
三人の男子と一人娘(1705年で十三)がいる。
忍耐と用心深さを信条としている。
正徳三年隠居。
小田切長男
小納戸組。
後に山置郡奉行配下に。
小田切次右衛門
貞享四年(1687年)~正徳三年(1713年)
小田切仁右衛門の次男。
殿様付きの近習・祐筆。
沢井信之助より六つ年上。
小田切三男
村越塾で学び江戸に行き、帰国後村越塾で働いている。
◎守倉家・守倉衆
守倉平太
丑寅町の守倉家の次男。
兄の出家により跡継ぎに。
守倉家は御蔵掛を代々勤める。
守倉佐兵衛
平太の父。
守倉太平
元禄九年(1696年)~正徳三年(1713年)
平太の兄。
十七になっても力が顕れなかったため、廃嫡され玄龍寺に入った。
もと
太平と平太の母。
大久間の商人の娘。
茂兵衛
嗅覚に優れる。
助三
刃物に詳しい。
◎村瀬家
村瀬喜兵衛
延宝四年(1676年)~
広敷の用人、前任地は大坂蔵屋敷。
卯女と不義の関係にあった。
勘六をはじめ四人の子どもがいる。
父の介護のため国許に帰る。
村瀬勘六
村瀬喜兵衛の長男。
小姓。
元は竹之助に仕えていた。
村瀬の隠居
喜兵衛の父。
病のため徘徊する癖がある。
妻は病身。
戌亥町。
村瀬勘八
村瀬喜兵衛の次男。
村瀬梅
喜兵衛の妻。
舅・姑の介護をしている。
村瀬まつ
村瀬喜兵衛の末娘。
宝永六年(1709年)生まれ。
◎堀内家
堀内権蔵
丑寅町の子どものリーダー格だった。
石合戦の時、卯之助に脛に石を当てられた。
剣の達人だが、後に惣左衛門に敗れる。
堀内ゑ以
権蔵の妻。
香姫の乳母。
堀内佐栄
権蔵の長女。
香姫の乳兄弟。
◎その他の家臣
森左源太
沢井清兵衛と同い年・戌亥町に住む。
江戸勤めの父と入れ替わりで江戸に行く。
江戸屋敷目付。
勘平
白石村の加平の息子。
四書五経に詳しく、江戸に遊学する。
農学について隆礼に講義する。
小山金兵衛(勘助)
信之助より二つ年下。
辰巳町・小ヶ田道場に通う。
七夕の笹竹流しの時に、丑寅の笹竹を引き上げて諍いの元になる。
江戸詰め。
小ヶ田与五郎
小ヶ田頼母の養子。
元は江戸の頼母の妹の嫁ぎ先の旗本の子。
小姓。美少年。
卯之吉
隆礼らと同い年・道場でともに学ぶ。
小治郎と同い年の弟がいる。
怖がり。
江戸詰め。
本田清右衛門
殿の近習頭。
狭川藤兵衛
長屋で惣左衛門と同室になった先輩近習。
牧村東平
隆礼付きの小姓。
父親は普請作事掛で岡部惣右衛門の同僚。
鳥居町。
手先が器用で狆の御殿を作った。
小田
江戸上屋敷広敷の村瀬の同僚。
石田彦十郎
竹之助付きの小姓。
国許に戻され玄龍寺預かり。
坂下兵伍
竹之助付きの小姓。
国許に戻され押し込め。
茶の心得がある。
源介
小山金兵衛の友人。
辰巳町。国許勤め。
土橋
普請作事奉行。
十歳の娘の婿に新右衛門を望んだ。
山中兵衛
天和三年(1683年)~
近習で惣左衛門の指導役。
年齢より若く見える「いつまでも年をとらぬ男」と言われる。
二つ下の妻との間に三人の子。
岩田
沢井甚太夫の部下
矢部万蔵
足軽。釣り上手。
佐賀の関で新右衛門と釣りをする。
牧村東右衛門
岡部惣右衛門の同僚。
東平の父。
長尾
戌亥町の町役人。
戸川庄右衛門
隆成の世話役の小姓。
「涅槃圖」を描く。
香月
葦毛の老馬
☆師匠ら
小ヶ田頼母
戌亥町の小ヶ田道場の師範。
与五郎の義父。
井村玄道
大手町の井村道場の師範。
村越仁斎
漢学者。
和歌の師匠
鳥居町。
山置啓哲と同門だった。
☆医者
猪川道庵
御典医・婦人科専門。
大川良仙
町医者。
☆その他
山伏
水無月祓えの参詣の時に孝之進や卯之助を助けた。
白石村の庄屋
殿様の御休息処を管理している。
