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第三章 青嵐(正徳三年~正徳五年)
57 隠居と家督相続(R15)
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その夜、隆礼は祝姫の床に添い寝をした。
最近は姫が寝入るまで横にいて話をしたり、口吸いをしたり、時には軽く身体に触れる。
姫が寝入ったのを確かめると、小姓の案内で床のある小座敷に行く。
そこには、佐登が待っている。
さすがに、姫とだけ過ごすというのは無理があった。
身体に滾る欲望はどうしても佐登を必要としていた。佐登もまたその欲望を受け止めて包み込む身体になっていた。
佐登は上屋敷にお供するように小島に言われたらしい。
寝物語に上屋敷に行くのが恐ろしいと言った。自分の感情をめったに口にしない佐登にしては珍しいことだった。
無理もなかった。
「そなたが恐ろしい目に遭ったあの場所はもうなくなった。今は松の木が植えられている。それに、あのことを知っているのは松橋やお登美、お波留しかおらん」
松橋は御年寄、お登美とお波留は飛騨守の側室である。お登美は三十過ぎてすでにお褥滑り、お波留もこの一年近く寵を受けていない。いずれも長く上屋敷の奥にいる者達で、あの事件を今更蒸し返すようなことをする女ではない。
「それはそうですけれど」
「怖いなら、毎晩、わしがついてやる」
そんなことは不可能だとお互いわかっていた。
「うれしうございます」
不可能とわかっていても、そう言ってくれる気持ちが嬉しくて佐登は隆礼を抱き締めた。いや、抱き締められたという方が正確だった。
隆礼は江戸に出てから背が伸びていた。ちょうど成長期であり、新鮮な魚や卵などをよく食べるようになったためであろうか。無論、実父の啓悌院の身体が大きかったこともある。
当然、使い込んだ道具もそれなりに成長したようで、佐登は立派になられたと言う。
自分ではわからないことだが、そう言われるとなんとなく自信めいたものが湧いてくる。
実際、会うたびに佐登を満足させてやれるだけのことはできるようになっていた。
だが、隆礼にはわからなかった。佐登がお褥滑りの後のことに不安を感じていることまでは。
三日後、隆礼は中屋敷から上屋敷に移った。以前いた部屋に入ったがそこで過ごす時間は少なかった。
昼間は飛騨守の代理として御座の間で書類を読んだ。不明なことは控えている近習や家老に聞きながらの仕事で、時間がかかった。
昼食の後は中屋敷にいる時と同じように剣術や槍の練習はできたが、下屋敷に行っての乗馬はできなかった。万が一お怪我をしてはという家臣達の配慮だった。
飛騨守を見舞って夕食を食べると、あっという間に夜である。
夜は夜で学問の師が来ての講義である。
場合によっては早く処理しなければならない公文書の処理もある。
中屋敷のように佐登に会うわけにはいかなかった。
それでも十日に一度は会えるように、奥の松橋が配慮した。
卯女の時は奥から来たが、佐登とは奥で会えるようにと配慮されたのである。
さすがに飛騨守の使っていた寝室は遠慮して、脇の座敷を利用した。
五月の末になると、隠居家督相続の相談のためとして、親戚や同じ柳の間詰めの大名、近所の大名の屋敷への、留守居役を伴っての挨拶まわりが始まった。
相談と言うよりは披露の意味合いが強いようで、初めて会う遠縁の者達は相談などそっちのけでもてなしを始めるのだった。
引請の大名、名代の大名、その控え大名、先手の旗本らへの依頼も皆快く応じてくれた。
「どの家もいつ同じようなことになるかわからぬからな。困った時はお互い様というのだろうな。うちもこの方々の依頼があったら、応じなければならぬぞ」
報告を聞いた飛騨守は言った。
医者の診察もあった。医者は二人とも舌を見ただけで胃がお悪いと診断した。
念を入れたことには二人の医者がそれぞれ二回診察した。そのたびに彼らを接待した。証明書を書いてもらうと、今度はお礼である。
一番大変だったのは城の坊主たちへの接待だった。彼らを招く部屋に置く掛け軸、花瓶すべてが取り換えられた。
「これはすばらしい掛け軸」
と坊主が言えば、それを土産に渡すのが慣例のようになっているので、いつも置いてあるものより少々品下る物を置くという話を留守居役に聞いた時は、坊主の強欲さに呆れた。
