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38 ある家族
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グスタフ2世とアレクサンドラの婚儀が行われて六年がたった。
1月2日の最後の行事である宰相らとの晩餐を終えたグスタフは後宮の中にある王子の部屋に顔を出した。
5歳になるベルンハルト王子はグスタフに勢いよく抱きついた。
「父上! 大好き!」
誰にでも大好きと好意を表す王子は宮殿の人々に愛されていた。父親によく似た赤毛の巻き毛、母親譲りの大きな目の王子はまだ人を疑うことを知らない。そんな我が子が愛しくてグスタフはついつい甘やかしてしまう。
そこへアレクサンドラも来た。同じように大好きと抱きつく王子をアレクサンドラは抱きしめるとすぐ離れた。
「甘えん坊さんなんだから」
グスタフと違い、アレクサンドラは最近息子と少し距離をとるようになっていた。アレクサンドラが言うには、誰にでも大好きと言えば甘やかしてもらえると思うようになってはいけない、特に女性にはと。
とはいえ、アレクサンドラもグスタフに似た王子の遊ぶ姿を見るのは嫌いではない。聖誕祭の贈り物としてラグランドのフランク王からもらった木馬が今のお気に入りだった。それに乗って「ぜんぐん、しゅつげき!」と言っている姿はまだ子どもだった。出撃という言葉の意味などわかっていないのだ。ちなみにこの30年余り後、「全軍、出撃!」と言って彼は国境でフランク老王の息子が率いるラグランドの軍勢を撃退することとなる。
遊び疲れたベルンハルト王子を寝室で寝付かせた後、グスタフはアレクサンドラを王妃の間まで送った。
いつものように見目良い侍女たちが王を迎えた。中でも王妃の一番のお気に入りのヒルダが口上を述べた。
「陛下には御機嫌麗しくあらせられ、恐悦至極に存じます」
侍女になった頃はどこか垢ぬけなかったヒルダだが、すっかり後宮の女官らしく艶やかさをまとっていた。
女官たちを下がらせた後、明日の新年の舞踏会の打ち合わせをした。
それが済むとアレクサンドラは声をひそめた。
「かしこまりました。ところで5日の大臣との会議ですが、例の一件は」
「それについてはこの前打ち合わせた通りだ」
「あちらもこちらの動きをかぎつけたようです」
「兄上からの情報か」
「はい」
アレクサンドラはグスタフにとって政務のよき相談相手だった。公爵令嬢として相応の教育を受けた彼女は母国語の他に四か国語を話せ、貴族たちの内情にも詳しかった。結婚以前の数年間、王宮で将来の女官長として勤めていた時から、グスタフは彼女の語学力や知識に助けられていた。
婚約が決定した時、兄のシュターデン公爵は男嫌いで結婚できないだろうと思っていた妹が結婚できると大喜びだった。大勢の国民にも祝福された。国民からの献金によって記念公園が王室所有の土地に造られ、多くの国民の憩いの場となった。
さらに、結婚後一年で王子が誕生すると、人々は熱狂し、王子に捧げる交響曲まで音楽家から献上された。また王子の誕生を記念して王立乳幼児診療所が創設され、王国の乳幼児死亡率を大きく引き下げることとなった。
普及し始めた新聞には国王一家の記事が掲載され、模範的家族像として国民の崇敬を集めた。新年の新聞の一面を飾った肖像画の複製が国内の多くの家庭で飾られている。
そんな二人だが、この日グスタフは寝所に赴くことなく、公務や政務、人事についてあれこれと話した後、アレクサンドラの元を辞した。
王妃の間は宮殿の西側の端に、王の間は東の端にある。西から東まで続く長く複雑な宮殿の廊下の長さを測った後世の建築家は825メートルと発表している。
その距離を早足で歩き王の間に戻ったグスタフはお供に今宵はもういいと言って帰し、一人で部屋に入った。お供はいつものことなので、かしこまりましたと控えの間に下がった。
部屋は灯りがともり温かい。物理的に温かいというだけではない。グスタフの心もまた温かだった。
「本日の御公務、まことにお疲れさまでした」
エルンストの声、姿それだけで心が温もるのだ。
