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第二章 初恋(正徳二年~正徳三年)
08 誰にも渡せない(R15)
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八朔の御前試合は御殿で行われるので、新右衛門は惣左衛門の応援に行くことができなかった。
それは父の惣右衛門も同じだった。御前試合を見られるのは御分家や重役らに限られている。
昼食を終え自室に下がった新右衛門は今頃、惣左衛門はどうしているかと想像していた。
御殿の控えの間で準備を終えただろうか。食事はしただろうか。
今日は八朔ということで、習い事はすべて休みだった。小治郎は同い年の犬飼家の丙三のところに遊びに行っている。
新右衛門にとっては珍しくのんびりした一日だった。
気がかりは惣左衛門の御前試合の結果ばかり。
ではなかった。
相変わらず、於三のことが新右衛門を悩ませていた。台所で抱きしめて以来、いよいよ於三は新右衛門を避けるようになった。母が不審に思うほどだった。おかげで何度か、母に何かあったのではないかと訊かれた。そのたびに何もないとしか答えられなかった。於三もやはり母にそのように答えているようで、何もないはずの二人がなぜ避け合っているのか、いよいよ母の不審は募っているらしかった。
幸いなことに平太は最近忙しいらしく、家に来ない。
その点では新右衛門の心は平穏だった。
ただ、夢のことを思い出すと、やはり気持ちは晴れなかった。
いくら考えても仕方のないことなので、新右衛門は気分を変えることにした。
謡の本の間に挟んだ例の指南書を取り出した。何度も読み返したそれを開いてみる。
上開、下開という女性器の評価だけでなく、男性器の良し悪しも記されていた。
男根の上品は四寸(約12・1センチメートル)であり、四寸五分(約13・63センチメートル)が極上だと言う。
一体どこからどこまで計った長さなのか正確なところはわからないが、これを読んだ時、惣左衛門と二人黙ってしまった。
形は先端がいかつく張り出し、「胴返し」といって、長さと太さが同じ寸法のもの、雁が大きく筋張っていて、黒いものが「甘草まら」といわれる最上のものだと言う。
どう考えても自分たちのは違う。子どもの頃、一緒に川で遊んだりして、幼馴染のものを見ているが、黒い色だとか長さと太さが同じとか、見たことがなかった。大人になるとそうなるのかと思ったが、どうもそうでもないらしい。
もしかすると冊子が売られている上方にはそのような道具の持ち主がいるのかもしれない。
指南書には、交合の体位も書かれていた。図もついている。その最初は「口吸い」である。
女の舌を出させ、男の口に取り込んで歯が触れぬように唇で女の舌を扱き、舐るとよいとあった。
だが、女の舌を出させるにはどうすればいいのか、皆目わからない。舌を出せと言わないといけないのだろうか。女は大人しく舌を出してくれるものなのだろうか。
こうすればいいのかとわかっても、実行するまでには多くの越えねばならぬ問題があるようだった。
「新右衛門様」
突然の声に新右衛門はぎょっとした。きよだった。開け放った障子の先の縁側の外から呼ばれたのだ。
慌てて、冊子を閉じ、見えないように自分の背後に置いた。
「どうした、きよ」
腰の調子が最近はいいようだった。にっこり笑ったきよであった。
「母上様がお呼びです」
「わかった」
きよが背を向けたのを見計らい、冊子を棚の奥に入れて、母のいる居間へ行くと、女達の笑い声がした。
新右衛門が歌や茶を習うようになってから、塾に通う母の昔の知り合いがうちを時たま訪ねてくるようになった。恐らくそれだろう。非番の日に彼女らが来ると、父はそそくさと釣りに行くか散歩に行ってしまう。
それで自分にお呼びがかかったのだろうと思った。
実際その通りだった。
御婦人達は紅葉の宴の能の話を聞きつけていた。御殿でお勤めをしたことのある女性もいて、粗相のないようにといろいろ話をするのだった。
それに適当に相槌を打ちながらなんとか折を見てここから抜け出そうと思うが、なかなか出られなかった。
