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太陽の国から来た男
4 アフタヌーン・ティー
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六月、アレックスの屋敷からヒッティングノルの家にカロリーネ達は移ることになった。希望通りの美しいバラの花咲く庭のある家だった。
どんよりと曇った午後の庭にビロードのような濃い赤の花びらがまぶしく見えた。
身体全体をすっぽりコートで覆った姿で馬車から降りて屋敷に入るとカロリーネはすぐにコートを脱ぎ、部屋の大きな窓から薄いカーテン越しに庭を見た。
「奥様、お気を付けください。この家は窓が大きいので、窓際は危のうございます」
マリイの声に振り返った。マリイはルイーズとともに北ミャーロッパにいたが、カロリーネがインガレスに移住すると連絡を受けて、自分も移住を決意した。渋るルイーズを説得するのに時間がかかったが、二人は遅れてインガレスに上陸したのだった。
「本当に。奥様は大胆過ぎます」
お茶を運んで来たルイーズが言う。
「心配性ね。少しぐらいの薄日なら大丈夫。インガレスは高緯度にあるから、ナストリアやアイタリヤよりは日差しが強くない」
「でも夏の日照時間は長うございますからね。北ミャーロッパの白夜ほどではありませんけれど」
「ええ、気を付けるわ」
と言いながらも庭のバラが気になった。生垣のバラを馬車からちらっと見たが、いい色合いだった。恐らく庭もいい色だろう。クロードは真っ赤なバラが好きだった。庭に出てバラを摘んだことを思い出す。
見れば、雲が先ほどより厚くなったようだった。
「バラを見て来るわ」
カロリーネはゆっくりとカーテンを開け、日差しが強くないことを確認した。大きな窓を押し開けると、そのまま庭に続くテラスになっている。
テレーズはもしものためにと分厚いコートを持ってテラスに控えていた。
カロリーネはテラスから地面に下りた。
「まあ、素敵……」
庭の入口のアーチにからまる蔓バラ、そこから通路に沿って庭の高低差を生かして植えられたバラはまだ満開ではないが、すでに馥郁たる香りをあたり一面に漂わせていた。
これをクロードに見せたかった。そう思った時だった。テレーズの声が聞こえた。
「奥様、こちらを見ている者がおります」
カロリーネはすぐに屋敷に入った。あまり見られたくはなかった。
インガレスは大陸と違い、歴代の国王が教会の長を務めていた。大陸のような吸血鬼狩りは行われていない。けれど、用心に越したことはない。使い魔たちを危険な目に遭わせたくなかった。
「さっきの男はインガレス人ではありませんでした。宸の者のようでした」
テレーズは不安げに言う。
「辮髪にしていたの?」
「いえ、インガレス人と同じ身なりですが、小柄で」
「それは隣の家の下宿人ではありませんか。ジルパンの留学生は宸の者とよく間違えられるそうです」
カールが言った。
「下見に来た時に、近所の住人について調べたのです。なにしろこの辺りは中流階級の住宅地で、隣の家との距離が近過ぎますので」
屋敷の敷地が広く隣家が離れていれば、こちらの生活を知られにくいが、中流階級の住宅は敷地が狭い。こちらの生活に踏み込まれたくないなら、適度な近所づきあいをして好奇心をそこそこ満たさねばならない。秘密主義をとれば、かえって好奇の目を向けられる。それを教えてくれたのはトマスだった。彼は地方の家とドンロリアの家を行き来しており、ドンロリアの事情が地方とは違うことを知っていた。
地方では郷紳は広大な土地を持ち、屋敷も広い。土地を借りている農民の家は離れている。中流階級に属する人々は少ない。だが、都会のドンロリアは地方よりも中流階級が多い。彼ら医師、弁護士、会計士等の資格所有者や会社経営者・役員、投資家等は貴族の住まいよりも狭い敷地の住宅に住んでいる。当然隣人の存在が近いから関心もおのずとそちらに向く。