テーブルの上には温めたワイン、猪肉の燻製が用意されていた。
「この燻製は?」
「ドレッセル伯爵夫人からの献上品です。レームブルックで獲れた猪で作ったものとのことで」
ドレッセル伯爵夫人は異母妹アーデルハイドのことである。シュターデン公爵の母の実家の子息と結婚し、伯爵夫人となったのである。夫のドレッセル伯爵は現在内務省の副大臣を勤めている。またレームブルック領の管理も行っていた。
妹の心遣いがありがたかった。わざわざレームブルックの猪肉の燻製を献上してくれるとは。
レームブルックの人々のことが思い出される。
「アロイスは元気かな」
「伯爵夫人によるとこれはアロイスが捕獲したもの。エルマは十一月に二人目の子どもを生み、母子ともに健やかとのことです」
懐かしい日々が甦る。政務に疲れると、あの狩りに明け暮れた日々を思い出す。戻れない日々。けれど、今が不幸というわけではない。あの頃と同じようにエルンストがそこにいる。
燻製を肴にワインを飲みながら、しばし思い出を語った。エルンストにとっても楽しい日々であったのだろう。時々笑みがこぼれる。謹厳な仕事ぶりや髪と瞳の色のせいか、氷の秘書官と言われている彼の笑顔をグスタフ以外に知る者は少ない。
「そうそう、アルノーが結婚したそうです」
「アルノー?」
「冬至の時に私たちを助けてくれた」
「ああ、思い出した。独り者だったな、あの時は」
冬至の祭の夜に暴漢に襲われた二人の元に駆けつけた若者達のことを思い出した。
「これであの時の者は皆結婚しました」
「よかった」
即位した際にグスタフは助けてくれた村の若者達に褒賞として多くはないがまとまった金を与えていた。アルノーはその金を元手に馬を買って運送業を始め、今は人も雇い手広く商売をしているとのことだった。
そんな話をした後に仕事の話は野暮と思ったものの、王妃と話した件を伝えた。
「さすがは白百合様ですね。鷹の動きに気付くとは」
「鷹は一筋縄ではゆかぬからな」
白百合とは王妃のことである。彼女の使うものには白百合の刺繍が施されている。鷹とは宰相ライマンである。ライマン家の紋章に鷹が描かれている。有能な宰相であるが、ここ数年、グスタフを軽んじる言動が目立ち始めていた。それだけならまだいいが、新たな政策を立案する際に前例を持ち出して反対してくる。確かに前例は大事だが、前例だけでは対応しきれない国内外の課題の解決を遅らせるわけにはいかない。グスタフの周囲では更迭を求める声が高まっていた。前国王生母ディアナに新たな愛人がいるという情報を得たグスタフはライマンへの寵愛が衰えた今が更迭の好機と新年の大臣会議での引退勧告を計画した。だが、ライマンはその動きを察知したようだった。
「いっそのこと、隣国にでも亡命してくれればいいのだが」
「それはなりません。陛下に継承の正当性がないなどと言い立てられたら継承戦争にもなりかねません」
「面倒だな」
「こちらには切り札があります」
「港湾整備の利権か」
「ご存知でしたか」
「白百合から聞いた」
国の北部の港町に軍の施設を整備する計画があり、その利権をめぐってライマンの部下が動いているという情報がシュターデン公爵やゴルトベルガーからもたらされていた。
「おまえに任せておけば大丈夫だな」
「かいかぶりはおやめください。陛下が決断なさるのです」
確かに決断を下すのはグスタフだ。だが、決断に至る経緯に於いてエルンストの果たす役割は大きい。
「そういうことにしておこう」
「陛下!」
「グスタフだ、今は」
グスタフは立ち上がった。心地よい酔いが身体を包む。
「大丈夫ですか」
一瞬身体をぐらつかせたグスタフをエルンストが支えた。
「大丈夫に決まってる」
言うが早いか、グスタフはエルンストを抱き締め、口づけた。柔かい唇の感触を堪能するだけでは足りない。半分開いた唇から舌をそっと入れた。ワインの味と香りが再び甦った。
「大丈夫だっただろう?」
赤い巻き毛の愛嬌のある笑顔の国王は軽くウィンクをして見せた。エルンストにとってそれはこの上ない褒美だった。この人が笑顔でいられるように。それだけが彼の願いだった。