娘が孝之進に嫁ぐ。
白石村の五平
村役人。
辰巳町の子どもが宿泊した。
白石村の加平
大手町の子どもの宿泊先。
勘平の父。
陰陽神社の禰宜
卯之助の質問にも冷静に答える神官。
犬飼小太郎
隆礼と同い年。
七つになってすぐ風邪で亡くなる。
犬飼丙三
小治郎と同年。
小太郎の弟。
吉兵衛
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の一つ年上。
岡右衛門
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の二つ上。
道場の月末の試合の決勝で卯之助に負ける。
吉衛門
小ヶ田道場でともに学ぶ。
ゆうれい寺の話をする。
丑松
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の二つ上。
父親が町奉行所勤め。
正徳二年の秋、祝言。
金之助
父が寺社奉行・卯之助松之丞探索の加勢をした。
井村道場から御前試合に出る。
準之助
卯之助松之丞探索の加勢をした。
貞次郎
卯之助松之丞探索の加勢をした。
くめ
梅芳院側近の尼。
作田多米
評定所の作田文左衛門の妻。
勢以の昔なじみ。
沢井須万とも親しい。
実家に竹林がある。
川添村の庄屋
大久間へのお出ましの際に猪肉を出す。
☆他国・江戸の人々
帯刀小助
隣国の間者。
薬売りに身をやつしていた。
臨月の女房がいた。
山伏
隣国の間者の頭。
小助の命を奪った投剣を拾う。
奥野
香田角の隣の天領の代官。
りよ
天領に潜入した隠密。
おなつ
隆成の教え子。
義父の借金返済のため、吉原へ売られる。
おさん・おとみ・おかん・おちほ・おみの・おきん・おため・おしの・おとよ
隆成の教え子。
おかんとおちほは姉妹。
おみのとおかんは喧嘩が多い。
おためは泣き虫。おしのはしかめっ面。
おとよは弥助とつきあっている。金太とは幼馴染。
☆大名・関係者
◎加部家・関係者
加部豊後守
慶安元年(1648年)~
五万石の譜代・老中。
眞里姫の父。
山置隆朝と親しかった。
丸の内に上屋敷がある。
加部掃部助
延宝三年(1675年)~
豊後守の長男。後に隠岐守。
三人の息子と四人の娘がいる。
祝姫の父。
中屋敷に住んでいる。
長男は下屋敷(抱え屋敷)に住んでいる。
癇癪持ち。
加部源三郎
豊後守の三男。
掃部助長女
元禄三年(1690年)父が十六の時に生まれた子。
宝永二年(1705年)江戸家老と結婚。
掃部助の正室
寿姫と遠縁にあたる。
津弥の方
下屋敷(拝領)に住む掃部助の側室。
祝姫の生母。
貴姫
祝姫の上の姉、正室の実子。
元禄十二年(1699年)生まれ。
癇癪持ち。
正徳三年(1713年)五歳年下の大名家の世継ぎと結婚。
相手の大名家の正室は母の叔母に当たる。
浦野
加部家掃部助の屋敷の奥の御年寄。
◎加納家関係者
加納新之助
関西方面の大名らしい。
身の丈六尺余り。隆真と同い年。
倹約家。
正室が亡くなっている。
側室との間に息子がいる。
父や兄達の死によって藩主になった。
田沼
加納家の用人。
◎その他の大名
栗林丹後守
隆真の長男。
三十万石の御世継
十歳前後。
貴姫の許婚。
☆旗本
浅田董伯
隠居。
隆真と趣味の絵で知り合う。
大岡忠右衛門忠相
能登守・初登場時は伊勢山田奉行。
☆香田角明暦大火当時の人々(明暦元年・1655年11月)
稚児(杉谷采女)
明暦の火事の原因になった少年。
城での小姓勤めをしていた時、もめ事の原因に。
清願寺に預けられた後はそこでも問題に。
川合新右衛門
当時の城代家老。
被災者救済に尽力。