ましてやカロリーネはナストリアの伯爵夫人と名乗っているのだ。周辺の人々は興味津々だろう。
カールはそこで近隣の人々の職業等を事前に調べていた。
「まず東隣のエイムズ氏は医師。妻と法律を学ぶ息子と幼い娘がいます。ジルパンの留学生が下宿しています」
「まあ!」
「西に二〇〇メートルいったタッカー氏の家にもいますよ。タッカー氏は退役軍人で妻と二人暮らしです」
カロリーネは偶然とはいえ留学生が近くに二人も住むと聞き、少しだけ胸が高鳴った。うまく接触できれば、血の御裾分けをいただけるかもしれない。
「あまり期待されないほうがいいかと」
カールはカロリーネの紅潮した顔を見て、高揚した気分を鎮静させようと思い言った。
「彼らは夜出歩くことはあまりないようです」
「たまたま道でばったり会ってジルパンの言葉で話しかけたら驚くでしょうね」
人として生きてきた年数も合計すれば九十歳は越えているはずなのに好奇心旺盛なところは昔と変わらないとマリイもルイーズも思う。
なにしろ、引っ越しにあたって新たに購入した家具の中にはアメロバニア製の家庭用ソーイングマシンもあったのだ。裁縫を機械にさせるなんてとんでもないこととマリイとルイーズは思ったが、カロリーネは早く触りたくて仕方ないようだった。
お茶を飲んでいると、テレーズが知らせた。
「外を見たら、留学生がお隣に入って行きましたよ。奥様、お隣に挨拶に行ってはいかがでしょう」
カロリーネはティータイムが終わる前を見計らって、エイムズ家を訪ねた。
ちょうど雲に覆われた太陽が傾き、光が弱まってきたのも幸いした。テレーズがコートを用意して待つ必要はなかった。
夫人は娘にケーキを用意させ、自ら紅茶を出した。わざとゲマルン訛りの入ったインガレス語で名乗り引っ越しの挨拶だと言うと、夫人と留学生は目を見張っていた。
「伯爵夫人……」
エイムズ夫人はつぶやいた。留学生二人も緊張した顔になった。
かわいいことと思った時、一人がいつか劇場で見た痩せた少年であることに気付いた。あの時より、少し顔色がよく見えた。
もう一人の丸顔の少年はジルパンの言葉で、痩せた少年に囁いた。
「伯爵ということは身分は旗本か」
「いや、大名だ」
痩せた少年はインガレス語で答えた。
丸顔の少年の顔がいっそう緊張した。痩せた少年はカロリーネの顔をちらと見た。視線を返すと、さっと目をそらした。恐らく身分の高い者を直視しないというジルパンの慣習に従ったものなのであろう。アルベルト・ゼーマンが言っていた。カロリーネはこれが文化の違いなのだろうと思った。
そんな少年たちとは違い、エイムズ夫人は遠慮がなかった。良く言えば友好的、人によっては慎みがないと感じるようなことを尋ねた。
「どうしてまたナストリアからこちらへおいでになったのですか」
「夫亡き後、領地は代官に任せて夏の間こちらで過ごすつもりでお宅をお借りしました。大家のスミス氏は生前の夫と取引があったものですから」
「少しでもお気持ちが晴れるといいですわね」
そう言われた後で、今日着ているのが喪服ではないことに気付き、まずいと思った。インガレスでは数年前に女王の夫である王配殿下が亡くなって以降、女王は公の場では常に喪服を着ていた。夫を亡くして間もないと思われる若いカロリーネが喪服を着ていないのを知られたら、近所で何を言われるかわかったものではない。幸いにもエイムズ夫人はそんなことを吹聴する女性ではなかったのだが。
それよりも問題なのは、丸顔の留学生だった。
先ほどからずっと、紅茶のカップの取っ手を持つカロリーネの指を凝視していた。顔を直視してはならないからといって、指だけを見るというのは不気味だった。