二人はそのまま身体を寄せたまま、奥のドアへと歩いた。その向こうにはささやかな二人だけの愛の国がある。
1月2日の最後の行事である宰相らとの晩餐を終えたグスタフは後宮の中にある王子の部屋に顔を出した。
5歳になるベルンハルト王子はグスタフに勢いよく抱きついた。
「父上! 大好き!」
誰にでも大好きと好意を表す王子は宮殿の人々に愛されていた。父親によく似た赤毛の巻き毛、母親譲りの大きな目の王子はまだ人を疑うことを知らない。そんな我が子が愛しくてグスタフはついつい甘やかしてしまう。
そこへアレクサンドラも来た。同じように大好きと抱きつく王子をアレクサンドラは抱きしめるとすぐ離れた。
「甘えん坊さんなんだから」
グスタフと違い、アレクサンドラは最近息子と少し距離をとるようになっていた。アレクサンドラが言うには、誰にでも大好きと言えば甘やかしてもらえると思うようになってはいけない、特に女性にはと。
とはいえ、アレクサンドラもグスタフに似た王子の遊ぶ姿を見るのは嫌いではない。聖誕祭の贈り物としてラグランドのフランク王からもらった木馬が今のお気に入りだった。それに乗って「ぜんぐん、しゅつげき!」と言っている姿はまだ子どもだった。出撃という言葉の意味などわかっていないのだ。ちなみにこの30年余り後、「全軍、出撃!」と言って彼は国境でフランク老王の息子が率いるラグランドの軍勢を撃退することとなる。
遊び疲れたベルンハルト王子を寝室で寝付かせた後、グスタフはアレクサンドラを王妃の間まで送った。
いつものように見目良い侍女たちが王を迎えた。中でも王妃の一番のお気に入りのヒルダが口上を述べた。
「陛下には御機嫌麗しくあらせられ、恐悦至極に存じます」
侍女になった頃はどこか垢ぬけなかったヒルダだが、すっかり後宮の女官らしく艶やかさをまとっていた。
女官たちを下がらせた後、明日の新年の舞踏会の打ち合わせをした。
それが済むとアレクサンドラは声をひそめた。
「かしこまりました。ところで5日の大臣との会議ですが、例の一件は」
「それについてはこの前打ち合わせた通りだ」
「あちらもこちらの動きをかぎつけたようです」
「兄上からの情報か」
「はい」
アレクサンドラはグスタフにとって政務のよき相談相手だった。公爵令嬢として相応の教育を受けた彼女は母国語の他に四か国語を話せ、貴族たちの内情にも詳しかった。結婚以前の数年間、王宮で将来の女官長として勤めていた時から、グスタフは彼女の語学力や知識に助けられていた。
婚約が決定した時、兄のシュターデン公爵は男嫌いで結婚できないだろうと思っていた妹が結婚できると大喜びだった。大勢の国民にも祝福された。国民からの献金によって記念公園が王室所有の土地に造られ、多くの国民の憩いの場となった。
さらに、結婚後一年で王子が誕生すると、人々は熱狂し、王子に捧げる交響曲まで音楽家から献上された。また王子の誕生を記念して王立乳幼児診療所が創設され、王国の乳幼児死亡率を大きく引き下げることとなった。
普及し始めた新聞には国王一家の記事が掲載され、模範的家族像として国民の崇敬を集めた。新年の新聞の一面を飾った肖像画の複製が国内の多くの家庭で飾られている。
そんな二人だが、この日グスタフは寝所に赴くことなく、公務や政務、人事についてあれこれと話した後、アレクサンドラの元を辞した。
王妃の間は宮殿の西側の端に、王の間は東の端にある。西から東まで続く長く複雑な宮殿の廊下の長さを測った後世の建築家は825メートルと発表している。
その距離を早足で歩き王の間に戻ったグスタフはお供に今宵はもういいと言って帰し、一人で部屋に入った。お供はいつものことなので、かしこまりましたと控えの間に下がった。
部屋は灯りがともり温かい。物理的に温かいというだけではない。グスタフの心もまた温かだった。
「本日の御公務、まことにお疲れさまでした」
エルンストの声、姿それだけで心が温もるのだ。
テーブルの上には温めたワイン、猪肉の燻製が用意されていた。
「この燻製は?」
「ドレッセル伯爵夫人からの献上品です。レームブルックで獲れた猪で作ったものとのことで」
