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章子の結婚
2 縁談
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クリスマスイブの日、晩餐には少し早い時間に肱岡春樹が内川家を訪問した。一人ではなく、彼の伯父も同道していた。
応接室ではなく祖父の部屋の座敷に通された二人に、章子は茶を持って行った。
座敷には祖父だけでなく、父と母もいた。
父と春樹の伯父は親し気に話していた。ともに鼻の下に髭を蓄えており年も近いようだった。
章子が客人に茶を出して、座敷を出ようとすると祖父はここにいなさいと言った。
なんだろうと思い、両親の隣に座った。
「不束な孫だが、よろしく頼みます」
祖父の言う不束な孫とは自分のことかと章子は気付いた。一体、何を頼むのだろうか。
「よいお嬢さんではありませんか。父が生きていたらさぞや喜ぶと思います」
春樹の伯父はにこやかに笑った。春樹はいつもと同じ美しい姿勢を保っていた。顔つきはいつもより硬く見えた。
「我が家も男ばかり、そちらも男ばかりでは縁組はかなわぬと思っていましたが、やっと孫の代になって」
祖父の言葉の意味に気付き、章子は顔にかあっと血がのぼるのを感じた。
縁組。同級生のうち、見目のよい少女は最上級生になる前に退学してお嫁に行ってしまう。中には花嫁を探しに授業を参観に来る殿方もいる。参観の翌日から同級生の一人が学校に来なくなり、しばらくしてお嫁入りしたと噂で聞くこともあった。
それが章子にもとうとう来てしまったのだ。恐らく相手は肱岡春樹であろう。嫌いな人ではない。あの優雅な所作は見飽きることはなかった。縁組の相手としては理想的と言っていい。
だが、進学がある。ミャーロッパの戦争が終わったら留学もしたい。どうすればいいのか。
まだ早過ぎますと言いたかった。けれど言える雰囲気ではなかった。
「春樹君なら、章子を任せられる」
父までもそんなことを言う。
「この頃は勉強ばかりであまり家のことをしていませんので、お役に立てるかどうか」
母までもが縁組を前提に話をしている。
逃げられない。章子は泣きたくなった。
「家のことは心配いりません。私は結婚するのであって、女中を雇うわけではありません。章子さんは勉強を続けてください。留学もすればいい」
春樹の堂々とした声に章子ははっとした。
「さすがは石田幾三郎の孫だ」
祖父の言葉に章子はえっと声をあげていた。
肱岡春樹の祖父は石田幾三郎だった。
幾三郎亡き後、残された妻は女手一つで三人の息子を育てた。そのうち次男が肱岡家に婿に入って生まれたのが春樹であった。
春樹の両親は早くに亡くなり、石田家の長男である伯父英太郎の援助を受けて帝國大學に入学したのだった。
祖父の話していた石田の孫ということで、章子の中には急速に親しみのようなものが湧いてきた。今までは見目の良い帝大生の家庭教師でしかなかったのに、昔からこの人を知っていたような心持ちさえ覚えた。
春樹の伯父は春樹との血縁関係を説明し、いかに優秀な甥か力説した後にこう言った。
「私も父を早くに亡くしましたが、春樹はそれよりも幼い頃に両親を亡くしています。寂しい思いをしたはずですが、今や立派な帝大生。内川様のお孫さんと縁ができて亡き父も喜ぶことでしょう」
「それでは式はいかがしましょう」
父の問いに決まっていたかのように伯父は答えた。
「来年三月、章子さんが女学校を卒業しましたら」
祖父も両親も賛同した。本人達の意思は置き去りである。
「私が大學を卒業してからではいけませんか」
おずおずと春樹が言った。章子はほっとした。あんまり早過ぎる。
「こういうことは早いほうがよい。春樹君、先ほど君が言ったように章子は学校に通うことになるが、別に結婚していても学校には行けよう。学費は当家で持つ。君は帝大を卒業したら外務省に入るつもりだと聞いている。海外勤務になれば、章子も一緒に行ってそちらで勉強もできよう」
祖父の言葉に章子ははっとした。妻ならば春樹の洋行についていくことができる。
「それでは、よろしいのですか、来年三月に」
春樹の声がうわずっていた。章子は驚いた。こんな春樹の声など聞いたことがなかった。
「構わん。この年寄りが生きているうちに、孫の花嫁姿を見せてくれ。できたら曾孫も見せて欲しいが、それは贅沢な話だな」
祖父は笑った。
「ありがとうございます」
春樹の感謝の言葉に章子は驚いた。もしかしたら、春樹さんは私のことを?
