7 / 65
さすらい
4 浮浪者と追跡者
しおりを挟む
その日、二人はパロへ出かけた。オペラ座に歌劇を見に行くためである。
ボックスシートから二人はアイタリヤ人の作曲家ラッシーニによるヘルバの伝説的弓の名手の物語を堪能した。クロードは名手本人ではなく息子に会ったことがあると言った。
「頭の上の林檎に矢が向かっているとわかっていても、怖かったと言っていたよ」
オペラ座を出た後、予約していたレストランで食事をした。コースは伝統的なフロランの料理で、各国の美味を味わったことのある吸血鬼ですら満足させる味だった。
ジャックが迎えに来たので二人はレストランを出た。
「たまにはこういうのもいいわね」
「そうだな」
馬車に乗ろうとした時だった。薄汚いなりをした老人がのろのろと馬車に近づいてきた。
「旦那様、お恵みを」
クロードは小銭を老人に向かって投げた。老人はそれを拾うと、ありがとうございます、旦那様に神様のお恵みがありますようにと言って顔を上げた。途端に顔色が変わった。
「え?! あんたは……」
カロリーネは自分を射抜くように見つめる目にひるみそうになった。
「マダム! マダムじゃないか。それに、お屋敷の旦那じゃないか」
クロードは手を引きカロリーネを馬車に先に乗せ、自分も乗るとすぐに馬車を出させた。
老人は呆然として馬車を見送った。
カロリーネは老人に見覚えがなかった。
「どこかで会ったかしら」
「こちらが覚えていなくとも、相手が覚えていることがある。パロに住んだことはないから、周辺の村から流れてきたのかもしれない。しばらく、あの界隈には近づかないほうがいい」
だが、クロードは知らない。交通機関の発達により、昔よりも大勢の人間が都市に流入するようになっていた。また都市も工業の発達により労働者を必要としていた。パロから離れた地方の田園地帯の村の男がフロランの都パロに流れ、年老いて食い詰めて物乞いになるという話は枚挙にいとまがなかった。
従って、カロリーネに恋い焦がれていたパン屋のドラ息子がパロで物乞いになり果てても不思議ではなかった。
老人となったドラ息子は小銭を薄汚れたコートの内ポケットにしまって、ねぐらにしている地下道へと向かった。
「爺さん、今日はなんだか機嫌がいいな」
仲間と言うほどではないが親しいポールに老人はにんまりと笑って見せた。
「ああ。マダムに会えたんだ」
「マダム?」
「故郷の村にいたマダムだ。ある日突然いなくなっちまった。それがオペラ座の近くにいたんだ」
「へえ」
「しかも旦那も一緒だ。もう何年になるかな、カポレオンが皇帝に即位した頃だからな」
ポールは首をひねった。
「爺さん、そいつはいつの話だ。マダムもババアじゃねえか」
「うんにゃ、昔と同じだった。旦那もそうだ」
「人違いだ、そりゃ」
ポールは笑った。老人はいやいやと首を振った。
「ありゃ間違いねえ。マダムだ」
「昔と同じって化け物じゃねえんだから」
「爺さん、ちょっと話聞かせてくんねえか」
二人は背後の声に振り返った。目つきの鋭い若い男だった。男は二人に葉巻をよこした。
「おお、こいつはありがてえ」
老人はポケットからからマッチを出そうとした。すると若い男は先にマッチを擦って火をつけてやった。
「すまねえな、若いの」
「気にすんねえ。で、そのマダムと旦那は昔と同じだったのかい」
「ああ。マダムは色が白くて、目が深い湖の色で、髪は麦畑のように金色だ。旦那もちっとも髪が薄くなってねえ」
「オペラ座の近くにいたんだな」
「ああ。ありゃ芝居を見た帰りだな」
若者は老人からひとしきり話を聞いた後、地下道から表へ出た。その懐には銀の弾丸を込めた銃が隠されていた。
若者は吸血鬼を追う一族の末裔だった。一族は教会の上層部とも縁のある信心深い人々であった。
はるか昔に彼の祖先の一族が吸血鬼に血を吸われて死に、吸血鬼に変化した。名門であった一族の人々は大いに憂い、吸血鬼となった男を銀のナイフで葬り去った。