隣の痩せた少年はテーブルの上に目をやって、カロリーネを直視しようともしない。
これでは話ができない。せめて痩せた少年とだけでも言葉を交わしたかったのに。
どんよりと曇った午後の庭にビロードのような濃い赤の花びらがまぶしく見えた。
身体全体をすっぽりコートで覆った姿で馬車から降りて屋敷に入るとカロリーネはすぐにコートを脱ぎ、部屋の大きな窓から薄いカーテン越しに庭を見た。
「奥様、お気を付けください。この家は窓が大きいので、窓際は危のうございます」
マリイの声に振り返った。マリイはルイーズとともに北ミャーロッパにいたが、カロリーネがインガレスに移住すると連絡を受けて、自分も移住を決意した。渋るルイーズを説得するのに時間がかかったが、二人は遅れてインガレスに上陸したのだった。
「本当に。奥様は大胆過ぎます」
お茶を運んで来たルイーズが言う。
「心配性ね。少しぐらいの薄日なら大丈夫。インガレスは高緯度にあるから、ナストリアやアイタリヤよりは日差しが強くない」
「でも夏の日照時間は長うございますからね。北ミャーロッパの白夜ほどではありませんけれど」
「ええ、気を付けるわ」
と言いながらも庭のバラが気になった。生垣のバラを馬車からちらっと見たが、いい色合いだった。恐らく庭もいい色だろう。クロードは真っ赤なバラが好きだった。庭に出てバラを摘んだことを思い出す。
見れば、雲が先ほどより厚くなったようだった。
「バラを見て来るわ」
カロリーネはゆっくりとカーテンを開け、日差しが強くないことを確認した。大きな窓を押し開けると、そのまま庭に続くテラスになっている。
テレーズはもしものためにと分厚いコートを持ってテラスに控えていた。
カロリーネはテラスから地面に下りた。
「まあ、素敵……」
庭の入口のアーチにからまる蔓バラ、そこから通路に沿って庭の高低差を生かして植えられたバラはまだ満開ではないが、すでに馥郁たる香りをあたり一面に漂わせていた。
これをクロードに見せたかった。そう思った時だった。テレーズの声が聞こえた。
「奥様、こちらを見ている者がおります」
カロリーネはすぐに屋敷に入った。あまり見られたくはなかった。
インガレスは大陸と違い、歴代の国王が教会の長を務めていた。大陸のような吸血鬼狩りは行われていない。けれど、用心に越したことはない。使い魔たちを危険な目に遭わせたくなかった。
「さっきの男はインガレス人ではありませんでした。宸の者のようでした」
テレーズは不安げに言う。
「辮髪にしていたの?」
「いえ、インガレス人と同じ身なりですが、小柄で」
「それは隣の家の下宿人ではありませんか。ジルパンの留学生は宸の者とよく間違えられるそうです」
カールが言った。
「下見に来た時に、近所の住人について調べたのです。なにしろこの辺りは中流階級の住宅地で、隣の家との距離が近過ぎますので」
屋敷の敷地が広く隣家が離れていれば、こちらの生活を知られにくいが、中流階級の住宅は敷地が狭い。こちらの生活に踏み込まれたくないなら、適度な近所づきあいをして好奇心をそこそこ満たさねばならない。秘密主義をとれば、かえって好奇の目を向けられる。それを教えてくれたのはトマスだった。彼は地方の家とドンロリアの家を行き来しており、ドンロリアの事情が地方とは違うことを知っていた。
地方では郷紳は広大な土地を持ち、屋敷も広い。土地を借りている農民の家は離れている。中流階級に属する人々は少ない。だが、都会のドンロリアは地方よりも中流階級が多い。彼ら医師、弁護士、会計士等の資格所有者や会社経営者・役員、投資家等は貴族の住まいよりも狭い敷地の住宅に住んでいる。当然隣人の存在が近いから関心もおのずとそちらに向く。
ましてやカロリーネはナストリアの伯爵夫人と名乗っているのだ。周辺の人々は興味津々だろう。