杉谷与兵衛
采女の兄。
火事の後切腹。
妻と幼い娘喜与は所払いで肥後へ。
杉村ぬい
於絹の方の母。
小田切家に仕え、部屋住みの次男との間に於絹を生む。
杉村孝四郎
ぬいの兄。
小田切家の次男ら部屋住みの者たちに言いがかりをつけられ負傷し切腹。
?身元不明の男
宝永二年(1705年)祭の翌日、坂瀬川で死体となって見つかる。
推定年齢二十前後。
山置隆礼
元禄十二年(1699年)~
幼名は八千代丸・卯之助。
名乗りは新右衛門・岡部家での諱は忠行。
病の義父(実兄)の隠居を受けて藩主となる。
満津
元禄十二年(1699年)~
元は岡部家の使用人きよの孫於三。
祝姫
宝永二年(1705年)~
加部豊後守の孫。
眞里姫の姪。
☆岡部家の人々
岡部惣右衛門
隆礼の育ての父。諱は忠規
先代惣右衛門の妹の三男だったが、岡部家に養子に入った。
若い頃は小ヶ田道場の精鋭。
江戸勤めを終え、帰国後、御殿女中をしていた勢以と恋愛。
普請作事掛の与力で土木工事に携わっている。
岡部勢以
実家は山置の郡奉行。
継母やその子らとの折り合いが悪かった。
岡部惣左衛門
惣右衛門と勢以の長男。
幼名は松之丞・諱は忠信。
隆礼と乳兄弟になる。
近習。
岡部小治郎
宝永三年(1706年)生まれ。
惣右衛門と勢以の次男。
諱は忠親。
作造
岡部家の下男。
きよ
岡部家の奉公人。
勢以の実家の紹介で孫の於三とともに働く。
勢以の実家で下働きをしていたもんの遠縁。
本当の名は杉谷喜与。
新右衛門と惣左衛門が江戸へ上る前日に亡くなる。
☆勢以の実家
山置の祖父
勢以の父で元郡奉行。
卒中の発作を起こし、右半身まひが残ってしまう。
山置の叔父
勢以の腹違いの弟。
父の病のため、郡奉行を継ぐ。
☆山置家
山置飛騨守隆迪
延宝七年(1679年)~正徳五年(1715年)一月十日
前香田角藩藩主。
母は於絹の方・隆礼の兄。
隠居後の号は雷云。
浄文院と号される。
眞里姫
元禄三年(1690年)~
隆迪の正室・江戸在住。
譜代大名加部家の息女。
狆の茜丸を飼っている。
落飾後貞眞院と呼ばれる。
山置隆朝
寛永二十年(1643年)~元禄十一年(1698年)九月十八日
幼名又五郎。
隆迪、隆礼らの父・啓悌院。
豪放磊落・精力抜群。
最初の正室との間に二女、後室との間に一男。
側室らとの間に四男儲けた。
夕姫
寛文三年(1663年)~
於絹の方と同い年。
隆迪の姉・母は隆朝の最初の正室。
大名家に嫁ぎ、夫は隠居。
側室腹の息子が藩主になっている。
この息子が隆礼の引請大名となった。
三田の中屋敷に夫と住む。
朝姫
寛文八年(1668年)~
隆迪の姉・夕姫の妹・母は隆朝の最初の正室。
姉同様大名家に嫁いでおり、夫は現藩主。
丸の内の上屋敷に住む。
自分の産んだ息子が次期藩主(赤坂の中屋敷に住む)。
寿姫
寛文五年(1665年)~正徳三年(1713年)
隆朝の後室。隆成の母。
夕姫と朝姫の婚儀に尽力する。
甥が隆迪の隠居願いの際の名代となった。
山置隆成
天和二年(1682年)~正徳三年(1713年)
隆迪の弟・母は寿姫。幼名萬福丸。
母と芝高輪の下屋敷に住んでいた。
栗林隆真
貞享元年(1684年)~
隆迪の弟・母は寿姫の部屋子の須江の方(故人)。
七つの時に栗林家の養子になり、藩主に。
三人の男子があり、長男に家督を譲り隠居の身。
参勤交代で国許には三回しか行っていない。
側室や四人の子(男女二人ずつ)とともに愛宕下の下屋敷に住んでいる。
山置竹之助
元禄八年(1695年)~正徳五年(1715年)
隆迪の弟・母は於絹の方の部屋子登世の方(故人)。
香田角の小田切家で十七歳まで育つ。