母も黙って微笑みながら聞いているだけで助け舟を出してはくれなかった。
だが、ある婦人の言葉で母の顔色が変わった。
「この前、御分家の姫様の乳母に新右衛門殿のことを訊かれましたの」
御分家の姫。新右衛門は御分家の当主の姿を何度か歌塾の師匠のところで見たことがあった。師匠と同じ都の公家に和歌を教わっていたとかで、師匠と親しいようだった。だが、言葉を交わすことなど到底できない雲の上の人であった。
「姫様とは何番目の」
母の顔が険しくなった。婦人はその変り様に驚いていた。無論、新右衛門も驚いた。
「一番上の姫様です」
御分家の当主には三人の姫がいるということだった。男子はいない。
「紅葉の宴のことも訊かれました。まだ十歳ですからおでましにはなれないでしょうけれど」
「畏れ多いことです。新右衛門、部屋に戻りなさい」
厳しい口調だった。新右衛門は返事をして下がった。
その後、すぐに婦人方も暇乞いした。
部屋で謡の本を開いていると、母が来た。
「新右衛門、今よろしいですか」
母は縁側に端座した。新右衛門も姿勢を正した。
「この先、あちこちのお嬢様達のことを耳に入れようとする者が多くなるやもしれません。ですが、耳を貸してはなりませんよ。関心を示せば、すぐに噂になる。おまえはともかく、相手のお嬢様達は噂になればいろいろと困ることになります」
「はい」
母の言うことはわかる。若い娘が男と噂になるというのは外聞の悪い話であった。
ましてや先ほどの話に出た御分家の姫君となると、城下一の名家の姫君であり、将来は家中の重役に、あるいは殿の養女として他藩に嫁ぐことになるのだ。その方たちの名誉に傷をつけることにもなりかねなかった。
「今日みえた方々には、そのような方と縁を結ぶことはないと申し上げましたけれど、一番いいのはおまえが関心を見せぬことです。よいですね」
物静かな母にしては、はっきりと言ったものだと新右衛門は思った。だが、それほど大事なことなのだ。
「それから、ちょうどよい機会ですから於三のことも」
何を言い出すのかと、新右衛門はぎょっとした。
「於三は嫁に出す時はうちから出そうと父上とも話しています」
思いがけない話だった。
「縁談がきているのですか」
「正式な話ではありませんが」
どうやら内内に話があるらしい。新右衛門の心は騒いだ。
「どこですか」
「正式に決まれば教えます」
「婿にふさわしいか、男のわしらの目で確かめとうございます。於三は妹も同じです」
自分でも思いがけないほど強い口調になっていた。
母は少し硬くなっていた顔をふわりとほころばせた。
「新右衛門、おまえは於三のことを妹だと思っているのですね」
「はい」
「それならばよいのです」
そう言って、母が告げた名に新右衛門のはらわたは煮えくりかえりそうになった。
「守倉様は足軽並みとはいえ、物堅い家。嫁御を大事にする家風とか。まだ媒酌人を通じての申し込みはありませんが、平太殿の兄上から、是非にも平太殿にと父上に内々に話があったのです。平太殿なら、おまえ達も幼い頃から知っている仲でしょう」
「平太とですか」
新右衛門にとって最悪の縁談だった。
「よいお話だと思いますよ。平太殿の母上は商家の出。身分のことをとやかく言わぬ方々ですから、於三も気を遣わずにいられましょう」
母ののんびりとした口ぶりが今ほど腹立たしく思えたことはなかった。だが、ここで怒りを見せれば、なぜかと母に問われる。理由を新右衛門は口にはできなかった。
「熟考されたほうがよろしいかと。平太は旅に出ることも多い。於三が寂しい思いをします」
それだけしか言えなかった。
「そのほうがよいのですよ。たまには離れているほうがうまくいくのです」
「離れている間に他の女子に心動かされるかもしれぬ」
「平太殿はいい加減な男ではないでしょう。子どもの頃から知っているおまえはよくわかっているはず」
自分の気持ちを言えないのが今ほどもどかしいことはなかった。
新右衛門は平太に於三を渡したくなかった。
自分のものにしたいのだと、初めて新右衛門は気付いたのだった。
母が部屋を去った後、新右衛門は色道指南書を出した。
於三を平太に渡さぬためにできること。
今、その方法を知る手段はそれしかなかった。