その後は母屋の洋室でクリスマスの晩餐会となった。
章子は向かい側に座る春樹の顔がまぶしくて顔をまっすぐ上げられなかった。それでも時折ちらりと見ると相変わらずナイフとフォークの所作が美しかった。
晩餐会終了後、章子は両親とともに玄関まで春樹と伯父を見送った。
「それでは、また」
いつも家庭教師の時間が終わる時と同じ口上を告げて、春樹は帰って行った。
章子は次の授業が来るのが怖いような楽しみのような不思議な感覚を覚えていた。
縁組が決まって初めての家庭教師の時間はその二日後の午後だった。
春樹は女子英文塾の過去の英語の入試問題を試験と同じ時間で章子に解かせた。
解答と解説はいつものごとく辛口だった。章子はこの前のことは夢だったのではないかと思った。
時間になったので、春樹が帰ろうとすると、ばあやがやって来た。
「お時間がよろしければ、お茶をご一緒にと奥様が仰せです」
春樹はお言葉に甘えてと言い、章子とともに応接室に入った。
待っていた母に春樹は先日はどうもありがとうございましたと礼を言った。母はこちらこそよろしくお願いしますと言い、ちょっと用があるからと部屋を出て行った。
お茶とお菓子の載ったテーブルを挟んで二人だけになると、章子は急に心細くなった。勉強を教わっている時はそちらに夢中だったが、こうやって二人だけになるとどうしていいかわからない。
だが、それは春樹も同じようだった。うつむいてティーカップを見つめるだけだった。
章子はこれではいけないと思った。
「先生、お茶をお飲みください」
「はい、いただきます」
章子もティーカップを手にした。紅茶の味が今日に限ってわからなかった。
二人同時にカップを皿の上に置いた。
「あの」
同時に声を出していた。なんだかおかしくて章子は笑ってしまった。すると春樹もハハと小さく笑った。
「ごめんなさい、笑ってしまって」
「私こそ。章子さん、この前は驚いたでしょう」
章子は顔を上げて春樹を見た。端正な顔である。
「結婚、本当にいいのですか。私などで」
それは章子の本心だった。嬉しい気はするが、自分はこんなに見目の良い人とは釣り合わない気がする。薫子のような人ならきっと似合うだろう。でも、もし薫子と春樹が結婚すると聞いたらきっと悲しくなるに決まっている。
「章子さんだからいいのです。私が伯父に頼んだのです。あなたを妻にしたいと」
上ずった春樹の声を思い出した。やはりそうだったのだ。自分の考えが当たったことよりも、春樹がはっきりと言ってくれたことが嬉しかった。
「あなたはいつも一生懸命で粘り強い。苦手だった幾何の証明もできるようになった。最初から難しいと諦めたりしないあなたを見ていると私も勇気が湧いてきました。正直、外交官試験に受かるのか、果たして異国で国の名に恥じぬ仕事ができるのか、ずっと不安だったのです。でも、あなたを見ていたら自分の不安がいかにつまらぬものかわかったのです。精一杯努力もしていないのに、臆病になっていた自分が恥ずかしくなった。同時に、あなたのような人が傍にいてくれたらと。
一緒にアメロバニアに行きましょう。あなたは向こうの学校で勉強すればいい。でも、たまには私と一緒に大使館のパーティに出てくださいね。外交官の夫人は我が国の婦人を代表して赴任先に行くのですから、たくさん勉強してください」
「はい」
自分の弱みをさらけ出す男性など章子は見たことがなかった。父も祖父も女学校の教師達も強かった。けれど、章子は春樹のことを弱い男とは感じなかった。弱さを認めた上でもっと強くなろうと願うひたむきさを感じた。
この人とともに生きる。章子は決意した。
泰尚四年三月、ミャーロッパでは相変わらず戦争が続いていた。
高等女学校を卒業した内川章子は肱岡春樹と結婚した。親戚だけのささやかな挙式であったが、章子は幸せを噛みしめていた。
実家近くの小さな借家が二人の新居だった。新郎は帝大生、新婦は女子英文塾の学生である。実家の援助で女中を雇い、章子は勉学を続けた。
漠然とした憧れだけで留学を考えていた頃と違い、外交官夫人として恥ずかしくない教養と語学力を身に付けるという目標を得て章子の勉学は一層進んだ。
春樹も目標に向けて専門の国際法の勉学に励んだ。
