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07 禁句を言ってしまいました

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「ケツ顎野郎……」

 槇村の顔が一瞬のうちに真っ赤になった。七三子は今だと思い、腕から逃れようと身体を後ろにずらした。だが、そうは問屋が卸さなかった。
 七三子の動きを察知すると、槇村は指ぱっちんをした。途端に七三子の腕が勝手に頭上に動き、どこから現れたのか荒縄で手首を縛られていた。
 さらには勝手に両足が開き、ベッドの上の天井から垂れた縄が左右の足首に結び付けられ腰だけベッドに付けた状態で足が持ち上げられた。両足の間の大事な部分は丸だしで天井を向いてしまった。

「な、何よ、これ!」
「言わせておけばいい気になりやがって。ケツ顎なんて会社でも面と向かって言う奴はいないぞ」
「だって、本当に割れてるじゃないのお!」
「好きで割れたわけじゃない!」

 自分ではどうしようもないことで人をからかうのはよくないと七三子にもわかっている。だが、槇村の勝手に従うのは癪だった。

「だからって縛るって、サイテー!」
「最低はどっちだ。人が気にしてることを……この淫乱め」
「淫乱大好きって言ったのは誰よ」
「人のことをケツ顎野郎呼ばわりする淫乱は別だ」

 そう言うと、槇村は腹につかんばかりに立ち上がった陰茎を振り立てた。
 七三子はひいっと叫んでいた。こんなものがさっきまで入っていたなんて。

「そ、それ、魔術で大きくしたの……」
「馬鹿言え。これは自前だ。ハハハ、驚いたか」

 魔法使いは両腕を腰に当ててふんぞり返って言った。

「その程度で、驚くわけないでしょ!」

 七三子はふんと鼻で笑って見せた。

「はあ? なんだと。さっき、おまえ何て言ってたか覚えてるか。もっとって言ったぞ。欲しいとか」
「さっきはさっきよ」
「そうか。じゃまた言わせてやる!」

 そう言うと、槇村は開脚された足と足の間に陰茎を一息に挿した。

「ひいいいい!」

 七三子は突然の挿入に叫んでいた。痛みと奥に当たった快感が同時に押し寄せた。

「いやあ!」
「ウソ言え。出てるぞ、淫水が。大洪水だ」

 その言葉通り、七三子の膣口からは愛液が湧き出ていた。それが尻まで流れていくのがわかった。

「気絶させねえからな」

 指ぱっちんの音がした。
 気を失うこともできず七三子は槇村の陰茎の与える快楽と羞恥を感じさせられ続けることになった。
 そこへ宴会場での運動で少々疲れた魔女が一休みしようと部屋のドアを間違って開けてしまった。

「あら、何よ。これ、すごいわ」

 そう言うと魔女は宴会場から休憩中の仲間を連れて来て、二人のベッドの周囲に集まって見物を始めた。
 七三子の両足の間を覗き込んだ魔法使いらしい中年男が感に堪えないという面持ちで言った。

「お、凄いねえ。この水の吹き出し具合は。素人にしちゃ、大したもんだ」

 七三子は余りの事態に驚愕するしかなかった。

「な、なんで見てるの!」
「おまえだって、さっき、宴会場の見ただろ。お互い様だ」

 そう言いながら槇村は七三子の中に陰茎を抜き差しする。そのたびにぐちゃぐちゃと音がして愛液が流れて腰を伝ってシーツにこぼれ落ちた。
 それを見て見物人達は勝手に盛り上がっていた。