各大名家からの付け届けで相当彼らは潤っているはずなのだが、その上、大名家の書画骨董にまで目を付けるとは。
ちなみに都合で出席できない坊主には別に謝礼を贈っている。
どうにか接待は終わり、届けを出す当日の昼食用の坊主部屋を借りる手続きも済ませた。
届けの文書については事前に城の祐筆を務めている者に相談と称して書式が慣例通りのものになっているか確認をもらっている。もちろん、こちらにも謝礼は贈っている。
また留守居役は老中や先手の旗本とも連絡をとりあって日程を確認した。
依頼の手紙、謝礼、御礼状などが屋敷と各家の屋敷を行き交い、接待と合わせて相当の費用を使われているはずだった。
不思議なことに手続きが進むにつれ、飛騨守の病状は良くなっていった。卵を入れた粥を食べられるようになった。茶碗蒸しも食べた。時にはカステイラを甘い汁に浸して柔らかくしたものも一切れだけだが口にすることもあった。
中屋敷の卵を使った菓子や料理のおかげで、飛騨守の身体は栄養を補給できているようだった。
それは奥も同様で、看護の疲れで食欲のない眞里姫や奥女中達を中屋敷の台所方の作ったカステイラや卵素麺といった菓子が慰めたのだった。
甘いだけでなく滋養のある味は加部家にも評判になった。
江島生島事件の後、老中を辞し隠居した加部豊後守はそれまでの疲れか、時折寝付くこともあり、その見舞いに祝姫はカステイラを贈った。
豊後守だけでなく、その正室、息子の掃部助改め隠岐守、その正室らもカステイラを食し、製法を尋ねてきた。
隆礼は快く製法を教えた。加部家の下屋敷にも鶏小屋はあったが、その規模を広げ、やがて加部家でもカステイラが菓子として作られるようになった。
また、栗林家の領地では乳のよく出る牛を飼っており、その乳を煮詰めて作った蘇というものが滋養があるからと贈られた。
濃厚な味で飛騨守には多くは食べられなかった。隆礼は残りを口にし、これを作りたいと栗林の隠居に製法を教えてくれと頼んだが、その製法は秘伝につきと教えてもらえなかった。
隆礼はこれはいずれ下屋敷か国許かで牛を飼って乳を搾り、蘇の作り方を研究しなければなるまいと思ったのだった。
他にも病の飛騨守のおかげで様々な見舞いの食べ物が山置家や加部家、栗林家等を往来するのだった。
寿姫と隆成の初盆は、隆礼が采配する形で行われた。
その後で、小島の予想通り、上屋敷の奥の人減らしが始まった。
まず眞里姫とお登美、お波留、それぞれに付く部屋子が二人ずつ減らされた。彼女たちは若いので、元いた加部家に戻された。
お清の中老と呼ばれる殿様の手が付いていない一生奉公の中老のうち、若い者二名も加部家に戻した。高齢の者一人は勤続年数に応じて慰労の金品を与えて退職、国許の親族に引き取られた。
上屋敷だけでなく、下屋敷でも寿姫の一周忌・盆を終え、残っていた高齢の中老達は慰労の金品を贈られ、親族の元に引き取られた。
下屋敷は女性が誰もいないがらんとした状態になった。一応蔵屋敷や馬場も兼ねているので、管理をする者達はいるが、やはり女性がいないのは寂しいものであった。
八月になり、正式に隠居願いと家督願いを提出し、御公儀から呼び出しを受ける形で隠居の許可と家督相続の仰せ付けが行われた。
その日は飛騨守の名代の寿姫の甥に当たる大名、御目見えの世話をする引請大名である夕姫の息子、留守居役とともに登城し、接待をした坊主の案内で控えの間に入った後、いったん坊主の部屋に行き昼食をとった。台所方の心づくしの弁当であったが、緊張で味を感じられないのが残念なことであった。
午後、白書院で老中から隠居の許可と家督相続を仰せつけられた。その後、はるかかなたの簾の向こうの公方様にお礼の御挨拶をしたのだった。
慌ただしかったのは留守居役で、隆礼は留守居役に指示された通りの部屋に行き、指示された通りに挨拶しと、まるで操り人形のようなありさまだった。
城を出た後は初御目見えの時と同じく、御三家、老中、親戚回りであった。
すべてが終わった後、今度は上屋敷で披露の席が設けられた。
病の飛騨守は席に出ることはなかったため、いささか静かな披露であったものの、寿姫の甥や夕姫の息子は、隆礼の態度が落ち着いていて立派だったと褒めた。
「これで御隠居様も安心」
そう言われて隆礼は飛騨守が隠居になったのだと改めて思い、不思議な気がした。
一昨年の今頃は能の練習に明け暮れ、昨年の今頃は中屋敷に移り、そして今、自分は江戸で殿と呼ばれる身になった。