若い二人を周囲は温かく見守った。
応接室ではなく祖父の部屋の座敷に通された二人に、章子は茶を持って行った。
座敷には祖父だけでなく、父と母もいた。
父と春樹の伯父は親し気に話していた。ともに鼻の下に髭を蓄えており年も近いようだった。
章子が客人に茶を出して、座敷を出ようとすると祖父はここにいなさいと言った。
なんだろうと思い、両親の隣に座った。
「不束な孫だが、よろしく頼みます」
祖父の言う不束な孫とは自分のことかと章子は気付いた。一体、何を頼むのだろうか。
「よいお嬢さんではありませんか。父が生きていたらさぞや喜ぶと思います」
春樹の伯父はにこやかに笑った。春樹はいつもと同じ美しい姿勢を保っていた。顔つきはいつもより硬く見えた。
「我が家も男ばかり、そちらも男ばかりでは縁組はかなわぬと思っていましたが、やっと孫の代になって」
祖父の言葉の意味に気付き、章子は顔にかあっと血がのぼるのを感じた。
縁組。同級生のうち、見目のよい少女は最上級生になる前に退学してお嫁に行ってしまう。中には花嫁を探しに授業を参観に来る殿方もいる。参観の翌日から同級生の一人が学校に来なくなり、しばらくしてお嫁入りしたと噂で聞くこともあった。
それが章子にもとうとう来てしまったのだ。恐らく相手は肱岡春樹であろう。嫌いな人ではない。あの優雅な所作は見飽きることはなかった。縁組の相手としては理想的と言っていい。
だが、進学がある。ミャーロッパの戦争が終わったら留学もしたい。どうすればいいのか。
まだ早過ぎますと言いたかった。けれど言える雰囲気ではなかった。
「春樹君なら、章子を任せられる」
父までもそんなことを言う。
「この頃は勉強ばかりであまり家のことをしていませんので、お役に立てるかどうか」
母までもが縁組を前提に話をしている。
逃げられない。章子は泣きたくなった。
「家のことは心配いりません。私は結婚するのであって、女中を雇うわけではありません。章子さんは勉強を続けてください。留学もすればいい」
春樹の堂々とした声に章子ははっとした。
「さすがは石田幾三郎の孫だ」
祖父の言葉に章子はえっと声をあげていた。
肱岡春樹の祖父は石田幾三郎だった。
幾三郎亡き後、残された妻は女手一つで三人の息子を育てた。そのうち次男が肱岡家に婿に入って生まれたのが春樹であった。
春樹の両親は早くに亡くなり、石田家の長男である伯父英太郎の援助を受けて帝國大學に入学したのだった。
祖父の話していた石田の孫ということで、章子の中には急速に親しみのようなものが湧いてきた。今までは見目の良い帝大生の家庭教師でしかなかったのに、昔からこの人を知っていたような心持ちさえ覚えた。
春樹の伯父は春樹との血縁関係を説明し、いかに優秀な甥か力説した後にこう言った。
「私も父を早くに亡くしましたが、春樹はそれよりも幼い頃に両親を亡くしています。寂しい思いをしたはずですが、今や立派な帝大生。内川様のお孫さんと縁ができて亡き父も喜ぶことでしょう」
「それでは式はいかがしましょう」
父の問いに決まっていたかのように伯父は答えた。
「来年三月、章子さんが女学校を卒業しましたら」
祖父も両親も賛同した。本人達の意思は置き去りである。
「私が大學を卒業してからではいけませんか」
おずおずと春樹が言った。章子はほっとした。あんまり早過ぎる。
「こういうことは早いほうがよい。春樹君、先ほど君が言ったように章子は学校に通うことになるが、別に結婚していても学校には行けよう。学費は当家で持つ。君は帝大を卒業したら外務省に入るつもりだと聞いている。海外勤務になれば、章子も一緒に行ってそちらで勉強もできよう」
祖父の言葉に章子ははっとした。妻ならば春樹の洋行についていくことができる。
「それでは、よろしいのですか、来年三月に」
春樹の声がうわずっていた。章子は驚いた。こんな春樹の声など聞いたことがなかった。
「構わん。この年寄りが生きているうちに、孫の花嫁姿を見せてくれ。できたら曾孫も見せて欲しいが、それは贅沢な話だな」
祖父は笑った。
「ありがとうございます」
春樹の感謝の言葉に章子は驚いた。もしかしたら、春樹さんは私のことを?