蒲柳の質で江戸に出てからは脚気になっていた。
正徳四年夏に香田角に帰り、壱姫と婚約した。
香姫
正徳三年(1713年)九月十八日、啓悌院の命日に生まれる。
隆礼と満津の第一子。
山置隆矩
香田角城を移築。
関ヶ原の合戦を戦った。
弟の家を分家とした。
隆節の父。
山置隆節
香田角城を完成させる。
旧山城跡に紅葉を植えた。
隆資の父。
山置隆資
元和三年(1617年)~寛文五年(1665年)
明暦の火事の当時の藩主。
隆朝の父。
☆御分家
山置啓幸
延宝五年(1677年)~正徳三年(1713年)
御分家の長男。実の父親は隆朝。
宝永二年(1705年)十一月隠居。
山置啓哲
貞享三年(1686年)~
学問を好み、「湖月抄」の講義や歌会をしている。
容姿端麗、眉目秀麗と言われる。
娘が三人いる。
壱姫
元禄十六年(1703年)~
啓哲の長女。
奈加姫
啓哲の次女。
満津になついている。
☆山置家の側室たち
於絹の方
寛文三年(1663年)~正徳四年(1714年)十二月
隆朝の御国御前・梅芳院。
父は小田切家老の部屋住の叔父、母は下女。
隆迪の生母。
出家後、照妙寺に暮らしていた。
富久
隆朝の側室。隆礼の生母。
山置の樵の娘で伯父に育てられた。
隆礼が七歳の時に亡くなる。
お仙の方
隆迪の国許の側室。
お登美
隆迪の江戸での側室、同い年。
お波留
隆迪の江戸での側室。
お登美同様、眞里姫とともに加部家から来ている。
お登美とともに出家後、尼寺に入る。
卯女
新右衛門の御手付き。
眞里姫の狆茜丸の世話掛だった。
新右衛門より四つ年上。
喜乃の事件後、美祢と名を改め、
惣左衛門の妻となり、子を産む。
☆眞里姫の奥
松橋
御年寄。奉公歴三十年。
葉月
中老。
若狭
御次の女中。
喜乃
卯女より一つ下の女中。
狆の茜丸の世話掛に。
登志
卯女と仲のいい同輩。
睦月
中老。
とね
卯女の先輩女中。
利根
卯女付きの女中。
喜乃に肩を切られる。
佐登と名を変え、隆礼に仕えることに。
元禄二年(1689年)生まれ
貞
薙刀使いの女中。
平太の遠縁。事件後国許に帰った。
☆祝姫の奥
小島
御年寄。
そめ
中老。
糸賀
祝姫の乳母。
☆家臣達
◎沢井家
沢井甚太夫
国許の中老・辰巳町。
信之助の父・満津の養父。
妻須万、養女実乃と暮らす。
沢井清兵衛
元禄六年(1693年)生まれ
沢井甚太夫の次男であったが兄の死によって跡継ぎに。
諱は弘兼、幼名は信之助。
ある事件がきっかけで右手を負傷する。
江戸家老の補佐役から中屋敷用人頭になる。
帰国後は大番組に入る。
沢井須万
甚太夫の妻・信之助の母。
沢井実乃
宝永五年(1708年)生まれ
沢井家の養女。
沢井忠一郎
沢井信之助の兄。
宝永六年(1709年)病死。
◎川合家
川合平右衛門
城代家老。
能の上手と言われている。
川合孝之進
川合城代家老の長男・信之助と同い年。
巨体・大手町に住む。
勘定方に勤めている。
一つ年上の妻に頭が上がらない・三人男子がいる。
川合平兵衛(平三)
城代家老の次男・孝之進の弟。
江戸詰めに。
◎小田切家
小田切仁右衛門
承応二年(1653年)生まれ。
家老・大手町。
於絹の方の従兄で竹之助の守役。
三人の男子と一人娘(1705年で十三)がいる。
忍耐と用心深さを信条としている。
正徳三年隠居。
小田切長男
小納戸組。
後に山置郡奉行配下に。
小田切次右衛門
貞享四年(1687年)~正徳三年(1713年)
小田切仁右衛門の次男。
殿様付きの近習・祐筆。
沢井信之助より六つ年上。
小田切三男
村越塾で学び江戸に行き、帰国後村越塾で働いている。
◎守倉家・守倉衆
守倉平太