果たして、自分は大殿様の言うように、やっていけるのだろうか。
不安ばかりが兆すのだった。
最近は姫が寝入るまで横にいて話をしたり、口吸いをしたり、時には軽く身体に触れる。
姫が寝入ったのを確かめると、小姓の案内で床のある小座敷に行く。
そこには、佐登が待っている。
さすがに、姫とだけ過ごすというのは無理があった。
身体に滾る欲望はどうしても佐登を必要としていた。佐登もまたその欲望を受け止めて包み込む身体になっていた。
佐登は上屋敷にお供するように小島に言われたらしい。
寝物語に上屋敷に行くのが恐ろしいと言った。自分の感情をめったに口にしない佐登にしては珍しいことだった。
無理もなかった。
「そなたが恐ろしい目に遭ったあの場所はもうなくなった。今は松の木が植えられている。それに、あのことを知っているのは松橋やお登美、お波留しかおらん」
松橋は御年寄、お登美とお波留は飛騨守の側室である。お登美は三十過ぎてすでにお褥滑り、お波留もこの一年近く寵を受けていない。いずれも長く上屋敷の奥にいる者達で、あの事件を今更蒸し返すようなことをする女ではない。
「それはそうですけれど」
「怖いなら、毎晩、わしがついてやる」
そんなことは不可能だとお互いわかっていた。
「うれしうございます」
不可能とわかっていても、そう言ってくれる気持ちが嬉しくて佐登は隆礼を抱き締めた。いや、抱き締められたという方が正確だった。
隆礼は江戸に出てから背が伸びていた。ちょうど成長期であり、新鮮な魚や卵などをよく食べるようになったためであろうか。無論、実父の啓悌院の身体が大きかったこともある。
当然、使い込んだ道具もそれなりに成長したようで、佐登は立派になられたと言う。
自分ではわからないことだが、そう言われるとなんとなく自信めいたものが湧いてくる。
実際、会うたびに佐登を満足させてやれるだけのことはできるようになっていた。
だが、隆礼にはわからなかった。佐登がお褥滑りの後のことに不安を感じていることまでは。
三日後、隆礼は中屋敷から上屋敷に移った。以前いた部屋に入ったがそこで過ごす時間は少なかった。
昼間は飛騨守の代理として御座の間で書類を読んだ。不明なことは控えている近習や家老に聞きながらの仕事で、時間がかかった。
昼食の後は中屋敷にいる時と同じように剣術や槍の練習はできたが、下屋敷に行っての乗馬はできなかった。万が一お怪我をしてはという家臣達の配慮だった。
飛騨守を見舞って夕食を食べると、あっという間に夜である。
夜は夜で学問の師が来ての講義である。
場合によっては早く処理しなければならない公文書の処理もある。
中屋敷のように佐登に会うわけにはいかなかった。
それでも十日に一度は会えるように、奥の松橋が配慮した。
卯女の時は奥から来たが、佐登とは奥で会えるようにと配慮されたのである。
さすがに飛騨守の使っていた寝室は遠慮して、脇の座敷を利用した。
五月の末になると、隠居家督相続の相談のためとして、親戚や同じ柳の間詰めの大名、近所の大名の屋敷への、留守居役を伴っての挨拶まわりが始まった。
相談と言うよりは披露の意味合いが強いようで、初めて会う遠縁の者達は相談などそっちのけでもてなしを始めるのだった。
引請の大名、名代の大名、その控え大名、先手の旗本らへの依頼も皆快く応じてくれた。
「どの家もいつ同じようなことになるかわからぬからな。困った時はお互い様というのだろうな。うちもこの方々の依頼があったら、応じなければならぬぞ」
報告を聞いた飛騨守は言った。
医者の診察もあった。医者は二人とも舌を見ただけで胃がお悪いと診断した。
念を入れたことには二人の医者がそれぞれ二回診察した。そのたびに彼らを接待した。証明書を書いてもらうと、今度はお礼である。
一番大変だったのは城の坊主たちへの接待だった。彼らを招く部屋に置く掛け軸、花瓶すべてが取り換えられた。
「これはすばらしい掛け軸」
と坊主が言えば、それを土産に渡すのが慣例のようになっているので、いつも置いてあるものより少々品下る物を置くという話を留守居役に聞いた時は、坊主の強欲さに呆れた。
各大名家からの付け届けで相当彼らは潤っているはずなのだが、その上、大名家の書画骨董にまで目を付けるとは。
ちなみに都合で出席できない坊主には別に謝礼を贈っている。
どうにか接待は終わり、届けを出す当日の昼食用の坊主部屋を借りる手続きも済ませた。