口吸いして、その先を目指す、それしかないと思った。
たとえ、自分のものが上品ではなくとも、方法があるはずだった。
それは父の惣右衛門も同じだった。御前試合を見られるのは御分家や重役らに限られている。
昼食を終え自室に下がった新右衛門は今頃、惣左衛門はどうしているかと想像していた。
御殿の控えの間で準備を終えただろうか。食事はしただろうか。
今日は八朔ということで、習い事はすべて休みだった。小治郎は同い年の犬飼家の丙三のところに遊びに行っている。
新右衛門にとっては珍しくのんびりした一日だった。
気がかりは惣左衛門の御前試合の結果ばかり。
ではなかった。
相変わらず、於三のことが新右衛門を悩ませていた。台所で抱きしめて以来、いよいよ於三は新右衛門を避けるようになった。母が不審に思うほどだった。おかげで何度か、母に何かあったのではないかと訊かれた。そのたびに何もないとしか答えられなかった。於三もやはり母にそのように答えているようで、何もないはずの二人がなぜ避け合っているのか、いよいよ母の不審は募っているらしかった。
幸いなことに平太は最近忙しいらしく、家に来ない。
その点では新右衛門の心は平穏だった。
ただ、夢のことを思い出すと、やはり気持ちは晴れなかった。
いくら考えても仕方のないことなので、新右衛門は気分を変えることにした。
謡の本の間に挟んだ例の指南書を取り出した。何度も読み返したそれを開いてみる。
上開、下開という女性器の評価だけでなく、男性器の良し悪しも記されていた。
男根の上品は四寸(約12・1センチメートル)であり、四寸五分(約13・63センチメートル)が極上だと言う。
一体どこからどこまで計った長さなのか正確なところはわからないが、これを読んだ時、惣左衛門と二人黙ってしまった。
形は先端がいかつく張り出し、「胴返し」といって、長さと太さが同じ寸法のもの、雁が大きく筋張っていて、黒いものが「甘草まら」といわれる最上のものだと言う。
どう考えても自分たちのは違う。子どもの頃、一緒に川で遊んだりして、幼馴染のものを見ているが、黒い色だとか長さと太さが同じとか、見たことがなかった。大人になるとそうなるのかと思ったが、どうもそうでもないらしい。
もしかすると冊子が売られている上方にはそのような道具の持ち主がいるのかもしれない。
指南書には、交合の体位も書かれていた。図もついている。その最初は「口吸い」である。
女の舌を出させ、男の口に取り込んで歯が触れぬように唇で女の舌を扱き、舐るとよいとあった。
だが、女の舌を出させるにはどうすればいいのか、皆目わからない。舌を出せと言わないといけないのだろうか。女は大人しく舌を出してくれるものなのだろうか。
こうすればいいのかとわかっても、実行するまでには多くの越えねばならぬ問題があるようだった。
「新右衛門様」
突然の声に新右衛門はぎょっとした。きよだった。開け放った障子の先の縁側の外から呼ばれたのだ。
慌てて、冊子を閉じ、見えないように自分の背後に置いた。
「どうした、きよ」
腰の調子が最近はいいようだった。にっこり笑ったきよであった。
「母上様がお呼びです」
「わかった」
きよが背を向けたのを見計らい、冊子を棚の奥に入れて、母のいる居間へ行くと、女達の笑い声がした。
新右衛門が歌や茶を習うようになってから、塾に通う母の昔の知り合いがうちを時たま訪ねてくるようになった。恐らくそれだろう。非番の日に彼女らが来ると、父はそそくさと釣りに行くか散歩に行ってしまう。
それで自分にお呼びがかかったのだろうと思った。
実際その通りだった。
御婦人達は紅葉の宴の能の話を聞きつけていた。御殿でお勤めをしたことのある女性もいて、粗相のないようにといろいろ話をするのだった。
それに適当に相槌を打ちながらなんとか折を見てここから抜け出そうと思うが、なかなか出られなかった。
母も黙って微笑みながら聞いているだけで助け舟を出してはくれなかった。
だが、ある婦人の言葉で母の顔色が変わった。
「この前、御分家の姫様の乳母に新右衛門殿のことを訊かれましたの」