その後は母屋の洋室でクリスマスの晩餐会となった。
章子は向かい側に座る春樹の顔がまぶしくて顔をまっすぐ上げられなかった。それでも時折ちらりと見ると相変わらずナイフとフォークの所作が美しかった。
晩餐会終了後、章子は両親とともに玄関まで春樹と伯父を見送った。
「それでは、また」
いつも家庭教師の時間が終わる時と同じ口上を告げて、春樹は帰って行った。
章子は次の授業が来るのが怖いような楽しみのような不思議な感覚を覚えていた。
縁組が決まって初めての家庭教師の時間はその二日後の午後だった。
春樹は女子英文塾の過去の英語の入試問題を試験と同じ時間で章子に解かせた。
解答と解説はいつものごとく辛口だった。章子はこの前のことは夢だったのではないかと思った。
時間になったので、春樹が帰ろうとすると、ばあやがやって来た。
「お時間がよろしければ、お茶をご一緒にと奥様が仰せです」
春樹はお言葉に甘えてと言い、章子とともに応接室に入った。
待っていた母に春樹は先日はどうもありがとうございましたと礼を言った。母はこちらこそよろしくお願いしますと言い、ちょっと用があるからと部屋を出て行った。
お茶とお菓子の載ったテーブルを挟んで二人だけになると、章子は急に心細くなった。勉強を教わっている時はそちらに夢中だったが、こうやって二人だけになるとどうしていいかわからない。
だが、それは春樹も同じようだった。うつむいてティーカップを見つめるだけだった。
章子はこれではいけないと思った。
「先生、お茶をお飲みください」
「はい、いただきます」
章子もティーカップを手にした。紅茶の味が今日に限ってわからなかった。
二人同時にカップを皿の上に置いた。
「あの」
同時に声を出していた。なんだかおかしくて章子は笑ってしまった。すると春樹もハハと小さく笑った。
「ごめんなさい、笑ってしまって」
「私こそ。章子さん、この前は驚いたでしょう」
章子は顔を上げて春樹を見た。端正な顔である。
「結婚、本当にいいのですか。私などで」
それは章子の本心だった。嬉しい気はするが、自分はこんなに見目の良い人とは釣り合わない気がする。薫子のような人ならきっと似合うだろう。でも、もし薫子と春樹が結婚すると聞いたらきっと悲しくなるに決まっている。
「章子さんだからいいのです。私が伯父に頼んだのです。あなたを妻にしたいと」
上ずった春樹の声を思い出した。やはりそうだったのだ。自分の考えが当たったことよりも、春樹がはっきりと言ってくれたことが嬉しかった。
「あなたはいつも一生懸命で粘り強い。苦手だった幾何の証明もできるようになった。最初から難しいと諦めたりしないあなたを見ていると私も勇気が湧いてきました。正直、外交官試験に受かるのか、果たして異国で国の名に恥じぬ仕事ができるのか、ずっと不安だったのです。でも、あなたを見ていたら自分の不安がいかにつまらぬものかわかったのです。精一杯努力もしていないのに、臆病になっていた自分が恥ずかしくなった。同時に、あなたのような人が傍にいてくれたらと。
一緒にアメロバニアに行きましょう。あなたは向こうの学校で勉強すればいい。でも、たまには私と一緒に大使館のパーティに出てくださいね。外交官の夫人は我が国の婦人を代表して赴任先に行くのですから、たくさん勉強してください」
「はい」
自分の弱みをさらけ出す男性など章子は見たことがなかった。父も祖父も女学校の教師達も強かった。けれど、章子は春樹のことを弱い男とは感じなかった。弱さを認めた上でもっと強くなろうと願うひたむきさを感じた。
この人とともに生きる。章子は決意した。
泰尚四年三月、ミャーロッパでは相変わらず戦争が続いていた。
高等女学校を卒業した内川章子は肱岡春樹と結婚した。親戚だけのささやかな挙式であったが、章子は幸せを噛みしめていた。
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漠然とした憧れだけで留学を考えていた頃と違い、外交官夫人として恥ずかしくない教養と語学力を身に付けるという目標を得て章子の勉学は一層進んだ。
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