届けの文書については事前に城の祐筆を務めている者に相談と称して書式が慣例通りのものになっているか確認をもらっている。もちろん、こちらにも謝礼は贈っている。
また留守居役は老中や先手の旗本とも連絡をとりあって日程を確認した。
依頼の手紙、謝礼、御礼状などが屋敷と各家の屋敷を行き交い、接待と合わせて相当の費用を使われているはずだった。
不思議なことに手続きが進むにつれ、飛騨守の病状は良くなっていった。卵を入れた粥を食べられるようになった。茶碗蒸しも食べた。時にはカステイラを甘い汁に浸して柔らかくしたものも一切れだけだが口にすることもあった。
中屋敷の卵を使った菓子や料理のおかげで、飛騨守の身体は栄養を補給できているようだった。
それは奥も同様で、看護の疲れで食欲のない眞里姫や奥女中達を中屋敷の台所方の作ったカステイラや卵素麺といった菓子が慰めたのだった。
甘いだけでなく滋養のある味は加部家にも評判になった。
江島生島事件の後、老中を辞し隠居した加部豊後守はそれまでの疲れか、時折寝付くこともあり、その見舞いに祝姫はカステイラを贈った。
豊後守だけでなく、その正室、息子の掃部助改め隠岐守、その正室らもカステイラを食し、製法を尋ねてきた。
隆礼は快く製法を教えた。加部家の下屋敷にも鶏小屋はあったが、その規模を広げ、やがて加部家でもカステイラが菓子として作られるようになった。
また、栗林家の領地では乳のよく出る牛を飼っており、その乳を煮詰めて作った蘇というものが滋養があるからと贈られた。
濃厚な味で飛騨守には多くは食べられなかった。隆礼は残りを口にし、これを作りたいと栗林の隠居に製法を教えてくれと頼んだが、その製法は秘伝につきと教えてもらえなかった。
隆礼はこれはいずれ下屋敷か国許かで牛を飼って乳を搾り、蘇の作り方を研究しなければなるまいと思ったのだった。
他にも病の飛騨守のおかげで様々な見舞いの食べ物が山置家や加部家、栗林家等を往来するのだった。
寿姫と隆成の初盆は、隆礼が采配する形で行われた。
その後で、小島の予想通り、上屋敷の奥の人減らしが始まった。
まず眞里姫とお登美、お波留、それぞれに付く部屋子が二人ずつ減らされた。彼女たちは若いので、元いた加部家に戻された。
お清の中老と呼ばれる殿様の手が付いていない一生奉公の中老のうち、若い者二名も加部家に戻した。高齢の者一人は勤続年数に応じて慰労の金品を与えて退職、国許の親族に引き取られた。
上屋敷だけでなく、下屋敷でも寿姫の一周忌・盆を終え、残っていた高齢の中老達は慰労の金品を贈られ、親族の元に引き取られた。
下屋敷は女性が誰もいないがらんとした状態になった。一応蔵屋敷や馬場も兼ねているので、管理をする者達はいるが、やはり女性がいないのは寂しいものであった。
八月になり、正式に隠居願いと家督願いを提出し、御公儀から呼び出しを受ける形で隠居の許可と家督相続の仰せ付けが行われた。
その日は飛騨守の名代の寿姫の甥に当たる大名、御目見えの世話をする引請大名である夕姫の息子、留守居役とともに登城し、接待をした坊主の案内で控えの間に入った後、いったん坊主の部屋に行き昼食をとった。台所方の心づくしの弁当であったが、緊張で味を感じられないのが残念なことであった。
午後、白書院で老中から隠居の許可と家督相続を仰せつけられた。その後、はるかかなたの簾の向こうの公方様にお礼の御挨拶をしたのだった。
慌ただしかったのは留守居役で、隆礼は留守居役に指示された通りの部屋に行き、指示された通りに挨拶しと、まるで操り人形のようなありさまだった。
城を出た後は初御目見えの時と同じく、御三家、老中、親戚回りであった。
すべてが終わった後、今度は上屋敷で披露の席が設けられた。
病の飛騨守は席に出ることはなかったため、いささか静かな披露であったものの、寿姫の甥や夕姫の息子は、隆礼の態度が落ち着いていて立派だったと褒めた。
「これで御隠居様も安心」
そう言われて隆礼は飛騨守が隠居になったのだと改めて思い、不思議な気がした。
一昨年の今頃は能の練習に明け暮れ、昨年の今頃は中屋敷に移り、そして今、自分は江戸で殿と呼ばれる身になった。
果たして、自分は大殿様の言うように、やっていけるのだろうか。
不安ばかりが兆すのだった。
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