御分家の姫。新右衛門は御分家の当主の姿を何度か歌塾の師匠のところで見たことがあった。師匠と同じ都の公家に和歌を教わっていたとかで、師匠と親しいようだった。だが、言葉を交わすことなど到底できない雲の上の人であった。
「姫様とは何番目の」
母の顔が険しくなった。婦人はその変り様に驚いていた。無論、新右衛門も驚いた。
「一番上の姫様です」
御分家の当主には三人の姫がいるということだった。男子はいない。
「紅葉の宴のことも訊かれました。まだ十歳ですからおでましにはなれないでしょうけれど」
「畏れ多いことです。新右衛門、部屋に戻りなさい」
厳しい口調だった。新右衛門は返事をして下がった。
その後、すぐに婦人方も暇乞いした。
部屋で謡の本を開いていると、母が来た。
「新右衛門、今よろしいですか」
母は縁側に端座した。新右衛門も姿勢を正した。
「この先、あちこちのお嬢様達のことを耳に入れようとする者が多くなるやもしれません。ですが、耳を貸してはなりませんよ。関心を示せば、すぐに噂になる。おまえはともかく、相手のお嬢様達は噂になればいろいろと困ることになります」
「はい」
母の言うことはわかる。若い娘が男と噂になるというのは外聞の悪い話であった。
ましてや先ほどの話に出た御分家の姫君となると、城下一の名家の姫君であり、将来は家中の重役に、あるいは殿の養女として他藩に嫁ぐことになるのだ。その方たちの名誉に傷をつけることにもなりかねなかった。
「今日みえた方々には、そのような方と縁を結ぶことはないと申し上げましたけれど、一番いいのはおまえが関心を見せぬことです。よいですね」
物静かな母にしては、はっきりと言ったものだと新右衛門は思った。だが、それほど大事なことなのだ。
「それから、ちょうどよい機会ですから於三のことも」
何を言い出すのかと、新右衛門はぎょっとした。
「於三は嫁に出す時はうちから出そうと父上とも話しています」
思いがけない話だった。
「縁談がきているのですか」
「正式な話ではありませんが」
どうやら内内に話があるらしい。新右衛門の心は騒いだ。
「どこですか」
「正式に決まれば教えます」
「婿にふさわしいか、男のわしらの目で確かめとうございます。於三は妹も同じです」
自分でも思いがけないほど強い口調になっていた。
母は少し硬くなっていた顔をふわりとほころばせた。
「新右衛門、おまえは於三のことを妹だと思っているのですね」
「はい」
「それならばよいのです」
そう言って、母が告げた名に新右衛門のはらわたは煮えくりかえりそうになった。
「守倉様は足軽並みとはいえ、物堅い家。嫁御を大事にする家風とか。まだ媒酌人を通じての申し込みはありませんが、平太殿の兄上から、是非にも平太殿にと父上に内々に話があったのです。平太殿なら、おまえ達も幼い頃から知っている仲でしょう」
「平太とですか」
新右衛門にとって最悪の縁談だった。
「よいお話だと思いますよ。平太殿の母上は商家の出。身分のことをとやかく言わぬ方々ですから、於三も気を遣わずにいられましょう」
母ののんびりとした口ぶりが今ほど腹立たしく思えたことはなかった。だが、ここで怒りを見せれば、なぜかと母に問われる。理由を新右衛門は口にはできなかった。
「熟考されたほうがよろしいかと。平太は旅に出ることも多い。於三が寂しい思いをします」
それだけしか言えなかった。
「そのほうがよいのですよ。たまには離れているほうがうまくいくのです」
「離れている間に他の女子に心動かされるかもしれぬ」
「平太殿はいい加減な男ではないでしょう。子どもの頃から知っているおまえはよくわかっているはず」
自分の気持ちを言えないのが今ほどもどかしいことはなかった。
新右衛門は平太に於三を渡したくなかった。
自分のものにしたいのだと、初めて新右衛門は気付いたのだった。
母が部屋を去った後、新右衛門は色道指南書を出した。
於三を平太に渡さぬためにできること。
今、その方法を知る手段はそれしかなかった。
口吸いして、その先を目指す、それしかないと思った。
たとえ、自分のものが上品ではなくとも、方法があるはずだった。
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