だが、男に血を吸われ吸血鬼となった者達が各地に散っていた。
一族は誓った。必ずや吸血鬼を殲滅すると。以来、一族の中で知恵のある信心深い者が吸血鬼を追跡することとなった。無論、教会の協力も得てのことである。
若者もまた父の後を継いで、追跡者となった。銀のナイフと銀の弾丸を込めた銃を持ち、血を吸われた人々の噂を聞きミャーロッパ各地を奔走した。だが、彼はいまだ一人の吸血鬼も倒せていない。
パロに来たのは、これだけの大都市ならば吸血鬼の情報が集まるはずと思ったからである。
図らずもパロに来た当日に地下道に住む浮浪者から有力な情報を得た。
深い湖の色の目、麦畑のような金色の髪といえば、ウイース会議の時に出没した女吸血鬼かもしれない。大物の伯爵と言われる吸血鬼とともに行動していると祖父の記録にあったから、それかもしれない。
若者は初めての大仕事に高揚していた。
数日後、老人のことを忘れていたカロリーネはジャンから驚くべき報告を受けた。
「先日の物乞いの老人はパロの地下道をねぐらにしているデジレという浮浪者です。出身はフロバソスのガレ。パン屋の末息子に生まれのらくらしていたのですが、カポレオンの軍隊に招集されています。戦争が終わった後、町には戻らずパロで働いていました。ですが、仕事でしくじり解雇されてからは地下道をねぐらにする物乞いになったようです」
ガレのパン屋の末息子。そういえばと思い出した。あの軽薄そうな顔の若者であったのかと。
クロードは眉をひそめた。
「町に戻ればよかったものを」
「まことに」
ジャンはうなずき、いかがいたしますかと尋ねた。
クロードは少し考えていた。昔は始末が簡単にできたが、近頃は警察とかいう組織がうるさい。フロランの警察は特に。
「放っておけ。こちらが何もしなくとも、あの身の上では長くはあるまい」
「御意」
カロリーネは少しだけほっとしていた。クロードは自分たちの危険因子となる人間に対しては厳しい。以前いた町で、夜盗の一味が屋敷に忍び込んだことがあった。クロードは夜盗を全員斬殺し、夜のうちにジャンとジャックとともに遺体を近くの山に捨てて狼の餌にしたことがあった。
あの時は狼が人の手を咥えていたのを猟師が見つけ騒動になった。クロードは何食わぬ顔で村人と人食い狼狩りに加わっていた。
他にも似たようなことは幾度かあり、クロードの残虐な面をカロリーネは知っていた。
今回のように放っておくというのは珍しかった。
自分のことを覚えていたから老人を殺すというのも、確かにあまり気分のいいものではない。カロリーネは安堵した。
だが、一方では不安もあった。
以前アランが殺された時のように、自分達吸血鬼を付け狙う者たちがいるのだ。彼らに知られては困る。教会の組織は国境を隔てても強い繋がりを持っている。
「大丈夫かしら」
「下手に手を出すとパロの警察は厄介だ。フロランの警察組織は他の国よりしっかりしている」
それはカロリーネも感じている。フロランは他の国よりも治安がいい。犯罪が起きると警察はすぐ捜査に動く。かつてのカポレオンの独裁的な帝政は批判もあるが、法律を整備し、義務教育を充実させた。その結果が今出ていると言える。
人の多いパロの街であの老人を殺めれば、誰かに見られる恐れがある。警察は目撃者を探し出し証拠をこつこつと集め殺害したのが誰かすぐに突き留めて、裁判にまで持ち込んでしまうだろう。
「昔は良かった」
クロードは呟いた。
カロリーネはふと思う。彼の言う「昔」は一体いつの頃なのだろうか、いつか自分も同じことを呟くようになるのだろうかと。
ボックスシートから二人はアイタリヤ人の作曲家ラッシーニによるヘルバの伝説的弓の名手の物語を堪能した。クロードは名手本人ではなく息子に会ったことがあると言った。
「頭の上の林檎に矢が向かっているとわかっていても、怖かったと言っていたよ」
オペラ座を出た後、予約していたレストランで食事をした。コースは伝統的なフロランの料理で、各国の美味を味わったことのある吸血鬼ですら満足させる味だった。