「いいねえ、いいねえ。泣いてる顔がそそるねえ」
「なんか、やりたくなっちゃった。」
「よっしゃあ。」

 魔女と魔法使い2人はその場でさっそく身体を交え始めた。
 信じられないと七三子は目をつぶったが、3人組の嬌声と新たな水音になぜか身体が熱くなってきた。

「シュウ、終わったら、あんたも混じらない?」

 前と後ろの穴両方を攻められながら魔女が言った。

「今日は遠慮しとく。こいつを徹底的に躾けるから」

 躾ける? 私は犬かと七三子は槇村を睨みつけた。槇村は目を細めた。

「いい目だな」
「ひ、人をなんだと、ひいいい、思ってるの!」

 槇村は七三子の中にずんと陰茎を突き刺した。

「人だろ。魔女じゃない普通の」

 当然のごとく、槇村は言う。

「だったら、もうやめてよ!普通の人間は明日も仕事があるんだからね。ひゃ!」

 陰茎が入り口近くまで抜かれた。

「俺もだ。大丈夫、家まで送ってやる」

 また入った。

「はあ?冗談じゃない!」

 家の場所など知られたら大変だ。と思っていると抜かれた。

「本籍は都内か?」

 陰茎がずぶり。

「ひゃあ!どこだって……」
「言わねえと、中で出すぞ」
「言う! X県暮明くらがり鬼里おにざと町! あんぎゃあ!」

 話の途中で引かれてすぐに入れられた。

「聞いたことないな、ど田舎だな」
「はあん……」

 失礼だと言おうと思ったのに、いいところに当たって喘ぎ声になってしまった。

「まあいい。それじゃ戸籍謄本取って、区役所に届け出すには少し時間かかるな」
「はああ! 届けええ?」

 七三子はぎょっとした。それはもしや……。

「なんで、なんで魔法使いが婚姻届なんか……」
「会社の手当てとか税金とか年金とかあるだろ。おまえの会社、結婚しても続けられるのか」

 なんでこんなことをしながら、そういう話をするのかと七三子は呆れた。抽送したまま、しかも速度も速くなっているというのに。

「も、もう……なんだって、こんなことしながら、そんな話……大体結婚なんてしない……」
「はあ? おい、どの口が言うんだ。おまえのおま○こはこんなに悦んでるんだぞ。おまえの頭は拒否ってるかもしれないが、さっきから涎垂らしまくってるんだ」
「それは、生理的な……」
「強情もいい加減にしろ」

 そう言った途端に、奥を強く突かれた。

「ぎゃあ!」

 何度も突かれて、七三子は限界がきたと思った。

「結婚したら、毎晩、こんなふうにしてやるから」

 毎晩こんなことをされたら死んでしまうと七三子は思った。

「いや、そんなの!」
「はあ? おまえ何言ってんだよ。ったく本能が退化するってのはよくないな」

 退化でも大化の改新でもなんでもいい。とにかく、この状況はあんまりだった。
 そばの床の上では魔法使いの男二人が魔女をサンドイッチよろしくはさんで、あへあへ言ってるし、それを聞きつけた他の魔法使いも部屋を覗いている。彼らもまた覗きながら、何やら怪しい動きをしている。
 当の七三子は天井から足をぶらさげられて御開帳のところへさっきから槇村の陰茎攻撃を受けて、せっかく乾いた身体は汗と涙と涎と愛液にまみれている。
 そこへもってきて、半ば公開でのプロポーズと質問。
 七三子の身体も頭も心も限界だった。
 それなのに、気を失うこともできない。

「もう、いやあああああ!」

 そう叫んだ途端、絶頂の快感が七三子を直撃した。全身がおののき、理性は吹き飛び、何も考えられなかった。
 息も絶え絶えの七三子の耳に囁きが聞こえた。

「どうだ、結婚するか。すれば、ケツ顎野郎の件は許してやるぞ。しないんだったら、この格好のまま宴会場に連れて行って、他の連中にもお前の穴を貸す。わかるか、尻も口もだ」

 まるで生贄だった。七三子にはもう拒絶する気力がなかった。

「ふあぁい、しましゅ、結婚でもなんでも」

 ベッドの周囲で覗いたり、御乱交に励んだりしていた魔法使いと魔女が一斉に拍手した。




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