カールはそこで近隣の人々の職業等を事前に調べていた。
「まず東隣のエイムズ氏は医師。妻と法律を学ぶ息子と幼い娘がいます。ジルパンの留学生が下宿しています」
「まあ!」
「西に二〇〇メートルいったタッカー氏の家にもいますよ。タッカー氏は退役軍人で妻と二人暮らしです」
カロリーネは偶然とはいえ留学生が近くに二人も住むと聞き、少しだけ胸が高鳴った。うまく接触できれば、血の御裾分けをいただけるかもしれない。
「あまり期待されないほうがいいかと」
カールはカロリーネの紅潮した顔を見て、高揚した気分を鎮静させようと思い言った。
「彼らは夜出歩くことはあまりないようです」
「たまたま道でばったり会ってジルパンの言葉で話しかけたら驚くでしょうね」
人として生きてきた年数も合計すれば九十歳は越えているはずなのに好奇心旺盛なところは昔と変わらないとマリイもルイーズも思う。
なにしろ、引っ越しにあたって新たに購入した家具の中にはアメロバニア製の家庭用ソーイングマシンもあったのだ。裁縫を機械にさせるなんてとんでもないこととマリイとルイーズは思ったが、カロリーネは早く触りたくて仕方ないようだった。
お茶を飲んでいると、テレーズが知らせた。
「外を見たら、留学生がお隣に入って行きましたよ。奥様、お隣に挨拶に行ってはいかがでしょう」
カロリーネはティータイムが終わる前を見計らって、エイムズ家を訪ねた。
ちょうど雲に覆われた太陽が傾き、光が弱まってきたのも幸いした。テレーズがコートを用意して待つ必要はなかった。
夫人は娘にケーキを用意させ、自ら紅茶を出した。わざとゲマルン訛りの入ったインガレス語で名乗り引っ越しの挨拶だと言うと、夫人と留学生は目を見張っていた。
「伯爵夫人……」
エイムズ夫人はつぶやいた。留学生二人も緊張した顔になった。
かわいいことと思った時、一人がいつか劇場で見た痩せた少年であることに気付いた。あの時より、少し顔色がよく見えた。
もう一人の丸顔の少年はジルパンの言葉で、痩せた少年に囁いた。
「伯爵ということは身分は旗本か」
「いや、大名だ」
痩せた少年はインガレス語で答えた。
丸顔の少年の顔がいっそう緊張した。痩せた少年はカロリーネの顔をちらと見た。視線を返すと、さっと目をそらした。恐らく身分の高い者を直視しないというジルパンの慣習に従ったものなのであろう。アルベルト・ゼーマンが言っていた。カロリーネはこれが文化の違いなのだろうと思った。
そんな少年たちとは違い、エイムズ夫人は遠慮がなかった。良く言えば友好的、人によっては慎みがないと感じるようなことを尋ねた。
「どうしてまたナストリアからこちらへおいでになったのですか」
「夫亡き後、領地は代官に任せて夏の間こちらで過ごすつもりでお宅をお借りしました。大家のスミス氏は生前の夫と取引があったものですから」
「少しでもお気持ちが晴れるといいですわね」
そう言われた後で、今日着ているのが喪服ではないことに気付き、まずいと思った。インガレスでは数年前に女王の夫である王配殿下が亡くなって以降、女王は公の場では常に喪服を着ていた。夫を亡くして間もないと思われる若いカロリーネが喪服を着ていないのを知られたら、近所で何を言われるかわかったものではない。幸いにもエイムズ夫人はそんなことを吹聴する女性ではなかったのだが。
それよりも問題なのは、丸顔の留学生だった。
先ほどからずっと、紅茶のカップの取っ手を持つカロリーネの指を凝視していた。顔を直視してはならないからといって、指だけを見るというのは不気味だった。
隣の痩せた少年はテーブルの上に目をやって、カロリーネを直視しようともしない。
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