ジャックが迎えに来たので二人はレストランを出た。
「たまにはこういうのもいいわね」
「そうだな」
馬車に乗ろうとした時だった。薄汚いなりをした老人がのろのろと馬車に近づいてきた。
「旦那様、お恵みを」
クロードは小銭を老人に向かって投げた。老人はそれを拾うと、ありがとうございます、旦那様に神様のお恵みがありますようにと言って顔を上げた。途端に顔色が変わった。
「え?! あんたは……」
カロリーネは自分を射抜くように見つめる目にひるみそうになった。
「マダム! マダムじゃないか。それに、お屋敷の旦那じゃないか」
クロードは手を引きカロリーネを馬車に先に乗せ、自分も乗るとすぐに馬車を出させた。
老人は呆然として馬車を見送った。
カロリーネは老人に見覚えがなかった。
「どこかで会ったかしら」
「こちらが覚えていなくとも、相手が覚えていることがある。パロに住んだことはないから、周辺の村から流れてきたのかもしれない。しばらく、あの界隈には近づかないほうがいい」
だが、クロードは知らない。交通機関の発達により、昔よりも大勢の人間が都市に流入するようになっていた。また都市も工業の発達により労働者を必要としていた。パロから離れた地方の田園地帯の村の男がフロランの都パロに流れ、年老いて食い詰めて物乞いになるという話は枚挙にいとまがなかった。
従って、カロリーネに恋い焦がれていたパン屋のドラ息子がパロで物乞いになり果てても不思議ではなかった。
老人となったドラ息子は小銭を薄汚れたコートの内ポケットにしまって、ねぐらにしている地下道へと向かった。
「爺さん、今日はなんだか機嫌がいいな」
仲間と言うほどではないが親しいポールに老人はにんまりと笑って見せた。
「ああ。マダムに会えたんだ」
「マダム?」
「故郷の村にいたマダムだ。ある日突然いなくなっちまった。それがオペラ座の近くにいたんだ」
「へえ」
「しかも旦那も一緒だ。もう何年になるかな、カポレオンが皇帝に即位した頃だからな」
ポールは首をひねった。
「爺さん、そいつはいつの話だ。マダムもババアじゃねえか」
「うんにゃ、昔と同じだった。旦那もそうだ」
「人違いだ、そりゃ」
ポールは笑った。老人はいやいやと首を振った。
「ありゃ間違いねえ。マダムだ」
「昔と同じって化け物じゃねえんだから」
「爺さん、ちょっと話聞かせてくんねえか」
二人は背後の声に振り返った。目つきの鋭い若い男だった。男は二人に葉巻をよこした。
「おお、こいつはありがてえ」
老人はポケットからからマッチを出そうとした。すると若い男は先にマッチを擦って火をつけてやった。
「すまねえな、若いの」
「気にすんねえ。で、そのマダムと旦那は昔と同じだったのかい」
「ああ。マダムは色が白くて、目が深い湖の色で、髪は麦畑のように金色だ。旦那もちっとも髪が薄くなってねえ」
「オペラ座の近くにいたんだな」
「ああ。ありゃ芝居を見た帰りだな」
若者は老人からひとしきり話を聞いた後、地下道から表へ出た。その懐には銀の弾丸を込めた銃が隠されていた。
若者は吸血鬼を追う一族の末裔だった。一族は教会の上層部とも縁のある信心深い人々であった。
はるか昔に彼の祖先の一族が吸血鬼に血を吸われて死に、吸血鬼に変化した。名門であった一族の人々は大いに憂い、吸血鬼となった男を銀のナイフで葬り去った。
だが、男に血を吸われ吸血鬼となった者達が各地に散っていた。
一族は誓った。必ずや吸血鬼を殲滅すると。以来、一族の中で知恵のある信心深い者が吸血鬼を追跡することとなった。無論、教会の協力も得てのことである。
若者もまた父の後を継いで、追跡者となった。銀のナイフと銀の弾丸を込めた銃を持ち、血を吸われた人々の噂を聞きミャーロッパ各地を奔走した。だが、彼はいまだ一人の吸血鬼も倒せていない。
パロに来たのは、これだけの大都市ならば吸血鬼の情報が集まるはずと思ったからである。