丑寅町の守倉家の次男。
兄の出家により跡継ぎに。
守倉家は御蔵掛を代々勤める。
守倉佐兵衛
平太の父。
守倉太平
元禄九年(1696年)~正徳三年(1713年)
平太の兄。
十七になっても力が顕れなかったため、廃嫡され玄龍寺に入った。
もと
太平と平太の母。
大久間の商人の娘。
茂兵衛
嗅覚に優れる。
助三
刃物に詳しい。
◎村瀬家
村瀬喜兵衛
延宝四年(1676年)~
広敷の用人、前任地は大坂蔵屋敷。
卯女と不義の関係にあった。
勘六をはじめ四人の子どもがいる。
父の介護のため国許に帰る。
村瀬勘六
村瀬喜兵衛の長男。
小姓。
元は竹之助に仕えていた。
村瀬の隠居
喜兵衛の父。
病のため徘徊する癖がある。
妻は病身。
戌亥町。
村瀬勘八
村瀬喜兵衛の次男。
村瀬梅
喜兵衛の妻。
舅・姑の介護をしている。
村瀬まつ
村瀬喜兵衛の末娘。
宝永六年(1709年)生まれ。
◎堀内家
堀内権蔵
丑寅町の子どものリーダー格だった。
石合戦の時、卯之助に脛に石を当てられた。
剣の達人だが、後に惣左衛門に敗れる。
堀内ゑ以
権蔵の妻。
香姫の乳母。
堀内佐栄
権蔵の長女。
香姫の乳兄弟。
◎その他の家臣
森左源太
沢井清兵衛と同い年・戌亥町に住む。
江戸勤めの父と入れ替わりで江戸に行く。
江戸屋敷目付。
勘平
白石村の加平の息子。
四書五経に詳しく、江戸に遊学する。
農学について隆礼に講義する。
小山金兵衛(勘助)
信之助より二つ年下。
辰巳町・小ヶ田道場に通う。
七夕の笹竹流しの時に、丑寅の笹竹を引き上げて諍いの元になる。
江戸詰め。
小ヶ田与五郎
小ヶ田頼母の養子。
元は江戸の頼母の妹の嫁ぎ先の旗本の子。
小姓。美少年。
卯之吉
隆礼らと同い年・道場でともに学ぶ。
小治郎と同い年の弟がいる。
怖がり。
江戸詰め。
本田清右衛門
殿の近習頭。
狭川藤兵衛
長屋で惣左衛門と同室になった先輩近習。
牧村東平
隆礼付きの小姓。
父親は普請作事掛で岡部惣右衛門の同僚。
鳥居町。
手先が器用で狆の御殿を作った。
小田
江戸上屋敷広敷の村瀬の同僚。
石田彦十郎
竹之助付きの小姓。
国許に戻され玄龍寺預かり。
坂下兵伍
竹之助付きの小姓。
国許に戻され押し込め。
茶の心得がある。
源介
小山金兵衛の友人。
辰巳町。国許勤め。
土橋
普請作事奉行。
十歳の娘の婿に新右衛門を望んだ。
山中兵衛
天和三年(1683年)~
近習で惣左衛門の指導役。
年齢より若く見える「いつまでも年をとらぬ男」と言われる。
二つ下の妻との間に三人の子。
岩田
沢井甚太夫の部下
矢部万蔵
足軽。釣り上手。
佐賀の関で新右衛門と釣りをする。
牧村東右衛門
岡部惣右衛門の同僚。
東平の父。
長尾
戌亥町の町役人。
戸川庄右衛門
隆成の世話役の小姓。
「涅槃圖」を描く。
香月
葦毛の老馬
☆師匠ら
小ヶ田頼母
戌亥町の小ヶ田道場の師範。
与五郎の義父。
井村玄道
大手町の井村道場の師範。
村越仁斎
漢学者。
和歌の師匠
鳥居町。
山置啓哲と同門だった。
☆医者
猪川道庵
御典医・婦人科専門。
大川良仙
町医者。
☆その他
山伏
水無月祓えの参詣の時に孝之進や卯之助を助けた。
白石村の庄屋
殿様の御休息処を管理している。
娘が孝之進に嫁ぐ。
白石村の五平
村役人。
辰巳町の子どもが宿泊した。
白石村の加平
大手町の子どもの宿泊先。
勘平の父。
陰陽神社の禰宜
卯之助の質問にも冷静に答える神官。
犬飼小太郎
隆礼と同い年。
七つになってすぐ風邪で亡くなる。
犬飼丙三
小治郎と同年。
小太郎の弟。
吉兵衛
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の一つ年上。
岡右衛門
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の二つ上。
道場の月末の試合の決勝で卯之助に負ける。
吉衛門
小ヶ田道場でともに学ぶ。
ゆうれい寺の話をする。
丑松
小ヶ田道場でともに学ぶ。
卯之助の二つ上。
父親が町奉行所勤め。
正徳二年の秋、祝言。
金之助
父が寺社奉行・卯之助松之丞探索の加勢をした。
井村道場から御前試合に出る。
準之助
卯之助松之丞探索の加勢をした。
貞次郎
卯之助松之丞探索の加勢をした。
くめ
梅芳院側近の尼。
作田多米
評定所の作田文左衛門の妻。
勢以の昔なじみ。
沢井須万とも親しい。
実家に竹林がある。
川添村の庄屋
大久間へのお出ましの際に猪肉を出す。
☆他国・江戸の人々
帯刀小助
隣国の間者。
薬売りに身をやつしていた。
臨月の女房がいた。
山伏
隣国の間者の頭。
小助の命を奪った投剣を拾う。
奥野
香田角の隣の天領の代官。
りよ
天領に潜入した隠密。
おなつ
隆成の教え子。
義父の借金返済のため、吉原へ売られる。
おさん・おとみ・おかん・おちほ・おみの・おきん・おため・おしの・おとよ
隆成の教え子。
おかんとおちほは姉妹。
おみのとおかんは喧嘩が多い。
おためは泣き虫。おしのはしかめっ面。
おとよは弥助とつきあっている。金太とは幼馴染。
☆大名・関係者
◎加部家・関係者
加部豊後守
慶安元年(1648年)~
五万石の譜代・老中。
眞里姫の父。
山置隆朝と親しかった。
丸の内に上屋敷がある。
加部掃部助
延宝三年(1675年)~
豊後守の長男。後に隠岐守。
三人の息子と四人の娘がいる。
祝姫の父。
中屋敷に住んでいる。
長男は下屋敷(抱え屋敷)に住んでいる。
癇癪持ち。
加部源三郎
豊後守の三男。
掃部助長女
元禄三年(1690年)父が十六の時に生まれた子。
宝永二年(1705年)江戸家老と結婚。
掃部助の正室
寿姫と遠縁にあたる。
津弥の方
下屋敷(拝領)に住む掃部助の側室。
祝姫の生母。
貴姫
祝姫の上の姉、正室の実子。
元禄十二年(1699年)生まれ。
癇癪持ち。
正徳三年(1713年)五歳年下の大名家の世継ぎと結婚。
相手の大名家の正室は母の叔母に当たる。
浦野
加部家掃部助の屋敷の奥の御年寄。
◎加納家関係者
加納新之助
関西方面の大名らしい。
身の丈六尺余り。隆真と同い年。
倹約家。
正室が亡くなっている。
側室との間に息子がいる。
父や兄達の死によって藩主になった。
田沼
加納家の用人。
◎その他の大名
栗林丹後守
隆真の長男。
三十万石の御世継
十歳前後。
貴姫の許婚。
☆旗本
浅田董伯
隠居。
隆真と趣味の絵で知り合う。
大岡忠右衛門忠相
能登守・初登場時は伊勢山田奉行。
☆香田角明暦大火当時の人々(明暦元年・1655年11月)
稚児(杉谷采女)
明暦の火事の原因になった少年。
城での小姓勤めをしていた時、もめ事の原因に。
清願寺に預けられた後はそこでも問題に。
川合新右衛門
当時の城代家老。
被災者救済に尽力。
杉谷与兵衛
采女の兄。
火事の後切腹。
妻と幼い娘喜与は所払いで肥後へ。
杉村ぬい
於絹の方の母。
小田切家に仕え、部屋住みの次男との間に於絹を生む。
杉村孝四郎
ぬいの兄。
小田切家の次男ら部屋住みの者たちに言いがかりをつけられ負傷し切腹。
?身元不明の男
宝永二年(1705年)祭の翌日、坂瀬川で死体となって見つかる。
推定年齢二十前後。
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