ドレッセル伯爵夫人は異母妹アーデルハイドのことである。シュターデン公爵の母の実家の子息と結婚し、伯爵夫人となったのである。夫のドレッセル伯爵は現在内務省の副大臣を勤めている。またレームブルック領の管理も行っていた。
妹の心遣いがありがたかった。わざわざレームブルックの猪肉の燻製を献上してくれるとは。
レームブルックの人々のことが思い出される。
「アロイスは元気かな」
「伯爵夫人によるとこれはアロイスが捕獲したもの。エルマは十一月に二人目の子どもを生み、母子ともに健やかとのことです」
懐かしい日々が甦る。政務に疲れると、あの狩りに明け暮れた日々を思い出す。戻れない日々。けれど、今が不幸というわけではない。あの頃と同じようにエルンストがそこにいる。
燻製を肴にワインを飲みながら、しばし思い出を語った。エルンストにとっても楽しい日々であったのだろう。時々笑みがこぼれる。謹厳な仕事ぶりや髪と瞳の色のせいか、氷の秘書官と言われている彼の笑顔をグスタフ以外に知る者は少ない。
「そうそう、アルノーが結婚したそうです」
「アルノー?」
「冬至の時に私たちを助けてくれた」
「ああ、思い出した。独り者だったな、あの時は」
冬至の祭の夜に暴漢に襲われた二人の元に駆けつけた若者達のことを思い出した。
「これであの時の者は皆結婚しました」
「よかった」
即位した際にグスタフは助けてくれた村の若者達に褒賞として多くはないがまとまった金を与えていた。アルノーはその金を元手に馬を買って運送業を始め、今は人も雇い手広く商売をしているとのことだった。
そんな話をした後に仕事の話は野暮と思ったものの、王妃と話した件を伝えた。
「さすがは白百合様ですね。鷹の動きに気付くとは」
「鷹は一筋縄ではゆかぬからな」
白百合とは王妃のことである。彼女の使うものには白百合の刺繍が施されている。鷹とは宰相ライマンである。ライマン家の紋章に鷹が描かれている。有能な宰相であるが、ここ数年、グスタフを軽んじる言動が目立ち始めていた。それだけならまだいいが、新たな政策を立案する際に前例を持ち出して反対してくる。確かに前例は大事だが、前例だけでは対応しきれない国内外の課題の解決を遅らせるわけにはいかない。グスタフの周囲では更迭を求める声が高まっていた。前国王生母ディアナに新たな愛人がいるという情報を得たグスタフはライマンへの寵愛が衰えた今が更迭の好機と新年の大臣会議での引退勧告を計画した。だが、ライマンはその動きを察知したようだった。
「いっそのこと、隣国にでも亡命してくれればいいのだが」
「それはなりません。陛下に継承の正当性がないなどと言い立てられたら継承戦争にもなりかねません」
「面倒だな」
「こちらには切り札があります」
「港湾整備の利権か」
「ご存知でしたか」
「白百合から聞いた」
国の北部の港町に軍の施設を整備する計画があり、その利権をめぐってライマンの部下が動いているという情報がシュターデン公爵やゴルトベルガーからもたらされていた。
「おまえに任せておけば大丈夫だな」
「かいかぶりはおやめください。陛下が決断なさるのです」
確かに決断を下すのはグスタフだ。だが、決断に至る経緯に於いてエルンストの果たす役割は大きい。
「そういうことにしておこう」
「陛下!」
「グスタフだ、今は」
グスタフは立ち上がった。心地よい酔いが身体を包む。
「大丈夫ですか」
一瞬身体をぐらつかせたグスタフをエルンストが支えた。
「大丈夫に決まってる」
言うが早いか、グスタフはエルンストを抱き締め、口づけた。柔かい唇の感触を堪能するだけでは足りない。半分開いた唇から舌をそっと入れた。ワインの味と香りが再び甦った。
「大丈夫だっただろう?」
赤い巻き毛の愛嬌のある笑顔の国王は軽くウィンクをして見せた。エルンストにとってそれはこの上ない褒美だった。この人が笑顔でいられるように。それだけが彼の願いだった。
二人はそのまま身体を寄せたまま、奥のドアへと歩いた。その向こうにはささやかな二人だけの愛の国がある。
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