図らずもパロに来た当日に地下道に住む浮浪者から有力な情報を得た。
深い湖の色の目、麦畑のような金色の髪といえば、ウイース会議の時に出没した女吸血鬼かもしれない。大物の伯爵と言われる吸血鬼とともに行動していると祖父の記録にあったから、それかもしれない。
若者は初めての大仕事に高揚していた。
数日後、老人のことを忘れていたカロリーネはジャンから驚くべき報告を受けた。
「先日の物乞いの老人はパロの地下道をねぐらにしているデジレという浮浪者です。出身はフロバソスのガレ。パン屋の末息子に生まれのらくらしていたのですが、カポレオンの軍隊に招集されています。戦争が終わった後、町には戻らずパロで働いていました。ですが、仕事でしくじり解雇されてからは地下道をねぐらにする物乞いになったようです」
ガレのパン屋の末息子。そういえばと思い出した。あの軽薄そうな顔の若者であったのかと。
クロードは眉をひそめた。
「町に戻ればよかったものを」
「まことに」
ジャンはうなずき、いかがいたしますかと尋ねた。
クロードは少し考えていた。昔は始末が簡単にできたが、近頃は警察とかいう組織がうるさい。フロランの警察は特に。
「放っておけ。こちらが何もしなくとも、あの身の上では長くはあるまい」
「御意」
カロリーネは少しだけほっとしていた。クロードは自分たちの危険因子となる人間に対しては厳しい。以前いた町で、夜盗の一味が屋敷に忍び込んだことがあった。クロードは夜盗を全員斬殺し、夜のうちにジャンとジャックとともに遺体を近くの山に捨てて狼の餌にしたことがあった。
あの時は狼が人の手を咥えていたのを猟師が見つけ騒動になった。クロードは何食わぬ顔で村人と人食い狼狩りに加わっていた。
他にも似たようなことは幾度かあり、クロードの残虐な面をカロリーネは知っていた。
今回のように放っておくというのは珍しかった。
自分のことを覚えていたから老人を殺すというのも、確かにあまり気分のいいものではない。カロリーネは安堵した。
だが、一方では不安もあった。
以前アランが殺された時のように、自分達吸血鬼を付け狙う者たちがいるのだ。彼らに知られては困る。教会の組織は国境を隔てても強い繋がりを持っている。
「大丈夫かしら」
「下手に手を出すとパロの警察は厄介だ。フロランの警察組織は他の国よりしっかりしている」
それはカロリーネも感じている。フロランは他の国よりも治安がいい。犯罪が起きると警察はすぐ捜査に動く。かつてのカポレオンの独裁的な帝政は批判もあるが、法律を整備し、義務教育を充実させた。その結果が今出ていると言える。
人の多いパロの街であの老人を殺めれば、誰かに見られる恐れがある。警察は目撃者を探し出し証拠をこつこつと集め殺害したのが誰かすぐに突き留めて、裁判にまで持ち込んでしまうだろう。
「昔は良かった」
クロードは呟いた。
カロリーネはふと思う。彼の言う「昔」は一体いつの頃なのだろうか、いつか自分も同じことを呟くようになるのだろうかと。
0
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
続・上司に恋していいですか?
茜色
恋愛
営業課長、成瀬省吾(なるせ しょうご)が部下の椎名澪(しいな みお)と恋人同士になって早や半年。
会社ではコンビを組んで仕事に励み、休日はふたりきりで甘いひとときを過ごす。そんな充実した日々を送っているのだが、近ごろ澪の様子が少しおかしい。何も話そうとしない恋人の様子が気にかかる省吾だったが、そんな彼にも仕事上で大きな転機が訪れようとしていて・・・。
☆『上司に恋していいですか?』の続編です。全6話です。前作ラストから半年後を描いた後日談となります。今回は男性側、省吾の視点となっています。
「ムーンライトノベルズ」様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる